相方が生理的に無理だったので

MMOのはじまり

距離がみんな縮まる

次の日からギットくんと2人で攻略することになった。
最新ZEROは1階～4階まであり、一つ一つ攻略して、4階までクリアしたら踏破となる。

まりあ「うわぁぁ、ほんとごめん、わたしのせいでまた全滅だ」

わたしはジョブの中で1番難しいとされている黒魔道士を使用している。
なので、皆より大きなハンデを持ちながらの挑戦となっているが、その難しさが挑戦意欲を掻き立てられる。

ギットくんは、タンクだ。
わたしが死なないように、わたしにだけ守りの技を投げてくれたり、それを敢えて言わずにやってくれるから好感度が高い。

まりあ「あれ、今ギミック失敗したのに死んでない！ギットくんがなんかしてくれた…？」

ギットくん「気にしないで。クリアするまで頑張ろう」

文句ひとつ言わないギットくんに日に日に好感を持たざる得ない。

ギットくんとプレイしない日は、たーくんとサエさんと3人でZEROに挑戦する。

たーくんは文句ひとつ言わずに、粘り強く解説してくれるので、とてもわかりやすい。
ギットくんはギミック解説が少しわかりにくいので、
たーくんのギミック解説でようやく全貌がわかることが多い。

たーくん「別に何度死んでもいいですよ。だってわざと下手にプレイしてるわけじゃないんだから、そんなんで怒る人の気が知れないです」

リオくんとの喧嘩を話したので、たーくんにそう言ってもらえると本当に救われた気になる。

また、たーくんは野良に対して面白い言動をするというか、身内は大切にするけど、野良に対してはかなり歪んだ言動をする。

ミスをしたらいきなり怒る野良もいるので、そんな野良に対しては

“ 何言ってるかわからないです”
“ わたしは台湾人です”
“ SHIRUKA”

全力でわたしたちを守ってくれるので、一緒に行く時は心強い。

ギットくんはそんな度胸はないので、わたしは言われたままのことが多い。

そんなこんなで、3階にチャレンジするまで進んだ。