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第2章~学園動乱編~
作戦成功と激闘と眺めるおっさん
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各自インベントリを操作し、しゅわーんという軽やかな効果音と共に光の環に包まれ一瞬で装備を着替えながらステージへ向かう。
俺もギルド職員のアリナからもらった冒険者の服と、【山賊の隠れ家亭】従業員で兎の獣人のイセラからもらった打ち刀を装備する。
「ナツヒ君頑張って!」それにエリスちゃんも!」
ポポロがステージに向かう、俺とエリスに向かって手を振って応援してくれる。
「うん!ありがとう!」
屈託の無い笑顔と共にポポロに返事をするエリスと対照的に、俺は微笑と共に頷き返すのみだった。
これから自分がやろうとしていることを考えるとまっすぐに応援されると少し申し訳なさを覚える。
「ナツヒ君が一緒のグループなんて嬉しいな!学園側はきっとナツヒ君の優しさや冒険者としての資質をちゃんと評価してくれていたんだね!」
「あ、ああ・・・。そうなのかな?」
「お互い頑張ろうね!」
どんな時でも真っすぐなエリスを見ると、俺は心底“日本の社会における大人”というものになってしまったんだと思う。
常に人に気を遣い、周りの人間に迷惑をかけないで過ごす。
言いたいことがあっても波風をたてるよりは、平穏に過ごすことが優先される。
“和”という言葉に代表されるように、周りと強調して生きていくことが美徳とされる文化。
例え自分の心を押し殺すことになっても。
だが、その全てが悪い訳では無い。
良い部分はこの異世界の16歳達にはない武器にもなりえるはずだ。
各自、ステージ上の好きな位置に立ち試験開始の合図を待つ。
囲まれるのを嫌がり、ステージをふちどるように端に立つ者。
端はステージから落ちてしまう可能性が高いと判断し、ステージ内側へ立つ者。
それぞれの戦略に沿って思い思いの場所に陣取る。
俺の狙いは・・・。
いた!俺のターゲットはステージ内側。外側から攻撃をしかけるべく外周へ位置取る。
「はーーはっはっは!まとめてかかってくるがよい!光の勇者の攻撃を喰らわばその加護が得られるかもしれんぞ!わからんがな!」と声高々に叫びながらステージど真ん中にいるやつは無視だ。
しかし、今まであれだけ目立っておいて自分が集中攻撃されるかもしれないという発想は無いのだろうか?
あるいは発想があった上で尚、それを超えられる自信があるのだろうか?
純粋にクロードの思考には興味がある。
「第1グループの諸君!準備は良いか?――では始めっ!」
最終試験の火ぶたが切って落とされた。
「うおおおお!」
俺は雄たけびと共に一直線に、燃え盛る炎の髪色の獣人アスト=ソルフレイに狙いを定める。
アストはステージ内側にいる。俺は外側からステージ中心へ向かいレベル11のステータスの中でも1番高い、すばやさのパラメータを活かさずに気持ちゆっくりめに走り出す。
幸い昨日のザ・ホープリッパー戦で、その戦闘力を存分に見せつけていたアストに攻撃をしようとするものはいなく、俺だけがアストに向かって斬りかかろうとしていた。
アストはこちらに気付き嬉しそうに口角を上げる。
「おっ!俺に向かってくるとは良い度胸じゃねーか!やってやんぜ!」
そう言い放ち、アストは一瞬ぐっと体勢を落としたかと思うと、次の瞬間には目の前に現れ右ストレートを俺の腹に叩き込んでいた。
なかなかの早さと威力だ。新入生にしてすでにレベル7か8くらいはありそうだ。
とりあえず俺はそのまま殴られた威力に逆らわず、むしろ少し後ろに飛ぶ力も加え派手にステージ外まで吹き飛んだ。
『ナツヒ=ミナミ、ステージアウト失格です。』ブレスレットが音声を発する。
恐らく試験開始5~6秒か?こうして俺は第1グループの失格第1号となった。
あまりにも早くそして派手な脱落劇に演習場内が一瞬静まり返る。
俺を殴ったアストも「あれ?」みたいな顔をしている。
・・・やめろ。いたたまれないからこの雰囲気早くやめてくれ。
俺の願いが通じたのか、数瞬後にはステージ上の誰かが発した剣戟の音がきっかけで、最終試験が無事再開される。
俺は高見の見物といこうか。
一応俺の目論見はこれで達成だが、最終試験を眺めながら自分の考えと行動を振り返ってみる。
①俺が学園側から目をつけられている。
②最終試験はクラス分けの為の試験で入学は確約されている。
③最終試験でレベル11の力を解放して仮に最後まで勝ち残ったとしても、入学時点での学園の評価が上がるだけ。英雄を目指す上で大した影響は無い。
以上3点のことから、ここは戦うべき場所では無いと判断しさっさと脱落して学園側からの疑惑の念を消し去ることを優先した。
そして、第1グループの中だとアストが俺を1発で場外へ吹っ飛ばしてくれる確率が高いと踏んだ。
クロードは吹っ飛ばすというよりは斬られる可能性が高い。しかもクロードの攻撃を受けても一撃でHPが3割以下にはならないはずなので、俺のレベルが高いことがばれてしまう。それに気持ち的にすごく嫌だ。
同じく黒髪エルフのエルシオンも細剣で突かれたりしそうなので、ステージアウトは不自然。そしてHPが3割を切るまでは、何発も攻撃を受けないといけないのでHPの高さがばれてしまう。よって却下。
エリスの大剣による攻撃なら吹っ飛ばされても自然だろうがエリスを騙すようなことはしたくない。
以上のことからアストを選んだが、見事俺の作戦ははまり開始5秒ほどで場外へ吹っ飛ぶことができた。
これで学園側も俺が弱く、目をつけるに値しない人間だと判断してくれるだろう。
必要があれば目立ってしまうこともしょうがないと思うが、まだ判断できる段階ではない。
俺はこの世界で英雄になるために自由に動きまわりたいので、学園側から目をつけられるなど自由の幅が狭くなりそうなことは極力避けておきたい。
自分の行動と結果に満足しながら、意識をステージ上に戻すと第2グループまでには見られなかった激しい戦いが繰り広げられている。
――燃え盛る炎の髪色をした獣人アストは「おらおらおらー!」と気合を発しながら、次々とターゲットを変え新入生を場外へ文字通りぶっ飛ばしている。
アストが外周の生徒たちをぶっ飛ばしているのを見て、ステージ外周からはほとんど人がいなくなっていた。
そのアストを止めようとドワーフたちが、4人がかりで一斉にアストに向かって手にした斧で攻撃をしかける。
うまい!1対1を4回繰り返すやり方だと、アストを止めることは難しい。
4人一斉による攻撃がアストを捉えたかと思ったが、次の瞬間ドワーフたちが宙を舞っていた。
アストが地面に手を付き、逆立ちの状態で足を大きく広げ回転蹴りを繰り出していた。
「へっへー!狙いは悪くないが遅いぜ!」
心底楽しそうに笑うアスト。
ドワーフたちもさすがの耐久力で、4人全員が起き上がる。
――その一方では、エリスが桜色の腰あたりまで伸びたツインテールと白いミニスカートをなびかせながら生徒たちと交戦を繰り広げている。
エリスの大剣さばきは改めて見るとすさまじく、大抵の生徒が1合目で武器を弾かれ体勢を崩す。その隙を見逃さず2撃目を確実にヒットさせる。そして、2撃目を受け、のけぞったり吹き飛んだ相手に間隙を生じさせず続けざまに3撃目、4撃目と攻撃を繋いでいく。
3発もエリスの攻撃を受けた生徒のほとんどが、HPが3割を切ったようで皆『参った』のジェスチャー後自らステージを下りていく。
時折、遠距離からの魔法攻撃がエリスに向かって飛んでいくが、大剣でしっかりとガードしている。
いつもは大剣による攻撃の派手さやエリスのまとう天真爛漫さが目立つが、こうして改めて冷静にエリスの戦いぶりを見るとかなり繊細で隙の無い戦い方だと気付かされる。
――ステージの中心に近い部分では黒髪エルフの青年エルシオンが、自分に向かってきた生徒の攻撃を必要最低限の動きで避け、細剣による突きと斬撃を高速で何発も入れHP3割以下による失格に追い込んでいる。
決して自らは誰かを積極的に倒しにいこうとはせず、その視線はただ1人の男に向けられている。
だが死角からきたであろう攻撃もいとも簡単に避け、同時に細剣による攻撃を繰り出している。
派手さは無いが、冷静沈着で無駄のない動き。それにかなり余裕があるように見える。
クロードと一緒にザ・ホープリッパーにとどめを刺した実力は本物だな。
――そして、そのエルシオンの視線の先には黄金に輝く金髪に甘いマスク、白い歯をきらっとさせながら笑うクロードがいる。
俺もギルド職員のアリナからもらった冒険者の服と、【山賊の隠れ家亭】従業員で兎の獣人のイセラからもらった打ち刀を装備する。
「ナツヒ君頑張って!」それにエリスちゃんも!」
ポポロがステージに向かう、俺とエリスに向かって手を振って応援してくれる。
「うん!ありがとう!」
屈託の無い笑顔と共にポポロに返事をするエリスと対照的に、俺は微笑と共に頷き返すのみだった。
これから自分がやろうとしていることを考えるとまっすぐに応援されると少し申し訳なさを覚える。
「ナツヒ君が一緒のグループなんて嬉しいな!学園側はきっとナツヒ君の優しさや冒険者としての資質をちゃんと評価してくれていたんだね!」
「あ、ああ・・・。そうなのかな?」
「お互い頑張ろうね!」
どんな時でも真っすぐなエリスを見ると、俺は心底“日本の社会における大人”というものになってしまったんだと思う。
常に人に気を遣い、周りの人間に迷惑をかけないで過ごす。
言いたいことがあっても波風をたてるよりは、平穏に過ごすことが優先される。
“和”という言葉に代表されるように、周りと強調して生きていくことが美徳とされる文化。
例え自分の心を押し殺すことになっても。
だが、その全てが悪い訳では無い。
良い部分はこの異世界の16歳達にはない武器にもなりえるはずだ。
各自、ステージ上の好きな位置に立ち試験開始の合図を待つ。
囲まれるのを嫌がり、ステージをふちどるように端に立つ者。
端はステージから落ちてしまう可能性が高いと判断し、ステージ内側へ立つ者。
それぞれの戦略に沿って思い思いの場所に陣取る。
俺の狙いは・・・。
いた!俺のターゲットはステージ内側。外側から攻撃をしかけるべく外周へ位置取る。
「はーーはっはっは!まとめてかかってくるがよい!光の勇者の攻撃を喰らわばその加護が得られるかもしれんぞ!わからんがな!」と声高々に叫びながらステージど真ん中にいるやつは無視だ。
しかし、今まであれだけ目立っておいて自分が集中攻撃されるかもしれないという発想は無いのだろうか?
あるいは発想があった上で尚、それを超えられる自信があるのだろうか?
純粋にクロードの思考には興味がある。
「第1グループの諸君!準備は良いか?――では始めっ!」
最終試験の火ぶたが切って落とされた。
「うおおおお!」
俺は雄たけびと共に一直線に、燃え盛る炎の髪色の獣人アスト=ソルフレイに狙いを定める。
アストはステージ内側にいる。俺は外側からステージ中心へ向かいレベル11のステータスの中でも1番高い、すばやさのパラメータを活かさずに気持ちゆっくりめに走り出す。
幸い昨日のザ・ホープリッパー戦で、その戦闘力を存分に見せつけていたアストに攻撃をしようとするものはいなく、俺だけがアストに向かって斬りかかろうとしていた。
アストはこちらに気付き嬉しそうに口角を上げる。
「おっ!俺に向かってくるとは良い度胸じゃねーか!やってやんぜ!」
そう言い放ち、アストは一瞬ぐっと体勢を落としたかと思うと、次の瞬間には目の前に現れ右ストレートを俺の腹に叩き込んでいた。
なかなかの早さと威力だ。新入生にしてすでにレベル7か8くらいはありそうだ。
とりあえず俺はそのまま殴られた威力に逆らわず、むしろ少し後ろに飛ぶ力も加え派手にステージ外まで吹き飛んだ。
『ナツヒ=ミナミ、ステージアウト失格です。』ブレスレットが音声を発する。
恐らく試験開始5~6秒か?こうして俺は第1グループの失格第1号となった。
あまりにも早くそして派手な脱落劇に演習場内が一瞬静まり返る。
俺を殴ったアストも「あれ?」みたいな顔をしている。
・・・やめろ。いたたまれないからこの雰囲気早くやめてくれ。
俺の願いが通じたのか、数瞬後にはステージ上の誰かが発した剣戟の音がきっかけで、最終試験が無事再開される。
俺は高見の見物といこうか。
一応俺の目論見はこれで達成だが、最終試験を眺めながら自分の考えと行動を振り返ってみる。
①俺が学園側から目をつけられている。
②最終試験はクラス分けの為の試験で入学は確約されている。
③最終試験でレベル11の力を解放して仮に最後まで勝ち残ったとしても、入学時点での学園の評価が上がるだけ。英雄を目指す上で大した影響は無い。
以上3点のことから、ここは戦うべき場所では無いと判断しさっさと脱落して学園側からの疑惑の念を消し去ることを優先した。
そして、第1グループの中だとアストが俺を1発で場外へ吹っ飛ばしてくれる確率が高いと踏んだ。
クロードは吹っ飛ばすというよりは斬られる可能性が高い。しかもクロードの攻撃を受けても一撃でHPが3割以下にはならないはずなので、俺のレベルが高いことがばれてしまう。それに気持ち的にすごく嫌だ。
同じく黒髪エルフのエルシオンも細剣で突かれたりしそうなので、ステージアウトは不自然。そしてHPが3割を切るまでは、何発も攻撃を受けないといけないのでHPの高さがばれてしまう。よって却下。
エリスの大剣による攻撃なら吹っ飛ばされても自然だろうがエリスを騙すようなことはしたくない。
以上のことからアストを選んだが、見事俺の作戦ははまり開始5秒ほどで場外へ吹っ飛ぶことができた。
これで学園側も俺が弱く、目をつけるに値しない人間だと判断してくれるだろう。
必要があれば目立ってしまうこともしょうがないと思うが、まだ判断できる段階ではない。
俺はこの世界で英雄になるために自由に動きまわりたいので、学園側から目をつけられるなど自由の幅が狭くなりそうなことは極力避けておきたい。
自分の行動と結果に満足しながら、意識をステージ上に戻すと第2グループまでには見られなかった激しい戦いが繰り広げられている。
――燃え盛る炎の髪色をした獣人アストは「おらおらおらー!」と気合を発しながら、次々とターゲットを変え新入生を場外へ文字通りぶっ飛ばしている。
アストが外周の生徒たちをぶっ飛ばしているのを見て、ステージ外周からはほとんど人がいなくなっていた。
そのアストを止めようとドワーフたちが、4人がかりで一斉にアストに向かって手にした斧で攻撃をしかける。
うまい!1対1を4回繰り返すやり方だと、アストを止めることは難しい。
4人一斉による攻撃がアストを捉えたかと思ったが、次の瞬間ドワーフたちが宙を舞っていた。
アストが地面に手を付き、逆立ちの状態で足を大きく広げ回転蹴りを繰り出していた。
「へっへー!狙いは悪くないが遅いぜ!」
心底楽しそうに笑うアスト。
ドワーフたちもさすがの耐久力で、4人全員が起き上がる。
――その一方では、エリスが桜色の腰あたりまで伸びたツインテールと白いミニスカートをなびかせながら生徒たちと交戦を繰り広げている。
エリスの大剣さばきは改めて見るとすさまじく、大抵の生徒が1合目で武器を弾かれ体勢を崩す。その隙を見逃さず2撃目を確実にヒットさせる。そして、2撃目を受け、のけぞったり吹き飛んだ相手に間隙を生じさせず続けざまに3撃目、4撃目と攻撃を繋いでいく。
3発もエリスの攻撃を受けた生徒のほとんどが、HPが3割を切ったようで皆『参った』のジェスチャー後自らステージを下りていく。
時折、遠距離からの魔法攻撃がエリスに向かって飛んでいくが、大剣でしっかりとガードしている。
いつもは大剣による攻撃の派手さやエリスのまとう天真爛漫さが目立つが、こうして改めて冷静にエリスの戦いぶりを見るとかなり繊細で隙の無い戦い方だと気付かされる。
――ステージの中心に近い部分では黒髪エルフの青年エルシオンが、自分に向かってきた生徒の攻撃を必要最低限の動きで避け、細剣による突きと斬撃を高速で何発も入れHP3割以下による失格に追い込んでいる。
決して自らは誰かを積極的に倒しにいこうとはせず、その視線はただ1人の男に向けられている。
だが死角からきたであろう攻撃もいとも簡単に避け、同時に細剣による攻撃を繰り出している。
派手さは無いが、冷静沈着で無駄のない動き。それにかなり余裕があるように見える。
クロードと一緒にザ・ホープリッパーにとどめを刺した実力は本物だな。
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