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第09話 歴解派操言士と空白の物語
9.出発(上)
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どこにいるともわからない、怪魔を操るというピラーオルドの人間。そんな奴らを警戒しながら奴らの目的を調べろだなんて、なんとも難解で厄介な命令を下してくれたものだ。
「王黎、歴解派の操言士でも連れていくか? 喜んでいろいろ調べるぞ?」
「結構です。並の歴解派操言士が持っている知識ぐらいなら僕にもあるんで。それに、カルディッシュでいろいろ聞いてみるつもりです。歴解派操言士の巣窟といえばあの地ですからね」
「カルディッシュか。不遇な奴らだよなあ」
かつて最も王族に牙をむいた操言士たちの過去を思い出して、ラファルの瞳に悲哀が淀んだ。
「あ、そうだ。ユルゲンくん、キミの馬、操言士団にいるから」
「は?」
ふとあることを思いだして、王黎はぽんと手を打った。
「ほら、キミが乗ってた馬、ゼルヴァイスに置いてきちゃったじゃない? 城主のジャスパーさんが気を利かせて王都まで届けてくれて、操言士団で預かってるんだ」
「そういえば、自分たちは返してもらっていましたね」
先日愛馬と再会したことを思い出したルーカスが相槌を打った。
「あの馬、キミが故郷から乗ってきた馬だろう? 愛馬がいるならそれにこしたことはないからね」
「早く言えよ。今日あたり、馬市場にでも行こうかと思ってたぞ」
「ごめんごめ~ん」
呆れて嘆息するユルゲンをよそに、王黎はふにゃふにゃと笑いながら謝った。
「道程の確認はこれくらいでいいか?」
エリックが腰に当てた手を楽にしながら王黎に問いかける。
「ええ。あとはそうですね、基本的な陣形のお話をしてもいいですか」
王黎はテーブルの上から地図をどかすと、室内にあった適当なコップやらつけペンやらを持ってきて、それをパーティメンバーに見立てて机上に雑に並べた。
「移動は基本的に馬です。先頭は紅雷と相乗りしたルーカスくん、それから、紀更と相乗りした最美、僕、ユルゲンくん。そして殿をエリックさん。これを基本としましょう」
「紅雷さんは自分との相乗りでいいのでしょうか」
「彼女一人じゃ馬に乗れないからね。それに、紅雷はミズイヌのメヒュラだから、進行方向に怪しいものがないか嗅覚で探ってもらいたい。ルーカスくんも怪魔出現にいち早く気付ける目はあるし、適任だと思う」
「索敵役というわけですね。了解です」
自分の役割を認識したルーカスは力強く頷いた。
王黎は一列に並べたコップを指差しながら続ける。
「怪魔が出た場合は、基本的にルーカスくんと紅雷、それと紀更で応戦してほしい。数と種類によっては、僕とユルゲンくんも加勢します。これは紀更と紅雷の戦闘力向上という修行のためでもあります」
「そうすると、わたしは王黎殿と紀更殿から目を離してはいけない役回りだな」
「そうです」
戦況を想像したエリックは眉間に皺を寄せた。
「操言士の誘拐は、怪魔との戦闘中が一番危ない。戦闘に集中している隙に攫われる可能性がありますからね。エリックさんは最後尾で、僕と紀更に怪魔以外の手が伸びないか見張っておいて、万が一の場合は対応をしてほしいです」
「最美殿も同じ役目か」
「はい。最美は、場合によってはニジドリ型で上空に飛んでもらいます。もっと広範囲で周囲を警戒しないといけないかもしれませんからね」
「王黎殿、怪魔との戦闘が始まった場合、紅雷さんは怪魔の殲滅に集中する、ということでいいんですか」
ルーカスが真面目な顔で問うた。
攻撃に集中するということは、防御が手薄になる可能性がある。つまり、紀更が無防備になってしまうかもしれないということだ。
「紅雷も前衛で怪魔と戦ってもらうけど、紀更の身に少しでも危険を感じたら、紀更の守りに徹するため紀更と同じ中衛に下がってもらうよ。その時はユルゲンくんに前衛に出てもらおう」
「俺はそれでいいが、紀更の守りを紅雷一人に任せるのか」
「一人じゃないよ。うしろにエリックさんがいるからね。まあ、状況次第かな。嗅覚による索敵、怪魔出現時の即応、紀更の護衛。紅雷が一番忙しいかもね」
「操言士と言従士の連携ってのは試行錯誤するしかねぇからな。けど、紅雷はメヒュラだが女だぞ。王黎、そこはちゃんと加味してやれよ?」
ラファルは豊かな顎鬚をなでながら言った。
言従士の役割は様々だ。偵察、補助、攻撃、守備。どれに特化するのか、あるいはすべて行うのか、そのスタイルは操言士と言従士の二人で作っていくものだ。
それを十分に知っているラファルは、王黎が図ろうとしている言従士紅雷の役割に無茶をしないよう釘を刺した。
「ええ、気を付けます。今回は野宿の回数も増えるでしょう。各地の営所を使う予定ですが、夜は交代で見張りをしましょう。一人でも体調不良の仲間がいたら進行は止めます。よほどの理由がないかぎりスピードを要する旅ではないのでゆっくり行きましょう」
「無理と無茶は、自分だけじゃなくて仲間の身も危険にさらしかねないからな」
エリックが重たい声でそう言うと王黎は苦笑した。
「エリックさん、一番無理と無茶をしそうな紀更にその説教をしてやってください」
紀更には音の街ラフーアで一人行動をした前科、および嵐の甲板に飛び出た前科がある。前者も後者も、一歩間違えれば死んでいたかもしれない行動のため、同じことはしないでほしいものだ。
「ひとまずこれくらいですかね。出発は二日後、弐の鐘が鳴る頃に、第一城壁南東門に集合でお願いします」
王黎が締めくくるとエリック、ルーカス、ユルゲンはそれぞれ頷いた。
◆◇◆◇◆
「オリバーさん、今日もありがとうございました」
「いえいえ、どういたしまして。気を付けて帰るんだよ」
守護部会館の玄関口でオリバーと別れた紀更は、両腕を上げて背伸びをした。
「よく歩いた~」
昨日に引き続き、今日も王都内にある祈聖石を朝から巡り歩いたため、足に疲労が溜まっている。めったに行かない按摩に行きたいと思うほどだ。
(旅に出たらもっと歩くだろうし、体力つけないとなあ)
生まれてこの方王都で過ごしてきた紀更は、それほど体力がある方ではない。農作業に従事したこともほぼないため、歳が近い紅雷と比べても足腰は強くなかった。
(明日はどうしよう。守護部会館に行けば、王黎師匠に訊けるかしら)
出発まであと二日だ。出発前日となる明日にはすべての準備を終わらせておきたい。しかし紀更には、出発前にもう一度王都中央図書館に入りたい気持ちがあった。
(空白の物語……)
操言士リカルドが見せてくれた、小さな本。親子の会話と、そのうしろに現れた光の神様カオディリヒスと闇の神様ヤオディミスについての記述。
「魂と身体と、心……」
作者ロゴイエマレスは、リカルドいわく地理や歴史の本を残した人物だという。
そんな人物が残した唯一のお話。
誰も見向きもしない本だとリカルドは言ったが、ロゴイエマレスはいったいどんな気持ちであの物語を書いたのだろう。なんの狙いがあって、あんな内容の小さな本を残したのだろう。そこに書かれていたことは、ロゴイエマレスの空想なのだろうか。それとも何かに基づいた事実なのだろうか。あの本を読んだ者に、ロゴイエマレスは何を伝えたかったのだろう。何に気付いてほしかったのだろう。
(ラルーカさんから聞いた、世界の理の話と同じだった。それに本が燃やされそうになったって……言ってはいけないって、なんの話だったのかしら)
リカルドがそれ以上言ってはいけないと口止めをした話は、いったい何だったのだろう。快晴革命のように、不特定多数に知られてはいけない話なのだろうか。
(気になることがたくさん……ひとつでも多くのことを知りたい)
紀更は守護部会館から自宅へと、帰路を進みつつ考える。
操言士として修行をすることはもちろんだが、前回の旅のように王黎から様々なことを聞きたい。操言士のこと、国のこと、世界のこと――そして、始海の塔で得られなかった答えを知りたい。
(どうして私は、後天的に操言の力を宿したの?)
フォスニア王子優大から「特別な操言士」に宛てられたあの手紙。彼は何を見て何を考えてそれを紀更に伝えようとしたのだろう。紀更が知ることで世界が大きく動くとは、どういうことなのだろう。
それに、始海の塔にいたフォスニアの操言士クォンとラルーカ。彼らの肉体はすでに滅んでいて、その姿は魂だけの存在らしいが、魂のまま塔の中にとどまっていたのはなぜだろう。塔が望むことは、いったい何なのだろう。
(私は私の道、私の人生……自分が歩いていくこれから先を意味あるものにしていきたい。塔が何かを望んでいて、世界が変わるのだとしても。そのためじゃなくて、自分の意志で選び取って学んで、知っていきたい)
自分が後天的に操言の力を宿したこと。不思議な本のこと。始海の塔と、そこにいたフォスニアの操言士たちのこと。フォスニアの優大からの手紙の意味、怪魔とピラーオルドの関係性。ピラーオルドの狙い、攫われた操言士の行方。すべての人々が安らかな気持ちで夜をむかえるために、自分にできること。
(解き明かしたいことがたくさんあるわ)
紀更はふと、自分は歴史解明派の操言士のようだと思い、一人で苦笑した。
歴解派操言士もきっと、こんな風に知りたいと思う気持ちを抑えられないのだろう。彼らの気持ちがわかるような気がした。
(だって、知ることで視界は開ける。今よりももっと世界は広がる。それは楽しいことだもの)
美しく、新鮮で、刺激的な景色が少しずつ増えていく。王都の中しか知らなかった紀更の感覚は、どんどん豊かになっていく。
その素晴らしさをまた体感できる旅に、もう少しで出られるのだ。紀更は思わず武者震いをした。
◆◇◆◇◆
「王黎、歴解派の操言士でも連れていくか? 喜んでいろいろ調べるぞ?」
「結構です。並の歴解派操言士が持っている知識ぐらいなら僕にもあるんで。それに、カルディッシュでいろいろ聞いてみるつもりです。歴解派操言士の巣窟といえばあの地ですからね」
「カルディッシュか。不遇な奴らだよなあ」
かつて最も王族に牙をむいた操言士たちの過去を思い出して、ラファルの瞳に悲哀が淀んだ。
「あ、そうだ。ユルゲンくん、キミの馬、操言士団にいるから」
「は?」
ふとあることを思いだして、王黎はぽんと手を打った。
「ほら、キミが乗ってた馬、ゼルヴァイスに置いてきちゃったじゃない? 城主のジャスパーさんが気を利かせて王都まで届けてくれて、操言士団で預かってるんだ」
「そういえば、自分たちは返してもらっていましたね」
先日愛馬と再会したことを思い出したルーカスが相槌を打った。
「あの馬、キミが故郷から乗ってきた馬だろう? 愛馬がいるならそれにこしたことはないからね」
「早く言えよ。今日あたり、馬市場にでも行こうかと思ってたぞ」
「ごめんごめ~ん」
呆れて嘆息するユルゲンをよそに、王黎はふにゃふにゃと笑いながら謝った。
「道程の確認はこれくらいでいいか?」
エリックが腰に当てた手を楽にしながら王黎に問いかける。
「ええ。あとはそうですね、基本的な陣形のお話をしてもいいですか」
王黎はテーブルの上から地図をどかすと、室内にあった適当なコップやらつけペンやらを持ってきて、それをパーティメンバーに見立てて机上に雑に並べた。
「移動は基本的に馬です。先頭は紅雷と相乗りしたルーカスくん、それから、紀更と相乗りした最美、僕、ユルゲンくん。そして殿をエリックさん。これを基本としましょう」
「紅雷さんは自分との相乗りでいいのでしょうか」
「彼女一人じゃ馬に乗れないからね。それに、紅雷はミズイヌのメヒュラだから、進行方向に怪しいものがないか嗅覚で探ってもらいたい。ルーカスくんも怪魔出現にいち早く気付ける目はあるし、適任だと思う」
「索敵役というわけですね。了解です」
自分の役割を認識したルーカスは力強く頷いた。
王黎は一列に並べたコップを指差しながら続ける。
「怪魔が出た場合は、基本的にルーカスくんと紅雷、それと紀更で応戦してほしい。数と種類によっては、僕とユルゲンくんも加勢します。これは紀更と紅雷の戦闘力向上という修行のためでもあります」
「そうすると、わたしは王黎殿と紀更殿から目を離してはいけない役回りだな」
「そうです」
戦況を想像したエリックは眉間に皺を寄せた。
「操言士の誘拐は、怪魔との戦闘中が一番危ない。戦闘に集中している隙に攫われる可能性がありますからね。エリックさんは最後尾で、僕と紀更に怪魔以外の手が伸びないか見張っておいて、万が一の場合は対応をしてほしいです」
「最美殿も同じ役目か」
「はい。最美は、場合によってはニジドリ型で上空に飛んでもらいます。もっと広範囲で周囲を警戒しないといけないかもしれませんからね」
「王黎殿、怪魔との戦闘が始まった場合、紅雷さんは怪魔の殲滅に集中する、ということでいいんですか」
ルーカスが真面目な顔で問うた。
攻撃に集中するということは、防御が手薄になる可能性がある。つまり、紀更が無防備になってしまうかもしれないということだ。
「紅雷も前衛で怪魔と戦ってもらうけど、紀更の身に少しでも危険を感じたら、紀更の守りに徹するため紀更と同じ中衛に下がってもらうよ。その時はユルゲンくんに前衛に出てもらおう」
「俺はそれでいいが、紀更の守りを紅雷一人に任せるのか」
「一人じゃないよ。うしろにエリックさんがいるからね。まあ、状況次第かな。嗅覚による索敵、怪魔出現時の即応、紀更の護衛。紅雷が一番忙しいかもね」
「操言士と言従士の連携ってのは試行錯誤するしかねぇからな。けど、紅雷はメヒュラだが女だぞ。王黎、そこはちゃんと加味してやれよ?」
ラファルは豊かな顎鬚をなでながら言った。
言従士の役割は様々だ。偵察、補助、攻撃、守備。どれに特化するのか、あるいはすべて行うのか、そのスタイルは操言士と言従士の二人で作っていくものだ。
それを十分に知っているラファルは、王黎が図ろうとしている言従士紅雷の役割に無茶をしないよう釘を刺した。
「ええ、気を付けます。今回は野宿の回数も増えるでしょう。各地の営所を使う予定ですが、夜は交代で見張りをしましょう。一人でも体調不良の仲間がいたら進行は止めます。よほどの理由がないかぎりスピードを要する旅ではないのでゆっくり行きましょう」
「無理と無茶は、自分だけじゃなくて仲間の身も危険にさらしかねないからな」
エリックが重たい声でそう言うと王黎は苦笑した。
「エリックさん、一番無理と無茶をしそうな紀更にその説教をしてやってください」
紀更には音の街ラフーアで一人行動をした前科、および嵐の甲板に飛び出た前科がある。前者も後者も、一歩間違えれば死んでいたかもしれない行動のため、同じことはしないでほしいものだ。
「ひとまずこれくらいですかね。出発は二日後、弐の鐘が鳴る頃に、第一城壁南東門に集合でお願いします」
王黎が締めくくるとエリック、ルーカス、ユルゲンはそれぞれ頷いた。
◆◇◆◇◆
「オリバーさん、今日もありがとうございました」
「いえいえ、どういたしまして。気を付けて帰るんだよ」
守護部会館の玄関口でオリバーと別れた紀更は、両腕を上げて背伸びをした。
「よく歩いた~」
昨日に引き続き、今日も王都内にある祈聖石を朝から巡り歩いたため、足に疲労が溜まっている。めったに行かない按摩に行きたいと思うほどだ。
(旅に出たらもっと歩くだろうし、体力つけないとなあ)
生まれてこの方王都で過ごしてきた紀更は、それほど体力がある方ではない。農作業に従事したこともほぼないため、歳が近い紅雷と比べても足腰は強くなかった。
(明日はどうしよう。守護部会館に行けば、王黎師匠に訊けるかしら)
出発まであと二日だ。出発前日となる明日にはすべての準備を終わらせておきたい。しかし紀更には、出発前にもう一度王都中央図書館に入りたい気持ちがあった。
(空白の物語……)
操言士リカルドが見せてくれた、小さな本。親子の会話と、そのうしろに現れた光の神様カオディリヒスと闇の神様ヤオディミスについての記述。
「魂と身体と、心……」
作者ロゴイエマレスは、リカルドいわく地理や歴史の本を残した人物だという。
そんな人物が残した唯一のお話。
誰も見向きもしない本だとリカルドは言ったが、ロゴイエマレスはいったいどんな気持ちであの物語を書いたのだろう。なんの狙いがあって、あんな内容の小さな本を残したのだろう。そこに書かれていたことは、ロゴイエマレスの空想なのだろうか。それとも何かに基づいた事実なのだろうか。あの本を読んだ者に、ロゴイエマレスは何を伝えたかったのだろう。何に気付いてほしかったのだろう。
(ラルーカさんから聞いた、世界の理の話と同じだった。それに本が燃やされそうになったって……言ってはいけないって、なんの話だったのかしら)
リカルドがそれ以上言ってはいけないと口止めをした話は、いったい何だったのだろう。快晴革命のように、不特定多数に知られてはいけない話なのだろうか。
(気になることがたくさん……ひとつでも多くのことを知りたい)
紀更は守護部会館から自宅へと、帰路を進みつつ考える。
操言士として修行をすることはもちろんだが、前回の旅のように王黎から様々なことを聞きたい。操言士のこと、国のこと、世界のこと――そして、始海の塔で得られなかった答えを知りたい。
(どうして私は、後天的に操言の力を宿したの?)
フォスニア王子優大から「特別な操言士」に宛てられたあの手紙。彼は何を見て何を考えてそれを紀更に伝えようとしたのだろう。紀更が知ることで世界が大きく動くとは、どういうことなのだろう。
それに、始海の塔にいたフォスニアの操言士クォンとラルーカ。彼らの肉体はすでに滅んでいて、その姿は魂だけの存在らしいが、魂のまま塔の中にとどまっていたのはなぜだろう。塔が望むことは、いったい何なのだろう。
(私は私の道、私の人生……自分が歩いていくこれから先を意味あるものにしていきたい。塔が何かを望んでいて、世界が変わるのだとしても。そのためじゃなくて、自分の意志で選び取って学んで、知っていきたい)
自分が後天的に操言の力を宿したこと。不思議な本のこと。始海の塔と、そこにいたフォスニアの操言士たちのこと。フォスニアの優大からの手紙の意味、怪魔とピラーオルドの関係性。ピラーオルドの狙い、攫われた操言士の行方。すべての人々が安らかな気持ちで夜をむかえるために、自分にできること。
(解き明かしたいことがたくさんあるわ)
紀更はふと、自分は歴史解明派の操言士のようだと思い、一人で苦笑した。
歴解派操言士もきっと、こんな風に知りたいと思う気持ちを抑えられないのだろう。彼らの気持ちがわかるような気がした。
(だって、知ることで視界は開ける。今よりももっと世界は広がる。それは楽しいことだもの)
美しく、新鮮で、刺激的な景色が少しずつ増えていく。王都の中しか知らなかった紀更の感覚は、どんどん豊かになっていく。
その素晴らしさをまた体感できる旅に、もう少しで出られるのだ。紀更は思わず武者震いをした。
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