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回帰後、弟の誕生と学園入学前

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 無事に赤ちゃんが産まれてきました。 

 やはり弟でした。とても可愛いです。

 私の髪の毛を嬉しそうに引っ張る小さい手、全てが愛おしいです。

 お母様も、出産したあとは体調を崩しがちでしたが、今はすっかり良くなりました。

 私とアレク様は会話が上手く噛み合っていませんでしたが、交換日記によって意思疎通が完璧でした。

例えば、アレク様が「ペンダントの色がキレイだね」
と言えば、私の、ツンデレが働いて

「アレク様の瞳の色だからではありません。このドレスにはこのネックレスの色が合うのです」
と答えてしまうのです。

でも二人の交換日記では、

「シアが僕の瞳の色のネックレスをしてくれて嬉しい。シアに似合ってて、とてもキレイだよ」

と補足でき、私のツンデレの言葉には

「アレク様の瞳の色のネックレスがしたくて、このドレスを選びました。アレク様が褒めてくださり嬉しいです」
 
 こんな感じで、お互いの本当の気持ちが伝えられているのです。

 アレク様からの手繋ぎスキンシップも増えました。

 時には、ついトゲトゲしい言葉を言ってしまう自分自身をとめるために、口に出すのではなく、アレク様にハグをして、私はアレク様が大好きと表すのです。

 周りの目には不思議な二人に見えていると思います。

 アレク様は私には話さない。

 私はアレク様にトゲトゲしい言葉を言っている。

 でも行動は、お互いに思い合ってる二人なのです。

 順調に私達はお互いに、思いを交わしました。

 いよいよ、学園に通う年齢が近づいてきました。

 回帰前、アレク様に恋する令嬢方の罠にハマり毒杯を飲みました。

 あの時は、誰も味方がいない状態でしたが、現在は、お父様、お母様、ばあやと全て側にいてくれてます。

 アレク様とも、きちんとわかりあえてます。

 私は決して負けません。3人の令嬢との対決が近づいてきました。

 令嬢方の事を調べたら、私を合わせて四人が、アレク様の婚約者候補だったのです。
 でも王妃様が選んだのはわたしでした。

 アレク様が魅力的な事はわかりますが、アレク様以外の貴族の男性と私を閉じ込めて、不貞の罪で殺すなんて許せません。

 回帰前の私は友達がいませんでした。

 私に女友達がいたら、未然に防げるはずです。

 今回は友達を作り、絶対に罠にはかからないと学園に行く前に強く誓いました。

 神様達、私達を見守ってください。
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