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昨日の今日で、何故レイモンドがうちの応接室に座っているのでしょうか?
一緒にいるフレディとグレイをみると、グレイは私に頭を下げ、フレディは、ニッコリ笑っています。
「今日は、何か約束をしていましたか?」
私は、少し冷たい声で問いかけました。
私にだって、予定やゆっくりしたい時があります。
「衣装をあわせたいのです。ですから、ディアのドレスを作っている店に一緒に行きたいと思い来ました。
流石に、私と二人ではディアが嫌がると思い、グレイも連れてきました。
何かまずかったですか?」
「そうですね、まずは先に私の予定をきく手紙を頂きたいですね。
勝手に来てはいけません。それに、私が衣装を頼んでいる店は男性の衣装は作ってないです。
ですから、レイモンド様がいつも作ってみえる衣装店に行ってください。
社交界デビューは白のドレスなので、ハンカチーフだけ私のドレスの布地に合わせれば、よろしいかと思います」
私が次々にダメ出しを言うので、大型犬がしゅんとしたように、悲しそうな顔して、見つめてくるのです。
そんな目で見ないでほしいです。
駄目なものは駄目をしっかり、言わなければいけません。
「では、私はディアと出来ることは、何かありますか?」
困りましたね。ここまで悲しそうにされると、厳しく言えないです。
「今日は、特にないと思います。
来週からはダンスのレッスンをしますが、せっかく来ていただきましたので、今日は天気もいいですし、庭でお茶でもいただきませんか?
フレディの学院での様子など聞きたいです」
そう言うと、一瞬で笑顔が弾けました。
なまじ顔が、良いので心臓に悪いですね。ドキドキします。
今日は、特に目新しいお菓子はないですね。
シフォンケーキにジャムでアクセントをつけましょうね。
先にレイモンド達を庭に案内して、私は皿にのせる飾りの指示を出しに厨房にいきました。
リンゴのジャムをシフォンケーキにのせ、リンゴをウサギの形にして皿に盛り付けます。
シェフには、急いで生クリームを作るようにお願いをし、生クリームができ次第、茶菓子のお代わりをジャムから生クリームに変えるよう指示を出していきます。
さあ、私も庭に行きましょう。
3人で何やら盛り上がってますね。
「お待たせしました。何やら会話が弾んでますね。何のお話ですか?」
「姉様、王都の年末の祭りの話をしてました。
僕達は年末が近づくと領地に戻って新年をお祝いするじゃないですか?
だから、年末王都で過ごしたことがないでしょう。
祭りがあるのは知っていましたが、グレイの話を楽しそうだなあと思って聞いてました。」
なるほど、前世の記憶を思い出しても、あまりパニックにならないのは、何となく一年が、12ヶ月でなりたっているからです。
この世界の学校が始まるのが9月、前世での外国の学校の始まりが9月なので、そんなものかと違和感なし。
やはり12月に年末、1月が新年、年末と新年は実家(領地)に帰りますよ的なのです。
どの世界でも年末から新年にかけてお祭り気分になります。
王都はそんなに派手なお祭りをするのてすか?興味深いですね。
ちなみに今は12月に入ったばかりです。
今年はフレディの学院の冬季休暇に合わせて予定を組んでいると思いますが、いつから領地に行くとは聞いていませんね。
「姉様は興味ありませんか?領地のお祭りの出店とは規模が違って、いろんな食べ物が出ているようです」
「そうですね、出店には興味があります。でも毎年領地ですごすでしょう」
「はい、そこで今年は、姉様の社交界デビューで忙しいので、帰らず、王都で過ごそうと提案しようと思ってます。
だから、姉様、祭りに行きましょうよ。
平民の服をきて楽しみましょう」
とても心惹かれますね。デビューして、顔バレすると厄介ですから、確かに今年はチャンスですね。
でも、どこの世界でもお酒が入ると暴れる人は出てきますから、危険ではないかしら。
護衛を連れて歩くのは楽しめませんしね。
「フレディ、確かに楽しそうだけど、お祭りだから酔っ払いとかいると危険ではないかしら。あと、お父様達が許して下さるかどうか?」
「姉様、じゃあ父上の許可が出たら一緒に行きましょう。約束ですよ」
「ディア、君達が行くなり、私が護衛役でついていく。それなら、酔っぱらいに絡まれる前に対処できるので」
「レイモンド先輩強いんだよ。毎朝の鍛錬もしているし、これならお祭りも安全に見れるよ。グレイも行くよね。平民の服も準備しないと。楽しみだなあ」
「フレディ、いくら楽しみでもお父様の許可が降りないと無理よ」
あんなにも楽しみにしていると、やっぱり私は行かないの言葉が言えないわ。
レイモンド達とお祭りに行くのは、出来たら遠慮したいのに。困ったわね。
話がひと区切りついた頃、お茶とシフォンケーキが運ばれてきました。
レイモンドをみると、ウサギの飾りリンゴをまじまじみて、小さい声でかわいいと言っているのが聞こえてきました。
案外可愛い物好きなのですね。レイモンドはシフォンケーキはぺろりと食べたのに、リンゴのウサギだけは食べようとしませんでした。
いつもなら、お代わりをしているのに、どうしたのかしら?
「レイモンドさま、リンゴは、苦手ですか?残して頂いて大丈夫ですよ、次のシフォンケーキを持って越させましょうか?」
「ディア違うのです。うさぎが可愛すぎて、もったいなくて、食べれないのです」
まあまあ、大きい身体なのに、可愛いこと。
「次も、ウサギのリンゴがきますから、遠慮なく食べてくださいね。
次のシフォンケーキも準備させますね」
次もウサギのリンゴが出てくると聞いて安心したのか、嬉しそうに食べている姿に、少しだけですが、キュンとしました。ギャップ萌えですね。
それから、生クリームに添えられたシフォンケーキを8皿食べて満足したのか、帰って行きました。
何しに来たのか、レイモンドはお菓子に弱いですね。
一緒にいるフレディとグレイをみると、グレイは私に頭を下げ、フレディは、ニッコリ笑っています。
「今日は、何か約束をしていましたか?」
私は、少し冷たい声で問いかけました。
私にだって、予定やゆっくりしたい時があります。
「衣装をあわせたいのです。ですから、ディアのドレスを作っている店に一緒に行きたいと思い来ました。
流石に、私と二人ではディアが嫌がると思い、グレイも連れてきました。
何かまずかったですか?」
「そうですね、まずは先に私の予定をきく手紙を頂きたいですね。
勝手に来てはいけません。それに、私が衣装を頼んでいる店は男性の衣装は作ってないです。
ですから、レイモンド様がいつも作ってみえる衣装店に行ってください。
社交界デビューは白のドレスなので、ハンカチーフだけ私のドレスの布地に合わせれば、よろしいかと思います」
私が次々にダメ出しを言うので、大型犬がしゅんとしたように、悲しそうな顔して、見つめてくるのです。
そんな目で見ないでほしいです。
駄目なものは駄目をしっかり、言わなければいけません。
「では、私はディアと出来ることは、何かありますか?」
困りましたね。ここまで悲しそうにされると、厳しく言えないです。
「今日は、特にないと思います。
来週からはダンスのレッスンをしますが、せっかく来ていただきましたので、今日は天気もいいですし、庭でお茶でもいただきませんか?
フレディの学院での様子など聞きたいです」
そう言うと、一瞬で笑顔が弾けました。
なまじ顔が、良いので心臓に悪いですね。ドキドキします。
今日は、特に目新しいお菓子はないですね。
シフォンケーキにジャムでアクセントをつけましょうね。
先にレイモンド達を庭に案内して、私は皿にのせる飾りの指示を出しに厨房にいきました。
リンゴのジャムをシフォンケーキにのせ、リンゴをウサギの形にして皿に盛り付けます。
シェフには、急いで生クリームを作るようにお願いをし、生クリームができ次第、茶菓子のお代わりをジャムから生クリームに変えるよう指示を出していきます。
さあ、私も庭に行きましょう。
3人で何やら盛り上がってますね。
「お待たせしました。何やら会話が弾んでますね。何のお話ですか?」
「姉様、王都の年末の祭りの話をしてました。
僕達は年末が近づくと領地に戻って新年をお祝いするじゃないですか?
だから、年末王都で過ごしたことがないでしょう。
祭りがあるのは知っていましたが、グレイの話を楽しそうだなあと思って聞いてました。」
なるほど、前世の記憶を思い出しても、あまりパニックにならないのは、何となく一年が、12ヶ月でなりたっているからです。
この世界の学校が始まるのが9月、前世での外国の学校の始まりが9月なので、そんなものかと違和感なし。
やはり12月に年末、1月が新年、年末と新年は実家(領地)に帰りますよ的なのです。
どの世界でも年末から新年にかけてお祭り気分になります。
王都はそんなに派手なお祭りをするのてすか?興味深いですね。
ちなみに今は12月に入ったばかりです。
今年はフレディの学院の冬季休暇に合わせて予定を組んでいると思いますが、いつから領地に行くとは聞いていませんね。
「姉様は興味ありませんか?領地のお祭りの出店とは規模が違って、いろんな食べ物が出ているようです」
「そうですね、出店には興味があります。でも毎年領地ですごすでしょう」
「はい、そこで今年は、姉様の社交界デビューで忙しいので、帰らず、王都で過ごそうと提案しようと思ってます。
だから、姉様、祭りに行きましょうよ。
平民の服をきて楽しみましょう」
とても心惹かれますね。デビューして、顔バレすると厄介ですから、確かに今年はチャンスですね。
でも、どこの世界でもお酒が入ると暴れる人は出てきますから、危険ではないかしら。
護衛を連れて歩くのは楽しめませんしね。
「フレディ、確かに楽しそうだけど、お祭りだから酔っ払いとかいると危険ではないかしら。あと、お父様達が許して下さるかどうか?」
「姉様、じゃあ父上の許可が出たら一緒に行きましょう。約束ですよ」
「ディア、君達が行くなり、私が護衛役でついていく。それなら、酔っぱらいに絡まれる前に対処できるので」
「レイモンド先輩強いんだよ。毎朝の鍛錬もしているし、これならお祭りも安全に見れるよ。グレイも行くよね。平民の服も準備しないと。楽しみだなあ」
「フレディ、いくら楽しみでもお父様の許可が降りないと無理よ」
あんなにも楽しみにしていると、やっぱり私は行かないの言葉が言えないわ。
レイモンド達とお祭りに行くのは、出来たら遠慮したいのに。困ったわね。
話がひと区切りついた頃、お茶とシフォンケーキが運ばれてきました。
レイモンドをみると、ウサギの飾りリンゴをまじまじみて、小さい声でかわいいと言っているのが聞こえてきました。
案外可愛い物好きなのですね。レイモンドはシフォンケーキはぺろりと食べたのに、リンゴのウサギだけは食べようとしませんでした。
いつもなら、お代わりをしているのに、どうしたのかしら?
「レイモンドさま、リンゴは、苦手ですか?残して頂いて大丈夫ですよ、次のシフォンケーキを持って越させましょうか?」
「ディア違うのです。うさぎが可愛すぎて、もったいなくて、食べれないのです」
まあまあ、大きい身体なのに、可愛いこと。
「次も、ウサギのリンゴがきますから、遠慮なく食べてくださいね。
次のシフォンケーキも準備させますね」
次もウサギのリンゴが出てくると聞いて安心したのか、嬉しそうに食べている姿に、少しだけですが、キュンとしました。ギャップ萌えですね。
それから、生クリームに添えられたシフォンケーキを8皿食べて満足したのか、帰って行きました。
何しに来たのか、レイモンドはお菓子に弱いですね。
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