【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました

成実

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 その日の夜の食事は、フレディが学院に帰るので早めの時間になりました。

 フレディがワクワクが隠しきれない様子で、お父様に尋ねました。

「父上、今年は姉様の社交界デビューの準備がありますし、僕も学院に通っているので、領地には帰らず王都で過ごすのはどうでしょう。

 王都では、年末のお祭りが盛大に行われると聞きました。僕はそのお祭りに行きたいです。

 姉様も父上が許可してくれたら行くって言ってました。

 レイモンド先輩が護衛についてくれます。もちろん、グレイも一緒です」 

 フレディ、お父様も困っています。お祭りより、シェルエント公爵令息達と一緒なのが、ネックなんだとおもいますが、フレディは全然気づいてないですね。

「フレディ、シェルエント令息達と仲が良いのは、素晴らしい事だ。
 でもディアは未婚の令嬢だし、変な噂がたつのは、ディアの為によくないと思う。

 今年の領地のお祭りは、キウイ酒や、イブで使う小麦を高く買い取ったから、例年より立派な祭りになると思うよ」

「僕は、姉様の気持ち次第だけと、レイモンド先輩と姉様はお似合いだと思う。

 以前、姉様にも話したけど、身分あるものは厨房に入らずと言う言葉の、本当の意味は、僕達が知っている内容じゃないだ。

 真実を知っている高位貴族のシェルエント公爵だったら、姉様がお菓子作りを続けられし、多分専用の厨房も作ってくれると思うだ。

 それに、レイモンド先輩はお菓子大好きだしね。

 でも、姉様がお菓子を作っているのは知らないよ。

 レイモンド先輩、初めてうちに来たとき、姉様に一目惚れしたみたいなんだよ。

 最初、姉様にエスコートのパートナーを断られたでしょう。

 その後の、学院でのレイモンド先輩が落ち込んでいてね、あまりにも級友に対する目線が冷たくなるからって、殿下が僕達の部屋に来て、何とかしてほしいと言われてしまって。

 その時に、レイモンド先輩の恋心を知ったんだよ。もちろん、姉様が嫌なら僕も屋敷には招待しないよ。

 でも、姉様は手のかかる弟みたいなタイプ好きでしょ?

 根本的、姉様はお菓子作りもだけど、世話をするのが好きだと思ってね。

 だから、レイモンド先輩の事を知ってもらったほうが良いと思うだよ」

 フレディ、姉様は決して世話好きなおばちゃんじゃないですよ。

 ただフレディが可愛いからで、でもよく考えると、レイモンドのことを野菜嫌いのレイ君と心の中で呼んでますね。

 自分でも、気づかなかった心理に気付かされました。

 なんてフレディは賢いんでしょうね。

「フレディ、確かにそうかもしれません。

 レイモンド様の事は嫌いではないです。

 たまに可愛いとさえおもいます。

 でも、もし本当に結婚することになったら、私に公爵夫人の仕事がこなせるかどうかが不安なのです。

 そう考えると、レイモンド様と距離をとりたいとも思うのです」

「姉様は、イブを作って経営して、なおかつキウイ酒で領地を潤してます。

 姉様なら公爵夫人の仕事をこなせると思います。

 もちろん、レイモンド先輩と合わないなら、何も言いません。

 ですから、姉様の目でしっかり見極めたらどうですか?」

「そうですね、自分で見極めます。

 お父様、私も祭りに行きたいです。お父様、許可していただけますか?」

 お父様は困った顔をしていましたが、私が良いならと、お祭りの許可を下さいました。

「でも、嫌なら無理せず、シェルエント令息と距離を置けばいいから。自分の気持ちを大切してほしい」

 普通の貴族なら、高位貴族に縁続きになりたいというのに、お父様は私の気持ちを大切にと考えてくれるなんて、私は幸せものですね。

 食事も済み、祭りに行く許可も貰ったので、来週はダンスの練習に来ますねと、笑顔でフレディは学院に帰って行きました。

 
 
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