【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました

成実

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sideシャーロット・エリー・オーシャン

「お父様、宰相閣下にエスコートの件頼んでいただけましたか?

 お母様とシェルエント公爵夫人にお会いしたとき、お願いしたのですが、全然取り合ってくださらなかったのです。

 でも宰相閣下からでしたら、レイモンド様も私をエスコートしてくださるでしょ」  

 私の社交界デビューは、なんとしても注目をあびたいわ。
 今回の夜会はシェルエント公爵家、王家とも繋がりが強い家紋。

 それに嫡男のレイモンド様は顔がすっごく私の好みなのよ。
 あんなキレイな男性にエスコートされたら、皆が、私に注目するわ。

「宰相閣下も良い返事はくださらなかったんだよ。

 弟の令息ならエスコートしても良いと言ってくださったんだから、それで手を打ったほうが良くないか?夫人もそう思うだろ」

「ええ、旦那様がおっしゃるとおりだと思います。

 シェルエント公爵夫人の態度からして、多分令息の方がクライブ伯爵令嬢をエスコートしたいのではないかと思うのです。

 だから、ここは、弟君のグレイシス様で良いとおもってます」

「嫌です。お父様もお母様も何を言ってみえるの!

 私はレイモンド様がいいの。以前お見かけしたとき、あんなにも綺麗な男性がいるなんて、絶対にエスコートはレイモンド様がいいの。

 宰相閣下がだめなら、クライブ伯爵家に辞退するように話をするのはどうでしょうか?

 お父様は侯爵ですから、伯爵家に話すことができるじゃありませんか?」

 ノックの音がして、お兄様が部屋に入ってきた。

「部屋の外まで、声が、聞こえてますよ。

 シャーロットのエスコート役は、レイモンド先輩は辞めておいた方がいいですよ。

 シャーロット、お前は知らないだろう、キレイな顔程、睨まれると怖いんだぞ。

 氷の宰相閣下と言われるぐらい、冷たくてキレイな顔のシェルエント公爵にそっくりだよ。

 あの冷たい目で見つめられたら、身動きが出来なくなるんだ。取り付くしまもない。

 弟のグレイシスの方が、優しいし良いと思うぞ。

 爵位ならグレイシスは、オーキッド侯爵になるから、もし結婚を望んでいるなら優良物件だ。シェルエント公爵とも親戚になれるし。

 私からのアドバイスとして、レイモンド先輩はやめておけ、エスコート役は、グレイシスにしといたほうがいいぞ」

「お兄様まで、どうしてそんなことをおっしゃるの?

私はレイモンド様がいいの。グレイシス様も確かにステキですが、私はレイモンド様がいいのです。

 それに、グレイシス様は年下ですから嫌です」

「レイモンド先輩は、テリトリーの輪というか、内と外の境界がくっきりしているだよ。

 シャーロットは絶対、外の扱いだから、冷たく対応されると思う。

 クライブ伯爵の令息が学院に、入学してきたのは以前話したな。

 レイモンド先輩がクライブ伯爵令息に優しいんだよ、グレイシスと同室だったこともあり、グレイシスの友達だからクライブ令息に親切にしていると思ったんだ。

 だから、グレイシスの他の友達の令息も、レイモンド先輩と親しくなりたいと思い近づいたんだろうな、弟の友達だから親切にしてくれると思ったら大間違いで、冷たい目線で追い払われたんだ。

 どういう基準なのかわからないが、レイモンド先輩はクライブ伯爵令息を可愛がっている。

 クライブ令息がいるときは顔が穏やかなんだ。自ら声もかけているし。

 だから、クライブ伯爵令嬢のパートナーがレイモンド先輩なら、余計な事はしないほうがいい。

 父上も母上もシャーロットの言葉に耳を傾けて、クライブ伯爵家に余計な横槍を入れてはいけませんよ。
 
 シャーロットも年下が嫌なら、兄の私がエスコートするから、騒動を絶対におこすなよ。
 
 シェルエント公爵を、嫌違うな、レイモンド先輩を怒らすな」

 お兄様は、話すだけ話して部屋を出て行きました。

「シャーロット、兄のベルリオットの話を聞いただろう、レイモンド殿は諦めるんだ」

 どうして、私の夢を壊すの、嫌よ。華々しく私はデビューしたいのよ。

 じゃあ、皇族の方か他の公爵令息を私のエスコート役に、連れてきてよ。

 このままでは、私はクライブ伯爵令嬢に負けてしまうじゃないの。

 嫌よ、今回デビューする中で、一番高位貴族は私なのよ。
 そのために、前回は、公爵令嬢がいたからデビューを見送ったんですもの。

「お父様、宰相閣下から正式なお断りが来ていないのなら、お願いします。もう一回聞いてください」

「あまり期待しないほうがいい。ベルリオットは周りをみる状況判断が優れている。

 飄々としている、あいつが、釘をさすぐらいだからなあ、断られたら諦めなさい」

 確かに、今までお兄様が止めるときは、引き下がったほうが、上手くいっていた。

 でも、諦められない。
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