2 / 4
2
しおりを挟む「ん?どうした?好みの女の姿絵でも入っていたか?」
従者の様子を不思議に思ったハーヴァがそう冗談混じりに問い掛けると従者は少し困った様な顔をしてハーヴァの言葉に首を横に振る。ハーヴァは従者の反応に怪訝そうな顔をして「…じゃあ一体どうしたんだ?」と再び問い掛けると従者は言いづらそうに口を開き、一言……
「……女性用の下着が入っていました」
……と、言った。
「は?女性用の……下着だと?」
予想外の従者の言葉に眉尻を上げたハーヴァが聞き返すと、従者はコクリと無言で頷き、持っていた小箱を執務机の上に置いた。すると、ハーヴァの視界にフリフリのレースがふんだんにあしらわれた可愛らしい……だけど扇情的な下着一式とそれに添えられる様に白い手紙が現れて、思わずハーヴァは「な、なんだこのめちゃくちゃえっちな下着は!?」と叫びそうになった。だが、流石は大国ハルバルドの王子と言うべきか。ハーヴァは喉の奥から出掛かった言葉を飲み込み、そして、震える手で白い封筒を手に取り……封を開けた。
「な、なになに……『ハーヴァよ、まだ帝国の姫君を分からせる事が出来てないみたいだな?ああ、謝らなくていい。身分の低い第二妃の子供とは言え、腐っても帝国ローレヌの王家の血を受け継ぐ皇女。分からせるのは中々容易ではないだろう。だから、お前にこのめちゃくちゃえっちな下着を授けよう。これを使ってアリシア姫を散々卑しめた上で手篭めにするといい。では、良い報告を期待してるぞ。父より』……ーーはっ、はああああああ!?!?」
衝撃の内容にハーヴァは目の前に従者がいるにもかかわらず大きな声で叫んでしまう。そして、手紙を何度も何度も読み返したり、手紙を裏返したり、日に翳してみたりするが、特に暗号といった様なものは書かれておらず、ハーヴァは愕然とした。
(な、何も書いてない!?何も書いていないだと……!?まさか本当に本気で父上は俺にローレヌの皇女を手篭めにしろと言っているのか!?こ、この……めちゃくちゃえっちな下着を着せ……着せて……)
ハーヴァは想像する。いや、想像してしまった。慎ましい体によく似合う扇情的な下着を身に付けたアリシアが恥ずかしそうにシーツで体を隠しながら「そ、そんなに見ないでください…」と言って潤んだ瞳で自分を見上げるという姿を想像してしまい、ハーヴァは思わず
「うわぁあああああ!!俺は敵国の王女に対して何を考えているんだぁあああああ!!」
と叫び、頭をガンガンと執務机に打ち付ける。無論、突然頭をガンガンと執務机に打ち付け始めたハーヴァにびっくりした従者は「殿下!?どうされましたか!?」と声を掛けるが、完全に脳内がめちゃくちゃえっちな下着を着けたアリシアでいっぱいなハーヴァは近付いてきた従者の胸倉を勢い良く掴むと鬼気迫る形相で叫んだ。
3
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
恋心を封印したら、なぜか幼馴染みがヤンデレになりました?
夕立悠理
恋愛
ずっと、幼馴染みのマカリのことが好きだったヴィオラ。
けれど、マカリはちっとも振り向いてくれない。
このまま勝手に好きで居続けるのも迷惑だろうと、ヴィオラは育った町をでる。
なんとか、王都での仕事も見つけ、新しい生活は順風満帆──かと思いきや。
なんと、王都だけは死んでもいかないといっていたマカリが、ヴィオラを追ってきて……。
図書館でうたた寝してたらいつの間にか王子と結婚することになりました
鳥花風星
恋愛
限られた人間しか入ることのできない王立図書館中枢部で司書として働く公爵令嬢ベル・シュパルツがお気に入りの場所で昼寝をしていると、目の前に見知らぬ男性がいた。
素性のわからないその男性は、たびたびベルの元を訪れてベルとたわいもない話をしていく。本を貸したりお茶を飲んだり、ありきたりな日々を何度か共に過ごしていたとある日、その男性から期間限定の婚約者になってほしいと懇願される。
とりあえず婚約を受けてはみたものの、その相手は実はこの国の第二王子、アーロンだった。
「俺は欲しいと思ったら何としてでも絶対に手に入れる人間なんだ」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる