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夏休み編4
第2話『結衣と姫奈のメイドバイト-③-』
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「ご主人様、お嬢様。お待たせしました」
料理をオーダーしてからおよそ15分。
結衣と伊集院さん、志田さんの3人が俺達5人の注文したメニューを運んできてくれた。結衣と伊集院さんが2人で料理を運ぶところは見たけど、3人で運んできてくれるのは初めてだ。5人分だし、俺達が3人の知り合いだからかな。
メイド3人は俺達に注文したメニューを置いてくれる。胡桃達は「美味しそう」と呟く。
「ご主人様。オムライスとアイスコーヒーのセットでございます」
結衣は俺が注文したオムライスとアイスコーヒーのセットを置いてくれる。サービスがあるため、オムライスにはまだケチャップがかかっていないけど、玉子が黄色くふんわりとしていて美味しそうだ。
「ありがとう、結衣」
「いえいえ。ご主人様のメイドですから」
結衣はそう言うと、至近距離から笑顔を見せてくれる。メイド服姿も相まって凄く可愛い。こんな接客をされたら、ガチで恋しそうなお客さんがいそうだなぁ。結衣のバイトが今日だけで良かった。
「ゆーゆ。ひなっち。オムライスを頼んだご主人様とお嬢様が3人いるし、1人1名ずつ担当しようか」
「はーい! じゃあ、私は悠真君……ご主人様を担当しますね!」
「了解なのです。……胡桃お嬢様。朋実とあたしのどちらにサービスしてほしいですか?」
「どっちも魅力的だけど……姫奈ちゃんがいいかな」
「了解なのです!」
「では、杏樹お嬢様には私がお描きしますね」
「うんっ! お願いするわっ!」
いい笑顔で返事をするなぁ、福王寺先生。胡桃と先生がどんなものを描いてもらうのか楽しみだ。
「ご主人様。ケチャップで何を描いてほしいですか?」
「ええと……ら、ラブって描いてほしいかな。英語で。あとは、ハートマークも付けてもらえると嬉しいな」
恋人が相手でも、こういうことを頼むと何だか恥ずかしいな。隣から芹花姉さんがこちらをじっと見つめているし。
結衣は特に馬鹿にする様子もなく、ニコッと笑って頷いてくれる。
「『LOVE』とハートマークですね! かしこまりました! 心を込めて描きますね!」
「うん。よろしくな」
結衣はケチャップを使って、俺の要望したものを描き始めていく。
家でオムライスを作ったときに、文字や絵をケチャップで描いたことがあるのだろうか。そう思わせるほどに、結衣は迅速かつ丁寧に描いている。俺と芹花姉さんが見ているけど、特に緊張した様子もなく、楽しそうな笑みを浮かべているし。
「はい、できました!」
結衣はオムライスに大きく『LOVE』の文字を綺麗に描き、その文字の前後には赤いハートマークを。
「おおっ、凄く上手だ」
「上手だよね、ユウちゃん! 家でもケチャップで描いたりしていたの?」
「はい。オムライスを作ると、ハートマークや星マーク、自分や柚月の名前を描いたことはありますね」
「そうなんだ!」
やっぱり、家で描いたことがあるんだな。それなら、スムーズにLOVEとハートマークを上手に描けるのも納得だ。
今日の思い出に、スマホでオムライスの写真を何枚か撮影した。スマホの画面に映るオムライスを見るのもまたいいな。
「うん、上手く撮れた。ありがとう、結衣」
「ありがとうございます。ご主人様に褒めてもらえてとても嬉しいですっ!」
えへへっ、と声に出して笑う結衣。本当に可愛いメイドさんだ。あと、自然に今の言葉を言えるとは。バイトをする中で、結衣の心はすっかりとメイドさんモードになっているようだ。
「これで完成なのですよ、胡桃お嬢様」
「ありがとう! 姫奈ちゃん!」
「完成です。杏樹お嬢様」
「ありがとう! 志田さん上手ね!」
おっ、胡桃と福王寺先生の方のケチャップサービスも終わったか。
さっそく2人のオムライスを見てみると……胡桃の方は猫の顔、福王寺先生の方は……『萌え~』とウサギの顔が描かれている。どちらも可愛らしい雰囲気だ。バイトしている志田さんはもちろんのこと、伊集院さんも上手だなぁ。頼んだ胡桃と先生は満足げな様子で、それぞれ自分のオムライスをスマホで撮影している。
あと、オムライスを頼んでいない芹花姉さんと中野先輩は、2人のオムライスを見て「可愛い」と呟いている。
「胡桃と福王寺先生のケチャップイラスト可愛いですね」
「可愛いよね、ゆう君!」
「胡桃ちゃんの猫ちゃんも可愛いわ。低田君のオムライスは愛が溢れているわね」
「俺が注文した文字ですが、結衣の愛情を凄く感じますね」
「愛情をたっぷりと込めましたから。あと……」
そう言うと、結衣は俺に顔を近づけて、
「大好きなご主人様に夜のご奉仕もしたいという欲情も込めました」
と囁いてきた。夜のご奉仕って。いったい、どんなご奉仕を俺にしてくれるのやら。きっと、キスとその先の行為だろうけど。
「……そうか。結衣らしいな」
俺がそう言うと、結衣は頬をほんのり赤くして「ふふっ」と笑った。夜のご奉仕なんて言われたから、結衣の笑顔を見るとかなりドキッとする。店内は涼しいけど、何だか暑くなってきたな。
「ゆーゆ、ひなっち」
テーブルの横に戻っていた志田さんが、結衣と伊集院さんのことを呼びつける。伊集院さん、志田さん、結衣で一列に並ぶ。
「では、ケチャップサービスも終わりましたので、私達3人で料理が美味しくなるおまじないをかけますね!」
志田さんは元気よくそう言ってくれる。おっ、ついにおまじないをかけてくれるのか。
志田さんが小声で「せーの」と言い、
『美味しくな~れ! 美味しくな~れ! 萌え萌えきゅん!』
メイド3人はとびきりの笑顔で、両手でハートマークを作りながらおまじないをかけてくれた。結衣の綺麗な声と、伊集院さんと志田さんの可愛らしい声が見事にハーモニーを生み出しており聞き心地がいい。
オムライスを見ると……ケチャップサービスとおまじないのおかげで、運ばれてきたときよりも美味しそうに見える。腹が減ってきた。
「あぁ、可愛い! オムライスがより美味しく見えるわ!」
興奮した様子でそう言う福王寺先生。俺達の中で先生が一番メイドカフェを楽しんでいるんじゃないだろうか。
「美味しそうに見えますよね、杏樹先生! 可愛くてキュンときちゃいました! おまじないいいですね」
「芹花さんの言うこと分かります。あたしのカレーも美味しく見えます」
「ふふっ。前にお姉ちゃんと来たときは1人でかけてくれたので、今回は凄く美味しそうに感じますね。では、さっそく食べましょうか。いただきます」
『いただきます』
胡桃の号令で、俺達はお昼ご飯を食べ始める。メイドさん3人に見られる中で。
俺はスプーンでオムライスを一口分掬う。その際、ハートマークに描いたケチャップを少し付けて。そのオムライスを口に運んだ。
「……おぉ、美味しい」
ケチャップ味のチキンライスはもちろんのこと、ふんわりしている玉子との相性も最高だ。福王寺先生がまた食べたくなるのも分かる。
セットのアイスコーヒーを一口飲むと……こっちも美味しい。苦味がしっかりしていて俺好みだ。
「結衣のケチャップサービスと、結衣達のおまじないのおかげで凄く美味しいよ」
「そう言ってもらえて凄く嬉しいです! ご主人様!」
とっても嬉しそうな笑みを浮かべてくれる結衣。その姿が凄く可愛いのと、ケチャップとおまじないのお礼に結衣の頭を優しく撫でる。そうすると、結衣は「えへへっ」と可愛らしい声を漏らした。
「オムライス美味しいよね、ゆう君」
「美味しいよな」
「変わらず美味しいオムライスだわ! これからも、ここに来たときはオムライスばかり頼んじゃうかも」
オムライスを頼んだ胡桃と福王寺先生は満足そうな様子。オムライスがとても美味しいから、オムライスばかり頼みそうだと先生が言うのも分かるなぁ。
「パンケーキ甘くて美味しい!」
「ビーフカレーも美味しいですよ!」
芹花姉さんと中野先輩も好評価。
5人全員が美味しそうに食べているからか、結衣と伊集院さん、志田さんは嬉しそうな笑顔を見せる。
「ご主人様とお嬢様達にお褒めの言葉をいただけて嬉しいです」
「あたしも嬉しいのです、朋実」
「嬉しいよね。……あぁ、ご主人様を見ていたら、一口食べさせてあげたいなぁ。朋実ちゃん、ご主人様にしてもいい?」
「そういうサービスはうちのお店にはないけど…。ご主人様は結衣ちゃんの彼氏だもんね。一口ならいいよ。もちろん、ご主人様が食べさせてもらいたいのが前提だけど」
「そうだね。ご主人様、いかがですか?」
「食べさせてください。お願いします」
食い気味に返事した。メイドカフェでメイド服姿の結衣にオムライスを食べさせてほしいし、こういう機会はそうそうないし。
俺がすぐさまに返事したからだろうか。結衣はもちろんのこと、胡桃達もみんな楽しそうに笑っている。中野先輩はニヤニヤしているけど。
「かしこまりました! ご主人様!」
結衣はとっても元気良く返事した。
結衣にスプーンを渡すと、結衣はオムライスを一口分掬う。さっきの俺のように、ハートマークに描いたケチャップを付けて。オムライスを乗せたスプーンを俺の口元まで持っていく。
「は~い、ご主人様。あ~ん」
「あーん」
結衣にオムライスを食べさせてもらう。これまで、結衣からは食べさせてもらった経験は数え切れないほどにあるけど、結衣がメイド服を着ているので新鮮だ。あと、今が一番、メイド結衣にご奉仕されている感じがする。
「……美味しい」
自分で食べたとき以上に美味しい。結衣の愛情やメイドとしての奉仕の精神がこもっているからだろうか。あと、結衣に食べさせてもらったから幸せな気持ちになれる。
「それは何よりです。ご主人様にあ~んできて私はとても幸せです……」
うっとりとした様子で俺を見つめる結衣。結衣も幸せになったようで何よりだ。
「食べさせてくれてありがとう」
お礼を言って、結衣の頭をポンポンと軽く叩く。そのことで、結衣は柔和な笑顔を見せてくれる。……何だか主人としてご褒美を与えている気分だ。
それから程なくして、結衣と伊集院さん、志田さんは他のお客の接客や会計などをするために俺達のテーブルを後にした。
俺達5人は結衣達3人のことや、漫画やアニメなどに出てくるメイドキャラなどについて談笑しながら、お昼ご飯を楽しむのであった。
料理をオーダーしてからおよそ15分。
結衣と伊集院さん、志田さんの3人が俺達5人の注文したメニューを運んできてくれた。結衣と伊集院さんが2人で料理を運ぶところは見たけど、3人で運んできてくれるのは初めてだ。5人分だし、俺達が3人の知り合いだからかな。
メイド3人は俺達に注文したメニューを置いてくれる。胡桃達は「美味しそう」と呟く。
「ご主人様。オムライスとアイスコーヒーのセットでございます」
結衣は俺が注文したオムライスとアイスコーヒーのセットを置いてくれる。サービスがあるため、オムライスにはまだケチャップがかかっていないけど、玉子が黄色くふんわりとしていて美味しそうだ。
「ありがとう、結衣」
「いえいえ。ご主人様のメイドですから」
結衣はそう言うと、至近距離から笑顔を見せてくれる。メイド服姿も相まって凄く可愛い。こんな接客をされたら、ガチで恋しそうなお客さんがいそうだなぁ。結衣のバイトが今日だけで良かった。
「ゆーゆ。ひなっち。オムライスを頼んだご主人様とお嬢様が3人いるし、1人1名ずつ担当しようか」
「はーい! じゃあ、私は悠真君……ご主人様を担当しますね!」
「了解なのです。……胡桃お嬢様。朋実とあたしのどちらにサービスしてほしいですか?」
「どっちも魅力的だけど……姫奈ちゃんがいいかな」
「了解なのです!」
「では、杏樹お嬢様には私がお描きしますね」
「うんっ! お願いするわっ!」
いい笑顔で返事をするなぁ、福王寺先生。胡桃と先生がどんなものを描いてもらうのか楽しみだ。
「ご主人様。ケチャップで何を描いてほしいですか?」
「ええと……ら、ラブって描いてほしいかな。英語で。あとは、ハートマークも付けてもらえると嬉しいな」
恋人が相手でも、こういうことを頼むと何だか恥ずかしいな。隣から芹花姉さんがこちらをじっと見つめているし。
結衣は特に馬鹿にする様子もなく、ニコッと笑って頷いてくれる。
「『LOVE』とハートマークですね! かしこまりました! 心を込めて描きますね!」
「うん。よろしくな」
結衣はケチャップを使って、俺の要望したものを描き始めていく。
家でオムライスを作ったときに、文字や絵をケチャップで描いたことがあるのだろうか。そう思わせるほどに、結衣は迅速かつ丁寧に描いている。俺と芹花姉さんが見ているけど、特に緊張した様子もなく、楽しそうな笑みを浮かべているし。
「はい、できました!」
結衣はオムライスに大きく『LOVE』の文字を綺麗に描き、その文字の前後には赤いハートマークを。
「おおっ、凄く上手だ」
「上手だよね、ユウちゃん! 家でもケチャップで描いたりしていたの?」
「はい。オムライスを作ると、ハートマークや星マーク、自分や柚月の名前を描いたことはありますね」
「そうなんだ!」
やっぱり、家で描いたことがあるんだな。それなら、スムーズにLOVEとハートマークを上手に描けるのも納得だ。
今日の思い出に、スマホでオムライスの写真を何枚か撮影した。スマホの画面に映るオムライスを見るのもまたいいな。
「うん、上手く撮れた。ありがとう、結衣」
「ありがとうございます。ご主人様に褒めてもらえてとても嬉しいですっ!」
えへへっ、と声に出して笑う結衣。本当に可愛いメイドさんだ。あと、自然に今の言葉を言えるとは。バイトをする中で、結衣の心はすっかりとメイドさんモードになっているようだ。
「これで完成なのですよ、胡桃お嬢様」
「ありがとう! 姫奈ちゃん!」
「完成です。杏樹お嬢様」
「ありがとう! 志田さん上手ね!」
おっ、胡桃と福王寺先生の方のケチャップサービスも終わったか。
さっそく2人のオムライスを見てみると……胡桃の方は猫の顔、福王寺先生の方は……『萌え~』とウサギの顔が描かれている。どちらも可愛らしい雰囲気だ。バイトしている志田さんはもちろんのこと、伊集院さんも上手だなぁ。頼んだ胡桃と先生は満足げな様子で、それぞれ自分のオムライスをスマホで撮影している。
あと、オムライスを頼んでいない芹花姉さんと中野先輩は、2人のオムライスを見て「可愛い」と呟いている。
「胡桃と福王寺先生のケチャップイラスト可愛いですね」
「可愛いよね、ゆう君!」
「胡桃ちゃんの猫ちゃんも可愛いわ。低田君のオムライスは愛が溢れているわね」
「俺が注文した文字ですが、結衣の愛情を凄く感じますね」
「愛情をたっぷりと込めましたから。あと……」
そう言うと、結衣は俺に顔を近づけて、
「大好きなご主人様に夜のご奉仕もしたいという欲情も込めました」
と囁いてきた。夜のご奉仕って。いったい、どんなご奉仕を俺にしてくれるのやら。きっと、キスとその先の行為だろうけど。
「……そうか。結衣らしいな」
俺がそう言うと、結衣は頬をほんのり赤くして「ふふっ」と笑った。夜のご奉仕なんて言われたから、結衣の笑顔を見るとかなりドキッとする。店内は涼しいけど、何だか暑くなってきたな。
「ゆーゆ、ひなっち」
テーブルの横に戻っていた志田さんが、結衣と伊集院さんのことを呼びつける。伊集院さん、志田さん、結衣で一列に並ぶ。
「では、ケチャップサービスも終わりましたので、私達3人で料理が美味しくなるおまじないをかけますね!」
志田さんは元気よくそう言ってくれる。おっ、ついにおまじないをかけてくれるのか。
志田さんが小声で「せーの」と言い、
『美味しくな~れ! 美味しくな~れ! 萌え萌えきゅん!』
メイド3人はとびきりの笑顔で、両手でハートマークを作りながらおまじないをかけてくれた。結衣の綺麗な声と、伊集院さんと志田さんの可愛らしい声が見事にハーモニーを生み出しており聞き心地がいい。
オムライスを見ると……ケチャップサービスとおまじないのおかげで、運ばれてきたときよりも美味しそうに見える。腹が減ってきた。
「あぁ、可愛い! オムライスがより美味しく見えるわ!」
興奮した様子でそう言う福王寺先生。俺達の中で先生が一番メイドカフェを楽しんでいるんじゃないだろうか。
「美味しそうに見えますよね、杏樹先生! 可愛くてキュンときちゃいました! おまじないいいですね」
「芹花さんの言うこと分かります。あたしのカレーも美味しく見えます」
「ふふっ。前にお姉ちゃんと来たときは1人でかけてくれたので、今回は凄く美味しそうに感じますね。では、さっそく食べましょうか。いただきます」
『いただきます』
胡桃の号令で、俺達はお昼ご飯を食べ始める。メイドさん3人に見られる中で。
俺はスプーンでオムライスを一口分掬う。その際、ハートマークに描いたケチャップを少し付けて。そのオムライスを口に運んだ。
「……おぉ、美味しい」
ケチャップ味のチキンライスはもちろんのこと、ふんわりしている玉子との相性も最高だ。福王寺先生がまた食べたくなるのも分かる。
セットのアイスコーヒーを一口飲むと……こっちも美味しい。苦味がしっかりしていて俺好みだ。
「結衣のケチャップサービスと、結衣達のおまじないのおかげで凄く美味しいよ」
「そう言ってもらえて凄く嬉しいです! ご主人様!」
とっても嬉しそうな笑みを浮かべてくれる結衣。その姿が凄く可愛いのと、ケチャップとおまじないのお礼に結衣の頭を優しく撫でる。そうすると、結衣は「えへへっ」と可愛らしい声を漏らした。
「オムライス美味しいよね、ゆう君」
「美味しいよな」
「変わらず美味しいオムライスだわ! これからも、ここに来たときはオムライスばかり頼んじゃうかも」
オムライスを頼んだ胡桃と福王寺先生は満足そうな様子。オムライスがとても美味しいから、オムライスばかり頼みそうだと先生が言うのも分かるなぁ。
「パンケーキ甘くて美味しい!」
「ビーフカレーも美味しいですよ!」
芹花姉さんと中野先輩も好評価。
5人全員が美味しそうに食べているからか、結衣と伊集院さん、志田さんは嬉しそうな笑顔を見せる。
「ご主人様とお嬢様達にお褒めの言葉をいただけて嬉しいです」
「あたしも嬉しいのです、朋実」
「嬉しいよね。……あぁ、ご主人様を見ていたら、一口食べさせてあげたいなぁ。朋実ちゃん、ご主人様にしてもいい?」
「そういうサービスはうちのお店にはないけど…。ご主人様は結衣ちゃんの彼氏だもんね。一口ならいいよ。もちろん、ご主人様が食べさせてもらいたいのが前提だけど」
「そうだね。ご主人様、いかがですか?」
「食べさせてください。お願いします」
食い気味に返事した。メイドカフェでメイド服姿の結衣にオムライスを食べさせてほしいし、こういう機会はそうそうないし。
俺がすぐさまに返事したからだろうか。結衣はもちろんのこと、胡桃達もみんな楽しそうに笑っている。中野先輩はニヤニヤしているけど。
「かしこまりました! ご主人様!」
結衣はとっても元気良く返事した。
結衣にスプーンを渡すと、結衣はオムライスを一口分掬う。さっきの俺のように、ハートマークに描いたケチャップを付けて。オムライスを乗せたスプーンを俺の口元まで持っていく。
「は~い、ご主人様。あ~ん」
「あーん」
結衣にオムライスを食べさせてもらう。これまで、結衣からは食べさせてもらった経験は数え切れないほどにあるけど、結衣がメイド服を着ているので新鮮だ。あと、今が一番、メイド結衣にご奉仕されている感じがする。
「……美味しい」
自分で食べたとき以上に美味しい。結衣の愛情やメイドとしての奉仕の精神がこもっているからだろうか。あと、結衣に食べさせてもらったから幸せな気持ちになれる。
「それは何よりです。ご主人様にあ~んできて私はとても幸せです……」
うっとりとした様子で俺を見つめる結衣。結衣も幸せになったようで何よりだ。
「食べさせてくれてありがとう」
お礼を言って、結衣の頭をポンポンと軽く叩く。そのことで、結衣は柔和な笑顔を見せてくれる。……何だか主人としてご褒美を与えている気分だ。
それから程なくして、結衣と伊集院さん、志田さんは他のお客の接客や会計などをするために俺達のテーブルを後にした。
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