277 / 279
2学期編4
第9話『ハロウィンパーティー-中編-』
しおりを挟む
「よし、カボチャのドーナッツ完成!」
「完成したね!」
結衣と一緒に担当したカボチャのドーナッツが完成した。結衣のアドバイスもあって、美味しそうなきつね色に揚げることができた。
「美味しそうにできたね! 甘くて香ばしさもあるいい匂い」
「そうだね、華頂ちゃん。お腹空いてくるね~」
「美味しそうなのです。ケーキ作りも頑張るのですっ」
胡桃、中野先輩、伊集院さんはそう褒めてくれた。嬉しいな。
「ドーナッツ作り初めてだけど楽しかった。結衣と一緒だったし」
「嬉しい。私も悠真君と一緒に作れて楽しかったよ!」
結衣は満面の笑顔でそう言ってくれる。そのことにとても嬉しい気持ちになって。
また、ドーナッツができてから少しして、
「カボチャのカップケーキ完成なのです!」
「完成だね! 美味しそうにできたね!」
「美味しそうにできたよね! あと、チョコペンで可愛く絵を描けたね」
胡桃、伊集院さん、中野先輩が担当したカボチャのカップケーキも完成した。ふんわりと焼き上がっていて美味しそうだ。あと、チョコペンで描かれたカボチャのお化けやコウモリなどの絵も可愛らしい。
「わぁっ、ケーキ美味しそうです! チョコでのイラストも可愛いです」
「そうだな、結衣。ケーキも美味しそうです」
ドーナッツと一緒に食べるのが楽しみだ。
二班に分かれたことでスムーズに作れたからか、俺達が最初に2つとも作り終わったようだ。
俺達は完成したスイーツをスマホで撮影したり、スイーツ作りで使った調理器具を片付けたりしていく。そして、
「みなさんスイーツ作り終わりましたね! お疲れ様でした! では、コスプレ衣装を持ってきた人は着替えましょう! この家庭科室か更衣室で着替えてください」
全員がスイーツを作り終わったところで、部長さんがそうアナウンスした。
いよいよコスプレの時間か。結衣が選んでくれた吸血鬼の衣装を着たり、結衣達のコスプレ衣装をもうすぐ見られたりすると思うと楽しみだ。
俺が着る吸血鬼の衣装はマントとベストとジャボだけで、制服のスラックスやワイシャツまで脱ぐ必要はない。だから、ここで着替えても大丈夫だな。
「悠真君。私達は更衣室で着替えるけど、悠真君はどうする? 悠真君の衣装はスラックスとかワイシャツまで脱がなくても大丈夫なものだけど」
「俺はここで衣装を着るよ。それで、コスプレした結衣達が戻ってくるのを楽しみに待ってる」
「了解。じゃあ、着替えてくるね!」
「いってくるね、ゆう君」
「いってくるのです」
「いってくるね、悠真」
「いってらっしゃい」
結衣、胡桃、伊集院さん、中野先輩は荷物を持って家庭科室を後にした。また、その直後に、
「先生も着替えに行ってくるね」
福王寺先生も家庭科室を後にした。
その後も、パーティーに参加している生徒達が続々と家庭科室を後にして、残っているのは俺を含めて6人だった。
「着替えるか」
俺は制服のジャケットを脱いで、ネクタイを外す。
持参した吸血鬼の衣装を着ていく。
この衣装を着ると、結衣と一緒に買いに行ったときのことを思い出すなぁ。吸血鬼を含め購入する候補となった衣装を試着したときに、衣装に合った言葉をえっちな感じの言葉を言ったっけ。結衣が喜んでくれたのもあって楽しかったな。
「よし、着られた」
ただ、ちゃんと着られているどうか、お手洗いの鏡で確認しよう。
家庭科室と同じフロアにあるお手洗いに行き、用を足した後に、洗面台の鏡に映る吸血鬼の衣装を着た自分の姿を見る。
「……大丈夫だな」
特に問題なく着られている。良かった。
家庭科室に戻ると……まだ結衣達は戻ってきていないか。
自分達の調理台に戻って、スマホで撮影した結衣達のエプロン姿や、コスプレ衣装を買いに行ったときに撮影した結衣のコスプレ姿の写真を見ながら待つ。……結衣のコスプレ姿はもちろん、結衣や胡桃達のエプロン姿も可愛いなぁ。写真を見たら、みんながコスプレしてここに戻ってくるのがより待ち遠しくなったぞ。
「お待たせ、悠真君」
結衣のそんな声が聞こえたので、声がした方に顔を向けると……着替えてきた結衣達が戻ってきていた。
結衣のコスプレはもちろん、俺が選んだナース服だ。試着したときも可愛いと思ったし、今も写真を見て可愛いと思ったけど、こうして改めて見ると本当に可愛いな。
胡桃のコスプレは……メイドだな。黒を基調とした半袖のメイド服だ。よく似合っていて可愛らしい。メイドさんは優しい胡桃によく合っている。ただ、このメイド服は文化祭で結衣や伊集院さんを含めた喫茶店の接客係の女子と福王寺先生が着たもののような気がする。
伊集院さんのコスプレは……アイドルかな。赤を基調としており、半袖でスカート丈も膝よりも少し短い程度。フリルがついていてとても可愛らしい雰囲気だ。以前、音楽番組でこういう服装をした女性アイドルを観たことがある。伊集院さんはニジイロキラリという女性アイドルグループが大好きだし、アイドルの衣装を着たいと思ったのかも。本物のアイドルのようで可愛い。
中野先輩のコスプレは……ゴスロリだな。長袖で膝丈の黒いフリルワンピースを着ている。似合っているなぁ。いつもとは違ったミステリアスさもある大人な雰囲気が感じられる。
福王寺先生のコスプレは……う、うちの女子生徒だな。金井高校の女子の制服を着ている。先生は今年26歳になったけど結構似合っている。先生のことを知らなかったら、やけに大人な雰囲気を持つ女子高生にしか見えないんじゃないだろうか。
「結衣はもちろん、みなさんもよく似合っていますね。可愛いですし、素敵ですよ」
俺は結衣達のことを見ながら、正直に感想を伝えた。
結衣達のコスプレは本当によく似合っている。他にもコスプレして似合っている人達はいっぱいいるけど、この5人は特に似合っていると思う。
「ありがとう、悠真君。悠真君の吸血鬼姿はとても素敵でかっこいいよ! この衣装にして良かったよ!」
「ありがとう、ゆう君。ゆう君は吸血鬼なんだね。似合っているし、かっこいいよ」
「ありがとうなのです、低田君。低田君の吸血鬼のコスプレも似合っているのです」
「ありがとう、悠真。悠真の吸血鬼姿もいいじゃない。似合ってる」
「ありがとう、低田君。低田君の吸血鬼姿も似合っているし素敵だよ!」
結衣達はみんな嬉しそうな笑顔でお礼と、俺の吸血鬼のコスプレ姿が似合っていると言ってくれた。結衣から似合っていると改めて言ってもらえるのはもちろん、初めて見せた胡桃達からも言ってもらえて凄く嬉しい。
「みなさん、ありがとうございます。結衣が選んでくれた衣装ですし、本当に嬉しいです」
結衣達のことを見ながらお礼を伝えた。
「結衣と俺の衣装は買ったものですが、胡桃達は? 胡桃と福王寺先生は自分で買ったものではなさそうですが」
「その通りだよ、ゆう君。このメイド服は結衣ちゃんから借りたんだ。文化祭でメイド服姿になった結衣ちゃんや姫奈ちゃんや杏樹先生がとても素敵で、メイド服が可愛かったから、このハロウィンパーティーで着てみたいなって。結衣ちゃんのメイド服を着られるかなと思ってお願いしたの」
「そうだったのか」
思い返すと、文化祭で、胡桃は結衣や伊集院さんや福王寺先生のメイド服姿が可愛いと言っていた。だから、結衣達が着たメイド服を着たいと考えるのも納得だ。
「胡桃ちゃんは私よりも胸が大きいけど、私の方が胡桃ちゃんより背が10センチくらい高いし体も大きいからね。だから、メイド服のサイズも大きめで。胡桃ちゃんは私のメイド服を難なく着られたの。だから、胡桃ちゃんに貸したんだ」
「なるほどな」
「貸してくれてありがとう、結衣ちゃん。このメイド服を着てパーティーに出られて嬉しいよ!」
胡桃はとっても嬉しそうな笑顔でそう言った。胡桃の嬉しい気持ちがひしひしと伝わってくるよ。
「いえいえ。このメイド服姿の胡桃ちゃんを見られて嬉しいよ。可愛いよっ。優しい雰囲気の胡桃ちゃんにピッタリだよ!」
結衣は言葉通りの嬉しそうな笑顔でそう言った。俺もさっき、メイド服は優しい雰囲気の胡桃に合っていると思っていたので頷いた。
「あと、杏樹先生の着ている制服も私が貸したものなの」
「そうなのか」
「ハロウィンパーティーをやるって伝えた前回の部活が終わったときに、結衣ちゃんにお願いしたの。教師にとって一番のコスプレは勤めている学校の生徒が着る制服かなと思って。それに私、金井高校出身じゃないし。あと、うちの高校の制服は可愛いから着てみたいのもあってね。それで、プロポーションが私と似ている結衣ちゃんの制服なら着られるかなと思って、結衣ちゃんに貸してほしいってお願いしたんだ」
「そうだったんですね」
確かに、金井高校の教師ということを考えると、生徒の制服を着るというのは一番のコスプレかもしれないな。教師が着るからインパクトがあるし。あと、福王寺先生が美人で可愛らしいのもあってよく似合っているし。
あと、結衣と福王寺先生は……確かにプロポーションが似ているな。結衣の制服なら着られると思ったのも納得だ。夏休みに旅行へ行ったときの海水浴で見た2人の水着姿を思い出しながらそう思った。
「制服を着られて嬉しいよ。結衣ちゃん、ありがとう!」
胡桃と同じように、福王寺先生は嬉しそうな様子で結衣にお礼を言った。笑顔が可愛いのもあって、段々とうちの高校に通っている生徒に見えてきたぞ。
「いえいえ。制服姿の先生を見られて嬉しいです。可愛いですよっ。知らない人が見たらうちの生徒だと思いますよ!」
胡桃のときと同じように、結衣は嬉しそうに言った。俺もさっき、知らない人が見たら生徒に見えるだろうと思ったので頷いた。
「結衣、大活躍だな」
「ふふっ。メイド服も制服もサイズが合って良かったよ」
「そうだな。……伊集院さんと中野先輩は、結衣と俺のようにお店で購入したんですか?」
「はい、そうなのです。ニジイロキラリが好きなので、あたしもアイドルの衣装を着たいと思ってこれを買ったのです」
「私も買ったものだよ。こういう感じの服は普段は着ないから、このパーティーのコスプレをいい機会に思い切って着てみようと思って買ったんだ」
「そうだったんですね」
衣装を手に入れた手段は同じだけど、購入しようと決めた理由は全然違うんだな。ただ、伊集院さんも中野先輩も理由が素敵でいいなって思った。
「ねえねえ、みんな。先生……みんなにお願いしたいことがあって」
福王寺先生は俺達5人のことを見ながらそう言ってくる。
「どんなことですか?」
結衣がそう聞き返す。
「結衣ちゃんの制服を着たから、みんなに『杏樹先輩』って呼んでほしいなって。結衣ちゃんに制服を貸してもらえることが決まったときから、制服を着たら呼んでほしいって思っていたの」
楽しげな様子でそう言ってくる福王寺先生。
結衣に制服を貸してもらえることが決まったときから、先輩呼びをしてほしいと思っていたのか。気持ちの強さが窺える。福王寺先生は教師で、いつも「先生」って呼ばれているからかもしれない。
「ハロウィンっぽくお願いしてみようかな。トリックオアトリート! 先輩呼びしてくれないといたずらしちゃうよ!」
福王寺先生は弾んだ声でそう言ってきた。トリックオアトリートか。先生の服装が制服姿なのもあり、とてもハロウィンらしい。
「ふふっ、ハロウィンっぽいですね。いいですよ、杏樹先生!」
「いいですよ、福王寺先生」
「あたしもいいのですよ」
「あたしも。先輩呼びしたら生徒の気分になれそうですもんね」
「そうだね、華頂ちゃん、私もいいですよ」
「ありがとう、みんな!」
先輩呼びされることになったからか、福王寺先生はとても嬉しそう。
「じゃあ、みんなで呼びましょう。せーの!」
『杏樹先輩!』
結衣の掛け声で、みんなで福王寺先生のことを先輩呼びした。
福王寺先生は先ほどよりももっと嬉しそうな笑顔になって、
「はーい! 杏樹先輩だよ!」
右手を挙げてそう言った。滅茶苦茶可愛いな、杏樹先輩。
「みんなのおかげで、今、凄く学生気分になれてる! 何だか懐かしい感じ! みんな先輩呼びしてくれてありがとう!」
ニッコニコとした笑顔で福王寺先生……いや、杏樹先輩は俺達に向かってお礼を言った。念願が叶ってとても嬉しいのだろう。
「いえいえ、喜んでくれて嬉しいです。あと、杏樹先生、可愛かったですよ!」
「そうだな、結衣。喜んでもらえて良かったです」
「喜んでくれて嬉しいです。制服姿が似合っていますし、先輩呼びしたので、杏樹先生が本当の生徒のように思えました」
「そうなのですね、胡桃。杏樹先生可愛かったのです」
「可愛くて大人っぽい雰囲気のある3年の先輩って感じがしましたよ、杏樹先輩」
「ふふっ、ありがとう」
福王寺先生は再びお礼を言った。
「……あの。コスプレしたので写真を撮りましょう!」
結衣が明るくそう言ってきた。
せっかくコスプレして、いつもと違う服装になっているんだ。ハロウィンパーティーの記念としても写真に収めたい。
「そうだな。記念に撮ろう」
俺はすぐに賛成した。それもあってか、結衣はとても嬉しそうだ。
「いいね、結衣ちゃん、撮ろう!」
「一緒に撮るのです!」
「せっかくコスプレしたんだもんね。撮ろう撮ろう」
「是非撮りましょう!」
胡桃達も笑顔で快諾。なので、写真を撮ることになった。
その後はみんなのスマホでコスプレした姿を撮影する。それぞれのコスプレはもちろん、結衣と俺、結衣達女性陣、部長さんに頼んで6人みんなでの写真などいっぱい。
あと、みんなコスプレをしているので、コスプレした衣装に合った言葉を言う動画を撮ろうということになり、
「今宵も君の血を吸わせてもらおうか」
「は~い、お薬とお注射の時間ですよ。その後にカボチャを使ったおやつを食べましょうね~」
「おかえりなさいませ、お嬢様、ご主人様。カボチャを使ったスイーツをご用意していますよ」
「みんなのアイドル・伊集院姫奈なのです! 今日もみんなのために歌を歌うのです!」
「ゴスロリの服を着るキャラは……マイペースで落ち着いた喋り方をするキャラが多いイメージがあるわ……うふふっ」
「金井高校に通う福王寺杏樹だよ! 今はスイーツ部のハロウィンパーティー中だよ!」
と、みんなの動画をスマホで撮影した。試着したときに結衣に吸血鬼っぽい言葉を言っていたので、スマホを向けられても緊張せずに言えた。あと、結衣達は結構ノリノリで言っていた。
撮影した写真や動画はLIMEの俺達6人のグループトークにアップした。写真や動画で見ても結衣達のコスプレは可愛いな。そう思いながらスマホに保存した。
また、俺達6人がコスプレした姿の写真を撮った後、部長さんの提案もあって、参加者全員での写真を撮ることに。ホワイトボードの前で全員が集まり、三脚に設置した部長さんのスマホを使って撮影するのであった。
「完成したね!」
結衣と一緒に担当したカボチャのドーナッツが完成した。結衣のアドバイスもあって、美味しそうなきつね色に揚げることができた。
「美味しそうにできたね! 甘くて香ばしさもあるいい匂い」
「そうだね、華頂ちゃん。お腹空いてくるね~」
「美味しそうなのです。ケーキ作りも頑張るのですっ」
胡桃、中野先輩、伊集院さんはそう褒めてくれた。嬉しいな。
「ドーナッツ作り初めてだけど楽しかった。結衣と一緒だったし」
「嬉しい。私も悠真君と一緒に作れて楽しかったよ!」
結衣は満面の笑顔でそう言ってくれる。そのことにとても嬉しい気持ちになって。
また、ドーナッツができてから少しして、
「カボチャのカップケーキ完成なのです!」
「完成だね! 美味しそうにできたね!」
「美味しそうにできたよね! あと、チョコペンで可愛く絵を描けたね」
胡桃、伊集院さん、中野先輩が担当したカボチャのカップケーキも完成した。ふんわりと焼き上がっていて美味しそうだ。あと、チョコペンで描かれたカボチャのお化けやコウモリなどの絵も可愛らしい。
「わぁっ、ケーキ美味しそうです! チョコでのイラストも可愛いです」
「そうだな、結衣。ケーキも美味しそうです」
ドーナッツと一緒に食べるのが楽しみだ。
二班に分かれたことでスムーズに作れたからか、俺達が最初に2つとも作り終わったようだ。
俺達は完成したスイーツをスマホで撮影したり、スイーツ作りで使った調理器具を片付けたりしていく。そして、
「みなさんスイーツ作り終わりましたね! お疲れ様でした! では、コスプレ衣装を持ってきた人は着替えましょう! この家庭科室か更衣室で着替えてください」
全員がスイーツを作り終わったところで、部長さんがそうアナウンスした。
いよいよコスプレの時間か。結衣が選んでくれた吸血鬼の衣装を着たり、結衣達のコスプレ衣装をもうすぐ見られたりすると思うと楽しみだ。
俺が着る吸血鬼の衣装はマントとベストとジャボだけで、制服のスラックスやワイシャツまで脱ぐ必要はない。だから、ここで着替えても大丈夫だな。
「悠真君。私達は更衣室で着替えるけど、悠真君はどうする? 悠真君の衣装はスラックスとかワイシャツまで脱がなくても大丈夫なものだけど」
「俺はここで衣装を着るよ。それで、コスプレした結衣達が戻ってくるのを楽しみに待ってる」
「了解。じゃあ、着替えてくるね!」
「いってくるね、ゆう君」
「いってくるのです」
「いってくるね、悠真」
「いってらっしゃい」
結衣、胡桃、伊集院さん、中野先輩は荷物を持って家庭科室を後にした。また、その直後に、
「先生も着替えに行ってくるね」
福王寺先生も家庭科室を後にした。
その後も、パーティーに参加している生徒達が続々と家庭科室を後にして、残っているのは俺を含めて6人だった。
「着替えるか」
俺は制服のジャケットを脱いで、ネクタイを外す。
持参した吸血鬼の衣装を着ていく。
この衣装を着ると、結衣と一緒に買いに行ったときのことを思い出すなぁ。吸血鬼を含め購入する候補となった衣装を試着したときに、衣装に合った言葉をえっちな感じの言葉を言ったっけ。結衣が喜んでくれたのもあって楽しかったな。
「よし、着られた」
ただ、ちゃんと着られているどうか、お手洗いの鏡で確認しよう。
家庭科室と同じフロアにあるお手洗いに行き、用を足した後に、洗面台の鏡に映る吸血鬼の衣装を着た自分の姿を見る。
「……大丈夫だな」
特に問題なく着られている。良かった。
家庭科室に戻ると……まだ結衣達は戻ってきていないか。
自分達の調理台に戻って、スマホで撮影した結衣達のエプロン姿や、コスプレ衣装を買いに行ったときに撮影した結衣のコスプレ姿の写真を見ながら待つ。……結衣のコスプレ姿はもちろん、結衣や胡桃達のエプロン姿も可愛いなぁ。写真を見たら、みんながコスプレしてここに戻ってくるのがより待ち遠しくなったぞ。
「お待たせ、悠真君」
結衣のそんな声が聞こえたので、声がした方に顔を向けると……着替えてきた結衣達が戻ってきていた。
結衣のコスプレはもちろん、俺が選んだナース服だ。試着したときも可愛いと思ったし、今も写真を見て可愛いと思ったけど、こうして改めて見ると本当に可愛いな。
胡桃のコスプレは……メイドだな。黒を基調とした半袖のメイド服だ。よく似合っていて可愛らしい。メイドさんは優しい胡桃によく合っている。ただ、このメイド服は文化祭で結衣や伊集院さんを含めた喫茶店の接客係の女子と福王寺先生が着たもののような気がする。
伊集院さんのコスプレは……アイドルかな。赤を基調としており、半袖でスカート丈も膝よりも少し短い程度。フリルがついていてとても可愛らしい雰囲気だ。以前、音楽番組でこういう服装をした女性アイドルを観たことがある。伊集院さんはニジイロキラリという女性アイドルグループが大好きだし、アイドルの衣装を着たいと思ったのかも。本物のアイドルのようで可愛い。
中野先輩のコスプレは……ゴスロリだな。長袖で膝丈の黒いフリルワンピースを着ている。似合っているなぁ。いつもとは違ったミステリアスさもある大人な雰囲気が感じられる。
福王寺先生のコスプレは……う、うちの女子生徒だな。金井高校の女子の制服を着ている。先生は今年26歳になったけど結構似合っている。先生のことを知らなかったら、やけに大人な雰囲気を持つ女子高生にしか見えないんじゃないだろうか。
「結衣はもちろん、みなさんもよく似合っていますね。可愛いですし、素敵ですよ」
俺は結衣達のことを見ながら、正直に感想を伝えた。
結衣達のコスプレは本当によく似合っている。他にもコスプレして似合っている人達はいっぱいいるけど、この5人は特に似合っていると思う。
「ありがとう、悠真君。悠真君の吸血鬼姿はとても素敵でかっこいいよ! この衣装にして良かったよ!」
「ありがとう、ゆう君。ゆう君は吸血鬼なんだね。似合っているし、かっこいいよ」
「ありがとうなのです、低田君。低田君の吸血鬼のコスプレも似合っているのです」
「ありがとう、悠真。悠真の吸血鬼姿もいいじゃない。似合ってる」
「ありがとう、低田君。低田君の吸血鬼姿も似合っているし素敵だよ!」
結衣達はみんな嬉しそうな笑顔でお礼と、俺の吸血鬼のコスプレ姿が似合っていると言ってくれた。結衣から似合っていると改めて言ってもらえるのはもちろん、初めて見せた胡桃達からも言ってもらえて凄く嬉しい。
「みなさん、ありがとうございます。結衣が選んでくれた衣装ですし、本当に嬉しいです」
結衣達のことを見ながらお礼を伝えた。
「結衣と俺の衣装は買ったものですが、胡桃達は? 胡桃と福王寺先生は自分で買ったものではなさそうですが」
「その通りだよ、ゆう君。このメイド服は結衣ちゃんから借りたんだ。文化祭でメイド服姿になった結衣ちゃんや姫奈ちゃんや杏樹先生がとても素敵で、メイド服が可愛かったから、このハロウィンパーティーで着てみたいなって。結衣ちゃんのメイド服を着られるかなと思ってお願いしたの」
「そうだったのか」
思い返すと、文化祭で、胡桃は結衣や伊集院さんや福王寺先生のメイド服姿が可愛いと言っていた。だから、結衣達が着たメイド服を着たいと考えるのも納得だ。
「胡桃ちゃんは私よりも胸が大きいけど、私の方が胡桃ちゃんより背が10センチくらい高いし体も大きいからね。だから、メイド服のサイズも大きめで。胡桃ちゃんは私のメイド服を難なく着られたの。だから、胡桃ちゃんに貸したんだ」
「なるほどな」
「貸してくれてありがとう、結衣ちゃん。このメイド服を着てパーティーに出られて嬉しいよ!」
胡桃はとっても嬉しそうな笑顔でそう言った。胡桃の嬉しい気持ちがひしひしと伝わってくるよ。
「いえいえ。このメイド服姿の胡桃ちゃんを見られて嬉しいよ。可愛いよっ。優しい雰囲気の胡桃ちゃんにピッタリだよ!」
結衣は言葉通りの嬉しそうな笑顔でそう言った。俺もさっき、メイド服は優しい雰囲気の胡桃に合っていると思っていたので頷いた。
「あと、杏樹先生の着ている制服も私が貸したものなの」
「そうなのか」
「ハロウィンパーティーをやるって伝えた前回の部活が終わったときに、結衣ちゃんにお願いしたの。教師にとって一番のコスプレは勤めている学校の生徒が着る制服かなと思って。それに私、金井高校出身じゃないし。あと、うちの高校の制服は可愛いから着てみたいのもあってね。それで、プロポーションが私と似ている結衣ちゃんの制服なら着られるかなと思って、結衣ちゃんに貸してほしいってお願いしたんだ」
「そうだったんですね」
確かに、金井高校の教師ということを考えると、生徒の制服を着るというのは一番のコスプレかもしれないな。教師が着るからインパクトがあるし。あと、福王寺先生が美人で可愛らしいのもあってよく似合っているし。
あと、結衣と福王寺先生は……確かにプロポーションが似ているな。結衣の制服なら着られると思ったのも納得だ。夏休みに旅行へ行ったときの海水浴で見た2人の水着姿を思い出しながらそう思った。
「制服を着られて嬉しいよ。結衣ちゃん、ありがとう!」
胡桃と同じように、福王寺先生は嬉しそうな様子で結衣にお礼を言った。笑顔が可愛いのもあって、段々とうちの高校に通っている生徒に見えてきたぞ。
「いえいえ。制服姿の先生を見られて嬉しいです。可愛いですよっ。知らない人が見たらうちの生徒だと思いますよ!」
胡桃のときと同じように、結衣は嬉しそうに言った。俺もさっき、知らない人が見たら生徒に見えるだろうと思ったので頷いた。
「結衣、大活躍だな」
「ふふっ。メイド服も制服もサイズが合って良かったよ」
「そうだな。……伊集院さんと中野先輩は、結衣と俺のようにお店で購入したんですか?」
「はい、そうなのです。ニジイロキラリが好きなので、あたしもアイドルの衣装を着たいと思ってこれを買ったのです」
「私も買ったものだよ。こういう感じの服は普段は着ないから、このパーティーのコスプレをいい機会に思い切って着てみようと思って買ったんだ」
「そうだったんですね」
衣装を手に入れた手段は同じだけど、購入しようと決めた理由は全然違うんだな。ただ、伊集院さんも中野先輩も理由が素敵でいいなって思った。
「ねえねえ、みんな。先生……みんなにお願いしたいことがあって」
福王寺先生は俺達5人のことを見ながらそう言ってくる。
「どんなことですか?」
結衣がそう聞き返す。
「結衣ちゃんの制服を着たから、みんなに『杏樹先輩』って呼んでほしいなって。結衣ちゃんに制服を貸してもらえることが決まったときから、制服を着たら呼んでほしいって思っていたの」
楽しげな様子でそう言ってくる福王寺先生。
結衣に制服を貸してもらえることが決まったときから、先輩呼びをしてほしいと思っていたのか。気持ちの強さが窺える。福王寺先生は教師で、いつも「先生」って呼ばれているからかもしれない。
「ハロウィンっぽくお願いしてみようかな。トリックオアトリート! 先輩呼びしてくれないといたずらしちゃうよ!」
福王寺先生は弾んだ声でそう言ってきた。トリックオアトリートか。先生の服装が制服姿なのもあり、とてもハロウィンらしい。
「ふふっ、ハロウィンっぽいですね。いいですよ、杏樹先生!」
「いいですよ、福王寺先生」
「あたしもいいのですよ」
「あたしも。先輩呼びしたら生徒の気分になれそうですもんね」
「そうだね、華頂ちゃん、私もいいですよ」
「ありがとう、みんな!」
先輩呼びされることになったからか、福王寺先生はとても嬉しそう。
「じゃあ、みんなで呼びましょう。せーの!」
『杏樹先輩!』
結衣の掛け声で、みんなで福王寺先生のことを先輩呼びした。
福王寺先生は先ほどよりももっと嬉しそうな笑顔になって、
「はーい! 杏樹先輩だよ!」
右手を挙げてそう言った。滅茶苦茶可愛いな、杏樹先輩。
「みんなのおかげで、今、凄く学生気分になれてる! 何だか懐かしい感じ! みんな先輩呼びしてくれてありがとう!」
ニッコニコとした笑顔で福王寺先生……いや、杏樹先輩は俺達に向かってお礼を言った。念願が叶ってとても嬉しいのだろう。
「いえいえ、喜んでくれて嬉しいです。あと、杏樹先生、可愛かったですよ!」
「そうだな、結衣。喜んでもらえて良かったです」
「喜んでくれて嬉しいです。制服姿が似合っていますし、先輩呼びしたので、杏樹先生が本当の生徒のように思えました」
「そうなのですね、胡桃。杏樹先生可愛かったのです」
「可愛くて大人っぽい雰囲気のある3年の先輩って感じがしましたよ、杏樹先輩」
「ふふっ、ありがとう」
福王寺先生は再びお礼を言った。
「……あの。コスプレしたので写真を撮りましょう!」
結衣が明るくそう言ってきた。
せっかくコスプレして、いつもと違う服装になっているんだ。ハロウィンパーティーの記念としても写真に収めたい。
「そうだな。記念に撮ろう」
俺はすぐに賛成した。それもあってか、結衣はとても嬉しそうだ。
「いいね、結衣ちゃん、撮ろう!」
「一緒に撮るのです!」
「せっかくコスプレしたんだもんね。撮ろう撮ろう」
「是非撮りましょう!」
胡桃達も笑顔で快諾。なので、写真を撮ることになった。
その後はみんなのスマホでコスプレした姿を撮影する。それぞれのコスプレはもちろん、結衣と俺、結衣達女性陣、部長さんに頼んで6人みんなでの写真などいっぱい。
あと、みんなコスプレをしているので、コスプレした衣装に合った言葉を言う動画を撮ろうということになり、
「今宵も君の血を吸わせてもらおうか」
「は~い、お薬とお注射の時間ですよ。その後にカボチャを使ったおやつを食べましょうね~」
「おかえりなさいませ、お嬢様、ご主人様。カボチャを使ったスイーツをご用意していますよ」
「みんなのアイドル・伊集院姫奈なのです! 今日もみんなのために歌を歌うのです!」
「ゴスロリの服を着るキャラは……マイペースで落ち着いた喋り方をするキャラが多いイメージがあるわ……うふふっ」
「金井高校に通う福王寺杏樹だよ! 今はスイーツ部のハロウィンパーティー中だよ!」
と、みんなの動画をスマホで撮影した。試着したときに結衣に吸血鬼っぽい言葉を言っていたので、スマホを向けられても緊張せずに言えた。あと、結衣達は結構ノリノリで言っていた。
撮影した写真や動画はLIMEの俺達6人のグループトークにアップした。写真や動画で見ても結衣達のコスプレは可愛いな。そう思いながらスマホに保存した。
また、俺達6人がコスプレした姿の写真を撮った後、部長さんの提案もあって、参加者全員での写真を撮ることに。ホワイトボードの前で全員が集まり、三脚に設置した部長さんのスマホを使って撮影するのであった。
0
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2025.12.18)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
【完結】育てた後輩を送り出したらハイスペになって戻ってきました
藤浪保
恋愛
大手IT会社に勤める早苗は会社の歓迎会でかつての後輩の桜木と再会した。酔っ払った桜木を家に送った早苗は押し倒され、キスに翻弄されてそのまま関係を持ってしまう。
次の朝目覚めた早苗は前夜の記憶をなくし、関係を持った事しか覚えていなかった。
ルピナス
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の藍沢直人は後輩の宮原彩花と一緒に、学校の寮の2人部屋で暮らしている。彩花にとって直人は不良達から救ってくれた大好きな先輩。しかし、直人にとって彩花は不良達から救ったことを機に一緒に住んでいる後輩の女の子。直人が一定の距離を保とうとすることに耐えられなくなった彩花は、ある日の夜、手錠を使って直人を束縛しようとする。
そして、直人のクラスメイトである吉岡渚からの告白をきっかけに直人、彩花、渚の恋物語が激しく動き始める。
物語の鍵は、人の心とルピナスの花。たくさんの人達の気持ちが温かく、甘く、そして切なく交錯する青春ラブストーリーシリーズ。
※特別編-入れ替わりの夏-は『ハナノカオリ』のキャラクターが登場しています。
※1日3話ずつ更新する予定です。
恋人、はじめました。
桜庭かなめ
恋愛
紙透明斗のクラスには、青山氷織という女子生徒がいる。才色兼備な氷織は男子中心にたくさん告白されているが、全て断っている。クールで笑顔を全然見せないことや銀髪であること。「氷織」という名前から『絶対零嬢』と呼ぶ人も。
明斗は半年ほど前に一目惚れしてから、氷織に恋心を抱き続けている。しかし、フラれるかもしれないと恐れ、告白できずにいた。
ある春の日の放課後。ゴミを散らしてしまう氷織を見つけ、明斗は彼女のことを助ける。その際、明斗は勇気を出して氷織に告白する。
「これまでの告白とは違い、胸がほんのり温かくなりました。好意からかは分かりませんが。断る気にはなれません」
「……それなら、俺とお試しで付き合ってみるのはどうだろう?」
明斗からのそんな提案を氷織が受け入れ、2人のお試しの恋人関係が始まった。
一緒にお昼ご飯を食べたり、放課後デートしたり、氷織が明斗のバイト先に来たり、お互いの家に行ったり。そんな日々を重ねるうちに、距離が縮み、氷織の表情も少しずつ豊かになっていく。告白、そして、お試しの恋人関係から始まる甘くて爽やかな学園青春ラブコメディ!
※夏休み小話編2が完結しました!(2025.10.16)
※小説家になろう(N6867GW)、カクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想などお待ちしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる