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神に祈りを
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しおりを挟む「ほら言われた通りのものだ、ちゃんと持って来たぜ」
バックをテーブルの上に置くと中の貴金属を確かめた男は部下にバックを持って
行かせた。
「ご苦労さん。これが報酬だ」
テーブルの上に置かれた封筒を受け取り中を確認すれば明らかに少なかった。
「おい、何か間違っていないか? 足りないのだが? 」
「随分と騒がしくしてくれたらしいじゃないか? 今回の計画の中にカーチェイス
なんてものは含まれていなかったのだがね。おかげでいろいろと雑用が増えて
しまってね、その分の料金はそっちで持ってくれるんだろ? 」
確かにアレはこっちのミスではあるけど、でもだからって半分も持っていくのは
おかしいだろ。そもそもコイツがポリスと繋がっている事は知っているし、
力関係で言えばコイツが上のはずである。それなら黙らせる事など簡単なはずで
ある。ただこいつが一本連絡を入れればそれですべては上手く収まるのだから。
「流石にこれはあんまりじゃないか? 」
俺のその言葉に男の表情はみるみる変わって行った。
「何か勘違いしているようだが、私とお前等みたいがゴミが同じ金額で仕事をする
とでも思っているのか? それはあまりにもふざけた話じゃないかソイダ。
よーく考えてみてくれないか? 私とお前等、どっちがこの世界に必要とされて
いるのかを。なあ、わかるよな。とっても簡単な事だろ? お前等の代わりなん
てうじゃうじゃいるんだよ。でも私の代わりなんていないだろ? 」
コイツの言う事は何も間違ってなんかいない。
コイツの匙加減で俺達はまだ生きられているだけなのだから。
「嗚呼、その通りだ。すまなかった。こっちも車がお釈迦になっちまって気が立っ
ていたんだ。許して欲しい」
「ソイダ、お前のそういう所を俺は買っているんだ。他のごみ共とは違ってお前は
ちゃんと話が出来るからな。ゴミでもリサイクルできる奴は嫌いじゃないよ私は。
今後は気をつけてくれ、いくらリサイクルが出来ようともどうするかは人間が
決めるのだからね」
「嗚呼、そうだな。また仕事があったら呼んで欲しい」
「もちろんだとも! 私は環境問題には真面目に取り組む人間だからね」
封筒を持って俺は部屋を出た。
そして今回はアイツ等を連れて来なくてよかったと神様に感謝した。
アイツ等を連れて来ていたらきっと終わっていた。車が壊れてくれてよかった。
今頃アイツ等は新しい車を仕入れている最中だろう。
今日も何とか生き延びられてよかった。
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