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まだ恋をした事がない
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しおりを挟む巨乳、それは男のロマンと言っていいだろう。
誰しもが憧れるそれに理由なんてものはないのだ、ただただリビドーがそう命じ
るのだから。そんなものに何かしらの屁理屈をこねたってしかたがない。余程の
異常者でもないかぎりそれが当然の選択だった。
「そうですか、じゃあこちらの二人になりますね。どちらがいいですか? 」
巨乳を選択したら一気に選択の幅は狭まった。
目の前に出された二人の写真と睨めっこをするのはさして二人に差異を見つけら
れなかったからだ。というか二人とも同じ顔をしている。髪型も同じ、歳も同じ
違いなんて姉か妹かいう事ぐらいだった。
「双子ですか? 」
「ええ、そうみたいですね。どちらにしますか? 」
姉と妹。
それならば包容力のある姉を選ぶべきだろう。
タイプ的にその方が自分には合っている気がするのだ。
きっといろいろと面倒をかける事が多いだろうから、そういう時に頼りになる
のはやはり姉だろう。
「じゃあ姉の方でお願いします」
「分かりました。じゃあ姉の方でお話進めさせて頂きますね」
そう言うとマキタさんは席を立って行ってしまった。
何か結構簡単に決まったという感じがするが、そんな事よりもこれで確実に結婚
へと進んでいるのだと思うと少しだけわくわくする。なんという充実感なのだろ
うか? 今まで思い悩んでいたのが嘘のようだった。
だからだろうか、うれしくなってしまってニヤニヤが止まらない。
「うひょひょ」と笑ってしまうのが我慢できなかったのは許して欲しい。
「どうかしましたか? 変な声が聞こえましたが」
マキタさんが戻って来た事に気が付くのが遅れてしまった。
「いや、何でもないです」
「そうですか。それでですねソヨダさんには大変残念なお知らせがありまして、
今回のソヨダさんがご希望された方が既に他の方とのお話が進んでいましてね、
それでそちらの方とのお話がまとまりそうなんですよね。ですので、今回はご縁
が無かったという事になるんです、ごめんなさい」
「え」
まさかの事に止まってしまう。
そんな事があるのか、じゃあ一体今までの一連の流れは何だったのだろうか?
急に冷や水をかけられた気分だった。
「こう言う事も当然ありますのでそんなに落ち込まないで下さいソヨダさん。
まだ妹さんの方は大丈夫ですよ? 」
そうだった。
まだ妹が居たのだ。それならばすぐに確認して貰わないといけない。
「妹の確認を! 」
すぐにマキタさんにお願いすると
「はい、よろこんで」
マキタさんが席を立って走って行くの見て何て頼りになる人だろうと思った。
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