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お姉ちゃん
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しおりを挟む久しぶりにお姉ちゃんと会える事になったのは、
伯爵の元へと行ってしまってから半月が経とうしている頃でした。
私は伯爵の家へ招かれて、その豪華さに驚きました。
こんなにも凄い所でお姉ちゃんが暮らしているのなら、きっと幸せに暮らせて
いるのだろうと思い、安心しました。
「ネリゼ、いらっしゃい」
「お姉ちゃん! 」
お姉ちゃんに迎えられ、私はうれしくて抱き着くと伯爵が私を睨みつけて
来ました。
「ネリゼ、駄目ですよ。はしたない」
そう言って窘められましたが、気にしません。
そして、伯爵は何処かへ行ってしまったので、お姉ちゃんとお茶をしました。
出されたものはとても美味しくて、私はついついお姉ちゃんの分まで食べて
しまうくらいでした。
それから、今までの事をたくさん話ました。
勉強は苦手で嫌いだけど、家事は上手にできるようになったとか。
相変わらず飲んだくれているお父さんの事をお姉ちゃんが心配していましたが
私は大丈夫だと言っておきました。
そんな事よりも聞きたい事があったから。
「ねえ、お姉ちゃん、暑くない? もう夏なのに長袖なんか着てるけど、調子よく
ないの? さっき抱き着いたとき思ったけど、お姉ちゃん痩せたんじゃない? 」
「そお? 大丈夫よ、ちょっと風邪気味だから長袖なのよ」
お姉ちゃんはそう言って何もないように言いますが、私は嫌な予感がして
袖をめくりると、そこには痣が出来ていました。
「こら、ネリゼ。そんなはしたない。これはちょっとぶつけただけなのよ?
ほら、すぐにこうやってネリゼが気にすると思って隠していたのに」
「嘘よ! こんな痣がどうやったら出来るのよ! あいつね、あいつが! 」
私はすぐに伯爵の元へと走って行きました。
私の大好きなお姉ちゃんを傷つけるような奴を許す気なんてありません!
「ちょっと、あんた! よくもお姉ちゃんを! 」
「何だ急に! 」
私が殴りかかるのを執事に止められてしましました。
「すいません、すいません! 私が悪いんです! だから妹には! 」
お姉ちゃんがやってきて伯爵に必死に謝っています。
「何だ、この下品な奴は! やはり、お前のような容姿しか取り柄の無い奴の
妹なだけあるな! まったくだから嫌なんだ下民は! 」
「お姉ちゃんを馬鹿にするな! 」
「さっさと追い出せ! 二度と家に入れるな! 」
そうして私は追い出されて、お姉ちゃんと会えなくなってしまいました。
こんなつもりじゃ無かったのに、私の所為でお姉ちゃんがつらい思いをする
のかもしれないと思うと悲しくて悲しくて……
帰り道、泣きながら私はどうすればお姉ちゃんを助けられるのかを考えました。
考えて、考えて、何も浮かばない自分が嫌になって、勉強する事にしました。
私が馬鹿だから何も浮かばないのだと思ったから。
お姉ちゃんの苦しみ比べたら、勉強する事なんて何でもありません。
その日から私は勉強に勤しみました。
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