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お姉ちゃん
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しおりを挟む私は初めてパーティーというものに出ました。
お姉ちゃんからもらったドレスを着て。
私がパーティーへ出るというとトリネルは驚いていましたが、そんな事よりも
お姉ちゃんからもらったドレスを着れる事が私には嬉しくて仕方がありません
でした。
お姉ちゃんが見守ってくれている。
私の事がお姉ちゃんに伝わればいいと思って出たパーティーで私は初めて
男性とダンスを踊りました。
初めてのパーティーは楽しくて、あっという間に終わってしまって、
私はこんなに楽しいのならもっと早く出ていればよかったと思ってしまうくらい
浮かれて家に帰ると知らない人が家の前にいました。
「ネリゼさんですか? 」
「ええ、そうですが何か? 」
私はまた父親が何かしたのかと警戒しましたが、
「シロネ様が危篤です」
「え!? 」
その言葉に私の頭の中は真っ白になりました。
*****
私はその人に連れられてお姉ちゃんの元へと急ぎました。
そして、久しぶりに再会したお姉ちゃんはもう見る影もなく、変わり果てて
いて、私は足が動きませんでした。
このベットで横になっている人をお姉ちゃんだと認めたくなくて、
こちらを向いて「ネリゼ」と口が動いた時に漸く私は駆けよりました。
「お姉ちゃん! お姉ちゃん! 」
私は骨ばったお姉ちゃんの手を握りしめ、声をかけましたがその声は届いたのか
それとも届かなかったのか返事はもうありませんでした。
*****
お姉ちゃんのお世話をしていたというその人が少し話をしてくれました。
お姉ちゃんは病気になってから伯爵からこの離れへ隔離されていたようです。
お姉ちゃんの病気は遺伝性のもので、もう助からない事は本人も分かっていた
ようで、どうやら母が亡くなったものと同じ病気だったようです・
そんな、苦しい中でもお姉ちゃんは私の為にドレスまで送ってくれたというのに
私は、初めてのパーティーなんかで浮かれて、一体何をしていたのか?
どんなに勉強したって、馬鹿のままじゃないか!
結局私はお姉ちゃんに何もしてあげる事が出来なかった。
*****
「遅いぞ! こんな時間まで何処で遊び惚けていたんだ! 」
家に帰ると父親に怒鳴りつけられました。
ごめんなさい、ごめんなさい!
私がパーティーなんて出たから、だから……
「お姉ちゃんが死んじゃったぁああああ」
私は涙を堪える事が出来ませんでした。
「シロネが死んだ? シロネが? あああああああ! 」
泣き喚く私の横を父親が駆け抜けていくのが分かりましたが、私はそれを
無視して泣き続けました。
私は一人になってしまいました。
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