バトンタッチした話

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111 運命の番

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「おめがばーす? なんだそれは」
『オメガバースっていうのはね~──』

『男』は何故か楽しそうにそのオメガバースの事を説明し始める。

 男女の性以外に3つの分類があるのが特徴で、まぁ俺的にはどうだって良かったが、ケースケに条件を出した『システム』は弟のワグーッツンと結ばれれば良いとした。
 ワグーッツンがアルファで、マルゥメがオメガ。それで子供の頃から出会って結ばれれば達成と。
 
「で?」
『うん?』
「そのオメガバースについては分かったが、俺に何をやろそうってんだ? このまま王道にくっつくなら入る隙間がねぇんじゃないか?」
『キミなら無理矢理でもヤルと思ったけど。まぁ、そうそう運命の番ってポジションがあってね……』

 早い話、運命の番っていうのになれば、本来なら正式に番をしてようが、[抑制剤]を使っていようが、運命の番はそれを無視して相手を手に入れられると。
 ふうん。まぁ、ワグーッツンに対していや……アイツとマルゥメがくっつくのは昔から個人的に気に入らなかった。
 俺自身《やり直し》を体験してきて、何度も彼らの仲を壊してきた。
 
『ま、そういう感情って何処にでもあるよね。でキミにはこういう感じで~……そうそう、アレをこうして、って感じでやって欲しいんだ。』
「まぁ? 別に良いが。てか、気になってたんだが」
『なあに?』
「ケースケが表にならないのか?」
『今回はぁ、マルゥメの性格を表にしてるからねぇ。彼内側で騒いでるよ「楽しみにしてたのに!」って』
「アイツらしいな。じゃあ余計に出してやらねぇと、なあ?」
『そうだね。『僕達』も楽しみにしてるよ──……』
 

 ケースケは今、マルゥメの中に閉じ込められてる状態らしい。オメガバースの内容聞いたらアイツなら喜びそうなのに、と思ったら『男』は『“強制力”を使っても彼『僕達』のルートを無視するだろうからね。“今回”はキミとくっついた後、ならまあ……良いけど、『こっち』にはやらねばならぬ、事があるからねぇ』と。

『男』がしたい事の内容は知らないが、俺はその【オメガバース世界】で意識が戻った時、自分の演るべき事をする為──『男』から聞いていた彼らのルートにそって暫く大人しく生きる事になった。


『父様。ワグーッツン、【王都】の【共学】に行くんだって?』
『ああ、そう話したが、どうした?』
『彼の番候補で2人ほど推薦したい者が居まして……それと、ワィーレ・マルゥメという子も。』
『ワィーレ家の、か。』
『ええ、自分も気になるのですが先に弟と会わせたいな、と思いまして』

 表上、俺はアルファだが、特殊型として親には認識されてる。
 特殊型は、どんなオメガが来ようとも反応出来ない。運命の番っていうのは世間では絵本や恋愛小説にしか出てこない存在で、特殊型は運命の番でも来なければ、オメガの匂いが分からないと言われてる。
 まあ、いわば劣性アルファ、落ちこぼれアルファと言われている。
 
 上の兄達はもう番持ちで、弟のワグーッツンにも幼い頃から番候補として、複数人のオメガと交流する事を勧める。
 貴族だから大人になって、ぽっと出の人物に身辺調査するのは面倒くさいし、ならば、というやつだ。
 ワィーレ家は代々、貴族なら多少黒く染まってる事もあるが、あそこは珍しくただ自分達の【領地】を守ってる所だし、父も了承するだろう。
 
 まずは、同じ歳……ではないが、同級生になる彼らを会わせる事にする。『男』の言ってた通りに、な。
 流石にエルフと同じ歳の種族はなかなか居ないからな。エルフで貴族になると、かなり少ない。種族同士で番になるのも良いんだが、【オメガバースの世界】でも妊娠率は多くないらしく、ならどんな性別でも強制的にかつ、子もアルファであれば良いとなる。

 俺は先に【BL学園】に入り、父にも弟を【高等部】時期になったら入る様に伝えた。
 そこでも前の人生で使ってた部下達に暗躍してもらう。
 ケースケが持ってた《回復薬調合》で作った[色んな薬]を要所要所で使う。

 例えば、弟の番候補1人に[視野が狭くなる薬]を使って暴走させて、どっかの【小屋】にマルゥメを閉じ込める。そこに部下が調達してきたモブに[興奮剤]を持たせてマルゥメに飲ませて、とか?
 
 ま、俺自身は真面目に? 面倒くさくてやりたくなかった生徒会にも入りながら、部下とは別の俺達に寄ってくるオメガを適度に可愛がりながら、アイツらが来るのを待った。


 彼らが【高等部】になって【BL学園】に入ってきた。新しいもの好きの生徒は弟達をみて歓声を上げていた。
【食堂】に行くと相変わらず煩い中、遠目に2人の番候補と一緒に居る弟を見た。
 彼らからそのまま離れて自分の席について、ほくそ笑むと他の生徒会役員から『トィンさん、なんか良いことありました?』とか聴いていたから『数カ月後、楽しい事が起こるぞ』とだけ伝える。


『男』から『今回はぁ、主人公くんが来まーす!』って言って、主人公? マルゥメやケースケじゃないのか? と思ったがそれとは“別”のらしい。
 よく分からないが『ソレの相手をしろ』と言われた。
 相手をするのは気が進まないが良い人のフリは得意だしぃ? ま、ケースケをまた手に入れられるなら──良いだろう。


 ある日の夜それは突然現れた──【隕石】と共に。
 稀人がこの【世界】に現れる時はこう分かりやすくなる。『男』から聞いてた【場所付近】に部下を配置してたおかげでサクッと回収と一度、【王都】で保護し、それから【BL学園】に入れさせる事に。

 で、名前がハブー花房サ・カー華蓮レという。黒髪だが、毛先はピンクで、目は紫色。他の黒髪黒目の稀人と違う姿だが、彼に会うとそれは偽りで目に何か膜みたいなカラコン物を入れて、外せる様だった。

『あんた、すげーいい匂いだな!』

 出会った瞬間、前のユーキみたいなやつだな、と思った。稀人皆こんなヤツだったか? と思ったがケースケみたいなヤツも居るしな。

『香水つけてるからな、[コレ]つけるか?』
『お、別の匂い……コレも良いな』

 手持ちにある《回復薬調合》で作った[香水]をカーレの手の甲に掛ける。今のは、効能なしの[普通の香水]
『男』から《回復薬調合》の[薬]を弄ってたら俺も覚えてさ、[香水]に《効果付与》出来るようになった。ま、それは追々。


『で、ハブーサ』
『オレの名前は花房はなぶさ華蓮かれんだ!』
『あ? さっきから言ってんだろ』
『全っ然っ、発音出来てねーしッ!』
『じゃ、俺の名前言ってみろ、トィン・ヌルィニ・トーチヴォン』
『ええ……? とーいーん、ぬるに? とーちおん!』
『な、お互い様だから諦めろ』
『ぐぬぬ……』

 昔から稀人と会話は出来てもお互いの名前を正確に発音出来ない。ケースケはマルゥメの記憶を持ってたから一応発音は出来るらしいが本人曰く『呼びづらいし、あだ名で良いじゃん! 先輩? 先輩は、先輩呼びで定着しちゃってるからなぁ……ヴォン先輩。これで良い?』前に話した事を思い出す。

 それから、カーレからはとーちおんって気が抜ける呼び方で呼ばれるようになるが、表面上彼の相手をする事になるから【生徒会室】に頻繁に呼ぶ。
 役員以外は入れないが、生徒会長である俺が許可してる。だから誰も異を唱えることはない。

 カーレには[特殊魅了]効果の[香水]をつけさせてる。本人はただの[香水]だと思ってるが。
 特定のアルファ達に魅了かつ、また別の人物達には興奮の効果がある。

 まぁ、生徒会役員や風紀の一部、有名生徒のアルファ共に好かれる匂い。同じオメガやカーレを嫌う者に対しての暴走を犯す臭い。
 カーレが来て、平穏そのものだった【学園】は不穏な雰囲気になった。どこか、ピリピリするような。と。
 主に役員を慕う生徒たちと、弟の側に居た猫に抗えない匂いを嗅がせカーレに対して制裁を与え続ける。
 本人も結構抵抗して、時間稼ぎをするから既の所で保護しやすい。


 ある日の制裁は俺の部下でやる。その後にマルゥメが発見して彼に《回復》してもらう。
 その前に匂いに過敏になる[香水]を部下にかけさす。これでマルゥメの匂いを覚えただろう。

【競技大会】前日にカーレを抱く。と言っても彼が熟睡してる中何度も俺の臭いをつける。
 次の日に、マルゥメに会った時に間接的にヒートにさせる。

 その後、ヒートが来たマルゥメを睡眠姦して、その後弟が俺が出した穴に入れてた時は嗤った。

『ケースケ、早く出てこい』

 まぁ、1回で出るならただ犯せばいい。まだ、その時じゃない。
 猫獣人の番候補は順調に暴走して、それを庇ったマルゥメは罰として軟禁される事になった。
 ちなみに、猫獣人は退学させ、弟側には[香水]をつけたカーレをつける。

 カーレには『その[香水]弟が好きなんだ。アイツ今寂しい思いをしてるから励ましてやれよ』と伝えてる。
 効能は、カーレのオメガ臭いを上げて運命の番だと思わせる。それと、特定のアルファの臭いを付けたオメガに興味を失わせる。

 で、軟禁されてるマルゥメには[睡眠薬]を毎日飲ませては彼が寝てる間は俺がマルゥメが起きるまで犯す。
 アイツの臭いが無くなるまで、俺の臭いでいっぱいにして。
 軟禁が終わってマルゥメがアイツのところに行っても、アイツはマルゥメを見ないでカーレを見る。
 マルゥメがヒートを起こしても、だ。

 悩むマルゥメに良い人として俺は相談に乗ったり、アドバイスをしながら、関係を縮めていく。

 そのうちに関係を持つ間柄になる。
 アイツを振り向かせる訓練だと思ってるらしいが、馬鹿なやつ。真っ暗な【部屋の中】で、身体を重ねる。マルゥメからしたら俺とするのは初めてらしいが。
 頑張って俺を愛しのワグーッツンだと思い込もうとするマルゥメ。
『男』が言うには本物のマルゥメじゃないと説明されたが、どうだがな。マルゥメの本懐はワグーッツンと末永く幸せに過ごす事だったが、何回やり直して悲劇になる、最終的にただワグーッツンさえ幸せに出来ればと行動してたらしい。
 今のマルゥメを見ると、本物に限りなく近い存在じゃないかと思う。健気に頑張ってるなぁと。

 ま、そんな気持ちは俺が踏み躙る。ケースケさっさと出てこい。
[香水]をつけた[ハンカチ]を思いっきりマルゥメに吸わして、【部屋】の明かりをつける。俺の下では白目になって漏らして気絶するマルの姿があった。
 まぁ、前に散々見た光景で、まだケースケじゃない事、もっと快楽に溺れさせないとなぁと思った。

「んじゃ、始めますか。」

 運命の番、物語ならば出会った瞬間──分かって乗り換えるわけだが、あの『男』は『いっぱーいしてね!』とだけ言ったからなぁ。

 とりあえず、《生活魔法》であらかた綺麗にしてから改めて、マルゥメに深くキスをする。
 引っ込んでる舌を舌で絡めて唾液を飲ましながら、骨が軋むぐらい抱きしめて、アイツは痛いの好きだからなぁ。
 コ・カメイメとヤってるのを見たことあるが、ヤバさに引いた覚えがある。
・・・そこまでしないと出てこねぇは無いよな?

 身体を強く抱き締められてるのに、チンコビンビンで笑う。オメガの尻の穴は女みたいに濡れる。だから解かさなくてもそのまま俺のを美味しそうに咥え込む。
 前立腺と結腸がまだ《弱点付与》効果があるから、そこを重点的に掘ると「わ、ぐっつ……ん、」と弟の名前を出す。

「俺の名を忘れたのか? ケースケ。トーチヴォン、言ってみろ」
「……ん、は、……ぁ、……ぁ、ん、」

 気を失ってる中俺の名を呼ぶのはまだ、難しいか。
 背面座位で乳輪をこねながら、ああそうだ。《アレ》を使おう。
『男』から『《淫魔法》の一部使えるようにしたからね!』って事で。

《弱点付与》を付け直しながら《サポート》を使う。俺がマルゥメの身体を前から支えるよう指示しながら、なんだっけ、ろーるすいすロールスロイス? あれが良いらしいからな。
 彼の腰を持ち前立腺だけを何度もぬこぬこと刺激するとオメガらしい小さなちんこからまた尿、精液、潮を綺麗な弧を描く様に飛ばす。
 尿道に入れる[棒]を取り出してマルゥメのちんこにぶっ刺して栓をすると、「ひぃ、ひぃゃ、ああ……」と意識がないクセに悲鳴を上げた。

 あと使えるもの……《強制精子生成》でも使ってやるか。彼の金玉を触って《生成》を使うと軽かった玉が重くなる。
 出したいのに出せないのは辛いよなぁ……尻の穴をキュキュと締めながら悲鳴にも似た喘ぎ声を出しながら泣き続ける。

「出したかったら俺の番になるって言えよ。ほら、起きろマルゥメ」
「ん゙ア゙ぁ゙、な、……何が、ゔぉん、せんぱ、やめてぇ!!」
「お前から強請ったんだろ。『ヴォン先輩の番になる』って、もう一度言ったら、射精してやるよ。心から、な?」
「そんな……僕、ぼく、こわれちゃ、ああ゙!!」
「壊れても大事にしてやっから、運命の番だもんなぁ」
「うんめ、い……の、つがい……?」

 マルゥメを叩き起こすと、混乱しながらも俺を信じられない顔で見る。信じてた先輩が裏切ったって? 笑えるな。
 尿道に刺さった[棒]を指先で弄ると泣いて嫌がる。金玉もパンパンで、苦しいよな?

 運命の番だと教えると、マルゥメは「そんなの、嘘だ……僕は、ワグーッツンと、彼の番になるのに……」と絶望した表情で呟く。
 しゃらくせーなぁ。何度かナカを突くとその度に苦しそうな喘ぎ声を出す。
 まだココじゃ言わねぇか。

『男』が言ったように、ルートを進めるか。
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