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・本編
153 モンスター化
「その生き物は……まさか、」
「へ?」
プキュギを抱っこしたままスィさんに話しかけたら彼は目ん玉飛び出るぐらいビックリした表情でプキュギを見る。
「本物なのか……神よ……!」
「えっ、え? なんか怖いんですけど」
「ケース、見て……周りの人達も」
周りに居た人達もスィさんみたいにプキュギに向かって祈りを捧げている。
スゴい光景なのに当の本人は首を傾げて「プキュン?」とハテナ顔。
「まさか神の使いに出会える日が来るとは……これも何かの縁なんですね」
「神の使い……そういや女神が好んでたっていう」
「はい、ロメマィン様という女神様ですよ」
「プップ、プンプン!」
「んー? どうした?」
そんなこんなの話を終え、作戦ではモンスター化してる【林エリア】の探索チームを出すと《シーフスキル》持ちが先行して行くらしい。状況が分かり次第また、と。
10人のベテラン冒険者達が【林】に入っていく──……
深く入るつもりはない、すぐ帰ってくる。その筈なのにうんともすんとも行ったメンバー達が帰ってこなくて日は夕方になった頃、俺達が待機する【場所】に打った[杭]にボロボロになった冒険者が2人避難してきた。
瀕死になってる様子でマルや治療専門の人達が《回復》を施し意識が戻った彼らに状況を聞くと、
「完全に中がモンスター化していて、気配を消し隠れながら移動が得意な自分達でも四方八方から攻撃されてこのザマだった。」
「中に大きな【大木】がありそれが核になってる可能性がある」
と、【林】を焼き払うか、と悩むと近隣の人々は信仰してる【山】が近いから困ると嫌がる。
しかし、このままでは──と会議が進まないでいると。
「プキュンプキ! プップ、プンプ、プープル?」
「めっちゃプキュギが喋りだした」
何枚か[カード]を作って彼女に選ばせると一応、多分、言ってるのが、「自分が先導する? 大丈夫任せろって、でもトドメはマルと俺? に……? それってどういう事?」
「プキュプープン」
「ワグーッツンとカメイメくんは僕達の護衛で、僕達はその【大木】に合わせ技で核を破壊してって」
「プップ!」
「よし、やるか!」
他の援軍の人達も一緒に俺らを護ってもらう事に決まった。
みんなプキュギの事を神の使いだって信仰しててすんなりそういう話に纏まった。
「プップン、プキュ……」何か嫌な予感がしますわ……
「ん? どうした?」
「プープ、」
「また憑依する魔物が出そうだって?」
「プンプ!」
「その時は俺とワグーッツンに任せとけ!」
「プキュ!」
俺達以外の軍や冒険者達は40人ほど。子供達だけで行かせられないって事でこの人数に。各々役割があって囚われてるだろう冒険者達を救助する班も居る。
【林エリア】に入るとプキュギは「プ~プ~♪《──》」と歌いながらこの前の【島】で使った広範囲の《光の聖域》を使う。
着いてきた人達は感動してるし、これで敵の攻撃頻度は少なくなるのかな。
抱っこのままプキュギが示す方向に向かうと報告にあった【大木の前】にアッサリと着いて皆ポカンとしてる。
けど、上を見るとツタでグルグル巻きにされた囚われた冒険者たちがいて皆で救出!
「よし、全員息がある! 救出班は先に彼らを連れて戻ってくれ!」
「「はっ!」」
彼らを抱えた人達が[杭]を使って戻る。
その瞬間、【大木】の大きく広がった葉がザワザワとざわめくと地響きも起こって──
「戦闘開始! 周りからの【木々】の攻撃を防げ!」
「こっちからは歩くキノコが! うわっあ胞子が!」
「お前、コッチに向かってくるな!」
「俺はまっすぐ進んでるんだが?! なんだこれ左に進もうとすると右に、くっ!」
戦闘に慣れてるベテラン達でもこんなに混乱するのか。
俺はマルと《光の弓》を生成する。プキュギの合図で《矢》を放つ予定で、俺らを狙ってくるモンスター達はワーチャンの《水精霊》メイチャンの《斬撃》によって護られる。
【大木】は枝を振るい、刺してくるその瞬間──プキュギが鳴いた。
「「撃ち滅べよ──《神の一撃》!!」」
あらわになった核のド真ん中を撃ち抜き【大木】はみるみる萎んでいく。周りの【木々】も攻撃をやめただの木に戻ったようだ。
その場で負傷者を《回復》してるなか、プキュギは【大木】の周りを調べるように動いていた。
一応ワーチャン達が見守ってくれてる。
「とりあえず、動けるようになったので先に帰らせます」
「はい。僕達は少しだけ調べることがあるので」
「では10人ほど残りますね」
「はい」
また負傷者達は先に帰って俺らも帰ろうと思ったけど、プキュギがまだフンフンしながらうろうろしてるから少し待つ。
何か気になることがあるのかな?
「プキュ、プン、ププン……プー……プッ!」
「どうした?【ココ】を掘るのか?」
「プップ!」
ココ掘れプンプンとプキュギがしめすのは、大木の【根元】だった。大人達にも手伝ってもらいながら地面を掘ると──
「何かにぶつかった」
「なんだコレ、[箱]か?」
それは見覚えのある[箱]で、掘り出して地面の上に置いて土を払う。
「封印されし我が子達よ──かの者と出会い支える者に──……ん?」
「古代語が読めるのか?」
「え、だってコレに、……あ、あー……プキュギ! プキュギ抱っこしてたからさ! でもこの後の文字がボロボロで読めないんだよね」
「判別出来ないなもっと、土を落とすか?」
「それより、早く【ココ】から出たほうがいいってプキュギが言ってるよ、ケース……」
「だな、みんな戻ろう!」
[箱]を持って[杭]を使って外に出ると【林エリア】はゴゴゴ……と地響きをしながら木々が倒れ無くなっていた。
【あの場】に留まってたら木の下敷きになってたかもしれない……と思ったらプキュギとマルに感謝して、無事に戻った俺らとみんなが作戦成功に喜び分かちあった。
プキュギはずっと[箱]が気になるのか、うろうろ。俺も側に書いてあった文字がニホン語だったからつい読んじゃったけど、なんとかプキュギのせいにして誤魔化す。
にしてもあの文字何処かで見たような、癖がある書き方だったんだよなぁ。
にしても古代文字って呼ばれてるのは過去にきた稀人のせいなんだろうな。
そういや、他の【大陸】には稀人って居ないんだろうか?
「稀人……?」
「スィさん達は他の【大陸】に行ったりするだろ? 近年稀人が落ちてきてないのかなって」
「ああ。そういや情報は入ってきてるぜ」
「マジか! どんなやつなんだ?」
「確か──……」
【獣人多めの大陸】……【ベガラ・ゲ二リ・レカ】
【エルフや他の種族多めの大陸】……【イーテカネリ・レカ】
スィさんに聞くと10年前に【獣人大陸】に1人女性の稀人が落ちてきて、言葉が喋れずにそのまま弱って亡くなってしまったと。
【エルフ大陸】では一昔に英雄が、近年ではモンスターみたいな見た目の稀人が落ちてきたのにすぐに帽子みたいな形の乗り物に乗って消えてしまったらしい。
帽子? なんだそれ。
にしても落ちてきてもすぐに居なくなる事もあるんだな……それにビックリだわ。
なんて思ってたらなんか騒がしい声に振り向くと[箱]の蓋が空いてた。
「人が! 人が入ってるぞ!」
「古代人か?!」
「この[箱]別の所でも見覚えないか……?」
近づいて覗いてみると中にはルナと同じく全裸で三角座りしてる男が入っていた。
ルナの知り合い……髪は赤く毛先がピンク似てる。
兄弟……? ルナと合わせた方がいいのか?
「マル、これ……」
「うん、そうだね。あと他のところで見たって話も聞こうか。」
「ああ」
他の所で見た人達に聞くと、蓋が頑丈で開かなかったと。
一応、【王都】の【古代物保管庫】で保存されてるらしい。
先生にも報告して返事が来るまで【村】で待機する事になった。
「へ?」
プキュギを抱っこしたままスィさんに話しかけたら彼は目ん玉飛び出るぐらいビックリした表情でプキュギを見る。
「本物なのか……神よ……!」
「えっ、え? なんか怖いんですけど」
「ケース、見て……周りの人達も」
周りに居た人達もスィさんみたいにプキュギに向かって祈りを捧げている。
スゴい光景なのに当の本人は首を傾げて「プキュン?」とハテナ顔。
「まさか神の使いに出会える日が来るとは……これも何かの縁なんですね」
「神の使い……そういや女神が好んでたっていう」
「はい、ロメマィン様という女神様ですよ」
「プップ、プンプン!」
「んー? どうした?」
そんなこんなの話を終え、作戦ではモンスター化してる【林エリア】の探索チームを出すと《シーフスキル》持ちが先行して行くらしい。状況が分かり次第また、と。
10人のベテラン冒険者達が【林】に入っていく──……
深く入るつもりはない、すぐ帰ってくる。その筈なのにうんともすんとも行ったメンバー達が帰ってこなくて日は夕方になった頃、俺達が待機する【場所】に打った[杭]にボロボロになった冒険者が2人避難してきた。
瀕死になってる様子でマルや治療専門の人達が《回復》を施し意識が戻った彼らに状況を聞くと、
「完全に中がモンスター化していて、気配を消し隠れながら移動が得意な自分達でも四方八方から攻撃されてこのザマだった。」
「中に大きな【大木】がありそれが核になってる可能性がある」
と、【林】を焼き払うか、と悩むと近隣の人々は信仰してる【山】が近いから困ると嫌がる。
しかし、このままでは──と会議が進まないでいると。
「プキュンプキ! プップ、プンプ、プープル?」
「めっちゃプキュギが喋りだした」
何枚か[カード]を作って彼女に選ばせると一応、多分、言ってるのが、「自分が先導する? 大丈夫任せろって、でもトドメはマルと俺? に……? それってどういう事?」
「プキュプープン」
「ワグーッツンとカメイメくんは僕達の護衛で、僕達はその【大木】に合わせ技で核を破壊してって」
「プップ!」
「よし、やるか!」
他の援軍の人達も一緒に俺らを護ってもらう事に決まった。
みんなプキュギの事を神の使いだって信仰しててすんなりそういう話に纏まった。
「プップン、プキュ……」何か嫌な予感がしますわ……
「ん? どうした?」
「プープ、」
「また憑依する魔物が出そうだって?」
「プンプ!」
「その時は俺とワグーッツンに任せとけ!」
「プキュ!」
俺達以外の軍や冒険者達は40人ほど。子供達だけで行かせられないって事でこの人数に。各々役割があって囚われてるだろう冒険者達を救助する班も居る。
【林エリア】に入るとプキュギは「プ~プ~♪《──》」と歌いながらこの前の【島】で使った広範囲の《光の聖域》を使う。
着いてきた人達は感動してるし、これで敵の攻撃頻度は少なくなるのかな。
抱っこのままプキュギが示す方向に向かうと報告にあった【大木の前】にアッサリと着いて皆ポカンとしてる。
けど、上を見るとツタでグルグル巻きにされた囚われた冒険者たちがいて皆で救出!
「よし、全員息がある! 救出班は先に彼らを連れて戻ってくれ!」
「「はっ!」」
彼らを抱えた人達が[杭]を使って戻る。
その瞬間、【大木】の大きく広がった葉がザワザワとざわめくと地響きも起こって──
「戦闘開始! 周りからの【木々】の攻撃を防げ!」
「こっちからは歩くキノコが! うわっあ胞子が!」
「お前、コッチに向かってくるな!」
「俺はまっすぐ進んでるんだが?! なんだこれ左に進もうとすると右に、くっ!」
戦闘に慣れてるベテラン達でもこんなに混乱するのか。
俺はマルと《光の弓》を生成する。プキュギの合図で《矢》を放つ予定で、俺らを狙ってくるモンスター達はワーチャンの《水精霊》メイチャンの《斬撃》によって護られる。
【大木】は枝を振るい、刺してくるその瞬間──プキュギが鳴いた。
「「撃ち滅べよ──《神の一撃》!!」」
あらわになった核のド真ん中を撃ち抜き【大木】はみるみる萎んでいく。周りの【木々】も攻撃をやめただの木に戻ったようだ。
その場で負傷者を《回復》してるなか、プキュギは【大木】の周りを調べるように動いていた。
一応ワーチャン達が見守ってくれてる。
「とりあえず、動けるようになったので先に帰らせます」
「はい。僕達は少しだけ調べることがあるので」
「では10人ほど残りますね」
「はい」
また負傷者達は先に帰って俺らも帰ろうと思ったけど、プキュギがまだフンフンしながらうろうろしてるから少し待つ。
何か気になることがあるのかな?
「プキュ、プン、ププン……プー……プッ!」
「どうした?【ココ】を掘るのか?」
「プップ!」
ココ掘れプンプンとプキュギがしめすのは、大木の【根元】だった。大人達にも手伝ってもらいながら地面を掘ると──
「何かにぶつかった」
「なんだコレ、[箱]か?」
それは見覚えのある[箱]で、掘り出して地面の上に置いて土を払う。
「封印されし我が子達よ──かの者と出会い支える者に──……ん?」
「古代語が読めるのか?」
「え、だってコレに、……あ、あー……プキュギ! プキュギ抱っこしてたからさ! でもこの後の文字がボロボロで読めないんだよね」
「判別出来ないなもっと、土を落とすか?」
「それより、早く【ココ】から出たほうがいいってプキュギが言ってるよ、ケース……」
「だな、みんな戻ろう!」
[箱]を持って[杭]を使って外に出ると【林エリア】はゴゴゴ……と地響きをしながら木々が倒れ無くなっていた。
【あの場】に留まってたら木の下敷きになってたかもしれない……と思ったらプキュギとマルに感謝して、無事に戻った俺らとみんなが作戦成功に喜び分かちあった。
プキュギはずっと[箱]が気になるのか、うろうろ。俺も側に書いてあった文字がニホン語だったからつい読んじゃったけど、なんとかプキュギのせいにして誤魔化す。
にしてもあの文字何処かで見たような、癖がある書き方だったんだよなぁ。
にしても古代文字って呼ばれてるのは過去にきた稀人のせいなんだろうな。
そういや、他の【大陸】には稀人って居ないんだろうか?
「稀人……?」
「スィさん達は他の【大陸】に行ったりするだろ? 近年稀人が落ちてきてないのかなって」
「ああ。そういや情報は入ってきてるぜ」
「マジか! どんなやつなんだ?」
「確か──……」
【獣人多めの大陸】……【ベガラ・ゲ二リ・レカ】
【エルフや他の種族多めの大陸】……【イーテカネリ・レカ】
スィさんに聞くと10年前に【獣人大陸】に1人女性の稀人が落ちてきて、言葉が喋れずにそのまま弱って亡くなってしまったと。
【エルフ大陸】では一昔に英雄が、近年ではモンスターみたいな見た目の稀人が落ちてきたのにすぐに帽子みたいな形の乗り物に乗って消えてしまったらしい。
帽子? なんだそれ。
にしても落ちてきてもすぐに居なくなる事もあるんだな……それにビックリだわ。
なんて思ってたらなんか騒がしい声に振り向くと[箱]の蓋が空いてた。
「人が! 人が入ってるぞ!」
「古代人か?!」
「この[箱]別の所でも見覚えないか……?」
近づいて覗いてみると中にはルナと同じく全裸で三角座りしてる男が入っていた。
ルナの知り合い……髪は赤く毛先がピンク似てる。
兄弟……? ルナと合わせた方がいいのか?
「マル、これ……」
「うん、そうだね。あと他のところで見たって話も聞こうか。」
「ああ」
他の所で見た人達に聞くと、蓋が頑丈で開かなかったと。
一応、【王都】の【古代物保管庫】で保存されてるらしい。
先生にも報告して返事が来るまで【村】で待機する事になった。
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※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。