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・本編
154 心配なんだ
見てられなかった。
君を、どうにかして助けたかった。
あの時は[マネヌーン]の過剰摂取で混乱と酩酊状態で君を助けたくても周りに味方が居なくて……自分が産んだ子は6人。ああ、6人だった。
アンナ、ユイ、トーマ、ユーマ、レイそれに、ロメマィン。
彼らはきょうだいのように育った。
ロメマィンの名前はケースが好きって言ってたアニメキャラの名前をつけた。俺が代わりに産んだからか髪の色とかピンクになっちゃったけど、彼女には事あるごとに【ケースの部屋】に行っては、「お父様の様子を見てきて」って言って、彼女とケースの繋がりを少しでも……
オレ達が解放されるまで、長い期間──青い花の強制摂取があった。
オレも従順してるフリしながら、セリァナラの気を引きケースの方に向かないようにしてたけど、彼女はいったんケースを諦めた時期があった。むしろ『別の誰か』に対して憎しみを込めるような発言をしてた。
けど、時間が経てば経つほどその憎しみみたいな感情は廃人になってるケースに執着というまた別の感情になってて、彼の娘ロメマィンを守らないとって思った。
彼が居なくなったあと──オレはロメマィンを【別次元】に送り込んだ。
オレが使えるものなんて神にとってはショボいものだからランダムに次元をあけてその中の【ひとつ】に彼女を。
その後、オレの子5人にもセリァナラの毒牙が。
彼女はケースに熱を出してる。オレはただ5人を産んだだけ、彼女からしたらその5人の子は手駒にしか思ってないだろう。
現に──【──】では5人は──の元で……
それは【コッチ】ではしない様に、彼らを《封印》して[箱]のなかに入れる。飛ばすところはランダムに、本当は指定したいけど、今のオレでは出来ない。
少しでも、良い方向へ願い──『封印されし我が子達よ──かの者と出会い支える者に──これを見つけた人、彼らをオレの子達を導いてください』
最後につけ足した文を消して、いや……・・・アンナ、ユイ、トーマ、ユーマ、レイ、お前達の幸せを願ってる。
子供達を飛ばしてしばらくして、セリァナラはその事に気付いたらしい。
オレはその頃には足も不自由で【ベッドの上】から動けなかった。彼女は俺を見下ろしながら愉快そうに大笑いをした。
「お前達の考えてることなど、ふふ、あはは。神に勝てると思って? 小賢しいわね、カーレ? でも貴方のそういう所は好ましいわ。【あの世界】でも貴方を主人公の1人に選んだけどバッドエンドも多めにしてあげる。どんなバッドエンドが好みかしら? ほら、花を食べて聴かせて」
「うぐ、うう……ああ゙っ!!?!」
何を言葉にしたか、言葉になってたのか分からない、酷い悪夢を見て、夢から醒めたと思ったらまだ別の悪夢だった。
目の前で、知らない子供が燃える夢を見た。
自分には関係ないのに、手を伸ばすけど届かなくて、切った者はどこかの兵士達、街の中は見渡してもそんな光景で溢れていた。
自分が動けないのは足がもう切られて動けないからだと振り返ったらわかった。
子供とその横にもう亡くなってる女性は、その子の母親だろう。兵士はその亡骸にも手を出した。
どこからともなく聴こえてくる泣き声、悲鳴、怒号、燃える街並み……男の目の前でも地獄が広がっていた。
悪夢から醒めたいのに醒められない、別の悪夢で良いから逃げたかった。
「──っ、──……ッ!!!!」
口が開くけど声は聴こえなかった。多分彼女達の名前を叫んだんだと思う。
1人の兵士が男の首根っこを掴んで引きずる。
亡骸の近くに男を連れてきて間近でその行為を見せられる。
吐き気がする、こんな事が、なんなんだ、この夢は──……目を逸らしたいのに顔を押さえつけられる。
その後、兵士の剣で首を切られた。そこに写った顔は見覚えがあるもので──
目が醒める、ドドドと心臓が痛い。飛び起きて【部屋】を見渡すと【知らない場所】だった。体が勝手に動いて、ああまだ夢の中なんだと思った。
彼は姿見の前に行く。やっぱりケースだ。オレはケースの中に……? それから夢の中で時間が飛びながらも彼の人生を観てきた。
本当にあの日まで、幸せだった。
ただの平民で、奥さんになる人と出会い、子供が生まれる。【街】も【国】も平和なのにある日その日が来てしまう。
いきなり攻めてくる兵士、どこの国の者かもよく分からない。本当にいきなりだから。
そして始まる一方的な蹂躙。
そして殺される一家。
そして目覚める、まだ続く悪夢──
ケースも徐々にその未来について分かってきたらしくて、目覚めると別の行動をする事になった。
ただの平民だったのが、戦争を回避する為に怪しい組織や悪いやつを倒す生活を始めたり、それでも回避出来ないと研究を始めたりと何度も目覚めては別の人生? を始める夢をみた。
本当に夢なのか……?
ケースの人生を見ては終わりはいつも少し違うとしても何処かの【国】の兵士が攻めてくる。
それはオレも知ってる人達が、その家族が犠牲になっていた。
セリァナラがオレに[マネヌーン]を食わせて見させてるだけの夢なのか……?
いつになったら醒めるのか……?
オレは誰だ──
──うふふ、あはは
──この女神であるセリァナラに楯突くからよ。いい気味だわ。
──貴方から良いネタをいっぱい言ってくれたから【あの世界】で実装してあげるわ。
──楽しみにしてなさい。
君を、どうにかして助けたかった。
あの時は[マネヌーン]の過剰摂取で混乱と酩酊状態で君を助けたくても周りに味方が居なくて……自分が産んだ子は6人。ああ、6人だった。
アンナ、ユイ、トーマ、ユーマ、レイそれに、ロメマィン。
彼らはきょうだいのように育った。
ロメマィンの名前はケースが好きって言ってたアニメキャラの名前をつけた。俺が代わりに産んだからか髪の色とかピンクになっちゃったけど、彼女には事あるごとに【ケースの部屋】に行っては、「お父様の様子を見てきて」って言って、彼女とケースの繋がりを少しでも……
オレ達が解放されるまで、長い期間──青い花の強制摂取があった。
オレも従順してるフリしながら、セリァナラの気を引きケースの方に向かないようにしてたけど、彼女はいったんケースを諦めた時期があった。むしろ『別の誰か』に対して憎しみを込めるような発言をしてた。
けど、時間が経てば経つほどその憎しみみたいな感情は廃人になってるケースに執着というまた別の感情になってて、彼の娘ロメマィンを守らないとって思った。
彼が居なくなったあと──オレはロメマィンを【別次元】に送り込んだ。
オレが使えるものなんて神にとってはショボいものだからランダムに次元をあけてその中の【ひとつ】に彼女を。
その後、オレの子5人にもセリァナラの毒牙が。
彼女はケースに熱を出してる。オレはただ5人を産んだだけ、彼女からしたらその5人の子は手駒にしか思ってないだろう。
現に──【──】では5人は──の元で……
それは【コッチ】ではしない様に、彼らを《封印》して[箱]のなかに入れる。飛ばすところはランダムに、本当は指定したいけど、今のオレでは出来ない。
少しでも、良い方向へ願い──『封印されし我が子達よ──かの者と出会い支える者に──これを見つけた人、彼らをオレの子達を導いてください』
最後につけ足した文を消して、いや……・・・アンナ、ユイ、トーマ、ユーマ、レイ、お前達の幸せを願ってる。
子供達を飛ばしてしばらくして、セリァナラはその事に気付いたらしい。
オレはその頃には足も不自由で【ベッドの上】から動けなかった。彼女は俺を見下ろしながら愉快そうに大笑いをした。
「お前達の考えてることなど、ふふ、あはは。神に勝てると思って? 小賢しいわね、カーレ? でも貴方のそういう所は好ましいわ。【あの世界】でも貴方を主人公の1人に選んだけどバッドエンドも多めにしてあげる。どんなバッドエンドが好みかしら? ほら、花を食べて聴かせて」
「うぐ、うう……ああ゙っ!!?!」
何を言葉にしたか、言葉になってたのか分からない、酷い悪夢を見て、夢から醒めたと思ったらまだ別の悪夢だった。
目の前で、知らない子供が燃える夢を見た。
自分には関係ないのに、手を伸ばすけど届かなくて、切った者はどこかの兵士達、街の中は見渡してもそんな光景で溢れていた。
自分が動けないのは足がもう切られて動けないからだと振り返ったらわかった。
子供とその横にもう亡くなってる女性は、その子の母親だろう。兵士はその亡骸にも手を出した。
どこからともなく聴こえてくる泣き声、悲鳴、怒号、燃える街並み……男の目の前でも地獄が広がっていた。
悪夢から醒めたいのに醒められない、別の悪夢で良いから逃げたかった。
「──っ、──……ッ!!!!」
口が開くけど声は聴こえなかった。多分彼女達の名前を叫んだんだと思う。
1人の兵士が男の首根っこを掴んで引きずる。
亡骸の近くに男を連れてきて間近でその行為を見せられる。
吐き気がする、こんな事が、なんなんだ、この夢は──……目を逸らしたいのに顔を押さえつけられる。
その後、兵士の剣で首を切られた。そこに写った顔は見覚えがあるもので──
目が醒める、ドドドと心臓が痛い。飛び起きて【部屋】を見渡すと【知らない場所】だった。体が勝手に動いて、ああまだ夢の中なんだと思った。
彼は姿見の前に行く。やっぱりケースだ。オレはケースの中に……? それから夢の中で時間が飛びながらも彼の人生を観てきた。
本当にあの日まで、幸せだった。
ただの平民で、奥さんになる人と出会い、子供が生まれる。【街】も【国】も平和なのにある日その日が来てしまう。
いきなり攻めてくる兵士、どこの国の者かもよく分からない。本当にいきなりだから。
そして始まる一方的な蹂躙。
そして殺される一家。
そして目覚める、まだ続く悪夢──
ケースも徐々にその未来について分かってきたらしくて、目覚めると別の行動をする事になった。
ただの平民だったのが、戦争を回避する為に怪しい組織や悪いやつを倒す生活を始めたり、それでも回避出来ないと研究を始めたりと何度も目覚めては別の人生? を始める夢をみた。
本当に夢なのか……?
ケースの人生を見ては終わりはいつも少し違うとしても何処かの【国】の兵士が攻めてくる。
それはオレも知ってる人達が、その家族が犠牲になっていた。
セリァナラがオレに[マネヌーン]を食わせて見させてるだけの夢なのか……?
いつになったら醒めるのか……?
オレは誰だ──
──うふふ、あはは
──この女神であるセリァナラに楯突くからよ。いい気味だわ。
──貴方から良いネタをいっぱい言ってくれたから【あの世界】で実装してあげるわ。
──楽しみにしてなさい。
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