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夜道の噂
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とある森には近づくな
その道に迷い込むと
二度と帰る事は出来ない
特に夜に迷い込むと
永遠の暗闇に呑まれ
闇の中を彷徨う事になると言う……
セレス
「ふーん…」
パソコンの前で
掲示板と呼ばれる情報サイトを
目にしながら
コーラを口にする
ナレル
「いかがなさいましたか?お嬢様?」
セレス
「うわぁ!?」
背後からの声に驚いたセレスは
立ち上がりながらの
見事なアッパーを放つ
ナレル
「ああん…」
上空にふわっと浮いたナレルは
そのまま、ふわっと
同じ位置に立つ
ナレル
「大丈夫でしょうか?お嬢様?」
セレス
「はぁはぁ、お前が言うか…」
ナレルはパソコン画面を覗き込むと
オカルト、都市伝説と言う文字が映る
ナレル
「おかると?」
セレス
「んー簡単に言えば、妖怪の目撃情報…
みたいなもんだな」
ナレル
「妖怪?なるほど、不快な奴らが
この辺りまで来ているのですね!」
は?と顔でナレルを見ると
ナレルは画面に指差す
ナレル
「この住所、屋敷前の森ですよ」
セレス
「ほぅ!それは面白そうだ!
近所だし、行ってみるか!」
ナレル
「返り討ちにしてやりましょう!!」
セレス
「お、おう…」
深夜1:45分
セレニケウス邸前
~森~
セレス
「このあたりか?」
ナレル
「はい♡」
嬉しそうに返事をするナレルに
気持ち悪いと顔で返すセレス
辺りの木々は
街灯もなく真っ暗な世界が広がる……が
吸血鬼のセレスと
亡霊のような存在の2人にとっては
大した問題ではなく
人外なので
特別怖いと言う感情も湧かない……
※それに家の近所の為
風で揺らめく枝の音以外
特別な音は聞こえない
この場所が噂になっているのは
所詮、都市伝説
街灯も看板も無ければ
夜に通れば
道に迷いやすいと言うだけだろう……
そう思っていた……
ナレル
「人間の話など、こんなものですよ」
やれやれと首を横に振ると
ナレル
「帰ってゲームでもしましょう♪」
と笑顔をセレスに向けた時
背後の茂みから物音が聞こえた
ガサガサ……
体をビクッとさせ
すぐさまセレスの背後に隠れる
ナレル
「な、なな何でしょう?」
セレス
「あー?んー?」
怯えて背後に隠れるナレルとは
正反対に
興味深そうに
茂みを見つめる
セレス
「何かいるなー」
その一言に
余計に怯えるナレル
ナレル
「お、お嬢様!き、危険です!」
ナレルは顔にキリッと力を入れ
(てると思われる)
セレスの背後から前に出て
震えてる(と思われる)
足を必死でこらえて
茂みを睨む
普段大口を叩いてる
ナレルだが
元々は人間の普通の使用人
特別な力も無く
強い精神力も無い
※例外な感情あり
幽霊みたいな存在が
幽霊を怖がる姿(しかも大人が)
を見て
下がっていろと
ナレルの横を通り
茂みに近づく
そして
静かになっている茂みに
そっと声をかける
セレス
「怖くねーよ、出てこい」
???
「怖くないの?」
セレス
「この変態は気にするな」
???
「え?」
茂みの中の主は
少し戸惑いながら
ゆっくり姿を表した
ナレル
「キャーー!!」
セレス
「うっさい!ボケ!」
茂みの中から
ボサボサの長い髪
ボロボロの服を着た
少女が現れた
少し"人"とは違う見た目の少女
彼女の頭から2つ耳
鋭い瞳
フサフサの尻尾
セレス
「……珍しいな」
ナレル
「こ、これは……?」
セレスは茂みから現れた少女を
マジマジと見つめ
ナレルの方へ
振り向き
セレス
「ライカンスロープじゃね?まぁ、
ワーウルフとか言ったら分かりやすいか?」
ナレル
「な、なるほど?あ、あの害は無いのでしょうか?」
ナレルの心配はよそに
セレスはその少女に話しかける
セレス
「名前は?」
エンゼル
「え、エンゼルランプ……」
セレス
「良い名前だな……よし、エンゼル!」
エンゼル
「はい?!」
セレス
「とりあえず家に帰るぞ」
エンゼル
「え?」
ナレル
「はい?!お嬢様?!」
エンゼルの手を取り
屋敷の方に
なんの躊躇いもなく
連れて歩く
エンゼル
「あ、あの??」
セレス
「何が良いかな?やっぱり肉か?」
肉と言うワードに
反射的に顔を赤らめ
よだれが光る
ナレル
「あの!お嬢様??」
慌ててセレスの横に歩み寄る
ナレル
「何も聞かなくてよろしいのでしょうか?」
セレスは
横目でナレルを見ると
セレス
「何聞くんだ?」
そしてエンゼルの方をチラッと見ると
セレス
「姿に格好…どう見ても訳ありだろ?」
そして
一旦その場に立ち止まり
エンゼルの頭を撫でると
セレス
「ナレルは子供嫌いか?」
とにっこり笑う
エンゼルは今の状況に頭が
追いついてないらしく
オロオロしている
ナレル
「いや、嫌いではありませんが…
お嬢様……」
セレス
「なんだ?心配か?」
ナレルはふっと、ため息をすると
そっとセレスの耳元で
ナレル
「これ、下手すると普通に誘拐ですよ?」
ピシッと一瞬、時間が止まった気がした
セレス
「な、なぁ、エンゼル」
エンゼル
「は、はい?!」
セレス
「これって誘拐?」
エンゼル
「え?ゆ、ゆうかい?」
セレス
「……お肉食べたい?」
エンゼル
「え?え?あ、えっと…食べたい…です…」
セレス
「よし!焼肉食べよう!!」
その場でビシッと!
屋敷の方をしっかり向くと
セレス
「ナレル!焼肉だ!焼肉食べるぞー!
あははは!」
とスタスタと早歩きで歩き出す
ナレル
「え?ええ?!」
エンゼルは訳も分からず
困惑しつつ
セレスに付いていく
その後ろをさらに
困惑してるナレルが
追いかける
とりあえず風呂に入って
ナレルが肉を焼いてくれるのを
待つぞー!と
大腕を振って
屋敷に3人で帰った……
ナレル
「ま、まぁ、お嬢様が良ければ
良いのでしょうね……」(困り顔)
私は冷凍庫から
牛肉を取り出した……
その道に迷い込むと
二度と帰る事は出来ない
特に夜に迷い込むと
永遠の暗闇に呑まれ
闇の中を彷徨う事になると言う……
セレス
「ふーん…」
パソコンの前で
掲示板と呼ばれる情報サイトを
目にしながら
コーラを口にする
ナレル
「いかがなさいましたか?お嬢様?」
セレス
「うわぁ!?」
背後からの声に驚いたセレスは
立ち上がりながらの
見事なアッパーを放つ
ナレル
「ああん…」
上空にふわっと浮いたナレルは
そのまま、ふわっと
同じ位置に立つ
ナレル
「大丈夫でしょうか?お嬢様?」
セレス
「はぁはぁ、お前が言うか…」
ナレルはパソコン画面を覗き込むと
オカルト、都市伝説と言う文字が映る
ナレル
「おかると?」
セレス
「んー簡単に言えば、妖怪の目撃情報…
みたいなもんだな」
ナレル
「妖怪?なるほど、不快な奴らが
この辺りまで来ているのですね!」
は?と顔でナレルを見ると
ナレルは画面に指差す
ナレル
「この住所、屋敷前の森ですよ」
セレス
「ほぅ!それは面白そうだ!
近所だし、行ってみるか!」
ナレル
「返り討ちにしてやりましょう!!」
セレス
「お、おう…」
深夜1:45分
セレニケウス邸前
~森~
セレス
「このあたりか?」
ナレル
「はい♡」
嬉しそうに返事をするナレルに
気持ち悪いと顔で返すセレス
辺りの木々は
街灯もなく真っ暗な世界が広がる……が
吸血鬼のセレスと
亡霊のような存在の2人にとっては
大した問題ではなく
人外なので
特別怖いと言う感情も湧かない……
※それに家の近所の為
風で揺らめく枝の音以外
特別な音は聞こえない
この場所が噂になっているのは
所詮、都市伝説
街灯も看板も無ければ
夜に通れば
道に迷いやすいと言うだけだろう……
そう思っていた……
ナレル
「人間の話など、こんなものですよ」
やれやれと首を横に振ると
ナレル
「帰ってゲームでもしましょう♪」
と笑顔をセレスに向けた時
背後の茂みから物音が聞こえた
ガサガサ……
体をビクッとさせ
すぐさまセレスの背後に隠れる
ナレル
「な、なな何でしょう?」
セレス
「あー?んー?」
怯えて背後に隠れるナレルとは
正反対に
興味深そうに
茂みを見つめる
セレス
「何かいるなー」
その一言に
余計に怯えるナレル
ナレル
「お、お嬢様!き、危険です!」
ナレルは顔にキリッと力を入れ
(てると思われる)
セレスの背後から前に出て
震えてる(と思われる)
足を必死でこらえて
茂みを睨む
普段大口を叩いてる
ナレルだが
元々は人間の普通の使用人
特別な力も無く
強い精神力も無い
※例外な感情あり
幽霊みたいな存在が
幽霊を怖がる姿(しかも大人が)
を見て
下がっていろと
ナレルの横を通り
茂みに近づく
そして
静かになっている茂みに
そっと声をかける
セレス
「怖くねーよ、出てこい」
???
「怖くないの?」
セレス
「この変態は気にするな」
???
「え?」
茂みの中の主は
少し戸惑いながら
ゆっくり姿を表した
ナレル
「キャーー!!」
セレス
「うっさい!ボケ!」
茂みの中から
ボサボサの長い髪
ボロボロの服を着た
少女が現れた
少し"人"とは違う見た目の少女
彼女の頭から2つ耳
鋭い瞳
フサフサの尻尾
セレス
「……珍しいな」
ナレル
「こ、これは……?」
セレスは茂みから現れた少女を
マジマジと見つめ
ナレルの方へ
振り向き
セレス
「ライカンスロープじゃね?まぁ、
ワーウルフとか言ったら分かりやすいか?」
ナレル
「な、なるほど?あ、あの害は無いのでしょうか?」
ナレルの心配はよそに
セレスはその少女に話しかける
セレス
「名前は?」
エンゼル
「え、エンゼルランプ……」
セレス
「良い名前だな……よし、エンゼル!」
エンゼル
「はい?!」
セレス
「とりあえず家に帰るぞ」
エンゼル
「え?」
ナレル
「はい?!お嬢様?!」
エンゼルの手を取り
屋敷の方に
なんの躊躇いもなく
連れて歩く
エンゼル
「あ、あの??」
セレス
「何が良いかな?やっぱり肉か?」
肉と言うワードに
反射的に顔を赤らめ
よだれが光る
ナレル
「あの!お嬢様??」
慌ててセレスの横に歩み寄る
ナレル
「何も聞かなくてよろしいのでしょうか?」
セレスは
横目でナレルを見ると
セレス
「何聞くんだ?」
そしてエンゼルの方をチラッと見ると
セレス
「姿に格好…どう見ても訳ありだろ?」
そして
一旦その場に立ち止まり
エンゼルの頭を撫でると
セレス
「ナレルは子供嫌いか?」
とにっこり笑う
エンゼルは今の状況に頭が
追いついてないらしく
オロオロしている
ナレル
「いや、嫌いではありませんが…
お嬢様……」
セレス
「なんだ?心配か?」
ナレルはふっと、ため息をすると
そっとセレスの耳元で
ナレル
「これ、下手すると普通に誘拐ですよ?」
ピシッと一瞬、時間が止まった気がした
セレス
「な、なぁ、エンゼル」
エンゼル
「は、はい?!」
セレス
「これって誘拐?」
エンゼル
「え?ゆ、ゆうかい?」
セレス
「……お肉食べたい?」
エンゼル
「え?え?あ、えっと…食べたい…です…」
セレス
「よし!焼肉食べよう!!」
その場でビシッと!
屋敷の方をしっかり向くと
セレス
「ナレル!焼肉だ!焼肉食べるぞー!
あははは!」
とスタスタと早歩きで歩き出す
ナレル
「え?ええ?!」
エンゼルは訳も分からず
困惑しつつ
セレスに付いていく
その後ろをさらに
困惑してるナレルが
追いかける
とりあえず風呂に入って
ナレルが肉を焼いてくれるのを
待つぞー!と
大腕を振って
屋敷に3人で帰った……
ナレル
「ま、まぁ、お嬢様が良ければ
良いのでしょうね……」(困り顔)
私は冷凍庫から
牛肉を取り出した……
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