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1つ目の宝玉と
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前回のあらすじ。
まだ、序盤だっていうのに、死亡フラグを思いっきり踏みつけてしまった私!見事アーサー殿下に命に関わる呪いをかけられっちた!あ、ついでにファーストキスも奪われちゃったよ!どんまい!
………と冗談はここまでまでにしておいて、今考えるべきことは、今後どうするかという事だ。
既にかけられた呪い。これは、術者であるアーサー殿下にしか解くことが出来ない。故に死から逃れる為には、殿下に呪いをといてもらうしかない。……が、多分彼は今後呪いを解く気はないだろうし、どう頑張ったて解けることはないだろう。ゲームでもついには解けることはなかったのだ。好感度マックスでもなお、呪いから解放されなかったという事は、私みたいなのがこの呪いから解放される未来は無いに等しいと言うこと。つまり私が死から逃れる為の、残された道は1つ。彼の正体が周りにばれないようにすること、彼が死なないように守り抜くと言うことだ。(とても不本意だが)
そうなると、私はセシルちゃんをアーサー殿下以外の人間とくっつけなくてはならない。
そもそも、本来ならばアーサー殿下の個別ルートのみで、彼の正体がばれたのだ。つまり彼のルート以外ならばバレることはない。彼以外とセシルちゃんが結ばれれば、問題はない。……え?アーサー殿下と私が恋に落ちるという選択肢?そんなものはない。無理、出来ない、怖い、精神的に死ぬ。
ふと、窓の外を見れば夜が明け、朝がくる。爽やかな、まさに旅立ちにふさわし天気。いいよいよ、旅が始まる。すでに心が折れそうな気もしなくはないが、頑張っていこうと心に強く決めた。
さて、旅の出発は、思っていたのよりもずっとあっさりしていた。何人かに見送られ、城をあとにした私達は、そのままその足で神殿に向かい、予定通り移動魔法で目的の村から一番近い町へと移動した。
で、だ。今、現在、私はというと……町の中をふらふらと散策中。
本来ならば、もうすでにこの町をでて、村へと向かっているはずだが、それはちょっとした都合で明日への持ち越しとなった。というのも、事故が起きたせいで借りようと思っていた馬車が明日にならないと借りれないらしい。こちとら世界を救う勇者だというのに!!と言ってやりたかったが若干悪役みたいな台詞になりかねないので、やめておいた。
明日まで馬車が借りられない、つまりこの町に一日滞在しなくては成らない。一応ここは、地方都市、観光地とも成っている町だ。折角なら町を観光しよう。という事で、今現在、私達は町の中を各個人で行動している。
そして、現在セシルちゃんはディルクと町を周りに、ルイは勿論色町の下見に、殿下とアネルは今夜の宿を取る為に行動。そして、私は1人寂しく、町をふらふらと徘徊……観光している。そりゃあ誰かと行動したかったが、ルイについて行くわけには行かないし、殿下とは……一緒に行動できる精神を持ち合わせていない。セシルちゃんは、「一緒にいかない?」とお誘いを受けたが、折角、彼女がディルクと2人きりになるというのに!!という事で丁重にお断りした。そしてその結果が、ぼっち。いや、自分で招いた結果だから、気にしていないのだが、それでも知らない町をぼっちで行動するのは若干寂しいな。などと思いながら町で一番大きな道を歩く。
王都と比べるとそこまでだが、それでも地方都市なだけはある。周りのお店は活気付いて、なかなか賑やかだ。
ふぁとあくびを1つ。今更ながらに襲ってきた眠気。アーサー殿下に呪いをかけられた後、一睡できなかったツケがどうやら回ってきたようだ。だが、眠れなかったのはある意味仕方ないと思う。死の危険に瀕して、すぐ眠れるか、と言われたらそんなのNOに決まってる。絶対に眠れるわけがない。
流石にこのままだと、眠たすぎて倒れそうだ。そろそろ、今夜の宿が取れたかもしれない。若干阻まれるが、殿下達を探して宿に案内して貰おうか。意識が半分朦朧としながら、そんなことを考えていると、ドンっと誰かにぶつかった。
いつもならその位で尻餅をついたりはしないのだが、今日はそれ程までに眠かったのだろう。誰かにぶつかった衝撃で、ドスンと後ろに倒れこむ。糞、前を向いて歩け!前を!と人には言えない事を思いながらぶつかってきた奴を睨みつける。が、その事をすぐに後悔しする。
「この俺様にぶつかるとは、貴様何者だ」
目前には白昼堂々と剣を私に向ける男。そして私の記憶が正しければ、確か目の前の、こいつはネイブール帝国、第一皇子ドゥム・ネイブール。御察しの通り、我らが旅を邪魔するネイブール帝国側の人間。つまるところ敵キャラ(隠し候補キャラ)である。ゲームでは彼を中心とした3人組三馬鹿が、悉く私たちの先回りをして邪魔してきた。基本馬鹿だが、それでも強く、苦戦する相手。
なんで、こいつがここに居るんだ。と一瞬疑問が生まれたが、あの時殿下が会話していた相手が彼だとすると、此奴がここに居る理由もわかる。大方、殿下が此奴に情報を流していたのだろう。
だとすると、だ。わたしが彼に勇者だとバレるのは非常にマズイ。と思いさっと肩に施された刺繍を隠す。
彼らは宝玉を狙っている。そして、それを見つける事ができる私の事も狙っている。となれば、私=勇者だと此奴にバレれば、何をされるかは何となく想像できる。ただでさえ、強い相手で苦戦を強いられるというのに、今は圧倒的不利な状態。逃げるしかない!
「…………あ! 後ろに!」
と、お決まりのよつに、適当に指をさして、何か珍しいものを発見したような演技をすれば、
「な、なんだ。」
と見事に騙される。流石、三馬鹿(の1人)。
一瞬の隙をつき、その場から逃げるように立ち去る。何処からか、
「あいつ目、この俺様を騙したな」
という怒鳴り声が聞こえなくもないが、きっと気のせいだろう。
兎にも角にも、危機からは脱する事が出来たわけである。安心したら、再び襲ってきた眠気。………取り敢えず、殿下とアネルを探すか。と思い、宿があるであろう方向へと足を進めることにした。
まだ、序盤だっていうのに、死亡フラグを思いっきり踏みつけてしまった私!見事アーサー殿下に命に関わる呪いをかけられっちた!あ、ついでにファーストキスも奪われちゃったよ!どんまい!
………と冗談はここまでまでにしておいて、今考えるべきことは、今後どうするかという事だ。
既にかけられた呪い。これは、術者であるアーサー殿下にしか解くことが出来ない。故に死から逃れる為には、殿下に呪いをといてもらうしかない。……が、多分彼は今後呪いを解く気はないだろうし、どう頑張ったて解けることはないだろう。ゲームでもついには解けることはなかったのだ。好感度マックスでもなお、呪いから解放されなかったという事は、私みたいなのがこの呪いから解放される未来は無いに等しいと言うこと。つまり私が死から逃れる為の、残された道は1つ。彼の正体が周りにばれないようにすること、彼が死なないように守り抜くと言うことだ。(とても不本意だが)
そうなると、私はセシルちゃんをアーサー殿下以外の人間とくっつけなくてはならない。
そもそも、本来ならばアーサー殿下の個別ルートのみで、彼の正体がばれたのだ。つまり彼のルート以外ならばバレることはない。彼以外とセシルちゃんが結ばれれば、問題はない。……え?アーサー殿下と私が恋に落ちるという選択肢?そんなものはない。無理、出来ない、怖い、精神的に死ぬ。
ふと、窓の外を見れば夜が明け、朝がくる。爽やかな、まさに旅立ちにふさわし天気。いいよいよ、旅が始まる。すでに心が折れそうな気もしなくはないが、頑張っていこうと心に強く決めた。
さて、旅の出発は、思っていたのよりもずっとあっさりしていた。何人かに見送られ、城をあとにした私達は、そのままその足で神殿に向かい、予定通り移動魔法で目的の村から一番近い町へと移動した。
で、だ。今、現在、私はというと……町の中をふらふらと散策中。
本来ならば、もうすでにこの町をでて、村へと向かっているはずだが、それはちょっとした都合で明日への持ち越しとなった。というのも、事故が起きたせいで借りようと思っていた馬車が明日にならないと借りれないらしい。こちとら世界を救う勇者だというのに!!と言ってやりたかったが若干悪役みたいな台詞になりかねないので、やめておいた。
明日まで馬車が借りられない、つまりこの町に一日滞在しなくては成らない。一応ここは、地方都市、観光地とも成っている町だ。折角なら町を観光しよう。という事で、今現在、私達は町の中を各個人で行動している。
そして、現在セシルちゃんはディルクと町を周りに、ルイは勿論色町の下見に、殿下とアネルは今夜の宿を取る為に行動。そして、私は1人寂しく、町をふらふらと徘徊……観光している。そりゃあ誰かと行動したかったが、ルイについて行くわけには行かないし、殿下とは……一緒に行動できる精神を持ち合わせていない。セシルちゃんは、「一緒にいかない?」とお誘いを受けたが、折角、彼女がディルクと2人きりになるというのに!!という事で丁重にお断りした。そしてその結果が、ぼっち。いや、自分で招いた結果だから、気にしていないのだが、それでも知らない町をぼっちで行動するのは若干寂しいな。などと思いながら町で一番大きな道を歩く。
王都と比べるとそこまでだが、それでも地方都市なだけはある。周りのお店は活気付いて、なかなか賑やかだ。
ふぁとあくびを1つ。今更ながらに襲ってきた眠気。アーサー殿下に呪いをかけられた後、一睡できなかったツケがどうやら回ってきたようだ。だが、眠れなかったのはある意味仕方ないと思う。死の危険に瀕して、すぐ眠れるか、と言われたらそんなのNOに決まってる。絶対に眠れるわけがない。
流石にこのままだと、眠たすぎて倒れそうだ。そろそろ、今夜の宿が取れたかもしれない。若干阻まれるが、殿下達を探して宿に案内して貰おうか。意識が半分朦朧としながら、そんなことを考えていると、ドンっと誰かにぶつかった。
いつもならその位で尻餅をついたりはしないのだが、今日はそれ程までに眠かったのだろう。誰かにぶつかった衝撃で、ドスンと後ろに倒れこむ。糞、前を向いて歩け!前を!と人には言えない事を思いながらぶつかってきた奴を睨みつける。が、その事をすぐに後悔しする。
「この俺様にぶつかるとは、貴様何者だ」
目前には白昼堂々と剣を私に向ける男。そして私の記憶が正しければ、確か目の前の、こいつはネイブール帝国、第一皇子ドゥム・ネイブール。御察しの通り、我らが旅を邪魔するネイブール帝国側の人間。つまるところ敵キャラ(隠し候補キャラ)である。ゲームでは彼を中心とした3人組三馬鹿が、悉く私たちの先回りをして邪魔してきた。基本馬鹿だが、それでも強く、苦戦する相手。
なんで、こいつがここに居るんだ。と一瞬疑問が生まれたが、あの時殿下が会話していた相手が彼だとすると、此奴がここに居る理由もわかる。大方、殿下が此奴に情報を流していたのだろう。
だとすると、だ。わたしが彼に勇者だとバレるのは非常にマズイ。と思いさっと肩に施された刺繍を隠す。
彼らは宝玉を狙っている。そして、それを見つける事ができる私の事も狙っている。となれば、私=勇者だと此奴にバレれば、何をされるかは何となく想像できる。ただでさえ、強い相手で苦戦を強いられるというのに、今は圧倒的不利な状態。逃げるしかない!
「…………あ! 後ろに!」
と、お決まりのよつに、適当に指をさして、何か珍しいものを発見したような演技をすれば、
「な、なんだ。」
と見事に騙される。流石、三馬鹿(の1人)。
一瞬の隙をつき、その場から逃げるように立ち去る。何処からか、
「あいつ目、この俺様を騙したな」
という怒鳴り声が聞こえなくもないが、きっと気のせいだろう。
兎にも角にも、危機からは脱する事が出来たわけである。安心したら、再び襲ってきた眠気。………取り敢えず、殿下とアネルを探すか。と思い、宿があるであろう方向へと足を進めることにした。
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