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257話
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私達は龍人さんの後をついて歩いていた。歩いていたと言っても、私はガルムさんに上着で包まれてお姫様抱っこされていたが。
それにしても、いきなり私を抱いて子供を孕ませようとするなんて……。できれば、もう会いたくないな……。
すると、向かいからかなりの数の人が近づいてくる音がしてくる。王城内の天井は高いため、音が響きやすいのかもしれない。
「チッ……。面倒だな……。」
私よりも視力が良いガルムさんが先に誰が近づいてきているのか気づき、舌打ちをする。アルトさんも分かっているのか、あからさまに嫌そうな顔をしていた。しばらくすると、それが誰なのか分かった。
「ん?もう面会は終わってしまったのか?あぁ、そのままでよい。息子と番になるかもしれない相手がどんなものなのか余も知りたかったのだが……。」
お、王様!?公務に戻るって言っていたのに……!
私は王子様から聞いたことを思い出し、内心嫌な気持ちになっていた。その気持ちを知ってか知らずか、元から嫌そうな顔をしていたガルムさんが思っていたことを言ってくれた。
「王様。失礼ですが、公務に戻っておられるのではなかったのですか?」
「何、初めて息子が番になりたいほどの一目惚れをしたと言い出したのだ。余がその相手を知りたいと思うのは父親として当然であろう?そのために、公務の時間をやりくりしてきたのだ。」
ん……?あれ……、王様が私を番にするよう言ったんじゃ……?
「申し訳ありませんが、私達はもうこれで帰りますので。」
「あ、あの……!一つ伺ってもよろしいですか……?」
私は手早く会話を切ろうとするガルムさんに被せ気味に、王様に発言する。どうしても先程の王様の言葉に引っかかりを覚えてしまったのだ。ガルムさんとアルトさんは私がまさか発言するとは思ってもいなかったのか、少し驚いている。
「なんだ?なんでも良い。申してみよ。」
「あの……、王子様が一目惚れって、どういうことですか……?」
「ん?なんだ、聞いておらんのか。まぁ、面と向かって話すのは少々恥ずかしい内容であるしな。何、そなたら民達と同じく、余達王族も人だという話よ。」
「えと……、王様が番になるよう言ったわけではないのですか……?」
「一昔前でもあるまいし、そんなわけなかろう。あぁ……、そういうことか。出会った初日で余が息子の番になるよう言ってしまったのは、初恋が叶ってほしいと願う親のお節介だ。誤解させてしまったな。」
「あっ、いえ……、そういう訳ではないのですが……。」
あれ……?王子様から聞いた話と違う……。何となくだけど、王様が嘘をついている訳ではない気がする……。かと言って、王子様も嘘は言っていなかった気も……。
「そうか、まぁ良い。今日は帰ってしまうのなら、約束した菓子を渡そう。」
王様が横に手を出すと、後ろから従者の方が袋をその手に置いた。そして、王様は私に近づき、その袋を差し出す。私は王様が良いということもあり、未だガルムさんに抱っこされていたため、その状態のまま受け取った。
「あ、ありがとうございます。」
「よいよい。寒かったのなら、また今度来たときには暖を取れるものを用意させよう。さて、余がいると気が休まらんだろうから戻るとしよう。また息子と会ってくれると余は優しい。」
「は、はい……。」
ガルムさんの上着にくるまっているから寒いのではと勘違いされたけど、まぁ、良いのかな……?
王子様に抱かれそうになったからだと言っても良かったけど、王様と王子様には何かありそうなため、言うのは控えておいた。
それにしても、いきなり私を抱いて子供を孕ませようとするなんて……。できれば、もう会いたくないな……。
すると、向かいからかなりの数の人が近づいてくる音がしてくる。王城内の天井は高いため、音が響きやすいのかもしれない。
「チッ……。面倒だな……。」
私よりも視力が良いガルムさんが先に誰が近づいてきているのか気づき、舌打ちをする。アルトさんも分かっているのか、あからさまに嫌そうな顔をしていた。しばらくすると、それが誰なのか分かった。
「ん?もう面会は終わってしまったのか?あぁ、そのままでよい。息子と番になるかもしれない相手がどんなものなのか余も知りたかったのだが……。」
お、王様!?公務に戻るって言っていたのに……!
私は王子様から聞いたことを思い出し、内心嫌な気持ちになっていた。その気持ちを知ってか知らずか、元から嫌そうな顔をしていたガルムさんが思っていたことを言ってくれた。
「王様。失礼ですが、公務に戻っておられるのではなかったのですか?」
「何、初めて息子が番になりたいほどの一目惚れをしたと言い出したのだ。余がその相手を知りたいと思うのは父親として当然であろう?そのために、公務の時間をやりくりしてきたのだ。」
ん……?あれ……、王様が私を番にするよう言ったんじゃ……?
「申し訳ありませんが、私達はもうこれで帰りますので。」
「あ、あの……!一つ伺ってもよろしいですか……?」
私は手早く会話を切ろうとするガルムさんに被せ気味に、王様に発言する。どうしても先程の王様の言葉に引っかかりを覚えてしまったのだ。ガルムさんとアルトさんは私がまさか発言するとは思ってもいなかったのか、少し驚いている。
「なんだ?なんでも良い。申してみよ。」
「あの……、王子様が一目惚れって、どういうことですか……?」
「ん?なんだ、聞いておらんのか。まぁ、面と向かって話すのは少々恥ずかしい内容であるしな。何、そなたら民達と同じく、余達王族も人だという話よ。」
「えと……、王様が番になるよう言ったわけではないのですか……?」
「一昔前でもあるまいし、そんなわけなかろう。あぁ……、そういうことか。出会った初日で余が息子の番になるよう言ってしまったのは、初恋が叶ってほしいと願う親のお節介だ。誤解させてしまったな。」
「あっ、いえ……、そういう訳ではないのですが……。」
あれ……?王子様から聞いた話と違う……。何となくだけど、王様が嘘をついている訳ではない気がする……。かと言って、王子様も嘘は言っていなかった気も……。
「そうか、まぁ良い。今日は帰ってしまうのなら、約束した菓子を渡そう。」
王様が横に手を出すと、後ろから従者の方が袋をその手に置いた。そして、王様は私に近づき、その袋を差し出す。私は王様が良いということもあり、未だガルムさんに抱っこされていたため、その状態のまま受け取った。
「あ、ありがとうございます。」
「よいよい。寒かったのなら、また今度来たときには暖を取れるものを用意させよう。さて、余がいると気が休まらんだろうから戻るとしよう。また息子と会ってくれると余は優しい。」
「は、はい……。」
ガルムさんの上着にくるまっているから寒いのではと勘違いされたけど、まぁ、良いのかな……?
王子様に抱かれそうになったからだと言っても良かったけど、王様と王子様には何かありそうなため、言うのは控えておいた。
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