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19章 ※
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昼間、林の中で見せたのと同じ顔──スパイでも犬でもない、生と死の境に身を置いた、冷徹でありながらも猛々しい闘牛士の顔をして、テオバルドは美しく微笑んだ。──危険なほどに。
「闘牛は、剣で牡牛の大動脈を切断して、一息に殺す。でないと長く苦しませることになるし、そんな下手を打つ残酷な闘牛士は、満場の野次を浴びることになる。俺は失敗したことなどなかったがな」
言いながら膝立ちになり、テオバルドは自身の陰茎を掴むと矛先を志貴に向けた。二度の射精を経て、男としての欲は落ち着いたままの志貴とは異なり、いまだ萎える様子を見せないそれは十分に猛々しい。
絶倫と呼ぶに相応しい恐ろしい眺めに、自身が淡白なせいもあり息を呑む志貴と目を合わせたまま、テオバルドは剣を研磨するように、手にしたものを扱き始めた。
「良い牡牛には高貴さがある。そんな奴は稀にしかいない。だから惚れ込む。これから命のやり取りをすることに、喜びと畏れを感じるような相手だ」
白濁にまみれた幹から、ジュッ、ジュッ、と音が立つほど力強い自慰だ。
勢いづいた手の動きに煽られ、テオバルドの赤黒い雄はさらに充実していく。みるみる硬度と角度を増す様子は雄々しいが、これまで以上に凶悪でもあり、志貴は小さく喉を鳴らした。
テオバルドは、これで獲物を刺し貫くつもりなのだ。
「あんたにもそれがある。初めて会った時から、俺はあんたの高貴さに魅かれた。強く孤高で高貴なところに。──さあ志貴、真実の瞬間だ。あんたの奥も、一息で仕留めてやるよ」
真実の瞬間──闘牛の最後、闘牛士が剣を突き立て、牡牛に止めを刺す瞬間だ。
天を衝くほどに聳り立った欲望を見せつけながら、テオバルドが志貴の脚を掴む。腰から下をひねるように横向きにされ、脚の間に男の体が入り込んだ。二対の松の葉を絡ませるように、互いに下肢を割って交差させる形だ。
制止する間もなくそのまま志貴の左脚を持ち上げて肩に掛け、テオバルドは蕾に当てがった肉の剣をずぶずぶと肉の鞘に収めていく。
「うあ、うぅっ、……ま、待って……っ」
慣れたと思っていたのに、入り込んでくるものの並外れた逞しさに、志貴は喘いだ。
今し方の荒々しい抽挿とは異なり、挿入はなめらかだ。散々擦り上げられた中は十分に開拓され、二度の射精でよく濡れ、痛みは感じない。しかしテオバルドが充実した分、圧迫感が喉まで迫り上がるようだ。
最初で最後の逢瀬だからなのか。これほど昂る肉体も、三度挑もうとする旺盛な情欲にも、正直なところ畏怖を感じる。志貴には覚えのない衝動だ。
しかし、もう何も我慢しなくていいと言った手前、こんな熱烈な求められ方をされて、拒むことはできない。残された時間も限られている。あと一度好きに貪れば、飢えた犬もさすがに腹一杯になるだろう。
「闘牛は、剣で牡牛の大動脈を切断して、一息に殺す。でないと長く苦しませることになるし、そんな下手を打つ残酷な闘牛士は、満場の野次を浴びることになる。俺は失敗したことなどなかったがな」
言いながら膝立ちになり、テオバルドは自身の陰茎を掴むと矛先を志貴に向けた。二度の射精を経て、男としての欲は落ち着いたままの志貴とは異なり、いまだ萎える様子を見せないそれは十分に猛々しい。
絶倫と呼ぶに相応しい恐ろしい眺めに、自身が淡白なせいもあり息を呑む志貴と目を合わせたまま、テオバルドは剣を研磨するように、手にしたものを扱き始めた。
「良い牡牛には高貴さがある。そんな奴は稀にしかいない。だから惚れ込む。これから命のやり取りをすることに、喜びと畏れを感じるような相手だ」
白濁にまみれた幹から、ジュッ、ジュッ、と音が立つほど力強い自慰だ。
勢いづいた手の動きに煽られ、テオバルドの赤黒い雄はさらに充実していく。みるみる硬度と角度を増す様子は雄々しいが、これまで以上に凶悪でもあり、志貴は小さく喉を鳴らした。
テオバルドは、これで獲物を刺し貫くつもりなのだ。
「あんたにもそれがある。初めて会った時から、俺はあんたの高貴さに魅かれた。強く孤高で高貴なところに。──さあ志貴、真実の瞬間だ。あんたの奥も、一息で仕留めてやるよ」
真実の瞬間──闘牛の最後、闘牛士が剣を突き立て、牡牛に止めを刺す瞬間だ。
天を衝くほどに聳り立った欲望を見せつけながら、テオバルドが志貴の脚を掴む。腰から下をひねるように横向きにされ、脚の間に男の体が入り込んだ。二対の松の葉を絡ませるように、互いに下肢を割って交差させる形だ。
制止する間もなくそのまま志貴の左脚を持ち上げて肩に掛け、テオバルドは蕾に当てがった肉の剣をずぶずぶと肉の鞘に収めていく。
「うあ、うぅっ、……ま、待って……っ」
慣れたと思っていたのに、入り込んでくるものの並外れた逞しさに、志貴は喘いだ。
今し方の荒々しい抽挿とは異なり、挿入はなめらかだ。散々擦り上げられた中は十分に開拓され、二度の射精でよく濡れ、痛みは感じない。しかしテオバルドが充実した分、圧迫感が喉まで迫り上がるようだ。
最初で最後の逢瀬だからなのか。これほど昂る肉体も、三度挑もうとする旺盛な情欲にも、正直なところ畏怖を感じる。志貴には覚えのない衝動だ。
しかし、もう何も我慢しなくていいと言った手前、こんな熱烈な求められ方をされて、拒むことはできない。残された時間も限られている。あと一度好きに貪れば、飢えた犬もさすがに腹一杯になるだろう。
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