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第1話『閉じ込められ、儀式の詳細を知る』
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彼女達は登校すると、普段より人数が少ないことに気が付いた。少なくとも他に生徒がいるのだから、自分だけの勘違い、と言うことは無さそうだ。
実のところ、選ばれた彼女達以外の生徒達には事前に今日が休校であることが告げられており、それ故に今日の登校人数にはばらつきが生じていた。
先生が入って来る。普段と変わりの無い雰囲気で、人数が少ないことにも特に疑問を持っていない様である。
「先生、今日人数少なく無いですか?」
「今日って何かありましたっけ?」
「はい、今日はとてもとても大切な、特別な日です」
彼女達はそれぞれ顔を見合わせる。そんな話を聞いた覚えがなく、全く心当たりが無いからだ。
しかし、それは当然の事であり、彼女達が選ばれたのは、この日が初めての事である。
何が行われるのか知らされないままに集まった彼女達は不安に包まれていた。
「今日はとある儀式が行われます。まずはそれぞれ指定された教室に向かって下さい」
そう言われた彼女達はわけもわからないままに配られた紙をもとにそれぞれの教室へと向かう。
教室に入るとそこにはチョーカーがあり、それを付けるように指示がされていた。
過去にも何度かこういうことがあったため、彼女達はなんの疑問も持たずにそれぞれチョーカーをつけていく。
全員がチョーカーを付け終わると、扉の鍵が窓も扉も含めて一斉に掛けられる。
「え!?」
窓や扉を確認するが、一切鍵が内側からは開けられないようになっていた。
閉じ込められた。そう思い、直ぐに窓を割る女子生徒もいるが、強化ガラスなのか、割れるどころか傷一つ付かない。
窓や扉を試すうちに時間が経過していく。ただその時を待っていると、テレビが突如ついた。
そこには全裸にされ、彼女達と同じようにチョーカーをつけていた女子生徒が映し出されていた。
「助けて……」
全身を恐怖に震わせ、彼女は明らかに怯えていた。それだけで、今が異常な状況だと全員が察する。
画面に映る女子生徒は、しきりに「助けて、助けて」と連呼する。
その内に、ピッピッピッと電子音のような音が画面からし始めると、女子生徒は余計に取り乱し始める。
「嫌だ、死にたくない、死にたくない!」
明らかに異常事態、だが何も出来ないまま彼女達はその映像を眺めていた。
そして女子生徒はひたすらに助けを求めて叫び散らしていたのだが、突如大きな音と共に画面にノイズが走る。
別のカメラが先程の彼女の居たであろう場所を映し出す。
なぜ”だろう”と不確定な話になるのか、それは、彼女が立っていたであろう場所には首の無い遺体が一つ転がっているだけだったからである。
そして、その遺体の首にチョーカーがついていたことからも、先程の映像は現実であると理解させられるのだった。
彼女達に恐怖が植え付けられる。しかしそれは、まだ始まりに過ぎなかったのだった。
実のところ、選ばれた彼女達以外の生徒達には事前に今日が休校であることが告げられており、それ故に今日の登校人数にはばらつきが生じていた。
先生が入って来る。普段と変わりの無い雰囲気で、人数が少ないことにも特に疑問を持っていない様である。
「先生、今日人数少なく無いですか?」
「今日って何かありましたっけ?」
「はい、今日はとてもとても大切な、特別な日です」
彼女達はそれぞれ顔を見合わせる。そんな話を聞いた覚えがなく、全く心当たりが無いからだ。
しかし、それは当然の事であり、彼女達が選ばれたのは、この日が初めての事である。
何が行われるのか知らされないままに集まった彼女達は不安に包まれていた。
「今日はとある儀式が行われます。まずはそれぞれ指定された教室に向かって下さい」
そう言われた彼女達はわけもわからないままに配られた紙をもとにそれぞれの教室へと向かう。
教室に入るとそこにはチョーカーがあり、それを付けるように指示がされていた。
過去にも何度かこういうことがあったため、彼女達はなんの疑問も持たずにそれぞれチョーカーをつけていく。
全員がチョーカーを付け終わると、扉の鍵が窓も扉も含めて一斉に掛けられる。
「え!?」
窓や扉を確認するが、一切鍵が内側からは開けられないようになっていた。
閉じ込められた。そう思い、直ぐに窓を割る女子生徒もいるが、強化ガラスなのか、割れるどころか傷一つ付かない。
窓や扉を試すうちに時間が経過していく。ただその時を待っていると、テレビが突如ついた。
そこには全裸にされ、彼女達と同じようにチョーカーをつけていた女子生徒が映し出されていた。
「助けて……」
全身を恐怖に震わせ、彼女は明らかに怯えていた。それだけで、今が異常な状況だと全員が察する。
画面に映る女子生徒は、しきりに「助けて、助けて」と連呼する。
その内に、ピッピッピッと電子音のような音が画面からし始めると、女子生徒は余計に取り乱し始める。
「嫌だ、死にたくない、死にたくない!」
明らかに異常事態、だが何も出来ないまま彼女達はその映像を眺めていた。
そして女子生徒はひたすらに助けを求めて叫び散らしていたのだが、突如大きな音と共に画面にノイズが走る。
別のカメラが先程の彼女の居たであろう場所を映し出す。
なぜ”だろう”と不確定な話になるのか、それは、彼女が立っていたであろう場所には首の無い遺体が一つ転がっているだけだったからである。
そして、その遺体の首にチョーカーがついていたことからも、先程の映像は現実であると理解させられるのだった。
彼女達に恐怖が植え付けられる。しかしそれは、まだ始まりに過ぎなかったのだった。
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