先生、教えて。

オトバタケ

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 ベッドに寝かせた彼に覆い被さり、これは彼を求めすぎた俺の脳が見せる幻覚ではないと確かめるため、彼の顔中にキスを落として彼の存在を感じとる。
 擽ったそうに肩を震わせながらも、俺の好きなようにさせてくれる彼。
 求め続けていた本物の彼が目の前にいるのだと理解した脳からは辛かった日々の記憶が消え、彼と過ごした幸せな日々の記憶だけが映し出される。

「おかえり、先生」
「ただいま、ナオくん」

 言いたかった台詞をやっと口にできた俺に、泣きそうな笑みを浮かべて答えてくれた彼。
 言葉では伝えきれない想いの全てを直接流し込むように、彼の唇を塞ぐ。
 唇の感触を覚えてしまうくらい重ね合わせたあと、挿し込んだ舌を口内の形を確かめるように這わせ、快感に暴れる彼の舌を絡めとって繋がりあう。
 二人の混ざりあった唾液が、仰け反った彼の首筋を流れ落ちていく。

 口内で繋がりあったまま、Tシャツの裾から手を差し入れて彼の胸の尖りに触れると、存在を主張するようにぷくりと勃ち上がっていた。
 指の腹で押し潰すと、もっと、と誘うように硬く変化する。
 円を描くように刺激を与えると、快感を伝えるように彼の腰が揺れ始めた。
 唇を離し、上気して快感で潤んだ瞳で俺を見上げている彼の額に一つキスを落とし、胸に実る真っ赤に熟した果実を口に含む。
 舌で転がす度に小刻みに揺れる腰が、きつく吸い上げると大きく波打った。

「あぁっ……」

 何度も吸い上げていると、必死に噛み殺している様子だった声が漏れた。
 彼の甘く濡れた声がもっと聞きたくて、舌遣いを激しくしていく。

 息も絶え絶えになった彼の胸から唇を離し、俺の所有の証である赤い花を咲かせながら下腹部へと移動していく。
 下半身を覆う衣を取り払うと、涙を流すほど俺を感じてくれている彼の分身が現れた。
 彼を口内で包み込み、パンパンに膨れた双袋を揉みながら唇で扱いていく。
 熱く脈打つ様を舌で感じながら、溢れ出る甘い蜜を堪能する。

「あっ……あっ……やめっ」

 荒い吐息と叩きつけるような腰の動きに限界が近いことを知り、舌先で先端を刺激しながらきつく吸い上げると、熱い液体が喉の奥目掛けて噴射された。
 彼の中に入っていた大切な彼の一部を、一滴も溢さぬように飲み下す。
 視線を上げると、快感でぼんやりと宙を眺めている彼は妖艶な色香を漂わせていて、熱を持っている下半身がずきんと痛んだ。
 彼の味の残る口内に指を挿し込んで唾液を絡め、それを彼の蜜と俺の唾液でしとどに濡れた双丘の奥の蕾に挿し込んでいく。
 侵入を拒むように固く閉じた其処は、なかなか俺を受け入れようとしない。

「きついな。使ってなかったのか?」
「お前が挿ったとこに他のもんを挿れたくなかったんだよ」
「自分の指でもか?」
「悪いかよ」
「ありがとう」

 彼が俺を愛していてくれた事実を彼の体からも感じることができ、胸が甘く痺れて眼球の裏が熱くなってくる。
 熟れたトマトのように真っ赤になってしまった彼に口付けをしながら指を進めると、許可してやると言うように俺を受け入れ始めた。

 トロトロに蕩けた彼の其処は俺の指を三本受け入れ、淫らで美しい旋律を奏でている。
 快楽のスイッチである痼りに触れる度に陸に打ち上げられた魚のように跳ねる彼に、其処に包まれたいという欲求が限界に達した。

「手加減できないかもしれない。それでもいいか?」
「お前にだったら壊されても構わねぇよ」

 不敵に笑った彼が、股を開いて誘うように腰を揺らしてくる。
 ぷちりと理性の糸が切れる音が聞こえ、己の下半身を覆う衣を剥ぎ取って彼に食らいつく。
 三ヶ月振りに包まれる彼の中は、母体の中のように温かく、穏やかな気持ちを与えてくれる。
 それ以上に途切れることのない快楽を与えてきて、本能の赴くままに必死で腰を振ってしまう。
 俺にしがみつき、その動きに応えてくれる彼が愛しくて堪らない。
 彼を悦ばせたくて感じる箇所を集中的に狙って突くと、ぎゅうぎゅうと締め付けて快感を伝えてくれる。

「あぁっ……直人……ナオっ」
「俺はここにいる。君と繋がっている」
「うれっ……しぃ……」
「俺も嬉しいぞ。愛してる……愛してる、光太郎」
「俺も……愛してっ……あぁぁっ!」

 彼が食い千切る勢いで俺を締め付け、腹部に熱い液体を噴き掛けてくる。
 彼が満足してくれたことが俺も満足させ、彼の中に溜まっていた熱を吐き出す。
 飢えすぎていた体が一度の交わりで満足するわけはなく、夜明け近くまで何度も繋がりあった。
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