俺にこんな優しくて美少女なヒロイン達がいていいのだろうか?

まるお。

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悩みと幼なじみ

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 あの時、俺が「千夏は俺の幼なじみだ」と言わなかった方がよかった。
 あの時から、クラスの目線はいつも俺だ。
 俺は正直みんなの注目を浴びるのがすごく苦手だ。そもそも、中学の時から目立ったたり、注目を浴びたりすると、恥ずかしさで失神してしまう。
と、いうのは嘘で。
 失神こそしないがとても顔が赤くなり、よくみんなに「トマトみたいだな‪w‪w」と馬鹿にされることが多かった。それが嫌で注目を浴びたり、目立ったりすることは今までさけてきのだ。
だがしかし、今は違う。今はクラスみんなの視線をいつも感じなければいけない。なんて嫌なことだろう。
 そんなことを悩んでいると、千夏が俺のところに来てこう言った。
 「陽くんどうしたの?最近何かずっと悩んでる感じだけど?」
 「まぁ、色々あってな。でも、千夏には関係ないことだから心配とかはするな。」
やはり幼なじみにはあまり心配かけたくない。というか、今俺が悩んでいるのは千夏を幼なじみと言ったことだ。それを聞いて、クラスのみんなは死ぬほど驚き、唖然としていた。
一体何が悪かったのだろう?俺は全然分からない。
と、心の中でそう言っていた時、校庭側に座っている千夏の周りが騒がしくなった。
その騒がしくなった千夏の方を見ていると、さっきよりも騒がしくなり、千夏の周りにいる女子達が何やら話している。
一体何を話しているのだろう?
何故俺がこんなことを気にしてるんだろ。自分でも分からなくなった。

 「ねぇ、チーちゃんなんでさっき佐藤くんの所に行ったの??」
 「いや、何か最近悩んでる感じだったから心配になっただけだよ。」
 「えーー、ホントにーー?笑笑 佐藤くんが好きだからじゃないのー?」
 「ち、違うしー!陽くんのことなんて別に好きなんかじゃないもん!」
 「へー、そうなんだぁ。じゃあ私が佐藤くんにアプローチかけてもいいってことだよね??」
 「チーちゃんが佐藤くんのこと好きじゃないんだったら別にアプローチしてもいいよね?むしろ告白しちゃおっかな??」
 「だ、だめぇぇぇぇぇぇ!!!」
教室が静まった。
 「な、なんでもないよ!ご、ごめんね。うるさくしちゃって。」
 「玲奈!ちょっとこっちに来て!」
 「ちょ、チーちゃんどうしたのよー?」
 「いいから早くこっちに来て!」

 一体千夏達はどうしたのだろう?
なんか急に千夏が「だめぇぇぇぇぇぇ!!!」と、叫んだ。女の子って怖い。

 「ちょ、チーちゃんどうしたの?急にこんな所まで連れてきて。」
 「玲奈、さっきアナタは陽くんにアプローチするって言ったよね?」
 「ま、まぁね」
 「実際、玲奈は陽くんのこと好きなの?」
 「え?」
私は一瞬戸惑った。
 「なんで?」
 「な、なんでってソレはさっき玲奈が『陽くんにアプローチしてもいいよね?』とか、『告白しちゃおっかな??』とか言ってたじゃん!そ、それでホントに陽くんに告白とかしちゃうのかな?って思っただけよ!」
 あー、そうゆうことか。
 「するわけないじゃん!笑」
 「ほ、ほんとに?」
 「確かに佐藤くんはめちゃくちゃ優しいけど好きじゃないから安心して💕」
 「にゃ!あ、安心ってどうゆうことよ!」
 「えー、それ私に言わせんの?」
 「何よ!」
 「わかったわかった。じゃあ言うね。」
 「チーちゃんは佐藤くんのことが好き──」
 「だ、だめぇ!それは言わないで!」
 「え、なんで?」
 「分かった。正直に全部話すから!何も言わないで!」
 「わかった。じゃあ黙ってチーちゃんの話しーっかり聞くね!」
 「う、うん」

 「私は陽くんが好き。いや、大好き。これが真実よ。」

 え、、
 「え、今千夏俺の事好きって言わなかったか? え、どうゆうことだ。」
 「でも、確かにさっき『私は陽くんが好き』って言ったよな? いや、俺の聞き間違いかもしれないしな」
 「信じるのはやめよう。」
 「俺の事を好きって言う人なんてきっとこの世界には誰一人としていないんだ。だから信じるだけ無駄だな。」
 俺は逃げた。
確かにさっきの言葉をホントに千夏が言ったとしても、言ってなくても俺は怖くて逃げた。
やはり、幼なじみである千夏。 ずっと昔からの大切な友達である千夏。
ずっとアイツは俺の幼なじみだった。でも、あんなことを聞いてしまったらもう幼なじみとして見れなくなる。
1人の純粋でいつも一生懸命で優しい女の子として見てしまうことになる。
俺は分からなくなった。 
恋って何なんだろう。

 「陽太くんっていつ見てもカッコイイなぁ。 あぁ、やっぱり私は陽太くんが好きなんだなぁ。」
 「キャッ!陽太くんがこっちに来る!早く逃げないと!」

こうして、俺の波乱に充ちた1日は終わりを告げたのだ。

 
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