あっさりと初恋が破れた俺、神からのギフトで倒して殺して奪う

Gai

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「……なんか良い方法ないか?」

「良い方法は俺よりも人生経験が豊富なガレッジさんが考えるものじゃないんですか」

「普通はそうなんだろうけど、ティールは少し普通じゃねぇだろ。それに、お前の方がこういった事に関して良いアイデアを思い付きそうだしな」

ガレッジは自分なりになんとかバーバスの暴走癖を治せないかと考えるが、良いアイデアが浮かばない。

考えるぐらいは良いかと思い、ティールはあの馬鹿がどうすればまともになるかを頭を巡らせる。

(……そういえばジンさんは真の男になれば見えてくる景色が変わるって言ってたな)

それがどういう意味なのかティールはしっかり解っている。

(でも、安い店だとハズレを引くって言ってたし……バーバスの持ち金じゃ良い店に行くのは無理か。そもそも貯金とかしてなさそうだしな)

まさにその通り。バーバスはパーティーの貯金には手を出していないが、貯金は出来ない性分。
だいたい辺りが引ける店で一晩楽しむ金は持っていない。

「悩ましい顔になってるが、なにかいけそうなアイデアでも思い付いたか?」

「村のお兄さんが言ってたんですよ。真の男になれば見えてくる景色が変わる。そうなれば、バーバスの暴れ癖が治まるんじゃないかって思いました」

「ぶっ、はっはっは! なるほどな……そのお兄さんの言葉は正しいぜ。真の男になれば見える景色が変わる、それは事実だ」

「そうなんですね。俺はまだひよこなんであんまり分からないですけど」

ティールも魅力ある女性には惹かれるが、今はまだそういう店に行こうという気持ちはなかった。

「それは一つの手かもな。だが……あいつちゃんと貯金してると思うか?」

「全く思いませんね。あんな暴走野郎が裏では真面目に貯金してるとか……絶対にないかと」

もしかしたらという可能性がゼロとは言えない。
だが、ティールもガレッジも絶対に貯金していないだろうと、考えは同じだった。

「はぁーーー、そういった店に連れて行くのが一番手っ取り早いかもな」

「そうですね。ガレッジさんのお財布から銀貨か金貨が飛びますね」

「流石に金貨を使う様な店には連れてかねぇよ……一応第一候補にするが、他になんかあるか? こう……バーバスの心を揺さぶるような作戦」

「まだ十二歳なんですからそうポンポン思いつきませんよ………あっ」

もう思い浮かばない。そもそも思い付いたアイデアはジンから教えてもらった内容。
人生経験の浅い自分では良いアイデアは出てこない、そう思っていた直後にもしかしたらいけるかもしれない、なんて期待出来るアイデアが浮かんでしまった。

(でも……これはそもそも俺に出来ることはない。というか、協力を得られなければ無理だ)

上手くいけば期待出来る結果になある。
そう思えるアイデアなのだが、とある人物の協力が不可避だ。

「またなんか良いアイデアが浮かんだのか?」

「良いアイデア、だとは思います。でも……俺もガレッジさんも出来る事が限られています。というか、俺達が出来ることは殆どありません」

「……それは誰かの協力を得るってことか」

「はい。意識している人物からの言葉ならバーバスの暴走している気持ちも落ち着くと思うんですよ」

「意識している人物からの言葉、か。確かに落ち着かせるには効果的な方法かもな。でも意識している相手って……」

意外とガレッジは鈍く、直ぐにはティールの考えに気が付かなかった。
そして少々渋るようにヒントを出す。

「意識している相手は同性でなくても良いんですよ」

「異性ってことか……あぁ、なるほどな。確かに良いアイデアだ! ただ、お前の言う通り俺達に出来ることは少ないな」

「そうなんですよ……結局ガレッジさんのお財布が冷たくなりますね」

「えっ!? そ、そんなに払わないと受けてくれないのか!!」

「冗談ですよ。でも、あいつはバーバスのことを嫌っていなくても好いてはいないと思います。それに相方もいると思うんで……まっ、それなりに積まないと駄目だと思いますよ」

「うぐっ…………それで後輩が危ない橋を渡らないなら安いもんか」

はたしてどれ程のチップが必要になるのか。
少なくとも真の男になる為に必要な費用よりは安いと思われるが、まず協力者がイエスと答えてくれるかが解らない。

(俺があの馬鹿の為に出来るのはここまでだ。この作戦が上手くいけば、バーバスも死に急ぐことはないだろ)

この作戦が無理なら、もう手の施しようがない。
二人共そう思える程に期待出来るアイデアだった。
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