あっさりと初恋が破れた俺、神からのギフトで倒して殺して奪う

Gai

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惜しむつもりはない

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マリアと一緒に依頼を受け、偶然にBランクのモンスターニードファルコンに襲われた翌日、二人は午後までギルドの訓練場で訓練を終えた後、バラックの武器屋を見て回っていた。

目的は……ニードファルコンから奇襲を受けた際に、壊れてしまったラストの大剣を買うため。

折れた大剣はランク三と、品質は悪くない一品だった。
だが、ニードファルコンの奇襲を受け……ラストが万全な対応が出来なかったこともあり、ラストに怪我はなかったが、大剣は破壊されてしまった。

その為、新しい武器に出会えると思うとワクワクする半面、せっかくティールが自分の為に買って与えてくれた大剣を壊されてしまった。
それはそれで超ショックな一件であり、壊された瞬間は速攻で怒りが沸点を越えた。

「……」

「ん? ラスト、まだ落ち込んるのか」

「いや、そういう訳ではないが……」

「大剣が壊されたのは仕方ないって。マリアさんと三人で戦ったから殆ど無傷で済んだけど、ニードファルコンはB
ランクだ。用意が出来てなかったら、武器が壊されることもあるって」

ラストが持っていた大剣が悪いのではなく、相手と状況が良くなかった。
ただそれだけ。

だが、そう簡単に納得出来ないのが心……しかし、いつまでも沈んではいられない。
あんまり陰気な空気を出し続けるのもティールに悪いと思い、ラストは無理矢理にでも気持ちを切り替えた。

「さてさて、良さそうな大剣はどこに…………ティール、あれなんかどうだ?」

「……良き、一品かと」

何店舗目かになる武器屋に入ると、店に置かれている大剣のうち……一つの大剣が二人の興味を引いた。

「ん? あの大剣が欲しいのか」

カウンターの奥に座る店員が、二人に声を掛けた。
店員は二人の噂を知っており、「お前たみたいな若造にはまだ早い」なんてことは言わなかった。

「欲しいというか、良い一品だなと思って……どうですか、うちのラストに似合うと思いませんか」

「そっちの竜人族の兄ちゃんが使うんだな」

店員的には、まだ体は大きくないが……腕から感じ取られる筋肉の張りを考えれば、ティールにも扱えない事はないと思えた。

「そうですね。先日の戦いで大剣を壊されてしまったので」

「ほ~~ん……その大剣にはミスリル、ライトメタル、ヘビィメタル、ワイバーンの牙とかが使われてる。それを使ってれば、その先日の戦いでも壊されることはなかったかもな」

店員が大剣の詳細を教えてくれ、ティールとラストは少なからず驚き、興味を惹かれた理由に納得した。

(……なるほど、興味を惹かれる訳だ)

ティールは鑑定を使って大剣を調べた。

大剣の名は牙竜。
ランクは五と、以前までラストが使っていた大剣と比べて、一先ず質は上。

腕力と斬れ脚の強化に加えて、空歩という効果まで付与されている。

(ワイバーンの素材と……ライトメタルが使われてるからか?)

牙竜に付与された空歩は、宙を三回まで蹴ることが可能。
つまり、人間にとっては不自由な空中でも、三回まで移動することが可能な効果。

これから空中を自由自在に動き回る敵と戦う事を考えれば、是非とも欲しい能力。

「……良い大剣だ」

「そうだな」

ティールのように鑑定のスキルは持っていないが、それでも見るだけで業物だと感じるオーラを感じ取ったラスト。

であれば……自然と、目の前の武器を使い、敵と戦ってみたいという感情が湧き出てくる。

「ちなみにそいつは白金貨一枚と、金貨二十枚だが……金は持ってるか?」

店員には二人が先日、Bランクモンスターであるニードファルコンをマリアと一緒に倒したという情報が入っているので、金銭面で購入するのが無理だとは思っていない。

「勿論持ってます。是非、買わせてもらいます!」

ラストの次の相棒にピッタリだと思い、ティールは牙竜の購入を即決。

白金貨一枚と金貨二十枚という買い物は大きな出費だが、ラストの戦力アップを考えれば痛くも痒くもない。
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