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収束
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「……二人とも、運良いね」
「「…………」」
ティールの言葉に対し、ラストとアキラはなんと返せば良いか分からず、言葉に詰まった。
二十四階層から二十一階層に戻る途中……二十三階層でラストが雷鳥と、二十一階層でアキラが雷鳥と戦闘する機会を得た。
勿論、ティールほど速攻で勝負が終わることはなかったが、二人とも大きな怪我を負うことなく勝利を収めた。
(多分こういうのって……あれだよね。俺が凄い求めてたから、可能性……確率? が遠ざかったんだよね)
ティールは物欲センサーという言葉を知らない。
しかし、似た様な内容を頭の中に思い浮かべていた。
「あ、あれだ……マスター。その、偶々だ、偶々」
なんとも雑な言い訳しか出てこなかった。
アキラはもう少し言葉を選ぼうとしたが、ラストと同じく偶々、偶然、運が良かっただけ……そういった雑過ぎる返ししか思い浮かばなかった。
「大丈夫だよ、ラスト。別に落ち込んでる訳じゃないから。多分……多分なんだけどさ、確率の収束ってやつが起きたんだと思う」
以前、数階ではあるがカジノで遊んだことがあるティール。
その際に本気でカジノで勝つ為に諸々の内容を学んだ訳ではないが、基礎的なことは先輩冒険者から教えてもらっていた。
「か、確率の収束、か」
「多分だけどね。ほら、カジノには……ルーレットがあったでしょ。アキラさん、ルーレットって解りますか」
「あぁ、覚えてるぞ」
「友人から話だけは聞いたことがある」
「あれって、赤と黒があるじゃないですか。偶に赤が、もしくは連続で黒が続くことがあるんですけど、でもルーレットを続けていけば、半々に収束していく……って、感じの内容だった筈」
二分の一という確率に疑いを持つような結果が続いたとしても、全体的に見ればしっかりと二分の一になっている。
ティールの伝えたいことは、ある程度二人に伝わった。
「マスターが雷鳥に遭遇するのに時間が掛かったからこそ、俺達は短期間で遭遇することが出来た……ということか」
「うん、そんな感じ。正確にはモンスターが現れるのに確率なんてないし、他の冒険者たちが倒してる場合もあるだろうから、そんな単純な話ではないと思うけどね」
二十一階層から三十階層の探索をメインに探索する冒険者にとって、雷鳥は出来ることならあまり遭遇したくない強敵。
素材の価値は非常に高いものの、雷という攻撃の性質上、他のBランクモンスターよりも厄介極まりない。
だが……既に二十一階層から二十五階層までの山岳エリアでは雷鳥が出現するという情報自体は広まっており、懐に余裕がある冒険者たちは雷鳥対策の為に雷耐性の効果が付与されたマジックアイテムを装備していれば……ある程度対応は出来る。
故に、ティールが雷鳥に遭遇する前に……他の冒険者たちが雷鳥を狩っていた可能性は十分にあり得る。
「とにかく、別に不機嫌になってる訳ではないから……ちょっと驚きはしたけど」
「「…………」」
ちょっと驚きはした。
もうその言葉から「はぁ~~~~~~~、なんで僕が遭遇するまではあんなに時間が掛かったんだろう……」という思いが滲み出ている。
因みに、ティールは自分で倒した雷鳥を討伐し終えた後、解体してしまう前にきっちりとスキルを奪っていた。
雷鳥から奪えたスキルは……ブレス。
どう考えても、事情を伝えてない者の前では使えないスキルである。
(ブレス、ブレスか~~~~……戦いの中では凄い不意打ちに適したスキルなんだけど、人前だとなぁ……どうせなら……っていうか、断然雷魔法の方が良かったな~~)
心の内でブツブツと文句を呟くティール。
しかし、奪ったブレスのスキルレベルは三を越えており、ティールの魔力量が組み合わせれば……それだけで高火力の一撃になり得る。
ただ……それを披露する機会が訪れるかは、本人にも解らない。
「「…………」」
ティールの言葉に対し、ラストとアキラはなんと返せば良いか分からず、言葉に詰まった。
二十四階層から二十一階層に戻る途中……二十三階層でラストが雷鳥と、二十一階層でアキラが雷鳥と戦闘する機会を得た。
勿論、ティールほど速攻で勝負が終わることはなかったが、二人とも大きな怪我を負うことなく勝利を収めた。
(多分こういうのって……あれだよね。俺が凄い求めてたから、可能性……確率? が遠ざかったんだよね)
ティールは物欲センサーという言葉を知らない。
しかし、似た様な内容を頭の中に思い浮かべていた。
「あ、あれだ……マスター。その、偶々だ、偶々」
なんとも雑な言い訳しか出てこなかった。
アキラはもう少し言葉を選ぼうとしたが、ラストと同じく偶々、偶然、運が良かっただけ……そういった雑過ぎる返ししか思い浮かばなかった。
「大丈夫だよ、ラスト。別に落ち込んでる訳じゃないから。多分……多分なんだけどさ、確率の収束ってやつが起きたんだと思う」
以前、数階ではあるがカジノで遊んだことがあるティール。
その際に本気でカジノで勝つ為に諸々の内容を学んだ訳ではないが、基礎的なことは先輩冒険者から教えてもらっていた。
「か、確率の収束、か」
「多分だけどね。ほら、カジノには……ルーレットがあったでしょ。アキラさん、ルーレットって解りますか」
「あぁ、覚えてるぞ」
「友人から話だけは聞いたことがある」
「あれって、赤と黒があるじゃないですか。偶に赤が、もしくは連続で黒が続くことがあるんですけど、でもルーレットを続けていけば、半々に収束していく……って、感じの内容だった筈」
二分の一という確率に疑いを持つような結果が続いたとしても、全体的に見ればしっかりと二分の一になっている。
ティールの伝えたいことは、ある程度二人に伝わった。
「マスターが雷鳥に遭遇するのに時間が掛かったからこそ、俺達は短期間で遭遇することが出来た……ということか」
「うん、そんな感じ。正確にはモンスターが現れるのに確率なんてないし、他の冒険者たちが倒してる場合もあるだろうから、そんな単純な話ではないと思うけどね」
二十一階層から三十階層の探索をメインに探索する冒険者にとって、雷鳥は出来ることならあまり遭遇したくない強敵。
素材の価値は非常に高いものの、雷という攻撃の性質上、他のBランクモンスターよりも厄介極まりない。
だが……既に二十一階層から二十五階層までの山岳エリアでは雷鳥が出現するという情報自体は広まっており、懐に余裕がある冒険者たちは雷鳥対策の為に雷耐性の効果が付与されたマジックアイテムを装備していれば……ある程度対応は出来る。
故に、ティールが雷鳥に遭遇する前に……他の冒険者たちが雷鳥を狩っていた可能性は十分にあり得る。
「とにかく、別に不機嫌になってる訳ではないから……ちょっと驚きはしたけど」
「「…………」」
ちょっと驚きはした。
もうその言葉から「はぁ~~~~~~~、なんで僕が遭遇するまではあんなに時間が掛かったんだろう……」という思いが滲み出ている。
因みに、ティールは自分で倒した雷鳥を討伐し終えた後、解体してしまう前にきっちりとスキルを奪っていた。
雷鳥から奪えたスキルは……ブレス。
どう考えても、事情を伝えてない者の前では使えないスキルである。
(ブレス、ブレスか~~~~……戦いの中では凄い不意打ちに適したスキルなんだけど、人前だとなぁ……どうせなら……っていうか、断然雷魔法の方が良かったな~~)
心の内でブツブツと文句を呟くティール。
しかし、奪ったブレスのスキルレベルは三を越えており、ティールの魔力量が組み合わせれば……それだけで高火力の一撃になり得る。
ただ……それを披露する機会が訪れるかは、本人にも解らない。
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