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三人の感想
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「はぁ、はぁ、流石……だね」
「そりゃどうも」
ジェンの友人である鍛冶師、サルバにあれこれ頼み込んだ翌日、ダンジョンには潜らないが……体は動かしたい。
そう思ったティールたちは、ギルドの訓練場に訪れた。
すると、先にギルドの訓練場で鍛錬を行っていたヒツギに発見され、絡まれてしまう。
一緒に訓練をしようと、模擬戦をしないかと絡まれ……ティールはジェンからできればヒツギと悪くない感じで付き合ってやってほしいと頼まれたのを思い出し、仕方なく了承した。
「……軽く、話しは聞いたよ。四十階層のボスを討伐して、波状試練を攻略したって」
「一応な」
「「「「「っ!!!???」」」」」
ヒツギの言葉に同意したティールに対し、普段からヒツギと行動してる面々は驚きと半信半疑の気持ちを隠せなかった。
因みに……全員ティールとラスト、アキラの三人に負け、地面に転がっていた。
「とはいえ、まだ本命の方は倒してない。だから、完全に攻略したとは言えないけどな」
「それでも、あの二体を討伐しただけでも、十分凄いと俺は思う」
「…………まぁ、当たり前っちゃ当たり前だが、楽な相手じゃなかった。それは間違いない」
「……良かったら、どれぐらい強かったのか、他のBランクモンスターとどう違うのか、教えてもらっても良いか」
マウンテンベアと天猿。
二体の強さは如何なものなのか……そういった話は、クラン紫獅の誓いの上位メンバーたちから、何度も聞いていた。
だが、ヒツギは自分をタイマン勝負で負かしたティールや、その仲間であるラストやアキラの感想を聞きたかった。
「……昼飯奢れよ」
「勿論」
めんどくさそうな顔をしながらも、ティールは条件付きで教えることにした。
「俺の印象では、天猿の方が厄介だった」
「猿系のモンスターだけど、魔法が得意なBランクモンスターだよね」
「そうだ。魔力量、魔力操作技術に関しては、間違いなくAランクモンスター並みだろうな。とにかく……休む暇がなかった。延々と天猿が放つ攻撃魔法を対処しなきゃいけなかったからな」
「私がもっと強ければ、話しは変ってたのだがな」
悔しさを滲ませるアキラを見て、先程まで負けて負けて負けてを繰り返していた面々の表情に、驚きと緊張が走る。
「後衛側は、基本的にミスを許されない……って感じだったか。正直、頭の使い過ぎ? で、鼻血が出てもおかしくなかったと思う。とはいえ、マウンテンベアが厄介じゃなかった訳ではないと思うんだが……どうだ、ラスト」
「当然、マウンテンベアは強かった。それは間違いないが、厄介さという点に関しては、マスターの言う通り天猿の方が上だろう。マウンテンベアは……腕力、攻撃力に関してはAランクに足を踏み入れているだろうが……対応を間違わなければ、なんとか出来なくもない、な」
実際のところ、ラストは盟友であるヴァルと共に戦っていたので、一人でマウンテンベアの攻撃に対応していた訳ではない。
だが、ヴァルに関して他者には言えないと解っているため、なんとか言葉を振り絞り、勘付かれないように気を付けた。
「っ、Aランクの並みの力を持っている怪物を相手に、そんな事出来るのかよ」
「腕力は大前提として、スピードもある者であれば、不可能ではない。とはいえ、先程マスターが言っていた事とは逆で、前衛がミスを許されない状況になるがな」
パワーに関してはBランク冒険者並みの大柄な男の言葉に対し、ラストは努めて冷静に自身の感想を伝えた。
「ただ、鋭い野性の勘を持っている。奇襲を仕掛けられたと思っても、頭の中に途中で回避の選択肢……可能であれば、攻撃を躱しながらそのまま攻撃を叩き込むという行動を置いておけば、それもなんとか対処出来る」
ラストの説明は理に適った冷静な説明ではあるが、ヒツギも含めて無茶を言うな~と、大半が苦笑いを浮かべた。
「そりゃどうも」
ジェンの友人である鍛冶師、サルバにあれこれ頼み込んだ翌日、ダンジョンには潜らないが……体は動かしたい。
そう思ったティールたちは、ギルドの訓練場に訪れた。
すると、先にギルドの訓練場で鍛錬を行っていたヒツギに発見され、絡まれてしまう。
一緒に訓練をしようと、模擬戦をしないかと絡まれ……ティールはジェンからできればヒツギと悪くない感じで付き合ってやってほしいと頼まれたのを思い出し、仕方なく了承した。
「……軽く、話しは聞いたよ。四十階層のボスを討伐して、波状試練を攻略したって」
「一応な」
「「「「「っ!!!???」」」」」
ヒツギの言葉に同意したティールに対し、普段からヒツギと行動してる面々は驚きと半信半疑の気持ちを隠せなかった。
因みに……全員ティールとラスト、アキラの三人に負け、地面に転がっていた。
「とはいえ、まだ本命の方は倒してない。だから、完全に攻略したとは言えないけどな」
「それでも、あの二体を討伐しただけでも、十分凄いと俺は思う」
「…………まぁ、当たり前っちゃ当たり前だが、楽な相手じゃなかった。それは間違いない」
「……良かったら、どれぐらい強かったのか、他のBランクモンスターとどう違うのか、教えてもらっても良いか」
マウンテンベアと天猿。
二体の強さは如何なものなのか……そういった話は、クラン紫獅の誓いの上位メンバーたちから、何度も聞いていた。
だが、ヒツギは自分をタイマン勝負で負かしたティールや、その仲間であるラストやアキラの感想を聞きたかった。
「……昼飯奢れよ」
「勿論」
めんどくさそうな顔をしながらも、ティールは条件付きで教えることにした。
「俺の印象では、天猿の方が厄介だった」
「猿系のモンスターだけど、魔法が得意なBランクモンスターだよね」
「そうだ。魔力量、魔力操作技術に関しては、間違いなくAランクモンスター並みだろうな。とにかく……休む暇がなかった。延々と天猿が放つ攻撃魔法を対処しなきゃいけなかったからな」
「私がもっと強ければ、話しは変ってたのだがな」
悔しさを滲ませるアキラを見て、先程まで負けて負けて負けてを繰り返していた面々の表情に、驚きと緊張が走る。
「後衛側は、基本的にミスを許されない……って感じだったか。正直、頭の使い過ぎ? で、鼻血が出てもおかしくなかったと思う。とはいえ、マウンテンベアが厄介じゃなかった訳ではないと思うんだが……どうだ、ラスト」
「当然、マウンテンベアは強かった。それは間違いないが、厄介さという点に関しては、マスターの言う通り天猿の方が上だろう。マウンテンベアは……腕力、攻撃力に関してはAランクに足を踏み入れているだろうが……対応を間違わなければ、なんとか出来なくもない、な」
実際のところ、ラストは盟友であるヴァルと共に戦っていたので、一人でマウンテンベアの攻撃に対応していた訳ではない。
だが、ヴァルに関して他者には言えないと解っているため、なんとか言葉を振り絞り、勘付かれないように気を付けた。
「っ、Aランクの並みの力を持っている怪物を相手に、そんな事出来るのかよ」
「腕力は大前提として、スピードもある者であれば、不可能ではない。とはいえ、先程マスターが言っていた事とは逆で、前衛がミスを許されない状況になるがな」
パワーに関してはBランク冒険者並みの大柄な男の言葉に対し、ラストは努めて冷静に自身の感想を伝えた。
「ただ、鋭い野性の勘を持っている。奇襲を仕掛けられたと思っても、頭の中に途中で回避の選択肢……可能であれば、攻撃を躱しながらそのまま攻撃を叩き込むという行動を置いておけば、それもなんとか対処出来る」
ラストの説明は理に適った冷静な説明ではあるが、ヒツギも含めて無茶を言うな~と、大半が苦笑いを浮かべた。
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