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刻まれた本能
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「二人共、良い一撃を叩き込むことに集中しましょうか」
決して、二人が目の前の戦いに集中できてないとは思っていない。
それでも、なるべくマッドサラマンダーに攻撃を行わせないために、誰かの攻撃が終わったのであれば次は自分がと、あまり整はないまま攻撃を行っていた。
「むっ…………そう、だな」
「その方が、斬れそうではある、が……ティールが、留めてくれると、思って、良いのだろうか」
「えぇ、勿論ですよ」
マッドサラマンダーは練習用サンドバッグではない。
攻撃と攻撃の隙間に泥という絶妙に嫌な属性の攻撃を行ってくる。
それがあるからこそ、ラストとアキラとしても集中した状態から繰り出す渾身の一撃を放てない。
緋焔を、デフィストを使用すれば話は変ってくるだろうが、それを使って斬ったところで……二人が納得しないことはティールも解っている。
そのため、得意な風……ではなく、火をメインとした遠距離攻撃を多数展開。
「それじゃ、順番は好きなように、どうぞ」
最後の攻撃はアキラが行っていたため、彼女は素直にラストへ譲った。
(気合は当然……集中した、一撃を)
一つ深呼吸を行い、構え……見極め、標的に向かって駆け出した。
SIDE ヴァル
「ッッッッ!!!!!!」
「っ!! …………」
場所は変わり、ヴァルガングウルフのヴァルとソニックタイガーがぶつかり合っている……正確には、ヴァルが劣勢を強いられていた。
どちらもBランクモンスターで、獣系のモンスター。
その中でもスピードは申し分なく、パワーや切れ味も並ではない二体のぶつかり合い。
何も知らない者が見れば、激しい爪撃戦が観られそうと思うが……そうはならなかった。
確かに、ヴァルは速い。
移動速度だけではなく、反応速度も速い。
だが……ソニックタイガーの移動速度はBランクモンスターの枠に収まるそれではなかった。
Aランクに確実に片足を突っ込んでおり、成長次第では両足を突っ込んでもおかしくない。
「…………」
ヴァルも最初こそムキになり、同じスピードで対抗しようとしていたが、痛い現実を買うこととなった。
それからヴァルは攻める姿勢は崩さないものの、受けに回ることが多くなった。
そんなヴァルの対応を見て、ソニックタイガーはチャンスだと判断し、渾身の一撃を叩き込もう……とはしなかった。
ソニックタイガーが行うのは、あくまで狩り。
スピードは自身が上回っている自信がある。
だが、最初にヴァルが同じスピードで対抗しようとした際に、彼が放つ爪撃の威力……単純な攻撃力だけなら、自身を上回っていると感じ取った、
なので、直接……無理に仕留めにいこうとしない。
冷静に、落ち着いて、確実に強敵の首を刈り取ろうとする。
その行動は、ソニックタイガーの種としての本能に刻まれた仕留め方であった。
「……っ…………ッ!!」
だが、ヴァルはやられてばかりいられない。
自ら、この敵とは自分一人で……一体だけで戦いたいと主張した。
ならばこそ、絶対に盟友たちの力を借りず、己の力だけ倒したい。
スピードでは絶対に勝てないと判断したヴァルはあまり移動し過ぎず、待った。
ソニックタイガーが仕留めにくる瞬間を、爪撃で自身の体を削ろうとするタイミングを待った。
その度に避け、逃げた先に爪撃波を放つ。
爪撃波は割とあっさり避けられてしまうが、それはヴァルにとってどうでも良かった。
「…………」
彼が把握したいのは、タイミングと移動方向。
それさえ完璧に把握出来れば対処出来る自身があった。
問題があるとすれば、序盤に食らってしまったものと、途中から負った爪撃。
ヴァルも血が通うモンスターである以上、出血多量による身体能力の低下は避けられない。
「ッッッッ!!!!!!!!!!」
しかし、ヴァルもラストたちと同じく、集中力を高めに高め……リミットよりも先に、その機会を掴む。
決して、二人が目の前の戦いに集中できてないとは思っていない。
それでも、なるべくマッドサラマンダーに攻撃を行わせないために、誰かの攻撃が終わったのであれば次は自分がと、あまり整はないまま攻撃を行っていた。
「むっ…………そう、だな」
「その方が、斬れそうではある、が……ティールが、留めてくれると、思って、良いのだろうか」
「えぇ、勿論ですよ」
マッドサラマンダーは練習用サンドバッグではない。
攻撃と攻撃の隙間に泥という絶妙に嫌な属性の攻撃を行ってくる。
それがあるからこそ、ラストとアキラとしても集中した状態から繰り出す渾身の一撃を放てない。
緋焔を、デフィストを使用すれば話は変ってくるだろうが、それを使って斬ったところで……二人が納得しないことはティールも解っている。
そのため、得意な風……ではなく、火をメインとした遠距離攻撃を多数展開。
「それじゃ、順番は好きなように、どうぞ」
最後の攻撃はアキラが行っていたため、彼女は素直にラストへ譲った。
(気合は当然……集中した、一撃を)
一つ深呼吸を行い、構え……見極め、標的に向かって駆け出した。
SIDE ヴァル
「ッッッッ!!!!!!」
「っ!! …………」
場所は変わり、ヴァルガングウルフのヴァルとソニックタイガーがぶつかり合っている……正確には、ヴァルが劣勢を強いられていた。
どちらもBランクモンスターで、獣系のモンスター。
その中でもスピードは申し分なく、パワーや切れ味も並ではない二体のぶつかり合い。
何も知らない者が見れば、激しい爪撃戦が観られそうと思うが……そうはならなかった。
確かに、ヴァルは速い。
移動速度だけではなく、反応速度も速い。
だが……ソニックタイガーの移動速度はBランクモンスターの枠に収まるそれではなかった。
Aランクに確実に片足を突っ込んでおり、成長次第では両足を突っ込んでもおかしくない。
「…………」
ヴァルも最初こそムキになり、同じスピードで対抗しようとしていたが、痛い現実を買うこととなった。
それからヴァルは攻める姿勢は崩さないものの、受けに回ることが多くなった。
そんなヴァルの対応を見て、ソニックタイガーはチャンスだと判断し、渾身の一撃を叩き込もう……とはしなかった。
ソニックタイガーが行うのは、あくまで狩り。
スピードは自身が上回っている自信がある。
だが、最初にヴァルが同じスピードで対抗しようとした際に、彼が放つ爪撃の威力……単純な攻撃力だけなら、自身を上回っていると感じ取った、
なので、直接……無理に仕留めにいこうとしない。
冷静に、落ち着いて、確実に強敵の首を刈り取ろうとする。
その行動は、ソニックタイガーの種としての本能に刻まれた仕留め方であった。
「……っ…………ッ!!」
だが、ヴァルはやられてばかりいられない。
自ら、この敵とは自分一人で……一体だけで戦いたいと主張した。
ならばこそ、絶対に盟友たちの力を借りず、己の力だけ倒したい。
スピードでは絶対に勝てないと判断したヴァルはあまり移動し過ぎず、待った。
ソニックタイガーが仕留めにくる瞬間を、爪撃で自身の体を削ろうとするタイミングを待った。
その度に避け、逃げた先に爪撃波を放つ。
爪撃波は割とあっさり避けられてしまうが、それはヴァルにとってどうでも良かった。
「…………」
彼が把握したいのは、タイミングと移動方向。
それさえ完璧に把握出来れば対処出来る自身があった。
問題があるとすれば、序盤に食らってしまったものと、途中から負った爪撃。
ヴァルも血が通うモンスターである以上、出血多量による身体能力の低下は避けられない。
「ッッッッ!!!!!!!!!!」
しかし、ヴァルもラストたちと同じく、集中力を高めに高め……リミットよりも先に、その機会を掴む。
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