81 / 1,259
八十話笑みが怖い・・・・・・
しおりを挟む
「そういえば、俺が帰ってからミレアナを買おうって人は来ましたか?」
おそらく来てはいないだろうとソウスケは思っていたが、気になっていたので一応聞いてみた。
「ああ、おったぞ。貴族の三男坊か四男坊だったか、そ奴が護衛と一緒に来てミレアナを買おうとしたぞ」
「えっ、マジですか!? でも・・・・・・貴族とはいっても、三男や四男じゃ金貨三十五枚も出せないんじゃないですか」
ソウスケはその貴族の子息の爵位は全く知らないが、長男でもない子供がそこまで大金を持っているとは思えなかった。
「お主の言う通りじゃよ。持っていた金貨の枚数はお主が出した枚数の半分、二十五枚じゃったよ。ミレアナの容姿に一目惚れしたのか、まだ十歳にもなっていないのに下手な交渉を始めて流石の儂も困ったわい」
お爺ちゃんは本当に困った顔をしながら話を続けた。
「お主が儂に金貨を五十枚預ける前ならば金貨二、三枚ならばまけてやらんでもなかったがのう。流石に金貨十五枚はちとな・・・・・・儂だけでなく護衛の人まで困った顔をしておったわい」
「は、ははは・・・・・・それは、何ともいえない光景ですね」
想像出来なくもなかったが、場所が普通の店ではなく奴隷の店というのがソウスケは何ともシュールに感じた。
(子供がそこまで我儘を言うと言うことは、お爺ちゃんの言う通り完全に一目惚れなのかもしれないな)
ソウスケは何となくまだ子供の時に日曜の朝にやっていた、戦隊モノのドラマに出てくるヒロインが何故か物凄く可愛く見えた事を思い出した。
(おそらくその時の感覚に似ているんだろうな。まぁ・・・・・・だからと言って渡すつもりは全くないけどな)
それから前回と同じく、ミレアナが入っている檻の前へソウスケは着いた。
「ほれ、これからお前さんの主となる方がやって来たぞ」
お爺ちゃんの主という言葉にソウスケの頭の中に桃色の妄想が浮かんだが、ソウスケは頭を横に振って打消し、ミレアナに声を掛けた。
「どうも、これから君の主になるソウスケだ。宜しくな」
「えっと・・・・・・ミレアナです。種族はハイ・エルフです」
お互いにペコリと頭を下げて挨拶をした。
「お主、本当に変わっておるのぅ。奴隷に普通は頭を下げたりはせんぞ」
お爺ちゃんは本当に不思議そうにソウスケを見た。
「あーー、昨日言ったと思うんですけど、俺は最近までお祖父ちゃん意外と殆ど関わってこなかったんですよ。だからそういった常識にも疎くて」
「そういえばそんな事言っておったの。ならば仕方ないかもしれんのぅ。じゃが、自分の奴隷に感謝の言葉を言うのはまだ良いが、他人の奴隷にそういったへりくだった態度は取らない方がいいぞ」
お爺ちゃんはソウスケのこの先が心配になり、少しだけ助言をした。
お祖父ちゃんからすれば、ソウスケは余りにも常識を知らなすぎるように思えた。
(こやつの祖父ももう少し常識を教えてやれば良かったのにのぅ。いや、世間から離れておれば常識を忘れてしまう可能性もなくはないか)
ソウスケの常識の無さは色々と今後問題を引き起こすと思ったが、お爺ちゃんは敢えて全て助言をするような事はしなかった。
「忠告有難うございます」
「さて、それじゃ上に行くぞ」
お爺ちゃんは腰から鍵を取り出し、錠と鍵の番号を確認してから檻のカギを開けた。
ミレアナはずっと運動をしていなかったからか、フラフラと歩きながら檻から出て来た。
「・・・・・・お爺ちゃん、その首に着けている鎖の影響でお爺ちゃんに危害は加えられないんですよね」
「そうじゃのぅ。基本的に儂が掛けた約束を破ることは出来んの。それがどうかしたのか?」
「戦闘奴隷とかは今のミレアナみたいによろよろになっていたら、直ぐに仕事をこなす事は出来ないだろうから、少しトレーニングが出来る器具を渡してあげたらどうかな。勿論ノルマをこなすように首輪に約束を加えて」
ソウスケの提案にお爺ちゃんは目を丸くして驚いたが、直ぐに納得がいった顔をした。
そして口端が少し吊り上がっており、温和な顔から商人の顔に変わっていた。
「なるほどのぅ、確かにそうすれば他の店と差が大きくつける事が出来るかもしれんのぅ。ふっふっふ、その案は是非採用させてもらおう。お主、常識に疎い代わりにそういった事は思いつくんじゃな」
「何というか・・・・・・あれですよ。どんな名剣でも砥がなければ錆びてしまうじゃないですか。それと一緒ですよ。それと、トレーニング内容は程ほどにしてあげてくださいよ」
お爺ちゃんの商人としての笑みに、若干冷や汗を流したソウスケは自分とは全く関係ない奴隷の事が少し心配になり、お爺ちゃんに無茶はしないであげてと伝えた。
「そういう匙加減は分かっておるよ。さて、奴隷紋を体につける儀式はこっちの部屋でするぞ」
部屋の中には殆ど物は置かれておらず、最低限の物しかなかった。
「奴隷紋をつける場所はどこにするんじゃ」
「・・・・・・背中の中心でお願いします」
「分かった。制約はどうするんじゃ」
ソウスケは一分程考えてから制約の内容をお爺ちゃんに伝えた。
「一つ、俺に、これからできる俺の仲間や友人に手を出さない。二つ、俺が不利益になる情報を他人に伝えない。三つ、自害をしない。四つ、どんな状況であっても生きる事を諦めるな。この四つでお願いします」
ソウスケからの制約の内容に、今度はお爺ちゃんだけでなくミレアナも驚いた顔をしていた。
「お主は、本当に可笑しな冒険者じゃのぅ」
可笑しなと言いながらも、お爺ちゃんの顔は良い意味の笑顔になっていた。
「さて、ミレアナ。お主の背中に奴隷紋をつけるから服を脱いで後ろを向きなさい」
「は、はい」
当たり前のように服を脱ぎだしたミレアナを見て、ソウスケは慌てて目を閉じた。
「・・・・・・お主色々な意味で面白いのぅ」
お爺ちゃんは小さく笑いながらミレアナの背中へ奴隷紋をつけた。
「んんっ!!」
奴隷紋を体につける時少しだけ厚さを感じるため、ミレアナは熱さを我慢しながら声を噛み殺した。
「・・・・・・これで儀式は終了じゃ。ほれ、お主の主が頬を赤くしておるんじゃから早く服を着なさい」
「なんか・・・・・・結構早く終わりましたね。儀式っていうから、もう少し時間が掛かると思っていました」
「そう、難しい物ではないからな。そこまでスキルのレベルに左右される物ではないからのぅ」
お爺ちゃんはスキルのレベルは大して関係ないと言ったが、ソウスケはそうは思えなかった。
(確かに奴隷紋をつけるのに関しては余りレベルは関係なさそうだけど、制約の内容や数には関係ありそうだな)
一応頭の片隅に置いておき、ソウスケは服を着たミレアナの方を向いた。
「えっと、改めてよろしくなミレアナ」
「こ、こちらこそよろしくお願いします。ご、ご主人様」
ソウスケから差し出された手を、ミレアナはおずおずとした様子で手を取り握手をした。
おそらく来てはいないだろうとソウスケは思っていたが、気になっていたので一応聞いてみた。
「ああ、おったぞ。貴族の三男坊か四男坊だったか、そ奴が護衛と一緒に来てミレアナを買おうとしたぞ」
「えっ、マジですか!? でも・・・・・・貴族とはいっても、三男や四男じゃ金貨三十五枚も出せないんじゃないですか」
ソウスケはその貴族の子息の爵位は全く知らないが、長男でもない子供がそこまで大金を持っているとは思えなかった。
「お主の言う通りじゃよ。持っていた金貨の枚数はお主が出した枚数の半分、二十五枚じゃったよ。ミレアナの容姿に一目惚れしたのか、まだ十歳にもなっていないのに下手な交渉を始めて流石の儂も困ったわい」
お爺ちゃんは本当に困った顔をしながら話を続けた。
「お主が儂に金貨を五十枚預ける前ならば金貨二、三枚ならばまけてやらんでもなかったがのう。流石に金貨十五枚はちとな・・・・・・儂だけでなく護衛の人まで困った顔をしておったわい」
「は、ははは・・・・・・それは、何ともいえない光景ですね」
想像出来なくもなかったが、場所が普通の店ではなく奴隷の店というのがソウスケは何ともシュールに感じた。
(子供がそこまで我儘を言うと言うことは、お爺ちゃんの言う通り完全に一目惚れなのかもしれないな)
ソウスケは何となくまだ子供の時に日曜の朝にやっていた、戦隊モノのドラマに出てくるヒロインが何故か物凄く可愛く見えた事を思い出した。
(おそらくその時の感覚に似ているんだろうな。まぁ・・・・・・だからと言って渡すつもりは全くないけどな)
それから前回と同じく、ミレアナが入っている檻の前へソウスケは着いた。
「ほれ、これからお前さんの主となる方がやって来たぞ」
お爺ちゃんの主という言葉にソウスケの頭の中に桃色の妄想が浮かんだが、ソウスケは頭を横に振って打消し、ミレアナに声を掛けた。
「どうも、これから君の主になるソウスケだ。宜しくな」
「えっと・・・・・・ミレアナです。種族はハイ・エルフです」
お互いにペコリと頭を下げて挨拶をした。
「お主、本当に変わっておるのぅ。奴隷に普通は頭を下げたりはせんぞ」
お爺ちゃんは本当に不思議そうにソウスケを見た。
「あーー、昨日言ったと思うんですけど、俺は最近までお祖父ちゃん意外と殆ど関わってこなかったんですよ。だからそういった常識にも疎くて」
「そういえばそんな事言っておったの。ならば仕方ないかもしれんのぅ。じゃが、自分の奴隷に感謝の言葉を言うのはまだ良いが、他人の奴隷にそういったへりくだった態度は取らない方がいいぞ」
お爺ちゃんはソウスケのこの先が心配になり、少しだけ助言をした。
お祖父ちゃんからすれば、ソウスケは余りにも常識を知らなすぎるように思えた。
(こやつの祖父ももう少し常識を教えてやれば良かったのにのぅ。いや、世間から離れておれば常識を忘れてしまう可能性もなくはないか)
ソウスケの常識の無さは色々と今後問題を引き起こすと思ったが、お爺ちゃんは敢えて全て助言をするような事はしなかった。
「忠告有難うございます」
「さて、それじゃ上に行くぞ」
お爺ちゃんは腰から鍵を取り出し、錠と鍵の番号を確認してから檻のカギを開けた。
ミレアナはずっと運動をしていなかったからか、フラフラと歩きながら檻から出て来た。
「・・・・・・お爺ちゃん、その首に着けている鎖の影響でお爺ちゃんに危害は加えられないんですよね」
「そうじゃのぅ。基本的に儂が掛けた約束を破ることは出来んの。それがどうかしたのか?」
「戦闘奴隷とかは今のミレアナみたいによろよろになっていたら、直ぐに仕事をこなす事は出来ないだろうから、少しトレーニングが出来る器具を渡してあげたらどうかな。勿論ノルマをこなすように首輪に約束を加えて」
ソウスケの提案にお爺ちゃんは目を丸くして驚いたが、直ぐに納得がいった顔をした。
そして口端が少し吊り上がっており、温和な顔から商人の顔に変わっていた。
「なるほどのぅ、確かにそうすれば他の店と差が大きくつける事が出来るかもしれんのぅ。ふっふっふ、その案は是非採用させてもらおう。お主、常識に疎い代わりにそういった事は思いつくんじゃな」
「何というか・・・・・・あれですよ。どんな名剣でも砥がなければ錆びてしまうじゃないですか。それと一緒ですよ。それと、トレーニング内容は程ほどにしてあげてくださいよ」
お爺ちゃんの商人としての笑みに、若干冷や汗を流したソウスケは自分とは全く関係ない奴隷の事が少し心配になり、お爺ちゃんに無茶はしないであげてと伝えた。
「そういう匙加減は分かっておるよ。さて、奴隷紋を体につける儀式はこっちの部屋でするぞ」
部屋の中には殆ど物は置かれておらず、最低限の物しかなかった。
「奴隷紋をつける場所はどこにするんじゃ」
「・・・・・・背中の中心でお願いします」
「分かった。制約はどうするんじゃ」
ソウスケは一分程考えてから制約の内容をお爺ちゃんに伝えた。
「一つ、俺に、これからできる俺の仲間や友人に手を出さない。二つ、俺が不利益になる情報を他人に伝えない。三つ、自害をしない。四つ、どんな状況であっても生きる事を諦めるな。この四つでお願いします」
ソウスケからの制約の内容に、今度はお爺ちゃんだけでなくミレアナも驚いた顔をしていた。
「お主は、本当に可笑しな冒険者じゃのぅ」
可笑しなと言いながらも、お爺ちゃんの顔は良い意味の笑顔になっていた。
「さて、ミレアナ。お主の背中に奴隷紋をつけるから服を脱いで後ろを向きなさい」
「は、はい」
当たり前のように服を脱ぎだしたミレアナを見て、ソウスケは慌てて目を閉じた。
「・・・・・・お主色々な意味で面白いのぅ」
お爺ちゃんは小さく笑いながらミレアナの背中へ奴隷紋をつけた。
「んんっ!!」
奴隷紋を体につける時少しだけ厚さを感じるため、ミレアナは熱さを我慢しながら声を噛み殺した。
「・・・・・・これで儀式は終了じゃ。ほれ、お主の主が頬を赤くしておるんじゃから早く服を着なさい」
「なんか・・・・・・結構早く終わりましたね。儀式っていうから、もう少し時間が掛かると思っていました」
「そう、難しい物ではないからな。そこまでスキルのレベルに左右される物ではないからのぅ」
お爺ちゃんはスキルのレベルは大して関係ないと言ったが、ソウスケはそうは思えなかった。
(確かに奴隷紋をつけるのに関しては余りレベルは関係なさそうだけど、制約の内容や数には関係ありそうだな)
一応頭の片隅に置いておき、ソウスケは服を着たミレアナの方を向いた。
「えっと、改めてよろしくなミレアナ」
「こ、こちらこそよろしくお願いします。ご、ご主人様」
ソウスケから差し出された手を、ミレアナはおずおずとした様子で手を取り握手をした。
209
あなたにおすすめの小説
異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 番外編『旅日記』
アーエル
ファンタジー
カクヨムさん→小説家になろうさんで連載(完結済)していた
【 異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 】の番外編です。
カクヨム版の
分割投稿となりますので
一話が長かったり短かったりしています。
虹色のプレゼントボックス
紀道侑
ファンタジー
安田君26歳が自宅でカップ麺を食ってたら部屋ごと異世界に飛ばされるお話です。
安田君はおかしな思考回路の持ち主でわけのわからないことばっかりやります。
わけのわからない彼は異世界に転移してからわけのわからないチート能力を獲得します。
余計わけのわからない人物に進化します。
作中で起きた事件の真相に迫るのが早いです。
本当に尋常じゃないほど早いです。
残念ながらハーレムは無いです。
全年齢対象で男女問わず気軽に読めるゆるいゆる~いストーリーになっていると思いますので、お気軽にお読みください。
未公開含めて30話分くらいあったのですが、全部行間がおかしくなっていたので、再アップしています。
行間おかしくなっていることに朝の4時に気づいて右往左往して泣く泣く作品を削除しました。
なかなかに最悪な気分になりました。
お気に入りしてくださった方、申し訳ありません。
というかしょっちゅう二行も三行も行間が空いてる小説をよくお気に入りしてくださいましたね。
お気に入りしてくださった方々には幸せになってほしいです。
無属性魔法使いの下剋上~現代日本の知識を持つ魔導書と契約したら、俺だけが使える「科学魔法」で学園の英雄に成り上がりました~
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は今日から、俺の主(マスター)だ」――魔力を持たない“無能”と蔑まれる落ちこぼれ貴族、ユキナリ。彼が手にした一冊の古びた魔導書。そこに宿っていたのは、異世界日本の知識を持つ生意気な魂、カイだった!
「俺の知識とお前の魔力があれば、最強だって夢じゃない」
主従契約から始まる、二人の秘密の特訓。科学的知識で魔法の常識を覆し、落ちこぼれが天才たちに成り上がる! 無自覚に甘い主従関係と、胸がすくような下剋上劇が今、幕を開ける!
【完結】すまない民よ。その聖騎士団、実は全員俺なんだ
一終一(にのまえしゅういち)
ファンタジー
俺こと“有塚しろ”が転移した先は巨大モンスターのうろつく異世界だった。それだけならエサになって終わりだったが、なぜか身に付けていた魔法“ワンオペ”によりポンコツ鎧兵を何体も召喚して命からがら生き延びていた。
百体まで増えた鎧兵を使って騎士団を結成し、モンスター狩りが安定してきた頃、大樹の上に人間の住むマルクト王国を発見する。女王に入国を許されたのだが何を血迷ったか“聖騎士団”の称号を与えられて、いきなり国の重職に就くことになってしまった。
平和に暮らしたい俺は騎士団が実は自分一人だということを隠し、国民の信頼を得るため一人百役で鎧兵を演じていく。
そして事あるごとに俺は心の中で呟くんだ。
『すまない民よ。その聖騎士団、実は全員俺なんだ』ってね。
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜
あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい!
ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット”
ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで?
異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。
チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。
「────さてと、今日は何を読もうかな」
これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。
◆小説家になろう様にて、先行公開中◆
◆恋愛要素は、ありません◆
私の薬華異堂薬局は異世界につくるのだ
柚木 潤
ファンタジー
薬剤師の舞は、亡くなった祖父から託された鍵で秘密の扉を開けると、不思議な薬が書いてある古びた書物を見つけた。
そしてその扉の中に届いた異世界からの手紙に導かれその世界に転移すると、そこは人間だけでなく魔人、精霊、翼人などが存在する世界であった。
舞はその世界の魔人の王に見合う女性になる為に、異世界で勉強する事を決断する。
舞は薬師大学校に聴講生として入るのだが、のんびりと学生をしている状況にはならなかった。
以前も現れた黒い影の集合体や、舞を監視する存在が見え隠れし始めたのだ・・・
「薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ」の続編になります。
主人公「舞」は異世界に拠点を移し、薬師大学校での学生生活が始まります。
前作で起きた話の説明も間に挟みながら書いていく予定なので、前作を読んでいなくてもわかるようにしていこうと思います。
また、意外なその異世界の秘密や、新たな敵というべき存在も現れる予定なので、前作と合わせて読んでいただけると嬉しいです。
以前の登場人物についてもプロローグのに軽く記載しましたので、よかったら参考にしてください。
追放されたお荷物記録係、地味スキル《記録》を極めて最強へ――気づけば勇者より強くなってました
KABU.
ファンタジー
「お前の《記録》なんて役に立たない。もうついてくるな」
勇者パーティの“お荷物”扱いに耐えてきたライトは、
ついにダンジョン最深部で置き去りにされる。
追放すらできない規約のせいで、
“事故死”に見せかけて排除しようとしたのだ。
だがその死地で、ライトのスキル《記録》が進化した。
《超記録》――
敵のスキルや魔法、動きまですべてを記録し、即座に使えるようになる最強格の能力。
生き延びたライトはレグナの街で冒険者として再出発。
努力で《成長》スキルを獲得し、
記録したスキルや魔法は使うほど強化されていく。
やがて《超記録》は最終進化《アカシックレコード》へ。
対象を見ただけでステータスや行動パターンが分かり、
記録した力を即座に上位化し、さらに合成して新たな力まで生み出す究極スキル。
一方、勇者パーティはライトを失った途端に依頼成功率が大幅に低下。
さらに魔王軍四天王の暗躍によって状況は悪化し、ついには洗脳されてライトに牙をむく。
街を襲うドラゴン、仲間それぞれの過去、四天王との連戦。
優しく努力家のライトは、出会った仲間と共に確実に強くなっていく。
捨てられた記録係が、世界最強へと進化する。
爽快無双×成長ドラマの大長編ファンタジー開幕。
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる