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七百三十四話 壁から逃げない
「さて、後はザハークだけだが……凄いことになってるな」
「そうですね。凄いことになってます」
クリムゾンリビングナイトとのタイマンに挑んだザハーク……武器は自身が造ったロングソード。
性能は悪くなく、強化系の効果も付与されている。
しかし、それはクリムゾンリビングナイトが装備しているロングソードも同じ。
条件は対等であり、そこにはザハークが望む熱い戦いがあった。
(この感じ……当たり前だが、ファイヤドレイクより上だな!!!)
上級者向けダンジョンの下層に突入してから、タイマンで戦ってきたモンスターの中で、ザハーク的に一番強いと感じたのはファイヤドレイクだった。
勿論、溶岩竜やガルムの方が実力は上だが、タイマンで戦ってはいない。
(このクリムゾンリビングナイトと溶岩竜……どちらの方が上だ?)
戦いには参戦したが、自分一人で臨んだ訳ではないバトル。
しかし、ある程度の戦力は把握している。
(堅さは溶岩竜の方が上……一撃の威力もクリムゾンリビングナイトに負けてないと思うが、やはり速さが足りないか)
現在バチバチに斬り合っているクリムゾンリビングナイトは、今までザハークが戦ってきたモンスターの中でも、トップクラスの速さを持つ。
「ふんっ!!!!」
「……」
加えて、ザハークが力を込めて放った斬撃を受け止める力もある。
(この力があれば、溶岩竜の堅牢な防御力を突破できそうだ)
おそらく溶岩竜とクリムゾンリビングナイトが戦えば、クリムゾンリビングナイトが勝つだろうと思えた。
であれば……先日ソウスケが戦った、ガルムが相手ならどうだろうか。
クリムゾンリビングナイトも素早いが……ザハークの見立てでは、ガルムはその上をいく。
(爪や牙の切れ味も優れているだろうが、ガルムの一番の武器はあのスピードだろう……であれば、この紅の騎士は、爪や牙切り刻まれて終わりか?)
上級者向けダンジョンで、実は最強のモンスターはラスボス部屋に現れるクリムゾンリビングナイトではなく、稀に出現するガルムなのか……一瞬そう思ったが、その考えを直ぐに否定した。
ザハークはクリムゾンリビングナイトと戦い始めてから、単純にロングソードを振るうのではなく、フェイントを組み込みながら戦っている。
にも拘らず、クリムゾンリビングナイトはそのフェイントに引っ掛かることなく、冷静に対処してしまう。
(これだけ冷静に動けるのであれば、ガルムの動きを読んで強力な一撃を叩きこめそうだな)
やはり、上級者向けダンジョン最強のモンスターは、今自分が戦っているクリムゾンリビングナイト……そう思うと、自然とテンションが上がってしまう。
しかし……ここでロングソード以外の攻撃は行ったりせず、続けてロングソードだけでクリムゾンリビングナイトを倒そうとする。
体術や魔法を使えば戦いを有利に進められるだろう……だが、ザハーク的にはそれでは意味がない。
剣術のレベルが低いから剣術を磨こうという思いもあるが、単純に多数の手札を使ってクリムゾンリビングナイトに勝ったとしても……自分が成長できた気がしないと予感。
ここで一つ、確実にレベルアップするために、ひたすらロングソードだけで挑む。
(しかし、ナイトなだけあって、剣術の腕はやはり、俺より上だな!!)
まだお互いに大きく動いていないが、それでも剣の力量は自分より相手の方が上だと深く感じた。
だからといって「じゃぁ、蹴りや攻撃魔法を使おう」という考えにはならない。
確実に成長する為には……その壁から絶対に逃げない。
ザハークは一つでも多く、クリムゾンリビングナイトから動きを盗もうと務めた。
「……」
とはいえ、クリムゾンリビングナイトの目的は侵入者であるザハークや、エルダーリッチと戦っているソウスケとミレアナの排除。
ザハークの考えなど、知ったことではない。
「そうですね。凄いことになってます」
クリムゾンリビングナイトとのタイマンに挑んだザハーク……武器は自身が造ったロングソード。
性能は悪くなく、強化系の効果も付与されている。
しかし、それはクリムゾンリビングナイトが装備しているロングソードも同じ。
条件は対等であり、そこにはザハークが望む熱い戦いがあった。
(この感じ……当たり前だが、ファイヤドレイクより上だな!!!)
上級者向けダンジョンの下層に突入してから、タイマンで戦ってきたモンスターの中で、ザハーク的に一番強いと感じたのはファイヤドレイクだった。
勿論、溶岩竜やガルムの方が実力は上だが、タイマンで戦ってはいない。
(このクリムゾンリビングナイトと溶岩竜……どちらの方が上だ?)
戦いには参戦したが、自分一人で臨んだ訳ではないバトル。
しかし、ある程度の戦力は把握している。
(堅さは溶岩竜の方が上……一撃の威力もクリムゾンリビングナイトに負けてないと思うが、やはり速さが足りないか)
現在バチバチに斬り合っているクリムゾンリビングナイトは、今までザハークが戦ってきたモンスターの中でも、トップクラスの速さを持つ。
「ふんっ!!!!」
「……」
加えて、ザハークが力を込めて放った斬撃を受け止める力もある。
(この力があれば、溶岩竜の堅牢な防御力を突破できそうだ)
おそらく溶岩竜とクリムゾンリビングナイトが戦えば、クリムゾンリビングナイトが勝つだろうと思えた。
であれば……先日ソウスケが戦った、ガルムが相手ならどうだろうか。
クリムゾンリビングナイトも素早いが……ザハークの見立てでは、ガルムはその上をいく。
(爪や牙の切れ味も優れているだろうが、ガルムの一番の武器はあのスピードだろう……であれば、この紅の騎士は、爪や牙切り刻まれて終わりか?)
上級者向けダンジョンで、実は最強のモンスターはラスボス部屋に現れるクリムゾンリビングナイトではなく、稀に出現するガルムなのか……一瞬そう思ったが、その考えを直ぐに否定した。
ザハークはクリムゾンリビングナイトと戦い始めてから、単純にロングソードを振るうのではなく、フェイントを組み込みながら戦っている。
にも拘らず、クリムゾンリビングナイトはそのフェイントに引っ掛かることなく、冷静に対処してしまう。
(これだけ冷静に動けるのであれば、ガルムの動きを読んで強力な一撃を叩きこめそうだな)
やはり、上級者向けダンジョン最強のモンスターは、今自分が戦っているクリムゾンリビングナイト……そう思うと、自然とテンションが上がってしまう。
しかし……ここでロングソード以外の攻撃は行ったりせず、続けてロングソードだけでクリムゾンリビングナイトを倒そうとする。
体術や魔法を使えば戦いを有利に進められるだろう……だが、ザハーク的にはそれでは意味がない。
剣術のレベルが低いから剣術を磨こうという思いもあるが、単純に多数の手札を使ってクリムゾンリビングナイトに勝ったとしても……自分が成長できた気がしないと予感。
ここで一つ、確実にレベルアップするために、ひたすらロングソードだけで挑む。
(しかし、ナイトなだけあって、剣術の腕はやはり、俺より上だな!!)
まだお互いに大きく動いていないが、それでも剣の力量は自分より相手の方が上だと深く感じた。
だからといって「じゃぁ、蹴りや攻撃魔法を使おう」という考えにはならない。
確実に成長する為には……その壁から絶対に逃げない。
ザハークは一つでも多く、クリムゾンリビングナイトから動きを盗もうと務めた。
「……」
とはいえ、クリムゾンリビングナイトの目的は侵入者であるザハークや、エルダーリッチと戦っているソウスケとミレアナの排除。
ザハークの考えなど、知ったことではない。
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