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七百六十六話 時間も場所も気にする必要はない
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「ほぅ、そんな事があったのか」
「そうなんだよ。依頼主に悪気があるとは思わないけど、凄い今更感があるというか……まっ、元々頼まれても受けるつもりはなかったし」
現在、先日と同じく街から遺跡に向かい、まだ機能している遺跡を探索。
眠っていた超名槍のレヴァルグはなくなっても、まだモンスターがどの階層にもウロチョロしているので、狩場としては問題無い。
「私たちには本当に意味のない依頼でしたね」
「本当にそうなんだよな……念のため、戻ってから数日後に出発するか」
特にやましい事はないと依頼主に証明するため、あと数泊することが決定。
(数日だと、特に行きたい場所が決まらなさそうだし……偶には、気ままに旅をするのもありかもな)
気ままな旅もありだと思いつつも、探索中のソウスケは大体、次の目的地について考えていた。
「ブモォォアアアアアアッ!!!!」
「ほぅ、良い闘気ではないか」
もう遺跡内で強敵に遭遇することはないだろう……と思っていたソウスケたちだが、運良くミノタウロスに遭遇。
上級者向けダンジョンで遭遇したような亜種ではないが、通常のミノタウロスもランクはB。
十分強敵に値するモンスターであり……強敵ならばということで、ザハークが勇ましく一歩前に出た。
「ソウスケさん」
「あぁ、勿論良いぞ」
「感謝する」
ザハークが何を言いたのかを理解しているソウスケは、あっさりと了承。
「さぁ、良い戦いをしよう」
既に目的である超名槍、レヴァルグをゲットしており……それ以外の目的は特にない。
なので、ザハークはミノタウロスとのバトルを思う存分に楽しめる。
(良い武器を持っているな)
石斧ではなく、丁寧な装飾が施されている大剣を持つミノタウロス。
自作の中でも割と自信作な大剣を取り出し、対抗するザハーク。
お互いにパワー寄りの新た能力を有しているため、激しい斬り合いが行われる。
ザハークの大剣には火が纏われており、ミノタウロスが持つ大剣には風が纏われている。
どちらも轟火、暴風と言える魔力を纏っており、戦いの余波で周囲の壁が傷付く。
(あのミノタウロス、かなり大剣の扱いに慣れてるな。もしかして、オールドオーガには及ばずとも、それなりに生きてる個体か?)
ミノタウロスの動きから、人に近いものを感じたソウスケ。
(大剣術のスキルレベルは……最低でも三はありそうですね)
冒険者にとっては、スキルレベル三もあれば一流と呼ばれる段階。
ただ、現在ザハークが戦闘欲にまみれた笑みを浮かべながら斬り合っている対戦相手、ミノタウロスはスキルレベル五の大剣術を有している。
肉体レベルはランク通りBだが、武器を扱う練度を考えると、Aランクに匹敵する可能性はある。
(でも、ザハークが勝てる可能性があると思ってるからか……またうっかり殺されたい奴らがいるみたいだな)
現在ソウスケたちがいる階層はかなり深く、通路も広く長い。
ザハークとミノタウロスを見ている者たちは……かなり離れた場所におり、普通なら目の前で戦っている仲間を心配して気付かないかもしれないが、ソウスケはザハークが必ず勝つと信じている。
「ソウスケさん、どうやら黒のようです」
「そうか。ありがと」
ルール破り野郎たちの気配にミレアナも気付いており、優れた聴力で話し声を拾い、その者たちが完全に黒なのを把握。
きっちりソウスケに事実を伝えた。
(いつか本当に殺されるぞ)
なんて呟きながら、三つのウィンドランスをハイエナたちにぶつかるギリギリの場所へ放つ。
当然、ハイエナを考えていた者たちは驚く。
それなりにレベルは高いので直ぐに飛び退いたが、ソウスケが自分たちの方向に向かって攻撃魔法を放った。
その攻撃がギリギリ自分たちに当らない場所に放たれていたことで……色々とバレていることに気付き、「いきなり攻撃してくるとか、頭おかしいんじゃねぇのか!!」と言いたい気持ちをグッと堪え、脱兎のごとく逃げた。
ーーーーーーーーーーーーー
新作、カバディ男の異世界転生。狩られたい奴はかかってこい!! の投稿を始めました。
読んでもらえると幸いです。
「そうなんだよ。依頼主に悪気があるとは思わないけど、凄い今更感があるというか……まっ、元々頼まれても受けるつもりはなかったし」
現在、先日と同じく街から遺跡に向かい、まだ機能している遺跡を探索。
眠っていた超名槍のレヴァルグはなくなっても、まだモンスターがどの階層にもウロチョロしているので、狩場としては問題無い。
「私たちには本当に意味のない依頼でしたね」
「本当にそうなんだよな……念のため、戻ってから数日後に出発するか」
特にやましい事はないと依頼主に証明するため、あと数泊することが決定。
(数日だと、特に行きたい場所が決まらなさそうだし……偶には、気ままに旅をするのもありかもな)
気ままな旅もありだと思いつつも、探索中のソウスケは大体、次の目的地について考えていた。
「ブモォォアアアアアアッ!!!!」
「ほぅ、良い闘気ではないか」
もう遺跡内で強敵に遭遇することはないだろう……と思っていたソウスケたちだが、運良くミノタウロスに遭遇。
上級者向けダンジョンで遭遇したような亜種ではないが、通常のミノタウロスもランクはB。
十分強敵に値するモンスターであり……強敵ならばということで、ザハークが勇ましく一歩前に出た。
「ソウスケさん」
「あぁ、勿論良いぞ」
「感謝する」
ザハークが何を言いたのかを理解しているソウスケは、あっさりと了承。
「さぁ、良い戦いをしよう」
既に目的である超名槍、レヴァルグをゲットしており……それ以外の目的は特にない。
なので、ザハークはミノタウロスとのバトルを思う存分に楽しめる。
(良い武器を持っているな)
石斧ではなく、丁寧な装飾が施されている大剣を持つミノタウロス。
自作の中でも割と自信作な大剣を取り出し、対抗するザハーク。
お互いにパワー寄りの新た能力を有しているため、激しい斬り合いが行われる。
ザハークの大剣には火が纏われており、ミノタウロスが持つ大剣には風が纏われている。
どちらも轟火、暴風と言える魔力を纏っており、戦いの余波で周囲の壁が傷付く。
(あのミノタウロス、かなり大剣の扱いに慣れてるな。もしかして、オールドオーガには及ばずとも、それなりに生きてる個体か?)
ミノタウロスの動きから、人に近いものを感じたソウスケ。
(大剣術のスキルレベルは……最低でも三はありそうですね)
冒険者にとっては、スキルレベル三もあれば一流と呼ばれる段階。
ただ、現在ザハークが戦闘欲にまみれた笑みを浮かべながら斬り合っている対戦相手、ミノタウロスはスキルレベル五の大剣術を有している。
肉体レベルはランク通りBだが、武器を扱う練度を考えると、Aランクに匹敵する可能性はある。
(でも、ザハークが勝てる可能性があると思ってるからか……またうっかり殺されたい奴らがいるみたいだな)
現在ソウスケたちがいる階層はかなり深く、通路も広く長い。
ザハークとミノタウロスを見ている者たちは……かなり離れた場所におり、普通なら目の前で戦っている仲間を心配して気付かないかもしれないが、ソウスケはザハークが必ず勝つと信じている。
「ソウスケさん、どうやら黒のようです」
「そうか。ありがと」
ルール破り野郎たちの気配にミレアナも気付いており、優れた聴力で話し声を拾い、その者たちが完全に黒なのを把握。
きっちりソウスケに事実を伝えた。
(いつか本当に殺されるぞ)
なんて呟きながら、三つのウィンドランスをハイエナたちにぶつかるギリギリの場所へ放つ。
当然、ハイエナを考えていた者たちは驚く。
それなりにレベルは高いので直ぐに飛び退いたが、ソウスケが自分たちの方向に向かって攻撃魔法を放った。
その攻撃がギリギリ自分たちに当らない場所に放たれていたことで……色々とバレていることに気付き、「いきなり攻撃してくるとか、頭おかしいんじゃねぇのか!!」と言いたい気持ちをグッと堪え、脱兎のごとく逃げた。
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