転移したらダンジョンの下層だった

Gai

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八百五十三話 それが最低条件

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(……こうなるかもと予想はしてたけど、ん~~~~……やっぱりミレアナは超美人だって思うしかないか)

令嬢たちに演舞を見せ、一人の令嬢に強くなる為に重要な事を細かく教えた日の翌日、ソウスケの目の前には三人の若い騎士たちがいた。

「ふぅ~~~~……三人とも、とりあえず朝食食べませんか?」

「「「はい!!!」」」

三人の年齢はソウスケよりも上。
完全にソウスケが歳下なのだが……目の前の少年が王から褒美を受け取るほどの戦果を上げたという話を既に耳にしている。

加えて、実際にソウスケ(本体)が最終決戦でルクローラ王国の実力者である騎士との戦闘光景を、実際にその場にいた実力がある高位騎士である上司たちから教えられた。

見た目で判断すれば痛い目に合う。
その言葉を見事体現した人物が目の前に言える。
それが三人の共通認識。

「それで……三人は、ミレアナに交際を申し込みたい。という事でよろしいでしょうか」

ソウスケから問われた三人は深く頷いた。

「……そうらしいけどミレアナさん。どうするん?」

「私としては、第一に強い人にしか興味はありません」

実際のところそういう訳ではないのだが、常に傍に居る人物の戦闘力が桁違いなため、自然ともし自分の隣にソウスケ以外の男が立つということを考えると……第一に欲しいのは高い戦闘力となった。

「まっ、そうなるよな……んで、具体的にどれぐらいの強さが必要なんだ?」

あなた達には特に興味はありません。
そう口にしないということは、ここに来た騎士たちの気持ちを速攻で叩き潰すつもりはないと把握し、話を続ける。

「そうですね…………とりあえず、Bランクのモンスターを一人で倒せるだけの戦闘力は欲しいですね」

「「「ッ!!!!!」」」

三人とも大なり小なり、厳しいという心の中の叫びが顔に現れていた。

彼等は決して騎士という名前だけを被ってるゴロツキ、チンピラなどではない。
騎士という爵位に、職業に相応しいだけの実力を有している。
ただ……現時点ではBランクモンスターをソロで倒せるだけの実力は持っていなかった。

あと数年か五年。
それぐらいの時間、真剣に鍛錬と稽古を続ければ可能性は十分にある。

だがしかし、今すぐにというのは非常に厳しい。

「Bランクって言うとコボルトキングや普通のパラデットスコーピオン、エルダートレントやヒートミノタウロス、ケルベロスにオルトロスやバーンティガー……後グレートウルフやファイヤドレイクとかか?」

過去、そしてここ最近戦ったBランクモンスターを並べる。

ソウスケたちが今まで戦ってきたBランクモンスターの名前を聞き、改めて目の前の集団は超人集団なのだと再把握。

「手頃と言うか、何度も挑戦するなら学術都市にある上級者向けダンジョンがお勧めです」

「そ、そこには多くのBランクモンスターが生息している、のですか」

「中級者向けダンジョンにも生息してますけど、上級者向けダンジョンなら三十一階層から四十階層の間だとちょこちょこ生息してて、四十一階層から五十階層の間であれば、普通に徘徊してます」

「「「……」」」

三人ともごくりと息を飲み、その光景を想像し……急に体が震えた。

「ただ、まぁ……地上でBランクモンスターを探して討伐するのも大変だと思いますけど、ダンジョンに向かうとなれば、まずBランクモンスターが出現する階層まで探索しなければならないんで、結構大変だと思います」

彼等は部隊でBランクモンスターとの戦闘経験はある。
しかし、ダンジョンに潜った経験はまだ一度もない。

そんな彼らがダンジョンに無理矢理潜るのは自殺行為である、入念に準備しなければならず、その為にはそれなりに金がかかる。
とはいえ、三人ともそこに行けば必ずBランクモンスターが現れるという情報は非常に有難いものだと解っている。

その後、三人は朝食を食べ終わるまでの間、ソウスケにダンジョンについて質問を行い、その後は特に居残ることなくソウスケたちに深く頭を下げ、宿から出ていった。
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