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千四十一話 真面目で良かった
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「アラッド、本当に助かりました」
夕食時、迷惑を掛けたお詫びという事で、フローレンスはアラッドたちに夕食をご馳走していた。
「もう何度も聞いた……というか、お前が気にする必要はない。だから、もう感謝の言葉は十分だ」
フローレンスの言葉に対し、アラッドは「もう解ったから」という思いは隠さずに返す。
敬愛するフローレンスに対してその態度は何だ!!!!! ……と、フローレンス大好きツインズであるソルとルーナは……いつものように突っ掛かることはなく、なんなら鋭い視線すら向けることはなかった。
(……あれが、アラッドさんの本気……っ)
(…………はぁ~~~~~。それとこれとは、話しが違うって解ってるのに……クソッ!!!)
狂化まで使用し、切り札の一つである迅罰まで手に持つ状態のアラッドを見た二人。
本気で戦う姿は過去に視たことがあるものの、その状態で怒るアラッドを見たのは前回が初。
アラッド自身……クソおバカな騎士たちに対して怒号を放ったのだが……その怒りオーラは後方までビシバシと伝わっており、ソルは小鹿の様に脚が震え……ルーナに関して軽く肩を叩かれようものなら、恥ずかし過ぎる姿は多くの男性騎士に見られたかもしれない。
そんな中、ソルはアラッドが怒りを零す姿を思い出し、ビビって「フローレンス様に対してその態度はなんだ!! シャキッと答えろ!!!」と言えない自分に情けなさを感じていた。
「とはいえ………………」
「? なんでしょうか」
「お前が真面目な騎士で良かったなと思っただけだ」
貴族の令息として、一応騎士の爵位を持つ者として……今回の件で私情を丸出しにしたおバカ騎士たちの中にも、自分がバカなことをしている自覚を持っている者がいるだろうと思いたい。
そして、実際に自覚をしている騎士たちがいると仮定した場合……フローレンスには、自覚している者が尚、自分ではない男と共にいるのが気に食わないと思わさせる魅力あるのだと思うと……ある種の恐ろしさを感じた。
「フローレンスさんが真面目な騎士なんて、超今更な話なんじゃないの?」
「だとしても、それで良かったと思ってな……」
「…………アラッドさんの良かったという思いは、フローレンス様に傾国の思惑、可能性がなくて良かったと……そういう意味でしょうか」
「あぁ、そうだ。お前らもそう思わないか」
直ぐ傍に本人がいるというのに、悪びれる様子もなくその通りだと……お前たちもそう思わないかと口にするアラッドに、やはりこの男は……と思う部分が湧き上がる。
だが、フローレンスを尊敬しているルーナやソルだからこそ、アラッドの言いたい事に納得してしまうところがある。
「……否定はしません」
「そうだろ」
「アラッド、私にそういった才はありませんよ」
「才がないというより、そもそもやる気がないというだけの話だろ…………まぁ、国を傾かせはせずとも、野郎の気持ちは傾かせてるかもしれないけどな」
「「「「「…………」」」」」
アラッドの言葉に誰かがツッコむかと思いきや、誰もツッコまず……寧ろルーナたち五人が沈黙してしまった。
「ガルーレみたいなところがある、か……解らなくは、ないかな」
「うちとフローレンスさんに共通点なんて、年齢の割に強いってところぐらいしかなくない?」
「……ガルーレ、これまで何人の冒険者から告白されてきた?」
「いきなり恋バナ? 別に良いけど…………ん~~~~、多分二十人以上とか?」
二十人以上という数に、スティームは特に驚くことはなく……寧ろこれから増えるだろうなと思った。
「それだけ告白されるという事は、男性冒険者たちがガルーレは自分に気があるんじゃないかって思ってしまう場面があるんだよ」
「つまり…………どういう事?」
「思わせぶりな態度を取ってしまってるんじゃないかってことだ」
冒険者として活動する者たちの中には、それなりに顔が良い者もいるが、割合的には平均……もしくは平均以下の顔面偏差値を持つ野郎の方が多い。
そういった者たちは、モテるという経験を体験しないため……コミュニケーション能力が不足している者ではなくとも、それなりに容姿が整っている、スタイルの良い女性冒険者たちから思わせぶりな態度を取られれば……もしかしたら儚過ぎる希望を抱いてしまう可能性がそこそこ高い。
「えぇ~~~~、別にそんな……そんな……………………そんな?」
「アラッド、思わせぶりな態度というのは、いったいどういった対応の事を言うのでしょうか」
悩むガルーレを一旦置いておき、本題の内容を尋ねるフローレンス。
「ボディータッチが多い、話し方がフランク、距離が近い……ざっとこんな感じか」
「ふむ、なるほど……………………………………私としましては、あまりそれらの内容に当てはまる行動をしていないと思うのですが」
赤ワインを呑みながら、じっくりと過去の自分の行動を振り返り、アラッドが話す内容には当てはまらないと答える。
フローレンスが忘れているだけ……という訳ではなかった。
ただ、ガルーレとフローレンスとでは、立場違う。
要因はそこにあった。
夕食時、迷惑を掛けたお詫びという事で、フローレンスはアラッドたちに夕食をご馳走していた。
「もう何度も聞いた……というか、お前が気にする必要はない。だから、もう感謝の言葉は十分だ」
フローレンスの言葉に対し、アラッドは「もう解ったから」という思いは隠さずに返す。
敬愛するフローレンスに対してその態度は何だ!!!!! ……と、フローレンス大好きツインズであるソルとルーナは……いつものように突っ掛かることはなく、なんなら鋭い視線すら向けることはなかった。
(……あれが、アラッドさんの本気……っ)
(…………はぁ~~~~~。それとこれとは、話しが違うって解ってるのに……クソッ!!!)
狂化まで使用し、切り札の一つである迅罰まで手に持つ状態のアラッドを見た二人。
本気で戦う姿は過去に視たことがあるものの、その状態で怒るアラッドを見たのは前回が初。
アラッド自身……クソおバカな騎士たちに対して怒号を放ったのだが……その怒りオーラは後方までビシバシと伝わっており、ソルは小鹿の様に脚が震え……ルーナに関して軽く肩を叩かれようものなら、恥ずかし過ぎる姿は多くの男性騎士に見られたかもしれない。
そんな中、ソルはアラッドが怒りを零す姿を思い出し、ビビって「フローレンス様に対してその態度はなんだ!! シャキッと答えろ!!!」と言えない自分に情けなさを感じていた。
「とはいえ………………」
「? なんでしょうか」
「お前が真面目な騎士で良かったなと思っただけだ」
貴族の令息として、一応騎士の爵位を持つ者として……今回の件で私情を丸出しにしたおバカ騎士たちの中にも、自分がバカなことをしている自覚を持っている者がいるだろうと思いたい。
そして、実際に自覚をしている騎士たちがいると仮定した場合……フローレンスには、自覚している者が尚、自分ではない男と共にいるのが気に食わないと思わさせる魅力あるのだと思うと……ある種の恐ろしさを感じた。
「フローレンスさんが真面目な騎士なんて、超今更な話なんじゃないの?」
「だとしても、それで良かったと思ってな……」
「…………アラッドさんの良かったという思いは、フローレンス様に傾国の思惑、可能性がなくて良かったと……そういう意味でしょうか」
「あぁ、そうだ。お前らもそう思わないか」
直ぐ傍に本人がいるというのに、悪びれる様子もなくその通りだと……お前たちもそう思わないかと口にするアラッドに、やはりこの男は……と思う部分が湧き上がる。
だが、フローレンスを尊敬しているルーナやソルだからこそ、アラッドの言いたい事に納得してしまうところがある。
「……否定はしません」
「そうだろ」
「アラッド、私にそういった才はありませんよ」
「才がないというより、そもそもやる気がないというだけの話だろ…………まぁ、国を傾かせはせずとも、野郎の気持ちは傾かせてるかもしれないけどな」
「「「「「…………」」」」」
アラッドの言葉に誰かがツッコむかと思いきや、誰もツッコまず……寧ろルーナたち五人が沈黙してしまった。
「ガルーレみたいなところがある、か……解らなくは、ないかな」
「うちとフローレンスさんに共通点なんて、年齢の割に強いってところぐらいしかなくない?」
「……ガルーレ、これまで何人の冒険者から告白されてきた?」
「いきなり恋バナ? 別に良いけど…………ん~~~~、多分二十人以上とか?」
二十人以上という数に、スティームは特に驚くことはなく……寧ろこれから増えるだろうなと思った。
「それだけ告白されるという事は、男性冒険者たちがガルーレは自分に気があるんじゃないかって思ってしまう場面があるんだよ」
「つまり…………どういう事?」
「思わせぶりな態度を取ってしまってるんじゃないかってことだ」
冒険者として活動する者たちの中には、それなりに顔が良い者もいるが、割合的には平均……もしくは平均以下の顔面偏差値を持つ野郎の方が多い。
そういった者たちは、モテるという経験を体験しないため……コミュニケーション能力が不足している者ではなくとも、それなりに容姿が整っている、スタイルの良い女性冒険者たちから思わせぶりな態度を取られれば……もしかしたら儚過ぎる希望を抱いてしまう可能性がそこそこ高い。
「えぇ~~~~、別にそんな……そんな……………………そんな?」
「アラッド、思わせぶりな態度というのは、いったいどういった対応の事を言うのでしょうか」
悩むガルーレを一旦置いておき、本題の内容を尋ねるフローレンス。
「ボディータッチが多い、話し方がフランク、距離が近い……ざっとこんな感じか」
「ふむ、なるほど……………………………………私としましては、あまりそれらの内容に当てはまる行動をしていないと思うのですが」
赤ワインを呑みながら、じっくりと過去の自分の行動を振り返り、アラッドが話す内容には当てはまらないと答える。
フローレンスが忘れているだけ……という訳ではなかった。
ただ、ガルーレとフローレンスとでは、立場違う。
要因はそこにあった。
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