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少年期[351]最終的な極地は
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「おはようアレナ」
「おはようゼルート、もっと寝とかなくて良かったの?」
「大丈夫だ。あれ以上寝てたら逆に体が痛くなりそうだったからな」
寝過ぎて体が痛い。決して不思議な現象では無い。
ゼルートも前世で休日の時は稀に昼まで寝過ぎて起きると体が痛く感じる事が多々あった。
「あぁ、その感覚は分るわね。折角の休日だからってたくさん寝るのだけど、いざ起きたら何故か体の節々が痛い」
「そういう事だ。それで、生徒達の自主練をやってるみたいだけど、何か俺がする事はあるか?」
「そうねぇ・・・・・・ゼルートは、そもそも訓練をして得るであろう最終的な物は何だと考える?」
訓練の先に得るものは何か。
ゼルートは少々哲学的な質問だなと思いながら少しの間考える。
その時間、ゼルートが現れた事に気が付いた生徒達は訓練を一旦止め、全員がどんな答えが出るのかを待っていた。
「・・・・・・・・・・・・訓練で得る物、考えは人それぞれだと思う。けど行き着く極地? 的なのはやっぱりあれだろ。考えるより体が先に動く、その一点じゃないか?」
相手が強く、数が多くなれば当然頭に入って来る情報量は多くなる。
戦う人はそれを高速で処理しなければならない。ただ考えれば考える程選択肢が多くなる。選択肢が多くなればなるほど・・・・・・どれが最善の選択肢なのか解らなくなる。
ただ、そんな状況の中で全く何も考えていない・・・・・・訳では無く勝つために、もしくは生き残るためにどうすれば良いかを今までの経験から直感的に導き出し、それを実行する。
それが成功するかは置いといて。
「まぁ、その人自身が自分の出来る事を全て把握していて周囲の状況も同様に把握して出来る感じだとは思うけど」
「・・・・・・なるほど。確かに訓練や経験を重ねる事で行き着く極地ね。一つ質問だけど、ゼルートは既にそこに辿り着いてるの?」
「・・・・・・さぁ? 選択する速度はそこそこ速くなったと思うけど、瞬時にこれが最適だろうって判断はまだ出来ていない」
操る武器の数の多さや、実戦で使用できる魔法の多さによりゼルートの選択肢は普通の冒険者より遥かに多い。
動体視力が良いゼルートはそれらをこの状況ではどれを使えば良いのかを判断する余裕があるが、目標にしている場所にはまだ辿り着いていない。
「まぁ、出来ない事は無いけどな」
「? 言ってることが矛盾してないかしら?」
「場合によるってことだ」
ゾーンに入る事で得た集中力により思考より体が先に動くようになった、とかでは無い。
ゼルートは自身の持つ力を異常だと思っており、これだけの力をもっているのならそうそう負ける事は無いだろうとも思っている。
なら場合によってはそれが可能になるというのはどういう事なのか。
それはゼルートが自身に錬金獣を造るときに仕込むプログラミングを自身に仕込んでるからである。
相手から精神に関わる攻撃を受け、意識が落ちる、睡魔に負けてしまう、周りを見境なく襲う凶暴な状態になってしまった場合に仕込んだプログラミングが発動する。
意識が無く、対峙している敵の思惑にやられて仲間を襲ってしまいそうになってもそれを無効化して敵を倒す為に行動できる・・・・・・とゼルートは信じている。
「場合によるねぇ・・・・・・そこら辺は少し気になるけど、今は置いときましょう。それでゼルートがその極地まで至る方法は?」
「ひたすら摸擬戦、実戦をして経験を積むしかないだろ。その他には・・・・・・自分がどんな事を出来るのか理解して、敵対する相手がどんな攻撃や動きを出来るのか把握する事じゃないか? 一つ目は自分自身の力を理解するって感じだけど、二つ目は実戦での経験も必要だが普通に魔物が何を出来るのか事前知識も必要になるな」
「合理的な考えね。それじゃ二つ目は学校の先生方が教える事だから私達は一つ目の摸擬戦に相手をしましょうか」
「・・・・・・オーケー。なるべく武器を変えて相手をするか」
ゼルートの最後の一言に生徒達や先生方にデック達ですら頭に?が浮かんだ。
「おはようゼルート、もっと寝とかなくて良かったの?」
「大丈夫だ。あれ以上寝てたら逆に体が痛くなりそうだったからな」
寝過ぎて体が痛い。決して不思議な現象では無い。
ゼルートも前世で休日の時は稀に昼まで寝過ぎて起きると体が痛く感じる事が多々あった。
「あぁ、その感覚は分るわね。折角の休日だからってたくさん寝るのだけど、いざ起きたら何故か体の節々が痛い」
「そういう事だ。それで、生徒達の自主練をやってるみたいだけど、何か俺がする事はあるか?」
「そうねぇ・・・・・・ゼルートは、そもそも訓練をして得るであろう最終的な物は何だと考える?」
訓練の先に得るものは何か。
ゼルートは少々哲学的な質問だなと思いながら少しの間考える。
その時間、ゼルートが現れた事に気が付いた生徒達は訓練を一旦止め、全員がどんな答えが出るのかを待っていた。
「・・・・・・・・・・・・訓練で得る物、考えは人それぞれだと思う。けど行き着く極地? 的なのはやっぱりあれだろ。考えるより体が先に動く、その一点じゃないか?」
相手が強く、数が多くなれば当然頭に入って来る情報量は多くなる。
戦う人はそれを高速で処理しなければならない。ただ考えれば考える程選択肢が多くなる。選択肢が多くなればなるほど・・・・・・どれが最善の選択肢なのか解らなくなる。
ただ、そんな状況の中で全く何も考えていない・・・・・・訳では無く勝つために、もしくは生き残るためにどうすれば良いかを今までの経験から直感的に導き出し、それを実行する。
それが成功するかは置いといて。
「まぁ、その人自身が自分の出来る事を全て把握していて周囲の状況も同様に把握して出来る感じだとは思うけど」
「・・・・・・なるほど。確かに訓練や経験を重ねる事で行き着く極地ね。一つ質問だけど、ゼルートは既にそこに辿り着いてるの?」
「・・・・・・さぁ? 選択する速度はそこそこ速くなったと思うけど、瞬時にこれが最適だろうって判断はまだ出来ていない」
操る武器の数の多さや、実戦で使用できる魔法の多さによりゼルートの選択肢は普通の冒険者より遥かに多い。
動体視力が良いゼルートはそれらをこの状況ではどれを使えば良いのかを判断する余裕があるが、目標にしている場所にはまだ辿り着いていない。
「まぁ、出来ない事は無いけどな」
「? 言ってることが矛盾してないかしら?」
「場合によるってことだ」
ゾーンに入る事で得た集中力により思考より体が先に動くようになった、とかでは無い。
ゼルートは自身の持つ力を異常だと思っており、これだけの力をもっているのならそうそう負ける事は無いだろうとも思っている。
なら場合によってはそれが可能になるというのはどういう事なのか。
それはゼルートが自身に錬金獣を造るときに仕込むプログラミングを自身に仕込んでるからである。
相手から精神に関わる攻撃を受け、意識が落ちる、睡魔に負けてしまう、周りを見境なく襲う凶暴な状態になってしまった場合に仕込んだプログラミングが発動する。
意識が無く、対峙している敵の思惑にやられて仲間を襲ってしまいそうになってもそれを無効化して敵を倒す為に行動できる・・・・・・とゼルートは信じている。
「場合によるねぇ・・・・・・そこら辺は少し気になるけど、今は置いときましょう。それでゼルートがその極地まで至る方法は?」
「ひたすら摸擬戦、実戦をして経験を積むしかないだろ。その他には・・・・・・自分がどんな事を出来るのか理解して、敵対する相手がどんな攻撃や動きを出来るのか把握する事じゃないか? 一つ目は自分自身の力を理解するって感じだけど、二つ目は実戦での経験も必要だが普通に魔物が何を出来るのか事前知識も必要になるな」
「合理的な考えね。それじゃ二つ目は学校の先生方が教える事だから私達は一つ目の摸擬戦に相手をしましょうか」
「・・・・・・オーケー。なるべく武器を変えて相手をするか」
ゼルートの最後の一言に生徒達や先生方にデック達ですら頭に?が浮かんだ。
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