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少年期[434]人が獣になれないとでも?
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「あらよっと」
襲い掛かるゴブリンやモンキー系の人型モンスターに向かって大きな斬撃を浴びせ、胴体をバラバラに。
まだ全力では無いにしろ、一匹も後ろに通さないつもりで戦っているゼルートの攻撃を完全に避けられるモンスターは多くない。
特に低ランクのモンスター達は容赦なく命を奪われていく。
「はっはっは!! そんな、ものか!!! もっと、全力で来い!!!!」
モンスターの腹を貫き、蹴り裂き、胴体の一部を掴んで武器の様に扱ってぶん回すルウナ。
こちらはゼルートと違って広範囲による攻撃では無いが、自身と一度でも敵対した相手は必ず潰されている。
仮に生きていたとしても、それをラームが見逃さない。
得意の水弾で急所を貫き、自分に近づく相手は触手の先端を槍に変えて串刺しにする。
『もっとどんどん来て良いよ! 全員ぶっ倒してあげるから!!!』
見た目は完全にただのスライム。
なのに異常な強さを見せつけるラームにモンスター達は戸惑いを隠せない。
しかしそんな隙を見逃すほどラームは甘くなく、奪ったスキルを使用して遠距離攻撃をぶっ放す。
「ふっふっふ、血が滾るというものだ」
雷剣を自在に扱い、戦場を動き回るゲイル。
モンスターにも武器を扱う個体もいるが、武器の性能の差にそもそもの身体能力の差を埋める事は出来ず、一振りで殆どのモンスターの命を散らす。
この二人と二体の攻撃は止まる事を知らず、目に見えて解る程にモンスターの数を減らしていく。
しかし四人とも完全に無傷とはいかず、常時周囲の動きを読んで行動しているが稀に選択したが防御か迎撃しかない場面がある。
そういった場面で攻撃を防御し、多少のダメージを負う。
だがそういった場合の対処も存在する。
『あっ、ゲイルがちょっとやられた』
奪ったスキルの中にはゼルートと同じ錬金術が存在し、素材さえ体に取り込めばレベル相応の物は作る事が出来る。
そして出来上がったポーションを水弾の様に飛ばし、ダメージを負った患部へと飛ばす。
乱戦では敵に間違えて当ててしまいそうになる回復方法かもしれないが、何度も水弾を自在に操れるように努力を重ねたラームにとって操る物体が水からポーションに変わっただけ。
なので敵モンスターに攻撃を当てる事無く味方に当てる事が出来る。
「相変わらずラームは球体を操るのが得意だな。てか、堅いのに自由自在に動く触手って中々にズルいよ、なっ!」
複数の氷刃を瞬時に放ち、襲い掛かる雑魚を瞬殺する。
そして自身に人型のモンスターが襲い掛かって来なくなったことに疑問を感じると、獣系のモンスターがゼルートを囲んでいた。
「ふーーーん。人型のモンスターは簡単に殺されるから、戦い辛そうである獣系のモンスターなら少しは俺にダメージを負わせる事が出来るかもしれないと、そんな事でも考えてんのか?」
見当違いな事を考えているんだなと思いながら、ゼルートはアイテムリングの中に一旦フロストグレイブを仕舞った。
「すうーーーー・・・・・・がぁああああああアアアアアアアアッーーーーーーーー!!!!!!! アアアッ!!!!!」
一息吸った後、離れた街まで戦いの音を割って届く様な雄叫びを上げ、両腕地面に叩き付ける。
ゼルートの拳が打ち付けられた場所は小さなクレーターになっており、それだけでモンスターどころか離れた場所で戦っている冒険者達をもビビらせる様な威嚇となっていた。
「五体での戦いが不得意だとでも思ってのか」
両拳を地面に叩き付けた後、ゼルートはそのまま起き上がらず、四足歩行に近い構えを取る。
「てめぇらがどんだけ数が多くても、俺は変わらず狩る側なんだよ」
見た目は完全に人。
なのだが、ゼルートを囲んでいる周囲のモンスター達には得体のしれない獣に見えた。
襲い掛かるゴブリンやモンキー系の人型モンスターに向かって大きな斬撃を浴びせ、胴体をバラバラに。
まだ全力では無いにしろ、一匹も後ろに通さないつもりで戦っているゼルートの攻撃を完全に避けられるモンスターは多くない。
特に低ランクのモンスター達は容赦なく命を奪われていく。
「はっはっは!! そんな、ものか!!! もっと、全力で来い!!!!」
モンスターの腹を貫き、蹴り裂き、胴体の一部を掴んで武器の様に扱ってぶん回すルウナ。
こちらはゼルートと違って広範囲による攻撃では無いが、自身と一度でも敵対した相手は必ず潰されている。
仮に生きていたとしても、それをラームが見逃さない。
得意の水弾で急所を貫き、自分に近づく相手は触手の先端を槍に変えて串刺しにする。
『もっとどんどん来て良いよ! 全員ぶっ倒してあげるから!!!』
見た目は完全にただのスライム。
なのに異常な強さを見せつけるラームにモンスター達は戸惑いを隠せない。
しかしそんな隙を見逃すほどラームは甘くなく、奪ったスキルを使用して遠距離攻撃をぶっ放す。
「ふっふっふ、血が滾るというものだ」
雷剣を自在に扱い、戦場を動き回るゲイル。
モンスターにも武器を扱う個体もいるが、武器の性能の差にそもそもの身体能力の差を埋める事は出来ず、一振りで殆どのモンスターの命を散らす。
この二人と二体の攻撃は止まる事を知らず、目に見えて解る程にモンスターの数を減らしていく。
しかし四人とも完全に無傷とはいかず、常時周囲の動きを読んで行動しているが稀に選択したが防御か迎撃しかない場面がある。
そういった場面で攻撃を防御し、多少のダメージを負う。
だがそういった場合の対処も存在する。
『あっ、ゲイルがちょっとやられた』
奪ったスキルの中にはゼルートと同じ錬金術が存在し、素材さえ体に取り込めばレベル相応の物は作る事が出来る。
そして出来上がったポーションを水弾の様に飛ばし、ダメージを負った患部へと飛ばす。
乱戦では敵に間違えて当ててしまいそうになる回復方法かもしれないが、何度も水弾を自在に操れるように努力を重ねたラームにとって操る物体が水からポーションに変わっただけ。
なので敵モンスターに攻撃を当てる事無く味方に当てる事が出来る。
「相変わらずラームは球体を操るのが得意だな。てか、堅いのに自由自在に動く触手って中々にズルいよ、なっ!」
複数の氷刃を瞬時に放ち、襲い掛かる雑魚を瞬殺する。
そして自身に人型のモンスターが襲い掛かって来なくなったことに疑問を感じると、獣系のモンスターがゼルートを囲んでいた。
「ふーーーん。人型のモンスターは簡単に殺されるから、戦い辛そうである獣系のモンスターなら少しは俺にダメージを負わせる事が出来るかもしれないと、そんな事でも考えてんのか?」
見当違いな事を考えているんだなと思いながら、ゼルートはアイテムリングの中に一旦フロストグレイブを仕舞った。
「すうーーーー・・・・・・がぁああああああアアアアアアアアッーーーーーーーー!!!!!!! アアアッ!!!!!」
一息吸った後、離れた街まで戦いの音を割って届く様な雄叫びを上げ、両腕地面に叩き付ける。
ゼルートの拳が打ち付けられた場所は小さなクレーターになっており、それだけでモンスターどころか離れた場所で戦っている冒険者達をもビビらせる様な威嚇となっていた。
「五体での戦いが不得意だとでも思ってのか」
両拳を地面に叩き付けた後、ゼルートはそのまま起き上がらず、四足歩行に近い構えを取る。
「てめぇらがどんだけ数が多くても、俺は変わらず狩る側なんだよ」
見た目は完全に人。
なのだが、ゼルートを囲んでいる周囲のモンスター達には得体のしれない獣に見えた。
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