万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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肝心な事

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模擬戦が終わり、夕食を食べ終えると空には既に月と星しか明かりが残っていない。

そんな時間に俺は専用寮を出て庭で一人短刀を振ってシャドーを行っている。
昼間にサルネさんと戦った時間はここ最近で一番高揚していたと思う。

それほどまでにあの模擬戦に満足し、クレア姉さんの友人達のレベルの高さが解った。
いや、残り三人はクレア姉さんやサルネさん程は強くないかもしれないな。

それでもクレア姉さんの隣に立とうとするだけあって並み以上の強さは持っている。

「こんな夜更けに鍛錬とは、悪いとは思いませんが明日の体調に響きますよラガス様」

「……キリアさん、急にどうしたんですか? 俺のシャドーを見ても特に面白くは無いと思いますよ」

メリルかと思ったがキリアさんだったか。
一人で俺に話しかけてくるなんて珍しいな。

「夜にこれぐらい動くのは慣れているんで大丈夫ですよ。しっかりと睡眠は取るし」

「そういう問題では無いと思うのですが……それと、確かにラガス様のシャドーを見ていても面白いとは思いませんね」

おろ? なんか珍しい言葉というか……もしかしちょっと棘がある?

「ラガス様の訓練風景を見ていると自分の実力の無さを痛感しますので」

「あぁ……まぁ、俺は色々とおかしいので」

「その自覚はあるのですね」

そりゃ元々この世界の人じゃないからな。
それにガキの頃に得たスキルも異常だ。完全に使いこなせていると断言は出来ないけど。

「俺の技能でさえ、真似出来る人は多くない筈です」

銃の形を造った指先から魔弾を放ち、一直線に飛び、左右上下斜めに移動し、地面に当たれば強烈なバックスピンで俺の指先に戻ってくる。

「確かに、そこまで魔力の弾丸を自由自在に操れる人は多くないでしょう。その技能を極めようとしたのは、やはり基本属性魔法のアビリティを習得出来なかったからですか?」

「……まっ、そんなところですね」

ぶっちゃけ魔弾のアビリティ機能を使えばもっと軽い感覚で神経を使わずに操ることが出来る。

「ラガス様は、どこを目指しているのですか?」

「今のところはハンターですよ。どのランクを目指すとかは考えていない。ただ、最終的には両親と同じシルバーランクまで上がれたらいいなって思っています。そうすれば父さんと母さんも自慢出来るだろうし、セルシアの隣に立ってもおかしくない立場なんで」

積極的にランクを上げようとは思っていないが、兄さんや姉さん達はシルバーランクくらいまで上がるだろうし、弟の俺がそこまで上がれないってのも恥ずかしいからな。

「ラガス様なら学園を卒業した後、セルシア様と共に短期間の内に駆け上がれるかと思いますが」

「……その可能性は確かにあります。でも、短期間で駆け上がったとして、それが楽しいかどうかは別。楽しくも無い道を必死で駆け上がったとしても虚しいだけかと」

俺達には余裕がある。なら寄り道しないと味わえない楽しみを得ないのは勿体ない。

「……なるほど。何故ラガス様が規格外という言葉すらぬるく思える程の強さを持っているのか少し分かった気がします」

「そ、そうですか?」

「はい。ところでラガス様、後日の模擬戦に関してはどの様に対処するのですか?」

後日の模擬戦? そんな予定は……うん、無い。
誰かと模擬戦を行う約束なんてしていないと思うんだが……もしかしてキリアさんは俺に喧嘩を売ってくる生徒を把握しているのか???

「その表情を見る限り、私が何を言っているのか理解していないようですね」

「すみません、あまり良く分かってません」

「今日ラガス様が倒したサルネさんは、アリクさんが熱心になっている方だと私は聞いていたのですが」

・・・・・・俺って結構大事な事をポロっと忘れてるよな。
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