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第2章 改革
07 領地増えました
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俺は王直々の命を受け、この地の新領主となった事を協力してくれた住民達に伝えた。
「で、こいつらは王が迎えを寄越すそうだ」
「お兄ちゃんが新しい領主様なの?」
「そうだぞ~」
「お兄ちゃんもいっぱい税金とるの?」
「ははは、とらないよ。邪神教に入ったらね」
そこで他の住民が尋ねる。
「じゃあ入らなかったらとるのか?」
「そこは国の規定に則って徴収する。けど邪神教徒の分は俺が払っているんだよ。隣の領地はそうしている」
「邪神教徒になったらどうせ金集めんだろう?」
「いいや? 信者から金は一切とらない」
「はぁ? それで運営できてるのか?」
「ああ。邪神教の資金源は魔物の素材を売った金だ。絶望の森は知ってるだろう?」
「あ、ああ……。あの全ての魔物が沸くって言われている……」
「そう。そこで狩りをして冒険者組合に素材を売ってるんだよ。冒険者組合には転移装置があってね。ここで得た素材をポータルで本部に送り、必要としている場所に届けてるんだよ。高ランクの魔物は高く売れる。さらに珍しいものはオークションにかけられる。そうして得た資金が俺達邪神教の運営資金になってるんだ」
俺は説明を続ける。
「そして、俺達はその金を信者のために惜しみなく使う。金は貯め込んでも意味はない。使うべき場所にきちんと使う。貧しい信者や手に職をつけたい信者のためにね。それと、親がいない子供達のためにも使う。これが俺達邪神教団だ」
「な、なんか聞いてたら入りたくなってきたな……」
「邪神教、全然悪くなくねぇか? むしろ聖神教よりちゃんとしてるような……」
「ねぇ~お兄ちゃん、私も入れるの?」
「大歓迎だ。ただし、ちゃんと両親が許可したらね」
「わ、私は……。夫に聞いてみます」
「強制はしないよ。これからこの地を運営していく俺達邪神教の行動を見て決めてくれて構わない」
「わ、わかりました」
住民達は俺が新しい領主となる事に反対はしなかった。むしろ好感触と言っても良い。そして……。
俺は屋敷に残された婦人達を見る。
「残念だが貴女方は助けられない。こうなる前に伯爵を止めるべきだったんだ」
「うぅぅ……」
「お母様……、私死にたくない……!」
「んんんっ?」
なんか天使がいるぞ。豚が親とは思えない天使がいる。
「あの……、この子達だけでも何とかなりませんか? 私達は仕方ありません。ですがこの子達は……」
「あ、あ~……ごほん。ち、ちょっと来い」
「は、はい……」
俺は婦人を呼んだ。
「な、なんでしょうか」
「全体を助かる道がある」
「……えっ!?」
「邪神教に入れ。そしたら守ってやれる。俺も処刑はやり過ぎだと思ってたんだ」
「た、助かるのですか? わ、私達も?」
「ああ。だが……助かるには邪神教に入らなければならない。どうする?」
「は、入りますっ! 入れて下さいっ!」
いい響きだ。
「あ、あ~。わかった。じゃあ入るための儀式を執り行う。入団したい者は一人ずつ部屋に入るように。そこで面接を行う」
「わ、わかりました!」
結果、全員美味しくいただきました。
「は、はぁ? 引き渡せない……ですか?」
「そうだ。王には彼女らは邪神教に入団したと伝えよ。邪神教の信者は俺が命に代えても守る存在だ。もし連れていくなら俺はこの国と全面的に争わなければならなくなる。と伝えてくれ」
「は、はぁ。ではそのように……」
後日、王から婦人達全員を無罪にすると知らせが届いた。
「ジェイド様! 今日は私と遊びましょう!」
「ダメよ~、今日は私の番!」
「こらこら、喧嘩しないの。今日は私からです」
「あら、何を言ってるの? 今日は私からよ!」
「貴女は昨日最後だったでしょ!」
「最後だったから今日は最初にしたいんじゃないの!」
「お兄ちゃ~ん、お母さんが入っても良いって~。ね~、私も入れて~」
「おぅふ。じゃあ今日は君から面接だ。ちょっと怖いかもしれないけどお兄さんと頑張ろうな?」
「え~、何するの~?」
「慣れたらすっごく気持ちよくなる事だよ」
「する~!」
新しい領地で俺はハッスルしまくっていた。豚に真珠とはこの事で、婦人達と子供達はまさに真珠。俺にとって最高に価値があるものだった。
ハッスルするのと平行し、魔都デルモートから職人を呼び寄せるのも忘れない。家々を新しい物に建て替え、肥沃な土地に巨大な畑を作らせる。今まで仕事に困っていた者達にその畑を無償で貸し出し、好きなように使わせた。他にも、細工師のように才能ある者を俺の鑑定で見抜き、所持スキルに相応しい職を勧める。するとスキルレベルも上がり、仕事はますます捗るようになる。結果、住民の生活レベルは王都より良いものとなっていた。
「俺達……今まで何してたんだろうな……」
「ああ。ジェイド様に言われるがまま仕事してたら……」
「ありえねぇ位の金手に入れちまったな。これが邪神教……。俺……邪神教に入ろっかな……」
「え? お前まだ入ってなかったのか?」
「は?」
「俺達とっくに入ってたぜ? なぁ?」
「ああ。こんなに良くされて入らないわけにはいかないだろ。ジェイド様は素晴らしいお方だ。邪神教が悪ってのは聖神教が流してた嘘だって俺は気付いたぜ!」
「ちょっ! この裏切り者が! 今すぐ入団してくるわ!」
とまぁ、こんな感じで信者はどんどん増えて言った。
そして俺は久しぶりに大神殿へと戻る。
「ジェイド! 見よこのスリムな身体をっ!」
「おぉ……、元に戻ってるじゃないか!」
「はっはっは! 何か最近力がぐんぐん増してきていてな! もしかして信者が増えたか?」
「ああ、隣の領地を手に入れてな。そこの住民のほとんどが入団した。すげぇだろ」
「はっはっはー! 中々やるのうっ! さすがジェイドじゃ! ああ、素材は売って金に変えておいたぞ。一千億ゴールドじゃ」
「お前……どんだけ狩ったんだよ……」
「いやな、ゴールデンドラゴンが現れてな。呪術で殺ったらそのままの姿で死におっての。そいつが五百億で売れたらしいのじゃ」
「……すげぇな。そんな金あるんだなぁ」
「そりゃあるじゃろ。世界は果てしなく広いからのう。他の大陸はここよりもはるかにデカい。国の数も人の数も全然違うわ」
「ま、そうなんだけどな」
邪神は言った。
「ま、妾達には永遠に時間はあるが、できれば百年以内には世界征服したいのう」
「簡単に言ってくれるねぇ。ま、ぼちぼちやるしかねぇよ。急がば回れって言うだろ」
「ふむ。ま、やり方はお主に任せておるからの。妾からは口出しせんよ。さ、久しぶりのスイーツじゃ!」
「あんまり食べ過ぎるなよ?」
「わかっておるわ。あんな姿などもうこりごりじゃ……」
こうして俺は二つ目の領地を手に入れ、さらに邪神教の力を拡大させたのである。
「で、こいつらは王が迎えを寄越すそうだ」
「お兄ちゃんが新しい領主様なの?」
「そうだぞ~」
「お兄ちゃんもいっぱい税金とるの?」
「ははは、とらないよ。邪神教に入ったらね」
そこで他の住民が尋ねる。
「じゃあ入らなかったらとるのか?」
「そこは国の規定に則って徴収する。けど邪神教徒の分は俺が払っているんだよ。隣の領地はそうしている」
「邪神教徒になったらどうせ金集めんだろう?」
「いいや? 信者から金は一切とらない」
「はぁ? それで運営できてるのか?」
「ああ。邪神教の資金源は魔物の素材を売った金だ。絶望の森は知ってるだろう?」
「あ、ああ……。あの全ての魔物が沸くって言われている……」
「そう。そこで狩りをして冒険者組合に素材を売ってるんだよ。冒険者組合には転移装置があってね。ここで得た素材をポータルで本部に送り、必要としている場所に届けてるんだよ。高ランクの魔物は高く売れる。さらに珍しいものはオークションにかけられる。そうして得た資金が俺達邪神教の運営資金になってるんだ」
俺は説明を続ける。
「そして、俺達はその金を信者のために惜しみなく使う。金は貯め込んでも意味はない。使うべき場所にきちんと使う。貧しい信者や手に職をつけたい信者のためにね。それと、親がいない子供達のためにも使う。これが俺達邪神教団だ」
「な、なんか聞いてたら入りたくなってきたな……」
「邪神教、全然悪くなくねぇか? むしろ聖神教よりちゃんとしてるような……」
「ねぇ~お兄ちゃん、私も入れるの?」
「大歓迎だ。ただし、ちゃんと両親が許可したらね」
「わ、私は……。夫に聞いてみます」
「強制はしないよ。これからこの地を運営していく俺達邪神教の行動を見て決めてくれて構わない」
「わ、わかりました」
住民達は俺が新しい領主となる事に反対はしなかった。むしろ好感触と言っても良い。そして……。
俺は屋敷に残された婦人達を見る。
「残念だが貴女方は助けられない。こうなる前に伯爵を止めるべきだったんだ」
「うぅぅ……」
「お母様……、私死にたくない……!」
「んんんっ?」
なんか天使がいるぞ。豚が親とは思えない天使がいる。
「あの……、この子達だけでも何とかなりませんか? 私達は仕方ありません。ですがこの子達は……」
「あ、あ~……ごほん。ち、ちょっと来い」
「は、はい……」
俺は婦人を呼んだ。
「な、なんでしょうか」
「全体を助かる道がある」
「……えっ!?」
「邪神教に入れ。そしたら守ってやれる。俺も処刑はやり過ぎだと思ってたんだ」
「た、助かるのですか? わ、私達も?」
「ああ。だが……助かるには邪神教に入らなければならない。どうする?」
「は、入りますっ! 入れて下さいっ!」
いい響きだ。
「あ、あ~。わかった。じゃあ入るための儀式を執り行う。入団したい者は一人ずつ部屋に入るように。そこで面接を行う」
「わ、わかりました!」
結果、全員美味しくいただきました。
「は、はぁ? 引き渡せない……ですか?」
「そうだ。王には彼女らは邪神教に入団したと伝えよ。邪神教の信者は俺が命に代えても守る存在だ。もし連れていくなら俺はこの国と全面的に争わなければならなくなる。と伝えてくれ」
「は、はぁ。ではそのように……」
後日、王から婦人達全員を無罪にすると知らせが届いた。
「ジェイド様! 今日は私と遊びましょう!」
「ダメよ~、今日は私の番!」
「こらこら、喧嘩しないの。今日は私からです」
「あら、何を言ってるの? 今日は私からよ!」
「貴女は昨日最後だったでしょ!」
「最後だったから今日は最初にしたいんじゃないの!」
「お兄ちゃ~ん、お母さんが入っても良いって~。ね~、私も入れて~」
「おぅふ。じゃあ今日は君から面接だ。ちょっと怖いかもしれないけどお兄さんと頑張ろうな?」
「え~、何するの~?」
「慣れたらすっごく気持ちよくなる事だよ」
「する~!」
新しい領地で俺はハッスルしまくっていた。豚に真珠とはこの事で、婦人達と子供達はまさに真珠。俺にとって最高に価値があるものだった。
ハッスルするのと平行し、魔都デルモートから職人を呼び寄せるのも忘れない。家々を新しい物に建て替え、肥沃な土地に巨大な畑を作らせる。今まで仕事に困っていた者達にその畑を無償で貸し出し、好きなように使わせた。他にも、細工師のように才能ある者を俺の鑑定で見抜き、所持スキルに相応しい職を勧める。するとスキルレベルも上がり、仕事はますます捗るようになる。結果、住民の生活レベルは王都より良いものとなっていた。
「俺達……今まで何してたんだろうな……」
「ああ。ジェイド様に言われるがまま仕事してたら……」
「ありえねぇ位の金手に入れちまったな。これが邪神教……。俺……邪神教に入ろっかな……」
「え? お前まだ入ってなかったのか?」
「は?」
「俺達とっくに入ってたぜ? なぁ?」
「ああ。こんなに良くされて入らないわけにはいかないだろ。ジェイド様は素晴らしいお方だ。邪神教が悪ってのは聖神教が流してた嘘だって俺は気付いたぜ!」
「ちょっ! この裏切り者が! 今すぐ入団してくるわ!」
とまぁ、こんな感じで信者はどんどん増えて言った。
そして俺は久しぶりに大神殿へと戻る。
「ジェイド! 見よこのスリムな身体をっ!」
「おぉ……、元に戻ってるじゃないか!」
「はっはっは! 何か最近力がぐんぐん増してきていてな! もしかして信者が増えたか?」
「ああ、隣の領地を手に入れてな。そこの住民のほとんどが入団した。すげぇだろ」
「はっはっはー! 中々やるのうっ! さすがジェイドじゃ! ああ、素材は売って金に変えておいたぞ。一千億ゴールドじゃ」
「お前……どんだけ狩ったんだよ……」
「いやな、ゴールデンドラゴンが現れてな。呪術で殺ったらそのままの姿で死におっての。そいつが五百億で売れたらしいのじゃ」
「……すげぇな。そんな金あるんだなぁ」
「そりゃあるじゃろ。世界は果てしなく広いからのう。他の大陸はここよりもはるかにデカい。国の数も人の数も全然違うわ」
「ま、そうなんだけどな」
邪神は言った。
「ま、妾達には永遠に時間はあるが、できれば百年以内には世界征服したいのう」
「簡単に言ってくれるねぇ。ま、ぼちぼちやるしかねぇよ。急がば回れって言うだろ」
「ふむ。ま、やり方はお主に任せておるからの。妾からは口出しせんよ。さ、久しぶりのスイーツじゃ!」
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