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第5章 グラディオン大陸編
10 城にて
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食堂を立て直した俺は今度こそ城へと向かう。
「何か御用ですか?」
「俺は邪神国デルモートの国王だ。先の戦でこの国はサーディン帝国と組み西側に戦を仕掛けただろう? サーディン帝国は俺が滅ぼした。よって、この国には損害賠償をしてもらいに来た。王に会わせてもらおうか?」
「……し、少々お待ち下さい」
衛兵は慌てて城内に駆け込んだ。しばらく待つと衛兵が戻り、息を切らしながらこう言った。
「お、王がお会いになられるそうです! こちらへ」
「ああ」
町の入り口にいた奴とは違い逆らう事はなかった。城内に入ると騎士の姿が多く見られた。どうやら兵を出さなかったのは本当らしい。
「こちらでお待ち下さい。王の準備が整い次第呼びに参りますので」
「ああ、ゆっくりしてるわ」
俺は案内された部屋に入り、黙って待つつもりだったが、お茶を運んできたメイドが中々に可愛かったため、時間潰しにそのメイドを無理矢理食っていた。
「も、もうお止め下さいませっ!」
「良いじゃん。避妊魔法使ってんだからよ。騒いだら避妊魔法切るぞ?」
「うぅぅぅぅぅぅっ! んっんっんっ!」
まぁ最初から避妊魔法なんぞ使ってはいないのだがな。
「お待たせいたしまし……」
「あん?」
ちょうど良い所で衛兵が入ってきた。
「あ~、ちょっと待て。今終わるからよ」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
俺はメイドにたっぷり注入し、 モノをスカートで拭きしまう。
「じゃあ行こうか」
「は、はぁ……」
「うっうっうっ……」
そして俺は衛兵に案内され謁見の間へと向かった。
「なに? 賠償は出来ないだ?」
「そうだ。あれはサーディン帝国が仕掛けた戦、そしてそれに乗ったのは俺の父だ。俺は戦には一切関わってないからな。賠償義務もないだろう」
そう若い王が俺に言い放った。
「ほ~う、サーディン帝国がなくなったからってずいぶん強気じゃねーか。誰が潰してやったか忘れてんじゃねぇのか?」
「知らんな。それはそっちが勝手にやった事だ。とにかく、ロサイス王国はびた一文払う気はない。さあ、お引き取り願おうか。こちらも忙しいのでな」
俺は若干イラついていた。
「……そうかい。邪魔したな。後から金払っときゃあ良かったって後悔すんなよ。じゃあな」
「ふん、もう会う事はないだろう」
結局謝罪もなく、むしろ金すら払わないと門前払いにされた。
「あの野郎……、絶対に後悔させてやんよっ!!」
俺は城門前からロサイス王国全体が視認できる位置に飛ぶ。
「目にもの見せてくれるわ……! 【創造】!!」
大地が激しく揺れる。
「「「な、なんだ!? 地震かっ!?」」」
「「「ち、ちょっと! 揺れが大きすぎない!?」」」
俺はロサイス王国全体を包み込むように分厚く高い壁で覆ってやった。
「付与【破壊不能】【状態維持】」
これでどうやっても壊せない上、老朽化もしない 。そして出口はサーディン帝国側に一つのみ。俺はそのまま食堂へと転移した。
「あ……お帰りなさい。王様とは会えました?」
「ああ。これからこの国を潰す」
「「えっ!?」」
俺は二人に言った。
「お前達にはサーディン帝国に移動してもらいたい。この店まるごと移すから許可をくれ」
「つ、潰すってどうして?」
「この国の王は俺を舐めた。俺は俺を舐める野郎には徹底的にぶっ潰すって決めてんだよ。謝罪もしない、金も払わないって言うなら代わりに国民全員に支払わせてやる。謝るまでな」
「ど、どうする気なの?」
俺はさっきの揺れが何だったのか二人に説明してやった。
「この国を壁で?」
「さっきの揺れはそれだったのね」
「ああ。んで、出口はサーディン帝国側のみだ。海にも出られず、やがてこの国は物資不足なるだろう。そうなったらこの国は終わる。サーディン帝国側に抜けたけりゃ全財産を支払ってもらう。それが罰だ。さあ、行こうか」
二人は店の移転に頷く。土地に愛着はなかったようで、店さえ移す事が出来るならと言った。俺は二人を店の外に出し、店をまるごと異次元ボックスへと放り込んだ。
「んじゃ行こうか。新しい店はサーディン帝国の王都で良いよな?」
「「はいっ」」
俺は二人を連れサーディン帝国王都へと転移した。そして適当な建物を潰し、そこに二人の食堂を出す。もちろん一等地だ。
「こんな大通りでお店が開けるなんて……!」
「へ~。ここがサーディン帝国なのね~」
「この国の国民は全員俺の奴隷だからな。何か因縁つけられたら俺の名前を出せば解決するだろうよ。じゃ、俺は引き続き作業に戻るわ」
食堂の母娘をサーディン帝国へと移した俺は門の前に移動し、術式を構築していく。
「ふむ。門を抜けたら財産は全て俺の異次元ボックスに移動させるようにしてと。次にサーディン側からの物資は全て俺の異次元ボックスに移動させ……」
門は常に開けておき、ロサイス王国側とサーディン帝国側にそれぞれ注意書きの立て札を設置する。
ロサイス王国側には以下の文言を。
《ロサイス王国国民へ。この門を通過する場合、全ての財産は没収される。これはロサイス王が謝罪するまで続く》
そしてサーディン帝国側には。
《サーディン帝国の奴隷どもへ。この門を通過するべからず。物資は没収されるものと知れ。俺の許可なくロサイス王国側に移動する行為を禁止する》
こうしてロサイス王国包囲網が完成するのだった。
「何か御用ですか?」
「俺は邪神国デルモートの国王だ。先の戦でこの国はサーディン帝国と組み西側に戦を仕掛けただろう? サーディン帝国は俺が滅ぼした。よって、この国には損害賠償をしてもらいに来た。王に会わせてもらおうか?」
「……し、少々お待ち下さい」
衛兵は慌てて城内に駆け込んだ。しばらく待つと衛兵が戻り、息を切らしながらこう言った。
「お、王がお会いになられるそうです! こちらへ」
「ああ」
町の入り口にいた奴とは違い逆らう事はなかった。城内に入ると騎士の姿が多く見られた。どうやら兵を出さなかったのは本当らしい。
「こちらでお待ち下さい。王の準備が整い次第呼びに参りますので」
「ああ、ゆっくりしてるわ」
俺は案内された部屋に入り、黙って待つつもりだったが、お茶を運んできたメイドが中々に可愛かったため、時間潰しにそのメイドを無理矢理食っていた。
「も、もうお止め下さいませっ!」
「良いじゃん。避妊魔法使ってんだからよ。騒いだら避妊魔法切るぞ?」
「うぅぅぅぅぅぅっ! んっんっんっ!」
まぁ最初から避妊魔法なんぞ使ってはいないのだがな。
「お待たせいたしまし……」
「あん?」
ちょうど良い所で衛兵が入ってきた。
「あ~、ちょっと待て。今終わるからよ」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
俺はメイドにたっぷり注入し、 モノをスカートで拭きしまう。
「じゃあ行こうか」
「は、はぁ……」
「うっうっうっ……」
そして俺は衛兵に案内され謁見の間へと向かった。
「なに? 賠償は出来ないだ?」
「そうだ。あれはサーディン帝国が仕掛けた戦、そしてそれに乗ったのは俺の父だ。俺は戦には一切関わってないからな。賠償義務もないだろう」
そう若い王が俺に言い放った。
「ほ~う、サーディン帝国がなくなったからってずいぶん強気じゃねーか。誰が潰してやったか忘れてんじゃねぇのか?」
「知らんな。それはそっちが勝手にやった事だ。とにかく、ロサイス王国はびた一文払う気はない。さあ、お引き取り願おうか。こちらも忙しいのでな」
俺は若干イラついていた。
「……そうかい。邪魔したな。後から金払っときゃあ良かったって後悔すんなよ。じゃあな」
「ふん、もう会う事はないだろう」
結局謝罪もなく、むしろ金すら払わないと門前払いにされた。
「あの野郎……、絶対に後悔させてやんよっ!!」
俺は城門前からロサイス王国全体が視認できる位置に飛ぶ。
「目にもの見せてくれるわ……! 【創造】!!」
大地が激しく揺れる。
「「「な、なんだ!? 地震かっ!?」」」
「「「ち、ちょっと! 揺れが大きすぎない!?」」」
俺はロサイス王国全体を包み込むように分厚く高い壁で覆ってやった。
「付与【破壊不能】【状態維持】」
これでどうやっても壊せない上、老朽化もしない 。そして出口はサーディン帝国側に一つのみ。俺はそのまま食堂へと転移した。
「あ……お帰りなさい。王様とは会えました?」
「ああ。これからこの国を潰す」
「「えっ!?」」
俺は二人に言った。
「お前達にはサーディン帝国に移動してもらいたい。この店まるごと移すから許可をくれ」
「つ、潰すってどうして?」
「この国の王は俺を舐めた。俺は俺を舐める野郎には徹底的にぶっ潰すって決めてんだよ。謝罪もしない、金も払わないって言うなら代わりに国民全員に支払わせてやる。謝るまでな」
「ど、どうする気なの?」
俺はさっきの揺れが何だったのか二人に説明してやった。
「この国を壁で?」
「さっきの揺れはそれだったのね」
「ああ。んで、出口はサーディン帝国側のみだ。海にも出られず、やがてこの国は物資不足なるだろう。そうなったらこの国は終わる。サーディン帝国側に抜けたけりゃ全財産を支払ってもらう。それが罰だ。さあ、行こうか」
二人は店の移転に頷く。土地に愛着はなかったようで、店さえ移す事が出来るならと言った。俺は二人を店の外に出し、店をまるごと異次元ボックスへと放り込んだ。
「んじゃ行こうか。新しい店はサーディン帝国の王都で良いよな?」
「「はいっ」」
俺は二人を連れサーディン帝国王都へと転移した。そして適当な建物を潰し、そこに二人の食堂を出す。もちろん一等地だ。
「こんな大通りでお店が開けるなんて……!」
「へ~。ここがサーディン帝国なのね~」
「この国の国民は全員俺の奴隷だからな。何か因縁つけられたら俺の名前を出せば解決するだろうよ。じゃ、俺は引き続き作業に戻るわ」
食堂の母娘をサーディン帝国へと移した俺は門の前に移動し、術式を構築していく。
「ふむ。門を抜けたら財産は全て俺の異次元ボックスに移動させるようにしてと。次にサーディン側からの物資は全て俺の異次元ボックスに移動させ……」
門は常に開けておき、ロサイス王国側とサーディン帝国側にそれぞれ注意書きの立て札を設置する。
ロサイス王国側には以下の文言を。
《ロサイス王国国民へ。この門を通過する場合、全ての財産は没収される。これはロサイス王が謝罪するまで続く》
そしてサーディン帝国側には。
《サーディン帝国の奴隷どもへ。この門を通過するべからず。物資は没収されるものと知れ。俺の許可なくロサイス王国側に移動する行為を禁止する》
こうしてロサイス王国包囲網が完成するのだった。
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