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いざダンジョンへ
しおりを挟む俺は急いでダンジョンへと向かう。ダンジョン自体も気になるがそれよりも魔法を行使したいからだ。
先ほど所得した魔法を確かめるために俺はステータスを開く。
Lv.6
HP 88
MP 34
ちから 20
防御力 17
攻魔力 12
防魔力 12
素早さ 43(46)
器用さ 13
魅力 5
スキル
格闘術LV.2
投擲術LV.2
短剣術LV.2
気配察知LV.1
集中LV.1
火魔法LV.3
以前のゴブリン戦でのレベルアップ時に獲得したGMポイントを割り振っていないことに気づいたので全て素早さに割り振っておいた。
ステータスを確認するとたしかに火魔法が所得できている。それもLV.3でだ。
ダンジョンでこの強さを確認してからダンジョンを攻略するか、それとも東へ進み夜の街へ行くか決めようと思う。
「やっぱりこうやって改めて見ると街の外へ向かう人っていないんだな…」
GKMを始めた頃は興奮して周りのことなど頭になかったが落ち着いて周りを見てみるとやはり冒険者はみな噴水の中へと入って行っている。
「よし、俺も入ってみるか!」
俺は濡れることを覚悟して目を瞑り噴水に入る。
しかし何故だか噴水を被ったのに全く濡れている気配がない。本当にただの入り口だったようだ。
「うわぁ…すごいな。」
目を開けると広大な草原が広がっている。所々にはスライムやウサギのような魔物が生息し、冒険者と対峙している。
だが一階層にいる冒険者のほとんどは初心者で装備も動きも全然良くないものだ。とりあえずこの階層は速攻で飛ばして二階層へ向かおうと思う。
「あのウサギみたいな魔物なんて言うんだろう…あ、そういえば魔物図鑑と特技図鑑買うの忘れてた。」
確か魔物図鑑と特技図鑑は図書館でも読めるらしいが常に確認できるように買おうと決めていた。とりあえずダンジョンからでたら夜の街に行く前に買っておこう。
「あ、でもとりあえず【火魔法LV.1】でも使ってみるか。えっとなんの技が使えるんだ?」
【火魔法LV.1】
・火弾LV.1
・火拳LV.1
どうやらこの2つしかないらしい。
とりあえず目の前にいるスライムに向けて技を発動させこ戦闘に使えるか調べてみよう。
「えっと火弾!」
片手を攻撃対象であるスライムに向け、技名を発する。そうすると体内からなにかエネルギが手の付近に集まり手から出て行く感覚に陥り、それを放つと火弾が発動される。
「これが魔法か!でもなんだかイマイチな気が…」
確かにスライムは一撃で倒せたが攻撃速度も遅いし、これだけのためにMPを使用し、倒していたら確実にMPが枯渇し、戦えなくなってしまう。
「次は【火拳】使ってみるか。【火拳】!」
火拳を使用すると拳が赤く熱せられる。手からは白い煙が発生し、これだけでかなり強そうに見える。
「行くぞ!」
俺は地面を強く蹴り高速でスライムに近寄る。前のスライムと戦った時と同じ動きだが速度、威力は共にレベルが上がっているため以前の比ではない。
そのままの速度で火拳によって高熱になった拳をスライムに殴りつける。
「おぉ!これは使えるかも!」
殴りつけられたスライムは拳が当たった箇所のみが拳の形に溶け、絶命する。
絶命した原因は俺のステータスによる単なる殴りだとは思うがそれでもこの技は【格闘術】などと合わせればかなり化けるはずだ。なんたってこれでLV.1だからだ。
それに他の属性にもこれがあれば敵との相性によって使い分けられるだろう。他の魔導書を見つけるのも楽しみになってきた。
今回の目標はダンジョン5階層まで早く攻略するか夜の街へ行くかだったが、とりあえずは行けるところまで行ってみようと思う。まずは次の階への入り口を探すことにしよう。
「あ、待って君!」
俺が走って次の階層へ向かおうとすると後ろから誰かに話しかけられる。あまり無駄な時間を掛けたくないが無視するのもなんだし、対応することにしよう。
「どうかしました?」
「俺たちとパーティーを組んでくれないか?」
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