31 / 62
●あたしだけのお義姉様
しおりを挟む
……その後。
レティシア・ファラリスは三日の謹慎処分を受けた。
様子を見に来た先生が見たのは、泣きじゃくるあたしとレティシア・ファラリスで……
説明を求められたが、あたしは涙が止められなくて何も答えられずにいて。
周りの生徒たちからの聞き取りでは、レティシア・ファラリスがあたしを叩いたってことしかはっきりしたことがわからなかったようだ。
落ち着いてから抗議に行ったけれど、暴力を振るった場合は最低三日間謹慎、の決まりは覆すことはできなかった。
レティシア・ファラリスがいない三日間。
あたしは暇な時間があれば刺繍をした。
ただ、無心で針を動かす。
答えのない疑問や、落としどころのない感情がぐるぐると渦巻いてあふれてしまいそうで……
手を動かす。
教科書からハンカチに写した構図通りに針を刺す。
ひと針ひと針。
何度も何度も針を刺して、糸を引いて、糸の色を変えて何度も何度も針を刺して、糸を引いて、それでやっと花弁が一枚できる。
気が遠くなる作業だ。
「別に、付き合わなくていいのよ」
なぜだかイルマとラウラも一緒に針箱を囲んでいる。
「ん~。別に楽しいからやってるだけだし」
「そっすよ。グローリアさんと一緒じゃなきゃ、ほかのことつまんないすから。それにほら」
イルマがくいと顎を動かして教室を示す。
ほとんどのクラスメイトたちが刺繍をしている。
あの一件から、このクラスだけ刺繍のブームが来ているのだ。
『無駄じゃないわよ。こうやってひと針ひと針、好きな人に大好きな気持ちを伝えるつもりで刺していけば……』
レティシア・ファラリスの言葉。
あたしたちのやり取りを聞いていた子たちから広まったらしい。
「まぁ、アタシはすぐに飽きると思いますけど」
「それでも~、気が乗ってるうちはね~」
「ふん。好きにすれば」
「そうするっす。あ、青の糸欲しいっす」
「はい~、どの青~?」
私はまた刺繍に戻る。
ひと針、ひと針。
なぜか、レティシア・ファラリスのことばかり考えてしまう。
ひどくはかない様に見えて、とても強い人のことを。
あの人には、何色が似合うだろうか?
この学園でただ一人だけがつける純白のスカーフ。
いつも髪を飾るバラ色のリボン。
夜に沈む瞬間の空の色の瞳。
淡い水色が似合いそう。
けれども赤やオレンジも似合いそう。
月の黄色も、きっと彼女の色。
そんな風に糸に手を延ばすうちに、花はひとつ、ひとつと増えていく。
「それ、レティシアさんにあげたらどうっすか?」
「へ?」
突然言われてあたしはまた針で指を突きそうになる。
「どうしてよ!?」
「お詫び~。グローリアさんのせいで、三日の謹慎だから~」
「んんんっ」
確かに、確かにそうかもしれないけれど!
「グローリアさん、筋はちゃんと通さなきゃダメっすよ」
「そうそう~」
「わ、わかったわよ!」
ああ、もう、あの人に渡すならもっと丁寧にやればよかった!
いえ、今からでも遅くないわ!
あの人に渡して、恥ずかしくない程度にはっ!
3日かけて、あたしはハンカチに刺しゅうを施した。
ぐるりと花が一周したところで、それ以上は使い心地が悪くなると、イルマとラウラに止められた。
自分ではなかなかの出来だと思うけれど……これどんな顔して渡せばいいのよ!!
「おはようございます……」
おっとりとレティシア・ファラリスが教室に入ってきた。
来たっ!
どうしよう、どうしよう!?
視線でイルマとラウラに助けを求めるが、こんな時に限ってぼんやりと天井を見ている。
ああああああっ!
「おはようございます。レティシア様、今日からですね」
「大変だったでしょう、何もありませんでした?」
「これ、3日分のノートです」
「私たちみんなで作ったんですよ」
「まぁ、ありがとう」
クラスの子たちがレティシア・ファラリスを囲んで楽し気に笑う声をきいていると……途端になにか、嫌な気分が胸にわいてくる。
「ちょっと、道を開けてくれないかしら?」
彼女らを退かせてレティシア・ファラリスの前に出る。
「ごめんなさいね。叩いたところもう痛くない?」
「はんっ。あんなのそよ風に吹かれたようなものよ。あのくらいで私をどうにかできるだなんて思わないことね」
「そう?」
ああ、もう、何を言ってるんだか!
だけど、他に何を話せばいいの!?
ああああ、そうだ、ハンカチ。
謝って、ハンカチ渡せばいいのよ!!
「あたしも少し言い過ぎたから、これはお詫びよ」
ハンカチをレティシア・ファラリスに突き出す。
「ありがとう。素敵な刺繍ね」
って、ダメ!
今、あたし慌ててる。
こんな時に触られると大変なんだから!
「あ、あたしに触ると感電するからっ」
机の上にハンカチを置いて、さっと手を引く。
「感電……静電気ね。そういう時はね。ちょっと散らせば平気なのよ」
レティシア・ファラリスはハンカチを広げると、ふわりとあたしの手に乗せて揺らし、
「だからこうすれば、平気でしょ」
すっとあたしの手を握った。
「なっ!」
素手で誰かに触れるの何て、いつぶりのこと?
しっとりとした手、暖かな指先……心臓が跳ね、勝手に魔法が組みあがる!
ダメ!!
と、不意にそれが全部ほどけた。
「あれ? うそ……なんともない」
「こうして、電気を逃がせばいいのよ」
「え? ええ?」
レティシア・ファラリスがあたしに何かをした?
じゃなきゃおかしい。
ことあるごとに暴走しかけていたあたしの魔法が、すっかり落ち着いている。
こんなことは二度目。
レティシア・ファラリスに叩かれたあの時と、今日。
この人はあたしに何かをしてくれた?
そして、それを言わないでいてくれている?
この人と一緒ならあたしはもう何も怖がる必要はないんだ。
もう、大丈夫なんだ。
「そんくらいで平気なんすか?」
「え~? バチって来ない~? こな~い!」
「いったん散らせばしばらくは大丈夫なはずよ」
イルマとラウラがふれてくる。
彼女たちのぬくもりを感じるのも久しぶりだ。
触れられるのも、触れるのも怖くない。
二人の目は涙で少しうるんでいる。
あたしも泣きそうだ。
「レティシア様、物知りですのね」
「すごいですわ」
「ほかにも何かありますの?」
「教えてくださいませ」
「ええっと……」
また、胸がざわつく。
「ちょっと! あんたたちあたしのお義姉(ねえ)さまに迷惑かけないでくれる?」
「はい?」
あああああ、あたしは何を言って!?
ううん、間違ってない。間違ってないわ!!
「お兄様の婚約者なんだから、お義姉さまでしょ!」
「まぁ、そうね」
「未来はどうなるかわからないけれど……今はあたしのお義姉さま……ですよね?」
「そう、ね」
そう、レティシア・ファラリスはあたしのお義姉さまよ。
あなたたちとは立場が違うのよ!!
もちろん、お義姉さまはお兄さまにはもったいなさすぎる人ですけど!
学園を卒業するころにはあたしだってそれなりにいろいろできるようになっているはずなんで、お義姉さまを支えることだってできるはずで!
「それでは、お義姉さま。ふつつかものですがよろしくお願いいたします!」
「よろしく……ね」
だからそれまでは、お義姉さまで我慢するわ!
それまでは、ね!
レティシア・ファラリスは三日の謹慎処分を受けた。
様子を見に来た先生が見たのは、泣きじゃくるあたしとレティシア・ファラリスで……
説明を求められたが、あたしは涙が止められなくて何も答えられずにいて。
周りの生徒たちからの聞き取りでは、レティシア・ファラリスがあたしを叩いたってことしかはっきりしたことがわからなかったようだ。
落ち着いてから抗議に行ったけれど、暴力を振るった場合は最低三日間謹慎、の決まりは覆すことはできなかった。
レティシア・ファラリスがいない三日間。
あたしは暇な時間があれば刺繍をした。
ただ、無心で針を動かす。
答えのない疑問や、落としどころのない感情がぐるぐると渦巻いてあふれてしまいそうで……
手を動かす。
教科書からハンカチに写した構図通りに針を刺す。
ひと針ひと針。
何度も何度も針を刺して、糸を引いて、糸の色を変えて何度も何度も針を刺して、糸を引いて、それでやっと花弁が一枚できる。
気が遠くなる作業だ。
「別に、付き合わなくていいのよ」
なぜだかイルマとラウラも一緒に針箱を囲んでいる。
「ん~。別に楽しいからやってるだけだし」
「そっすよ。グローリアさんと一緒じゃなきゃ、ほかのことつまんないすから。それにほら」
イルマがくいと顎を動かして教室を示す。
ほとんどのクラスメイトたちが刺繍をしている。
あの一件から、このクラスだけ刺繍のブームが来ているのだ。
『無駄じゃないわよ。こうやってひと針ひと針、好きな人に大好きな気持ちを伝えるつもりで刺していけば……』
レティシア・ファラリスの言葉。
あたしたちのやり取りを聞いていた子たちから広まったらしい。
「まぁ、アタシはすぐに飽きると思いますけど」
「それでも~、気が乗ってるうちはね~」
「ふん。好きにすれば」
「そうするっす。あ、青の糸欲しいっす」
「はい~、どの青~?」
私はまた刺繍に戻る。
ひと針、ひと針。
なぜか、レティシア・ファラリスのことばかり考えてしまう。
ひどくはかない様に見えて、とても強い人のことを。
あの人には、何色が似合うだろうか?
この学園でただ一人だけがつける純白のスカーフ。
いつも髪を飾るバラ色のリボン。
夜に沈む瞬間の空の色の瞳。
淡い水色が似合いそう。
けれども赤やオレンジも似合いそう。
月の黄色も、きっと彼女の色。
そんな風に糸に手を延ばすうちに、花はひとつ、ひとつと増えていく。
「それ、レティシアさんにあげたらどうっすか?」
「へ?」
突然言われてあたしはまた針で指を突きそうになる。
「どうしてよ!?」
「お詫び~。グローリアさんのせいで、三日の謹慎だから~」
「んんんっ」
確かに、確かにそうかもしれないけれど!
「グローリアさん、筋はちゃんと通さなきゃダメっすよ」
「そうそう~」
「わ、わかったわよ!」
ああ、もう、あの人に渡すならもっと丁寧にやればよかった!
いえ、今からでも遅くないわ!
あの人に渡して、恥ずかしくない程度にはっ!
3日かけて、あたしはハンカチに刺しゅうを施した。
ぐるりと花が一周したところで、それ以上は使い心地が悪くなると、イルマとラウラに止められた。
自分ではなかなかの出来だと思うけれど……これどんな顔して渡せばいいのよ!!
「おはようございます……」
おっとりとレティシア・ファラリスが教室に入ってきた。
来たっ!
どうしよう、どうしよう!?
視線でイルマとラウラに助けを求めるが、こんな時に限ってぼんやりと天井を見ている。
ああああああっ!
「おはようございます。レティシア様、今日からですね」
「大変だったでしょう、何もありませんでした?」
「これ、3日分のノートです」
「私たちみんなで作ったんですよ」
「まぁ、ありがとう」
クラスの子たちがレティシア・ファラリスを囲んで楽し気に笑う声をきいていると……途端になにか、嫌な気分が胸にわいてくる。
「ちょっと、道を開けてくれないかしら?」
彼女らを退かせてレティシア・ファラリスの前に出る。
「ごめんなさいね。叩いたところもう痛くない?」
「はんっ。あんなのそよ風に吹かれたようなものよ。あのくらいで私をどうにかできるだなんて思わないことね」
「そう?」
ああ、もう、何を言ってるんだか!
だけど、他に何を話せばいいの!?
ああああ、そうだ、ハンカチ。
謝って、ハンカチ渡せばいいのよ!!
「あたしも少し言い過ぎたから、これはお詫びよ」
ハンカチをレティシア・ファラリスに突き出す。
「ありがとう。素敵な刺繍ね」
って、ダメ!
今、あたし慌ててる。
こんな時に触られると大変なんだから!
「あ、あたしに触ると感電するからっ」
机の上にハンカチを置いて、さっと手を引く。
「感電……静電気ね。そういう時はね。ちょっと散らせば平気なのよ」
レティシア・ファラリスはハンカチを広げると、ふわりとあたしの手に乗せて揺らし、
「だからこうすれば、平気でしょ」
すっとあたしの手を握った。
「なっ!」
素手で誰かに触れるの何て、いつぶりのこと?
しっとりとした手、暖かな指先……心臓が跳ね、勝手に魔法が組みあがる!
ダメ!!
と、不意にそれが全部ほどけた。
「あれ? うそ……なんともない」
「こうして、電気を逃がせばいいのよ」
「え? ええ?」
レティシア・ファラリスがあたしに何かをした?
じゃなきゃおかしい。
ことあるごとに暴走しかけていたあたしの魔法が、すっかり落ち着いている。
こんなことは二度目。
レティシア・ファラリスに叩かれたあの時と、今日。
この人はあたしに何かをしてくれた?
そして、それを言わないでいてくれている?
この人と一緒ならあたしはもう何も怖がる必要はないんだ。
もう、大丈夫なんだ。
「そんくらいで平気なんすか?」
「え~? バチって来ない~? こな~い!」
「いったん散らせばしばらくは大丈夫なはずよ」
イルマとラウラがふれてくる。
彼女たちのぬくもりを感じるのも久しぶりだ。
触れられるのも、触れるのも怖くない。
二人の目は涙で少しうるんでいる。
あたしも泣きそうだ。
「レティシア様、物知りですのね」
「すごいですわ」
「ほかにも何かありますの?」
「教えてくださいませ」
「ええっと……」
また、胸がざわつく。
「ちょっと! あんたたちあたしのお義姉(ねえ)さまに迷惑かけないでくれる?」
「はい?」
あああああ、あたしは何を言って!?
ううん、間違ってない。間違ってないわ!!
「お兄様の婚約者なんだから、お義姉さまでしょ!」
「まぁ、そうね」
「未来はどうなるかわからないけれど……今はあたしのお義姉さま……ですよね?」
「そう、ね」
そう、レティシア・ファラリスはあたしのお義姉さまよ。
あなたたちとは立場が違うのよ!!
もちろん、お義姉さまはお兄さまにはもったいなさすぎる人ですけど!
学園を卒業するころにはあたしだってそれなりにいろいろできるようになっているはずなんで、お義姉さまを支えることだってできるはずで!
「それでは、お義姉さま。ふつつかものですがよろしくお願いいたします!」
「よろしく……ね」
だからそれまでは、お義姉さまで我慢するわ!
それまでは、ね!
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる