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私を捉えて離さない
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9月下旬の土曜日。
私たちは2人でデートに行くためにそれぞれ身支度を整えていた。
2人でのデートは久しぶりで、自然と気合いも入る。
髪を緩く巻いて耳には理玖くんとのと揃いのピアスをつけて、首元にはプレゼントしてくれたネックレスを身につけた。
デニム生地のジャケットをはおり下には薄手のニットを合わせ、タイトスカートをチョイスする。
なぜか理玖くんも同じようにデニム生地のジャケットをはおっており、傍から見ればお揃いだ。
「あの、理玖さん⋯?1つ質問いいですか?」
「はい陽葵さん。なんでも聞いてください」
「どうしてお揃いみたいになってるんですかね。恥ずかしいですお揃いは」
「え~いいじゃん。陽葵ちゃんとお揃いで出かけたい」
「恥ずかしいよ」
「どうしてもだめ?ジャケットだけだから!しかも色味少し違うし!そんなにバレないって」
こうなった理玖くんは絶対私の話を聞いてくれない。
私がうん、と頷くまで絶対デートに行ってくれないやつだ。
私が渋々頷くと、理玖くんは満足そうに微笑んでルンルン鼻歌が聞こえるくらいワクワクしながら準備を再開した。
理玖くんが嬉しそうでこれでよかったと思える。
「さて陽葵ちゃん。準備できた?」
「できた!」
「うん、陽葵ちゃん。今日も可愛いね最高に似合ってるよその服」
「えへへありがとう。理玖くんに褒められると嬉しい」
理玖くんと一緒に部屋を出る。
同棲している部屋を一緒に出て手を繋いで歩き始めれば私たちのデートのスタートだ。
濃い色味のデニム生地のジャケットの下には白いシャツを着ており、黒いパンツを合わせている。
大人っぽい理玖くんは体格とスタイルだけでかなり目立っていた。
「今日は陽葵ちゃんと行きたいなって思ってたランチを食べに行って、買い物少しして陽葵ちゃんが行きたがってたスイーツ食べにカフェに行こ」
「え、もしかして駅前のケーキ屋さん?!」
「そう。前は俺も太陽さんもテイクアウトしてきたけど、あそこ行かないと食べれない限定スイーツあるじゃん。あれ食べたいって陽葵ちゃん言ってたよね」
私が話した内容を全て覚えてくれているのがやっぱりすごく嬉しい。
理玖くんは私が話す内容を絶対忘れないし、それを覚えてこうしてデートとして計画まで立ててくれる。
「わー理玖くんすごい楽しみ!早く行こ」
「ちょ、陽葵ちゃん、走っちゃ危ないよ!ちゃんと手繋いで!」
「早く早く~!」
理玖くんと一緒に電車に乗って駅前に向かう。
まずはそこにある人気のハンバーグ屋さんへ並んだ。
休日のため行列ができているものの、早めに来たのが功を奏したのかすぐにお店に入れそうだった。
待っている間にどんなメニューがいいか2人で話す。
「やばい、どれも美味しそうすぎるんだけど」
「チーズインハンバーグとか惹かれるね」
「そっちも美味しそう。でもこのデミソースがけハンバーグも美味しそう」
「ならその2つにしよ。それで分け合いっ子しようか」
「え、いいの?理玖くんが食べたいのは?」
「俺もどっちも食べたいと思ってたから丁度いいよ」
(ああ⋯やっぱりこういう所が好きなんだよな⋯⋯)
自分がそうしたいと思ってると言いつつも、全部私のための言葉だって私は知ってる。
こういうのが世間で言う愛というものなんだろう。
「理玖くんありがとね」
「ん、なにが?」
「ううん、なんでもない。楽しみだねハンバーグ」
「だね。陽葵ちゃんがおっきな口でハンバーグ食べてる姿早く見たい」
理玖くんとそんな話をしているとあっという間に私たちの順番は回ってきた。
お店に案内された私たちは対面のテーブルに向かい合って座る。
私たちは予定通りチーズインハンバーグとデミソースがけハンバーグを注文した。
料理を待つ間も楽しみだね、なんて話しながら待っていると待ち時間なんてあっという間だ。
理玖くんといるだけで全ての時間が退屈じゃなくなり楽しい幸せな時間に変わる。
どれも理玖くんのおかげだ。
「あ、来たよ理玖くん」
「ほんとだ、すごい美味しそう」
目の前に運ばれてきたハンバーグは鉄板の上でじゅうじゅうと美味しそうな音を立てている。
服に飛ばないようにエプロンを付けて熱々なうちに食べるため私たちはフォークを片手にハンバーグにナイフを入れた。
湯気が漂うチーズインハンバーグを大きな口で頬張ると、その様子を理玖くんが心底愛しそうに見つめてくる。
私が食べてる姿を見てこんなに幸せそうにしてくれるのは理玖くんだけだ。
「美味しい?」
「ん~すっごい美味しい!」
「陽葵ちゃん見てると余計に美味しそうに見える。俺も早く食べよっと」
理玖くんもデミソースがけハンバーグを頬張ると目尻を下げ口角を上げて美味しさを表現してくれた。
肉汁たっぷりなハンバーグに私たちの手は止まらない。
半分ほど食べ進めると、理玖くんがデミソースがけハンバーグも私にくれた。
私もまたチーズインハンバーグを理玖くんに渡す。
「こっちも美味しいな。どっちも頼んで正解だったね」
「理玖くんのおかげだよありがとね」
そのまま2人でいろんな話をしながらハンバーグを食べ進めた。
美味しすぎたせいかあっという間に食べきってしまい少しだけ寂しく感じる。
そんな様子を見て理玖くんは小さく微笑んだ。
食いじがはって子供っぽいと思われたかもしれない。
「また今度一緒に来ようね」
「うん!」
「美味しかったもんねハンバーグ。俺もまた行きたいって思ってた」
理玖くんはいつだって私が欲しい言葉をくれる。
今もきっと私の顔を見て気持ちを察してくれた上での言葉だろう。
私の気持ちは筒抜けになっているようだ。
ますます理玖くんへの気持ちが大きくなっていった。
「次は買い物だね。陽葵ちゃんなんか見たいものある?」
「冬服、新しいの見たいかも」
「お、いいね。それ俺に選ばせてほしいな」
「選んでくれるの?」
「陽葵ちゃんがよければ。俺に選ばせて欲しい」
「えへへじゃあお願いしちゃおうかな」
私たちは2人でデートに行くためにそれぞれ身支度を整えていた。
2人でのデートは久しぶりで、自然と気合いも入る。
髪を緩く巻いて耳には理玖くんとのと揃いのピアスをつけて、首元にはプレゼントしてくれたネックレスを身につけた。
デニム生地のジャケットをはおり下には薄手のニットを合わせ、タイトスカートをチョイスする。
なぜか理玖くんも同じようにデニム生地のジャケットをはおっており、傍から見ればお揃いだ。
「あの、理玖さん⋯?1つ質問いいですか?」
「はい陽葵さん。なんでも聞いてください」
「どうしてお揃いみたいになってるんですかね。恥ずかしいですお揃いは」
「え~いいじゃん。陽葵ちゃんとお揃いで出かけたい」
「恥ずかしいよ」
「どうしてもだめ?ジャケットだけだから!しかも色味少し違うし!そんなにバレないって」
こうなった理玖くんは絶対私の話を聞いてくれない。
私がうん、と頷くまで絶対デートに行ってくれないやつだ。
私が渋々頷くと、理玖くんは満足そうに微笑んでルンルン鼻歌が聞こえるくらいワクワクしながら準備を再開した。
理玖くんが嬉しそうでこれでよかったと思える。
「さて陽葵ちゃん。準備できた?」
「できた!」
「うん、陽葵ちゃん。今日も可愛いね最高に似合ってるよその服」
「えへへありがとう。理玖くんに褒められると嬉しい」
理玖くんと一緒に部屋を出る。
同棲している部屋を一緒に出て手を繋いで歩き始めれば私たちのデートのスタートだ。
濃い色味のデニム生地のジャケットの下には白いシャツを着ており、黒いパンツを合わせている。
大人っぽい理玖くんは体格とスタイルだけでかなり目立っていた。
「今日は陽葵ちゃんと行きたいなって思ってたランチを食べに行って、買い物少しして陽葵ちゃんが行きたがってたスイーツ食べにカフェに行こ」
「え、もしかして駅前のケーキ屋さん?!」
「そう。前は俺も太陽さんもテイクアウトしてきたけど、あそこ行かないと食べれない限定スイーツあるじゃん。あれ食べたいって陽葵ちゃん言ってたよね」
私が話した内容を全て覚えてくれているのがやっぱりすごく嬉しい。
理玖くんは私が話す内容を絶対忘れないし、それを覚えてこうしてデートとして計画まで立ててくれる。
「わー理玖くんすごい楽しみ!早く行こ」
「ちょ、陽葵ちゃん、走っちゃ危ないよ!ちゃんと手繋いで!」
「早く早く~!」
理玖くんと一緒に電車に乗って駅前に向かう。
まずはそこにある人気のハンバーグ屋さんへ並んだ。
休日のため行列ができているものの、早めに来たのが功を奏したのかすぐにお店に入れそうだった。
待っている間にどんなメニューがいいか2人で話す。
「やばい、どれも美味しそうすぎるんだけど」
「チーズインハンバーグとか惹かれるね」
「そっちも美味しそう。でもこのデミソースがけハンバーグも美味しそう」
「ならその2つにしよ。それで分け合いっ子しようか」
「え、いいの?理玖くんが食べたいのは?」
「俺もどっちも食べたいと思ってたから丁度いいよ」
(ああ⋯やっぱりこういう所が好きなんだよな⋯⋯)
自分がそうしたいと思ってると言いつつも、全部私のための言葉だって私は知ってる。
こういうのが世間で言う愛というものなんだろう。
「理玖くんありがとね」
「ん、なにが?」
「ううん、なんでもない。楽しみだねハンバーグ」
「だね。陽葵ちゃんがおっきな口でハンバーグ食べてる姿早く見たい」
理玖くんとそんな話をしているとあっという間に私たちの順番は回ってきた。
お店に案内された私たちは対面のテーブルに向かい合って座る。
私たちは予定通りチーズインハンバーグとデミソースがけハンバーグを注文した。
料理を待つ間も楽しみだね、なんて話しながら待っていると待ち時間なんてあっという間だ。
理玖くんといるだけで全ての時間が退屈じゃなくなり楽しい幸せな時間に変わる。
どれも理玖くんのおかげだ。
「あ、来たよ理玖くん」
「ほんとだ、すごい美味しそう」
目の前に運ばれてきたハンバーグは鉄板の上でじゅうじゅうと美味しそうな音を立てている。
服に飛ばないようにエプロンを付けて熱々なうちに食べるため私たちはフォークを片手にハンバーグにナイフを入れた。
湯気が漂うチーズインハンバーグを大きな口で頬張ると、その様子を理玖くんが心底愛しそうに見つめてくる。
私が食べてる姿を見てこんなに幸せそうにしてくれるのは理玖くんだけだ。
「美味しい?」
「ん~すっごい美味しい!」
「陽葵ちゃん見てると余計に美味しそうに見える。俺も早く食べよっと」
理玖くんもデミソースがけハンバーグを頬張ると目尻を下げ口角を上げて美味しさを表現してくれた。
肉汁たっぷりなハンバーグに私たちの手は止まらない。
半分ほど食べ進めると、理玖くんがデミソースがけハンバーグも私にくれた。
私もまたチーズインハンバーグを理玖くんに渡す。
「こっちも美味しいな。どっちも頼んで正解だったね」
「理玖くんのおかげだよありがとね」
そのまま2人でいろんな話をしながらハンバーグを食べ進めた。
美味しすぎたせいかあっという間に食べきってしまい少しだけ寂しく感じる。
そんな様子を見て理玖くんは小さく微笑んだ。
食いじがはって子供っぽいと思われたかもしれない。
「また今度一緒に来ようね」
「うん!」
「美味しかったもんねハンバーグ。俺もまた行きたいって思ってた」
理玖くんはいつだって私が欲しい言葉をくれる。
今もきっと私の顔を見て気持ちを察してくれた上での言葉だろう。
私の気持ちは筒抜けになっているようだ。
ますます理玖くんへの気持ちが大きくなっていった。
「次は買い物だね。陽葵ちゃんなんか見たいものある?」
「冬服、新しいの見たいかも」
「お、いいね。それ俺に選ばせてほしいな」
「選んでくれるの?」
「陽葵ちゃんがよければ。俺に選ばせて欲しい」
「えへへじゃあお願いしちゃおうかな」
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