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第三章 メイドの恋
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明るい部屋の中で、フィナは目の前の光景に呆然とする。
雪のように白い肌と、同じくらいに白い髪。ひたいが触れそうなほど近くにアルバがいた。近くで見ると華やかな顔だった。素朴な服ばかりを着ているが、顔立ちに合った服を身に着ければ本物の貴族に見えるだろう。身寄りのない人だけれど、彼の所作には粗暴なところは一つもない。それらしく振る舞おうとすればできそうだった。そんな意味のないことをフィナは考えてしまう。彼女らしくない現実逃避をしていたのだ。
フィナの顔色はアルバよりも白く、青ざめていた。
今は朝ではない。昼だ。窓から差し込む光は強く、フィナ自身も随分と寝てしまったことに自覚がある。ならばすぐにでもベッドから出て、仕事に取りかかるべきだ。
それなのにフィナは昨晩の出来事を引きずっていた。
水が股からじわじわと溢れ出たのだ。漏らしてしまったわけではないにしても、ショックは大きい。ベッドに落ちた水はすでに乾いているが、主人のベッドを汚してしまったのは大きな罪である。二度目、三度目の際はどうにか体に力を入れないように股を大きく広げて、アルバの魔法を受け入れた。それでも蜜路を水で執拗に擦られ、子宮へと繋がる入り口すら刺激されてしまえばフィナの意思ではどうにもできない。
イッた瞬間、水魔法で生み出された水を漏らしてしまうのは仕方のないことだった。……だったのだが、アルバの腕の中で何度も漏らすことになっただけでなく、膣を勢いよく締めてしまった時には股から水が吹き出たのだ。それはベッドだけを汚しただけではなく、壁や床に音を立ててぶつかった。それでも最初、フィナはまさか自分の体から出てしまった水だとは気づかず、雨が降ったのだと思っていた。アルバがのんびりと「すごい勢いで出ちゃったね」と言うまでは。その後もビュッと音を立てて水を吹き出し……と、そこまで思い返してフィナは思考を停止させる。
「あれ、フィナ。もう起きたの?」
優しいラベンダー色の瞳が、フィナを見ていた。そしてふにゃっと唇を緩ませる。
「おはよう」
「……おはようございます、アルバ様」
「もうすこし寝る?」
「いいえ。今すぐ起きます」
昼間になってしまったが、だからと言って諦めてだらけるなどという選択肢はない。とくに今日は、昨晩汚してしまった壁や床の掃除、寝具の掃除もしなければいけなかった。自分がやってしまったことなのだから、尚更である。今日ばかりは晴れでよかったと、フィナは体を起こした。──起こして、何故か体がパタリと倒れる。それはフィナの意思ではなかった。
「フィナ、どうしたの?」
「失礼しました」
フィナは足の先をよろよろと動かし、ベッドに寝たまま床に足をつける。そしてずり落ちるような動きで、床に座った。
「えっ、えっと、フィナ。何をしてるの?」
昨晩とは違い、今回はアルバの方が困惑していた。
「……腰に、力が入らないので」
「それって大変だよね」
「問題ありません。すこしすれば、元に戻ると思います。すぐにアルバ様の身支度を調える用意をしますので」
言いながら、フィナは腕の力だけで座ったまま移動を開始する。表情に変わりはないが、内心ではとてつもなく焦っていた。もしもこの状態が続けば、ただでさえ時間が押しているというのに掃除も洗濯もできないまま終わってしまう。アルバに二日も続けて汚れたベッドを使わせるわけにはいかない。だが、どうすれば腰は回復するのだろうか。まったく力が入らないほどへとへとになった腰に、フィナは軽く絶望する。媚薬を飲んでしまってから、自分の体を思い通りに動かせていない。
「フィナ」
名前を呼ばれると同時に、フィナの体が床から離れる。
アルバはベッドから出ると、すぐさまフィナを抱き上げた。横抱きにして、力が入らないという腰をしっかりと支えている。
「どこに行きたいの?」
「アルバ様、そのようなお気遣いは不要です」
「でも、立つこともできないんだよね」
「……それは、そうですが」
「服、着替えたいよね。だけどその前にお風呂に入ろうか」
「どうか私のことは気にしないでください」
「うん、俺も汗を流したいかも」
話が通じていない。フィナは手や足を動かし、自分の力で立てないか試してみる。しかしアルバは落としてしまわないように、フィナをぎゅうぎゅうに抱きしめてしまった。彼の胸に頬を押しつけることになったフィナは、これはもう何を言っても分かってもらえないと無言で諦めた。
結局、フィナが自分の足で立てるようになったのは日が落ちてからだった。料理をする時は常に椅子に座り、物を取るなど移動しなければならない作業はアルバが手伝ってくれた。そのような状態なので、当然効率は悪くなる。掃除や洗濯をする時間はなく、フィナはしょんぼりと肩を下げて皿を洗う。
夕飯を食べ終えたアルバは、そんな彼女を心配そうに見ていた。まさかここまで落ち込むとは思わなかったのだ。いっそ、嫌ったり避けられたりする方がよかったのかもしれない。だが、よくよく考えればフィナが誰かを嫌うはずがなかった。王都でメイドやメイド長に鞭打ちをされて、酷い怪我を負っても恨み言の一つも言わなかったのだ。それは表に出さないよう我慢しているのではなく、本当に何の感情も持っていないようだった。
「アルバ様、本日はお部屋の掃除ができておりません。ですので、寝る際は狭いと思いますが私が使っている部屋で寝ていただけないでしょうか」
皿洗いが終わったフィナは申し訳なさそうに話すと、アルバは困ったように笑った。
「うん、分かった」
頷きはするが、アルバは掃除をしていなくとも汚れたベッドで寝ることに抵抗はない。さらに言えば、別に床に寝たって構わなかった。けれども、フィナにそのことを伝えても喜ばないだろう。それは気遣いではない。アルバの生活を第一に考えているフィナの行動を軽視している発言になる。今だって、フィナは自分が使っているベッドで寝てもらうことに抵抗を感じているはずだ。だからアルバはフィナの提案に大人しく従うことにした。するとフィナはほっと唇を開き、深々とお辞儀をした。
「では、そろそろお風呂に入られますか」
「そうしようか」
浴室に向かうと、浴槽には湯がたっぷりと張られていた。その中には木綿の布袋がぷかぷかと浮いている。服を脱いだアルバは、その布袋を興味深そうにじっと見つめた。
「フィナ、この袋って何?」
「中にハーブが入っています。今日は起きるのが遅くなってしまいましたので、いつも寝る時間に眠たくなるよう不眠に効果がある物を入れています」
昨晩、これでもかというほど羞恥を植え付けられたフィナだったが、服を脱ぐことに躊躇いはなかった。浴槽に近づいて手を入れると、ゆっくりと湯をかき混ぜた。するとハーブの香りがふわふわと広がっていく。
「ハーブってそういう使い方もあるんだね。好きな香りがする」
「アルバ様がよければ、明日も続けましょうか」
「いいの?」
「はい」
先にアルバが湯に浸かり、フィナはアルバの頭を洗う。心が安らぐ香りに包まれている中、シャカシャカと気持ちのいい音が鳴る。それが終わると、フィナもアルバの体を洗うために浴槽に入った。向かい合う体勢になると、フィナは柔らかい布を使ってアルバの首や腕を撫でるように擦っていく。
「今日はハーブのおかげかな。すごく、気持ちいい……」
「それはよかったです」
「フィナもさっき入ったばかりなのに、顔が赤くなってる」
「血の巡りもよくなるはずです」
「そっか……うん、そっかぁ……」
「アルバ様、湯加減がよくなかったでしょうか」
「……ううん。お湯の温度はちょうどいいと思う」
「では、何が……」
フィナはアルバが言いづらそうにしているのを見て、体を寄せる。これ以上、失態を重ねたくなかったのだ。不満があれば教えて欲しい。その必死さは、逆にアルバを追い詰めた。
下腹にコツン、と何か硬いものが触れる。自然とフィナはその正体を探ろうと、下を向いた。
「あ、えと」
戸惑うようなアルバの声に、フィナは顔を上げる。……見てしまった。今まで可愛らしくふにゃふにゃしていたものが、凶暴と表現していいほど膨らんでいるのを。
「このお湯、たぶん……媚薬草が混じってると思う」
フィナと同じくらい真っ赤になったアルバは「フィナのせいではないからね」と付け足した。
雪のように白い肌と、同じくらいに白い髪。ひたいが触れそうなほど近くにアルバがいた。近くで見ると華やかな顔だった。素朴な服ばかりを着ているが、顔立ちに合った服を身に着ければ本物の貴族に見えるだろう。身寄りのない人だけれど、彼の所作には粗暴なところは一つもない。それらしく振る舞おうとすればできそうだった。そんな意味のないことをフィナは考えてしまう。彼女らしくない現実逃避をしていたのだ。
フィナの顔色はアルバよりも白く、青ざめていた。
今は朝ではない。昼だ。窓から差し込む光は強く、フィナ自身も随分と寝てしまったことに自覚がある。ならばすぐにでもベッドから出て、仕事に取りかかるべきだ。
それなのにフィナは昨晩の出来事を引きずっていた。
水が股からじわじわと溢れ出たのだ。漏らしてしまったわけではないにしても、ショックは大きい。ベッドに落ちた水はすでに乾いているが、主人のベッドを汚してしまったのは大きな罪である。二度目、三度目の際はどうにか体に力を入れないように股を大きく広げて、アルバの魔法を受け入れた。それでも蜜路を水で執拗に擦られ、子宮へと繋がる入り口すら刺激されてしまえばフィナの意思ではどうにもできない。
イッた瞬間、水魔法で生み出された水を漏らしてしまうのは仕方のないことだった。……だったのだが、アルバの腕の中で何度も漏らすことになっただけでなく、膣を勢いよく締めてしまった時には股から水が吹き出たのだ。それはベッドだけを汚しただけではなく、壁や床に音を立ててぶつかった。それでも最初、フィナはまさか自分の体から出てしまった水だとは気づかず、雨が降ったのだと思っていた。アルバがのんびりと「すごい勢いで出ちゃったね」と言うまでは。その後もビュッと音を立てて水を吹き出し……と、そこまで思い返してフィナは思考を停止させる。
「あれ、フィナ。もう起きたの?」
優しいラベンダー色の瞳が、フィナを見ていた。そしてふにゃっと唇を緩ませる。
「おはよう」
「……おはようございます、アルバ様」
「もうすこし寝る?」
「いいえ。今すぐ起きます」
昼間になってしまったが、だからと言って諦めてだらけるなどという選択肢はない。とくに今日は、昨晩汚してしまった壁や床の掃除、寝具の掃除もしなければいけなかった。自分がやってしまったことなのだから、尚更である。今日ばかりは晴れでよかったと、フィナは体を起こした。──起こして、何故か体がパタリと倒れる。それはフィナの意思ではなかった。
「フィナ、どうしたの?」
「失礼しました」
フィナは足の先をよろよろと動かし、ベッドに寝たまま床に足をつける。そしてずり落ちるような動きで、床に座った。
「えっ、えっと、フィナ。何をしてるの?」
昨晩とは違い、今回はアルバの方が困惑していた。
「……腰に、力が入らないので」
「それって大変だよね」
「問題ありません。すこしすれば、元に戻ると思います。すぐにアルバ様の身支度を調える用意をしますので」
言いながら、フィナは腕の力だけで座ったまま移動を開始する。表情に変わりはないが、内心ではとてつもなく焦っていた。もしもこの状態が続けば、ただでさえ時間が押しているというのに掃除も洗濯もできないまま終わってしまう。アルバに二日も続けて汚れたベッドを使わせるわけにはいかない。だが、どうすれば腰は回復するのだろうか。まったく力が入らないほどへとへとになった腰に、フィナは軽く絶望する。媚薬を飲んでしまってから、自分の体を思い通りに動かせていない。
「フィナ」
名前を呼ばれると同時に、フィナの体が床から離れる。
アルバはベッドから出ると、すぐさまフィナを抱き上げた。横抱きにして、力が入らないという腰をしっかりと支えている。
「どこに行きたいの?」
「アルバ様、そのようなお気遣いは不要です」
「でも、立つこともできないんだよね」
「……それは、そうですが」
「服、着替えたいよね。だけどその前にお風呂に入ろうか」
「どうか私のことは気にしないでください」
「うん、俺も汗を流したいかも」
話が通じていない。フィナは手や足を動かし、自分の力で立てないか試してみる。しかしアルバは落としてしまわないように、フィナをぎゅうぎゅうに抱きしめてしまった。彼の胸に頬を押しつけることになったフィナは、これはもう何を言っても分かってもらえないと無言で諦めた。
結局、フィナが自分の足で立てるようになったのは日が落ちてからだった。料理をする時は常に椅子に座り、物を取るなど移動しなければならない作業はアルバが手伝ってくれた。そのような状態なので、当然効率は悪くなる。掃除や洗濯をする時間はなく、フィナはしょんぼりと肩を下げて皿を洗う。
夕飯を食べ終えたアルバは、そんな彼女を心配そうに見ていた。まさかここまで落ち込むとは思わなかったのだ。いっそ、嫌ったり避けられたりする方がよかったのかもしれない。だが、よくよく考えればフィナが誰かを嫌うはずがなかった。王都でメイドやメイド長に鞭打ちをされて、酷い怪我を負っても恨み言の一つも言わなかったのだ。それは表に出さないよう我慢しているのではなく、本当に何の感情も持っていないようだった。
「アルバ様、本日はお部屋の掃除ができておりません。ですので、寝る際は狭いと思いますが私が使っている部屋で寝ていただけないでしょうか」
皿洗いが終わったフィナは申し訳なさそうに話すと、アルバは困ったように笑った。
「うん、分かった」
頷きはするが、アルバは掃除をしていなくとも汚れたベッドで寝ることに抵抗はない。さらに言えば、別に床に寝たって構わなかった。けれども、フィナにそのことを伝えても喜ばないだろう。それは気遣いではない。アルバの生活を第一に考えているフィナの行動を軽視している発言になる。今だって、フィナは自分が使っているベッドで寝てもらうことに抵抗を感じているはずだ。だからアルバはフィナの提案に大人しく従うことにした。するとフィナはほっと唇を開き、深々とお辞儀をした。
「では、そろそろお風呂に入られますか」
「そうしようか」
浴室に向かうと、浴槽には湯がたっぷりと張られていた。その中には木綿の布袋がぷかぷかと浮いている。服を脱いだアルバは、その布袋を興味深そうにじっと見つめた。
「フィナ、この袋って何?」
「中にハーブが入っています。今日は起きるのが遅くなってしまいましたので、いつも寝る時間に眠たくなるよう不眠に効果がある物を入れています」
昨晩、これでもかというほど羞恥を植え付けられたフィナだったが、服を脱ぐことに躊躇いはなかった。浴槽に近づいて手を入れると、ゆっくりと湯をかき混ぜた。するとハーブの香りがふわふわと広がっていく。
「ハーブってそういう使い方もあるんだね。好きな香りがする」
「アルバ様がよければ、明日も続けましょうか」
「いいの?」
「はい」
先にアルバが湯に浸かり、フィナはアルバの頭を洗う。心が安らぐ香りに包まれている中、シャカシャカと気持ちのいい音が鳴る。それが終わると、フィナもアルバの体を洗うために浴槽に入った。向かい合う体勢になると、フィナは柔らかい布を使ってアルバの首や腕を撫でるように擦っていく。
「今日はハーブのおかげかな。すごく、気持ちいい……」
「それはよかったです」
「フィナもさっき入ったばかりなのに、顔が赤くなってる」
「血の巡りもよくなるはずです」
「そっか……うん、そっかぁ……」
「アルバ様、湯加減がよくなかったでしょうか」
「……ううん。お湯の温度はちょうどいいと思う」
「では、何が……」
フィナはアルバが言いづらそうにしているのを見て、体を寄せる。これ以上、失態を重ねたくなかったのだ。不満があれば教えて欲しい。その必死さは、逆にアルバを追い詰めた。
下腹にコツン、と何か硬いものが触れる。自然とフィナはその正体を探ろうと、下を向いた。
「あ、えと」
戸惑うようなアルバの声に、フィナは顔を上げる。……見てしまった。今まで可愛らしくふにゃふにゃしていたものが、凶暴と表現していいほど膨らんでいるのを。
「このお湯、たぶん……媚薬草が混じってると思う」
フィナと同じくらい真っ赤になったアルバは「フィナのせいではないからね」と付け足した。
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