男:女＝1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

第三章:入学と新たな出会い

贈り物の意味

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「....今日は自分勝手ですみません 本当にもう何から謝って良いのやら......」

「いえいえ 精一杯はしゃいでいる 椿さん とても可愛かったですよ」

「もう 優心さんったら.....」

今は店を出てバス停に向かってる途中の帰り道だ 
俺たちが購入した約40着の服は全て配達させると、吉田さんが言ってた
「今回の落とし前として私たちが明日までに配達させていただきます」と

言い方が怖いよ 吉田さん 笑顔崩さなかったし対応もそのままだったけど
圧があったよ 確実に重いやつが

「服が届くのが楽しみですね!優心さん!!」

「確かにそうですね 良い服ばっかりでしたし、次に出かける日が楽しみです」

「明日にでもまた出かけますか?」

「ははは 椿さんの体力が持ちませんよ また日にち空いたらにしましょうか」

「約束ですよ?」

「ええ 約束です」

「やった!!」

約束をすると嬉しさのあまりかぴょんぴょん喜ぶ椿さん とっても可愛い
またなんかやって腰抜かしたら何かしらの影響でそうだから口には出さんとこ

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バス停に着いたのは19時ごろだった
休日も相まってか、バス停には結構人が待っていた 学生らしき人たちがズラッと並んでいるため
バスに乗れるかギリ怪しいラインだ

「....少し待ちますか? 今乗ってもかなりキツイかと思いますけど」

「いえ、待ちましょう あと一本遅いバスなら余裕で乗れると思いますよ」

とは言ったものの次のバスは30分後 待ち時間にしては少し長い
プシューと音が鳴り、バスが停車する 俺たち以外の人は全員バスに乗ったためバス停には
俺と椿さんの二人だけだ

.....渡すなら丁度いいかもな

「あの、椿さん」

「なんですか?」

「これ、受け取ってくれませんか?」

「.........え?」

俺が出したのはシリコンベルトで出来たネジ巻型の腕時計
これはさっき吉田さんに在庫の有無を確認させてもらったものだ

「今日のお礼も兼ねてです 俺なりに椿さんに合うデザインを選んだんですけど...」

「...ありがとうございます 付けても良いですか?」

「ええ 勿論です」

そう言って椿さんは腕時計を手首に巻く
うん 今着ている服にとても合っている Gジャンともマッチしているし良かった

「....どう、でしょうか」

「ええ とても椿さんに似合っていますよ」

「そうですか?  ...そうかぁ」

うーん 照れてる姿も可愛い 椿さんってもしかしてなにしていても可愛いんじゃないか?

「そういえば、この時計いつ払ったんですか? さっきのレジでは時計なんて項目ありませんでしたけど」

「それは.....秘密です」

「教えてくれないんですか??」

「ええ 個人的なプライドなんで」

実は吉田さんにこの腕時計を持ってきてもらった時に会計は済んでいた
吉田さんにも椿さんには秘密にしてほしいと念押しして

ちなみに腕時計の金額1,780円は紅葉さんのカードで支払ってはない
元々 俺が持っていた金で払うことが出来た
流石にプレゼントを人の金では払えない まぁ、俺の金額は500円と少ししかないが

そんな話をしていると時間は19時半を過ぎた 俺たち以外にバス停で待っている人いなかったため
バスがやってきても 席はスカスカだった

「さ、乗りましょうか 早く帰らないと怒られますし」


「あ、その前に優心さん
プレゼントで腕時計を贈る意味って何か分かりますか?」



....え?意味なんてあったの???

「すいません それの意味は知らなかったです...」

「ふふ そうですか」

「え?なんか変な意味あったんですか??」

「いいえ 変な意味はありませんよ ただ、意味はありますけど」

「教えてくれませんか?」　「嫌です  あ、調べるのもダメですよ」

ダメかぁ てか、調べることバレてた
案外意地悪な性格なのかもしれないな 椿さんって


家に着いたのは20時を少し過ぎた時間
紅葉さんからは何も言われなかったが竜胆さんからは「遅い!!」と少し怒られてしまった
まぁ、今日一日部活だったし 一緒に出かけられなかったから 仕方ないか

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椿は小説や漫画をかなり読むタイプであったため、何かをプレゼントとして贈る意味は知っていた
もちろん 腕時計を贈る意味がなんなのかも


プレゼントとして時計を贈る意味は『あなたと同じ時間を過ごしたい』