庶民的な転生公爵令嬢はふわふわ生きる

くしゃもち

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昔と夢のお話

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目の奥が赤い。ここはどこだろう?
あれ?ここ、さっきの遺跡?でも見た時よりも新しい。というか私、空飛んでる!?
あ、夢か。
「人外!」
「お前のせいで私たちの作物は全て無くなった!」
「日照りが続いた!」
「全部お前が神に見初められたからだ!」
声のする方に目と耳を向けると、怖い顔をした人達が青い髪の毛のお姉さんに向かって罵声を飛ばしている。
ダメだよ!!お姉さん可哀想だよ!!
「ウィーネとアリュールが怒っていたのは貴方達が私を生贄にしてから怠けてばかりいたからだよ!!」
「うるさい!とにかくお前がいたからこの村は滅びている!お前は死刑だ!」
「ちょっと、何するの!?」
大人の人達がお姉さんに向かって、持っている火のついた棒を投げている。ダメだよ!!とにかく助けなくちゃ!お姉さんが死んじゃう!!
「死して神に償え!」
「そして私たちに恵みを!!」
助けたい。助けたいのにここから動けない。涙ばかり溢れ出る。動けない。
何か音が聞こえた。火を投げつけた人達が泣き叫ぶ声。逃げ惑う音。
そして空には泣きながら怖い顔をして火傷を負ったお姉さんを抱き上げているウィーネと、必死にウィーネを宥めているアリュール。
なんで二人も喧嘩してるの?聞きたいのに声も出ない。私にできるのはただ傍観するだけ。
涙が止まらない。なんでこんなことをするの?
誰か助けてよ!!

「ユークちゃん!…ユークちゃん!!」
「あ…かあさま?」
見上げると涙をボロボロ流している母様と、心配そうに顔を歪めている父様と、見慣れた天蓋。
「良かった!!大丈夫?痛いところは?」
「うん…だいじょうぶ。」
「ユーク、ずっとうなされながら泣いていたけれど、何があったんだい?教えてくれないか?」
えっと…ウィーネに連れられて、遺跡に着いて、涙が出てきて…それからは覚えていない。ただ、悲しい気持ちになった。
「ごめんなさい、覚えてないの。」
「そうか…だけどユークが無事で良かった。」
「本当に良かったわ。」
…本当にウィーネは何がしたかったんだろう?気になるな…落ち着いたら聞いてみようかな。話してくれるといいけど。
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