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11 ひとりじゃない夜
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夜。
今夜もひとりだ。
広いお屋敷にひとりは寂しい。
布団に入ったものの目がさえて眠れる気がしなかった。
どうしても思い出す、利一さんに襲われた時のこと。
ひとりで寝ていて、気が付いたら利一さんがいて布団を引きはがされて……
寝間着を脱がされそうになって逃げ出したけど、どうやって逃げたんだろう。
そういえば利一さん、おかしなこと言っていたような。
『……突然飛び上がったかと思うとそのまま外に駆けだして……』
とか言っていたけど、飛び上がったってどういうことだろう?
私、そんなことできるわけないのに。
なんで利一さんはあんなこと言ったのかな。
……ってだめだだめだ。
忘れたいのに、夜になるとどうしても利一さんの事を思い出してしまう。
どうしたら忘れられるんだろう。
やっぱり殺しておけばよかったかな。そうしたら私、こんなに苦しまなくて済むのに。
そう思った時、廊下で物音がして私は跳ね起きた。
気のせい……じゃない。
確かに足音が聞こえる。
戸締まりはちゃんとしたし……そうなると昴さんが帰ってきた……?
まだ夜明けじゃない。なのに帰ってきた……のかな?
確かめようと私はベッドから起き上がり、おそるおそる部屋の扉を開けた。
ランプの淡い光が廊下を照らしていて、こちらに近づく人影が見える。
「あれ、寝てなかったの」
ランプを手に持った昴さんが、廊下の途中で立ち止まり言った。
服は昼と同じスーツ姿だ。
着替えた様子はない。
「あ……あの……眠れ、なくて……」
俯きどうしようかと思っていると、足音が近づき頭に手が触れた。
その手が暖かくて、気持ちが少し和らぐ気がした。
今日の朝もこうしてくれたけど……何の意味があるんだろう。
「ねえ、憎しみは人を鬼にするって話、知ってる?」
「え……?」
驚いて顔をあげると、思った以上に近くに昴さんの顔があった。
一重の、吸いこまれそうなほど黒い瞳。
何を考えているのかわからない、無表情が多い整った顔がそこにある。
彼はランプを足元に置き、片手を私の頭に置いてじっとこちらを見つめている。
そんなに見つめられると恥ずかしいんだけど……
そう思い私は下を俯いた。なんだか顔が熱い気がする。
「昔話で聞いたことない? 鬼になる人間の話」
それは……聞いたことあるかもしれない。
でもそれは昔話だ。
本当にあった話じゃ……
「……あれ?」
でも昨日、私は転がる石を見た。
そしてその石は昔話にある石だと昴さんは言っていた。
昔話なんて、みんな作り話だと思っていた。
鬼退治だって龍宮城だって、そんなものあるわけがない。
でも……
「昔話って、作りものじゃないんですか……?」
おそるおそる顔を上げて尋ねると、昴さんは真顔で続ける。
「作り話もあるけど、本当にあった話もあるよ。そして、強い恨みが人を鬼にすることもあるんだ。君は誰を恨んでるの」
「え……」
恨んでる……だろうか。
頭の中に真っ先に浮かんだのは、利一さんの顔だった。
私を手籠めにしようとした人。
逃げ出した私を連れ戻そうとした人。
思い出すと、恐怖と悲しみが心のなかに溢れ出す。
「その人のこと、憎いの? 殺したいほどに」
「え、あ、あの……殺したいなんて思ってないです」
私はとっさに嘘をつく。
さっき布団の中で、殺したい、って思っていたのは確かだけど今はその思いはない。
昴さんに触られただけで、私の中にあったはずの憎しみの感情はしぼんでしまっている。
昴さんって不思議な人だ。
あの神社で見た転がる石を封印した力もそうだけど、この人に触られただけで心が落ち着くんだもの。
「じゃあ忘れることだよ。そんな相手の為に鬼になって命を捨てる必要はないんだから」
「い、命を捨てるってどういう……」
「もし君が鬼になったら、僕は君を殺さなくちゃいけないからね」
真顔で言われ、背筋が凍るような思いがした。
そうか……昴さんはあやかしとか幽霊とかを祓う祓い師だ。
昨日の石みたいに封印することもあれば、相手を殺すこともあるって事か……
昔話に登場する鬼はいい鬼もいるけど……桃太郎の鬼は人を襲ったりしていたっけ。
山姥は人を食べるって話だし……
人を殺せば殺される。
その事実に気が付き、私は唾を飲み込んだ。
「鬼は人を襲い人を喰うんだ。だから僕は鬼を見つけたら殺す。それが元人間でも関係なくね」
「わ、私は鬼にはならないです……でも、あの……利一さんに襲われたのは月曜日のことだったから……そんなすぐには忘れられないです」
そう震えた声で言うと、気まずい沈黙が流れる。
どうしたんだろう。
昴さんは困ったような顔をして、私から視線をそらした。
「えーと……ごめん。君に何があったのかなんて考えてなかったから……何を言ったらいいのかちょっとわかんなくて」
そう言われると余計気まずい。
私もなんて言ったらいいかわからないんだけど……
どうしよう……何か話題、変えた方がいいかな?
「あ、あの……遊郭に行ったんじゃなかったんですか?」
必死に考えて出てきた言葉はそれだった。
他に何か言うことがあると思うけど……何にも出てこない。
「それは……京佳が客をとっていてあきそうになくって。僕としては寝られれば誰がそばにいてもよかったんだけど、今日は混んでいたから仕方なく帰って来たんだ」
「……ひとりでは寝れないって、本当なんですか?」
「え? うん。まあ事実だけど……」
「あ、あの、私がそばにいるんじゃだめですか?」
「……」
私の提案に、昴さんは大きく目を見開き私を見つめる。
わ、私へんなこと言っちゃったかな……?
ひとりじゃ眠れない。それは今の私もそうだ。だから一緒の部屋で寝れば大丈夫かなって思ったんだけど……
迷惑だっただろうか……?
気まずい空気が流れる中、昴さんは顔を紅くして俯いてしまった。
「す、すみません……あ、あの……私も……ひとりじゃ眠れる気がしないからその……誰かそばにいたほうが眠れるかなって」
そう思っただけだけど、迷惑……なのかな。
「……あぁ、そういう意味か。ごめん、深く考えちゃった。でも、君は……」
「お願いします。そばで寝かせてください」
がしり、と腕を掴んで私は昴さんの顔を見る。
ひとりだとごちゃごちゃといろいろ考えてしまう。
だから一緒に寝られるならその方がいい。
すると昴さんは私から視線を外し、
「困ったな……」
と、本当に困った顔をして呟く。
「あ……す、すいません。迷惑、ですよね……」
知り合ってまだ数日の、ろくに知りもしない相手と同じ部屋で寝るなんて嫌か……
「えーと、そういう事じゃないんだけど……えーと……ごめん……と、とりあえず布団、もってくるよ」
そう昴さんは早口で言い、私から離れてランプを置いたまま廊下の向こうに行き、階段を駆け上がっていく。
布団、もってくるって事はここで寝るって事かな?
まあこの部屋広いし……床に布団を敷く場所はじゅうぶんある。
どうしようかと思っていると、昴さんが掛布団を抱えて戻ってきた。
「あ……すみません、お手伝いしなくて」
「これくらい自分でできるよ。あと、敷布団を持ってくる」
私が昴さんから掛布団を受け取ると、彼はまた廊下を戻っていく。
私は受け取った掛布団を持ち部屋の中に戻り、とりあえずベッドの上にそれを置いて、昴さんが戻ってくるのを待った。
すぐに戻ってきた昴さんは、敷布団を床に敷くと掛布団を手にする。
戻ってきた昴さんは、スーツ姿じゃなくて浴衣姿だった。
胸元が少しはだけていて艶めかしい。
「僕は床で寝るから」
と言い、さっさと私に背を向けて布団の中に入り込んだ。
……なんだか様子が変だけど、何なんだろう……?
そう思いつつ、背中に、
「おやすみなさい」
と声をかけ、私もベッドの中に入った。
ランプが消えて、闇が室内を包む。
窓の外は細い月が浮かんでいるのが見える。
一緒に寝ようって、迷惑だっただろうか……?
『誰かと一緒なら怖くないよ!』
という、めいこちゃんの声が頭の中に響く。
確かに、誰かがいるっていう安心感があって眠れる気がする。
私は布団をぎゅっと握りしめて、目を閉じた。
今夜もひとりだ。
広いお屋敷にひとりは寂しい。
布団に入ったものの目がさえて眠れる気がしなかった。
どうしても思い出す、利一さんに襲われた時のこと。
ひとりで寝ていて、気が付いたら利一さんがいて布団を引きはがされて……
寝間着を脱がされそうになって逃げ出したけど、どうやって逃げたんだろう。
そういえば利一さん、おかしなこと言っていたような。
『……突然飛び上がったかと思うとそのまま外に駆けだして……』
とか言っていたけど、飛び上がったってどういうことだろう?
私、そんなことできるわけないのに。
なんで利一さんはあんなこと言ったのかな。
……ってだめだだめだ。
忘れたいのに、夜になるとどうしても利一さんの事を思い出してしまう。
どうしたら忘れられるんだろう。
やっぱり殺しておけばよかったかな。そうしたら私、こんなに苦しまなくて済むのに。
そう思った時、廊下で物音がして私は跳ね起きた。
気のせい……じゃない。
確かに足音が聞こえる。
戸締まりはちゃんとしたし……そうなると昴さんが帰ってきた……?
まだ夜明けじゃない。なのに帰ってきた……のかな?
確かめようと私はベッドから起き上がり、おそるおそる部屋の扉を開けた。
ランプの淡い光が廊下を照らしていて、こちらに近づく人影が見える。
「あれ、寝てなかったの」
ランプを手に持った昴さんが、廊下の途中で立ち止まり言った。
服は昼と同じスーツ姿だ。
着替えた様子はない。
「あ……あの……眠れ、なくて……」
俯きどうしようかと思っていると、足音が近づき頭に手が触れた。
その手が暖かくて、気持ちが少し和らぐ気がした。
今日の朝もこうしてくれたけど……何の意味があるんだろう。
「ねえ、憎しみは人を鬼にするって話、知ってる?」
「え……?」
驚いて顔をあげると、思った以上に近くに昴さんの顔があった。
一重の、吸いこまれそうなほど黒い瞳。
何を考えているのかわからない、無表情が多い整った顔がそこにある。
彼はランプを足元に置き、片手を私の頭に置いてじっとこちらを見つめている。
そんなに見つめられると恥ずかしいんだけど……
そう思い私は下を俯いた。なんだか顔が熱い気がする。
「昔話で聞いたことない? 鬼になる人間の話」
それは……聞いたことあるかもしれない。
でもそれは昔話だ。
本当にあった話じゃ……
「……あれ?」
でも昨日、私は転がる石を見た。
そしてその石は昔話にある石だと昴さんは言っていた。
昔話なんて、みんな作り話だと思っていた。
鬼退治だって龍宮城だって、そんなものあるわけがない。
でも……
「昔話って、作りものじゃないんですか……?」
おそるおそる顔を上げて尋ねると、昴さんは真顔で続ける。
「作り話もあるけど、本当にあった話もあるよ。そして、強い恨みが人を鬼にすることもあるんだ。君は誰を恨んでるの」
「え……」
恨んでる……だろうか。
頭の中に真っ先に浮かんだのは、利一さんの顔だった。
私を手籠めにしようとした人。
逃げ出した私を連れ戻そうとした人。
思い出すと、恐怖と悲しみが心のなかに溢れ出す。
「その人のこと、憎いの? 殺したいほどに」
「え、あ、あの……殺したいなんて思ってないです」
私はとっさに嘘をつく。
さっき布団の中で、殺したい、って思っていたのは確かだけど今はその思いはない。
昴さんに触られただけで、私の中にあったはずの憎しみの感情はしぼんでしまっている。
昴さんって不思議な人だ。
あの神社で見た転がる石を封印した力もそうだけど、この人に触られただけで心が落ち着くんだもの。
「じゃあ忘れることだよ。そんな相手の為に鬼になって命を捨てる必要はないんだから」
「い、命を捨てるってどういう……」
「もし君が鬼になったら、僕は君を殺さなくちゃいけないからね」
真顔で言われ、背筋が凍るような思いがした。
そうか……昴さんはあやかしとか幽霊とかを祓う祓い師だ。
昨日の石みたいに封印することもあれば、相手を殺すこともあるって事か……
昔話に登場する鬼はいい鬼もいるけど……桃太郎の鬼は人を襲ったりしていたっけ。
山姥は人を食べるって話だし……
人を殺せば殺される。
その事実に気が付き、私は唾を飲み込んだ。
「鬼は人を襲い人を喰うんだ。だから僕は鬼を見つけたら殺す。それが元人間でも関係なくね」
「わ、私は鬼にはならないです……でも、あの……利一さんに襲われたのは月曜日のことだったから……そんなすぐには忘れられないです」
そう震えた声で言うと、気まずい沈黙が流れる。
どうしたんだろう。
昴さんは困ったような顔をして、私から視線をそらした。
「えーと……ごめん。君に何があったのかなんて考えてなかったから……何を言ったらいいのかちょっとわかんなくて」
そう言われると余計気まずい。
私もなんて言ったらいいかわからないんだけど……
どうしよう……何か話題、変えた方がいいかな?
「あ、あの……遊郭に行ったんじゃなかったんですか?」
必死に考えて出てきた言葉はそれだった。
他に何か言うことがあると思うけど……何にも出てこない。
「それは……京佳が客をとっていてあきそうになくって。僕としては寝られれば誰がそばにいてもよかったんだけど、今日は混んでいたから仕方なく帰って来たんだ」
「……ひとりでは寝れないって、本当なんですか?」
「え? うん。まあ事実だけど……」
「あ、あの、私がそばにいるんじゃだめですか?」
「……」
私の提案に、昴さんは大きく目を見開き私を見つめる。
わ、私へんなこと言っちゃったかな……?
ひとりじゃ眠れない。それは今の私もそうだ。だから一緒の部屋で寝れば大丈夫かなって思ったんだけど……
迷惑だっただろうか……?
気まずい空気が流れる中、昴さんは顔を紅くして俯いてしまった。
「す、すみません……あ、あの……私も……ひとりじゃ眠れる気がしないからその……誰かそばにいたほうが眠れるかなって」
そう思っただけだけど、迷惑……なのかな。
「……あぁ、そういう意味か。ごめん、深く考えちゃった。でも、君は……」
「お願いします。そばで寝かせてください」
がしり、と腕を掴んで私は昴さんの顔を見る。
ひとりだとごちゃごちゃといろいろ考えてしまう。
だから一緒に寝られるならその方がいい。
すると昴さんは私から視線を外し、
「困ったな……」
と、本当に困った顔をして呟く。
「あ……す、すいません。迷惑、ですよね……」
知り合ってまだ数日の、ろくに知りもしない相手と同じ部屋で寝るなんて嫌か……
「えーと、そういう事じゃないんだけど……えーと……ごめん……と、とりあえず布団、もってくるよ」
そう昴さんは早口で言い、私から離れてランプを置いたまま廊下の向こうに行き、階段を駆け上がっていく。
布団、もってくるって事はここで寝るって事かな?
まあこの部屋広いし……床に布団を敷く場所はじゅうぶんある。
どうしようかと思っていると、昴さんが掛布団を抱えて戻ってきた。
「あ……すみません、お手伝いしなくて」
「これくらい自分でできるよ。あと、敷布団を持ってくる」
私が昴さんから掛布団を受け取ると、彼はまた廊下を戻っていく。
私は受け取った掛布団を持ち部屋の中に戻り、とりあえずベッドの上にそれを置いて、昴さんが戻ってくるのを待った。
すぐに戻ってきた昴さんは、敷布団を床に敷くと掛布団を手にする。
戻ってきた昴さんは、スーツ姿じゃなくて浴衣姿だった。
胸元が少しはだけていて艶めかしい。
「僕は床で寝るから」
と言い、さっさと私に背を向けて布団の中に入り込んだ。
……なんだか様子が変だけど、何なんだろう……?
そう思いつつ、背中に、
「おやすみなさい」
と声をかけ、私もベッドの中に入った。
ランプが消えて、闇が室内を包む。
窓の外は細い月が浮かんでいるのが見える。
一緒に寝ようって、迷惑だっただろうか……?
『誰かと一緒なら怖くないよ!』
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