覇気ある公爵令嬢は愛を叫ぶ

城咲美月

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その後3

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ハッと何かを思い出したように、ナタリーの頬は真っ赤に染まる。

そしてこほんと咳をひとつ。

「メアリー、紅茶のおかわり貰えるかしら」

そこまでもまたメアリーに差し出す紅茶のカップを見てナタリーは、口を付けてないことに気づく。

一気に飲みほしたナタリーの仕草を見たメアリーは

「ふふふふ」と小さく笑うのだった。

めったに見ない主人のドジにメアリーは心の中で萌えるのだった。










おかわりの紅茶を今度はゆっくり飲むナタリーは

「ありがとう、美味しかったわ」とメアリーにお礼を言う。

「はい、ではごゆるりとおやすみなさいませ」

「メアリーもおやすみなさい」


メアリーもナタリーの言葉を受け取りながら
就寝の挨拶をする。









メアリーが出て言った後、ナタリーは髪止めをそっと外しジュエリーボックスの中にそっとしまう。
形ばかりの婚約者のプレゼントより、ナタリーの心の中に宝物がひとつ増えた感覚。
その気持ちを忘れないでおこうと思うナタリー。

一度も顔を見せない、贈ってくるのは誕生日プレゼントだけ王宮で開かれる社交界のエスコートもしない身体が弱い我が婚約者。
イーサン皇太子よりも、ヒバナのように顔を見てデートしたのは初めてのことだった。

まぁ、それ以前に妃教育でそれどころではナタリーだったのだが。





今日のデートのことを想い出し
楽しかった気持ちで、ベッドの中に入るナタリー。











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