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<ガンスリンガー>
戦利品、商談
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日も暮れ、彼らと共に野営することに成った。
一旦、森の中に隠して来た背嚢とずだ袋を回収し、野営地へ向かう。
彼らがテントを張ったのは、大きく街道を外れた辺り。
彼らによると、森の近くでは時折魔物が出没し、危険だと言う事らしい。
再び彼らと合流すると、ジムともう一人の男が此方に歩み寄って来て、ジムから巾着袋を二つ手渡される。
一つは手のひらサイズの小さい物。もう一つはそれよりももう少し大きく、重量感がある。
「こいつは、旦那の取り分だ」
中を開けて確認すると、小さい方は盗賊共から抉り出した魔力結晶。
もう一つは、金貨と銀貨。
「魔力結晶は旦那が始末した八人分ある。金貨と銀貨の方は、全部集めて百ドルちょいってとこだ。で、俺の取り分が十ドル、旦那が七十ドル、そんで、残りは端数含めてタッドのカミさんに……って事なんだが……」
「ああ、十分だ」
「そうか、あんた見掛け通り良い奴だな」
ハハハ、前世を通してそう言われた事は初めてだな。
「お前さん程では無いさ」
盗賊を殺った数はワシが八人、ジムが二人。
その数で取り分が決まるとすれば、ワシは本来の取り分の精々八分の七ほどに成った程度。
だがジムは本来の取り分の半分を香典に出したことに成る。
「それで、あんたは?」
ジムの隣に立っている男に声を掛ける。
ワシよりも幾分か背が高いが、ジムよりは大分背の低い小太りの男だ。
口ひげを生やし、人の好さそうな笑顔で話しかけてくる。
「私、トマス・ウィルバーと言う者でしてね。この駅馬車の終着点にあるヌーグと言う町で、雑貨屋を営んでおります。先ほどは助けていただき本当に有難うございました。それで、実は先ほどの戦利品に付いて、少々お話しが有りまして」
「つまり、戦利品の権利者で有る、旦那と俺に商談したいとさ」
「成るほど、承知した」
まあ、奴らの所持品など無用だからな。
ここで、金に換えられる方が好都合だ。
「そうですか。でしたら、早速お見積りをば。そうですな、まず、奴らの所持品で売り物に成りそうな物は銃くらいですな。スペンサーライフル十挺と拳銃が十挺ですが……スペンサーライフルはともかくとして、拳銃はその殆どがパーカッションリボルバー。有体に申し上げればガラクタですな。一挺二ドルとして、十挺纏めて二十ドルと言う処ですかな」
「おいおい、S&Wのモデル2が二挺有ったろ」
「ハハハ、ジムさん目ざといですな。では、その二挺は五ドルと換算して、合わせて二十六ドルで如何ですかな」
「どうだい、旦那?」
「フフ、任せる」
「そうかい、じゃあ俺はそれで良いぜ」
「では、次にスペンサーライフルですな。こちらは一挺十ドルで如何ですかな」
「はは、冗談は止してくれ。スペンサーは新品で三十七ドル八十セント。奴らのは中古だが結構状態も良い。そうだな、アンタの店で二十五ドルぐらいで売れるはずだぜ。十八ドルでどうだい。一挺あたり七ドルも儲けりゃ十分だろ」
「さすがにそうもいきません。私も生活が懸かっておりますからな。十三ドルでは」
「十六」
「ハァー、仕方有りませんな十五で」
「オーケー、それで良いぜ」
「では、合わせて百七十六ドルと言う事ですな。ハッハッハ、一時はどうなるかと思いましたが、良いお土産が出来ました」
トマスとしても、まずまずの商いに成ったのだろう。
満足そうに笑って居る。
いや、命の危機から、商いと言う自分の世界に戻る事で、ホットしたのかも知れんな。
「ところで、旦那。分け前の事だが……さっきの比率で構わんか?」
「そうだな、ワシの取り分に売り上げから百ドル戴こう。後は、お前さんと、そのタッドのカミさんとやらの取り分で構わん」
「やっぱり旦那は、見掛け通り良い奴だな、ハハハ」
一旦、森の中に隠して来た背嚢とずだ袋を回収し、野営地へ向かう。
彼らがテントを張ったのは、大きく街道を外れた辺り。
彼らによると、森の近くでは時折魔物が出没し、危険だと言う事らしい。
再び彼らと合流すると、ジムともう一人の男が此方に歩み寄って来て、ジムから巾着袋を二つ手渡される。
一つは手のひらサイズの小さい物。もう一つはそれよりももう少し大きく、重量感がある。
「こいつは、旦那の取り分だ」
中を開けて確認すると、小さい方は盗賊共から抉り出した魔力結晶。
もう一つは、金貨と銀貨。
「魔力結晶は旦那が始末した八人分ある。金貨と銀貨の方は、全部集めて百ドルちょいってとこだ。で、俺の取り分が十ドル、旦那が七十ドル、そんで、残りは端数含めてタッドのカミさんに……って事なんだが……」
「ああ、十分だ」
「そうか、あんた見掛け通り良い奴だな」
ハハハ、前世を通してそう言われた事は初めてだな。
「お前さん程では無いさ」
盗賊を殺った数はワシが八人、ジムが二人。
その数で取り分が決まるとすれば、ワシは本来の取り分の精々八分の七ほどに成った程度。
だがジムは本来の取り分の半分を香典に出したことに成る。
「それで、あんたは?」
ジムの隣に立っている男に声を掛ける。
ワシよりも幾分か背が高いが、ジムよりは大分背の低い小太りの男だ。
口ひげを生やし、人の好さそうな笑顔で話しかけてくる。
「私、トマス・ウィルバーと言う者でしてね。この駅馬車の終着点にあるヌーグと言う町で、雑貨屋を営んでおります。先ほどは助けていただき本当に有難うございました。それで、実は先ほどの戦利品に付いて、少々お話しが有りまして」
「つまり、戦利品の権利者で有る、旦那と俺に商談したいとさ」
「成るほど、承知した」
まあ、奴らの所持品など無用だからな。
ここで、金に換えられる方が好都合だ。
「そうですか。でしたら、早速お見積りをば。そうですな、まず、奴らの所持品で売り物に成りそうな物は銃くらいですな。スペンサーライフル十挺と拳銃が十挺ですが……スペンサーライフルはともかくとして、拳銃はその殆どがパーカッションリボルバー。有体に申し上げればガラクタですな。一挺二ドルとして、十挺纏めて二十ドルと言う処ですかな」
「おいおい、S&Wのモデル2が二挺有ったろ」
「ハハハ、ジムさん目ざといですな。では、その二挺は五ドルと換算して、合わせて二十六ドルで如何ですかな」
「どうだい、旦那?」
「フフ、任せる」
「そうかい、じゃあ俺はそれで良いぜ」
「では、次にスペンサーライフルですな。こちらは一挺十ドルで如何ですかな」
「はは、冗談は止してくれ。スペンサーは新品で三十七ドル八十セント。奴らのは中古だが結構状態も良い。そうだな、アンタの店で二十五ドルぐらいで売れるはずだぜ。十八ドルでどうだい。一挺あたり七ドルも儲けりゃ十分だろ」
「さすがにそうもいきません。私も生活が懸かっておりますからな。十三ドルでは」
「十六」
「ハァー、仕方有りませんな十五で」
「オーケー、それで良いぜ」
「では、合わせて百七十六ドルと言う事ですな。ハッハッハ、一時はどうなるかと思いましたが、良いお土産が出来ました」
トマスとしても、まずまずの商いに成ったのだろう。
満足そうに笑って居る。
いや、命の危機から、商いと言う自分の世界に戻る事で、ホットしたのかも知れんな。
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