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ガス灯で煌めく危険な炎
#4
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春の夜、桜の花弁が吹雪のように舞う様はどうしても目を奪われる光景です。
自然と表情が緩むのは私だけではないでしょう、やはりこの季節の桜は一見の価値があります。
モウカハナのお客様方とのハナミを終え、宿へと移動している最中。
フィルマが突然私に声を掛けてきました。
『主君! い、急ぎここからお逃げ下さい!』
フィルマにしては珍しく慌てた様子です。
逃げろと言われても皆様にも危険があるならそうはいきません。
歩みを止めて彼を私の腕に誘います。
「何があったのですか?」
『今主君のお師匠殿のカラスからここへ来るとの連絡を受けまして。間違いなく私めの座標を目当てに参りますが、悪い予感しか致しません故』
「それなら師匠ではなくカラスが来るのではないですか?」
『同じ事です、何やら悪い予感がします。お逃げ下さい!』
逃げろと言われましても、師匠なら危険ではないとは思いますし、皆様といる以上逃げる訳にもいきません。
どうするべきか悩んでいたところで、私の足元に微かな光を帯びた陣が浮かびます。
悩んでいる内に逃げ損ねたようです。
「ん? 外? てっきり店の中に着くもんだと思ったのにねぇ」
師匠が私の横に現れ、周囲を軽く見回しました。
「ご無沙汰しております」
一応挨拶はしましたが、何しに来たのでしょうか?
「あー、とりあえず移動しようか」
私が来ないことに気付いたミケーノ様がこちらを見て驚いていらっしゃいます。
師匠はそんな彼に軽く手を振った後で、指を鳴らして私をどこかへ移動させました。
移動した先は真っ暗です。
少し暗さに慣れてきてから見回したところ、ここはどこか大きな家の庭でしょうか。
建物の雰囲気から見て、ここはオランディではないように思えます。
「何処ですか?」
「私の私邸」
師匠の自宅のようで、個人の家にしてはかなり大きな邸宅です。
「どうしてここへ?」
「ちょっと困ったことになっててねぇ、そんな時あの鳩から貰った委任状思い出したんだよねぇ」
深夜ですし、私は先程のハナミで使用した洗っていない弁当の容器を持っています。
私は案内されるまま、師匠の私邸の中へと入っていきました。
───────
「それで、そのままここにいたの?」
「そうですね」
初夏のヴァローナはオランディよりは過ごしやすい気温です。
それでも昼時を過ぎた日光の下は、冷たい飲み物が美味しく思えます。
私は庭の奥にしまっておいたテーブルセットを設置し、ビャンコ様に冷たいお茶をお出ししました。
「帰ってくれば良かったと思うけど」
「いえ、師匠は師匠で困ったことになっていたようです」
私も連れてこられた直後は早く帰ろうかと思いましたが、話を聞いて師匠らしくない事態に驚いたのは事実です。
ビャンコ様にそこまで話していいか悩むところですが、ここまで来てくださった事を考えると簡単に説明させていただいた方が良いかと思います。
───────
その夜は私邸を案内され、台所で弁当の容器を洗ってから私の部屋に付いていたシャワーを浴びました。
部屋に備え付けられた棚にあったジンとグラスを取り出し、氷が見当たらなかったので術で作り出してロックにして数杯飲んで眠ろうとしました。
───────
「ちゃっかり楽しんでんじゃん」
「いきなり訳の分からない状況に陥った事を考えれば、師匠の高級酒の一つでも飲んでやろうと思いますよ」
「え、良い酒なんだ」
「私が店で扱ってるジュンマイシュの十倍の値段はします」
ビャンコ様が嫌そうな顔をしています。
話が逸れたので、師匠からの依頼の件に戻します。
───────
翌朝目が覚めてからクローゼットの中にあった衣類で身支度を済ませ、私邸の中を見て回りました。
しばらくして私は居間にいた時、起きてきた師匠と再会しました。
「似合うねぇ、あの部屋以外も好きに使ってくれて良いからねぇ」
「それはありがたく思いますが、ここへ連れてこられた理由をお伺いできますか?」
「ん、そうだねぇ。まずは朝食用意して」
言われるまま台所で私は簡単な朝食を用意しました。
それをダイニングで一緒に食べながら、その事件の概要をお伺いしました。
私がここへ来る数日前、先程の居間で焼死体が発見されたそうです。
いつもなら出迎えに来る侍従が出てこず、居間に入ったところでその侍従の変わり果てた姿を発見したとの事です。
この私邸はそもそも自由に出入りが出来るものでもなく、ましてやあんな目立つ場所で焼死などありえない事に思えます。
もし犯人が特定できないとなれば、一国の筆頭術士の不祥事、更には国防に関わります。
「その侍従の遺体は今どこにあるのですか?」
「一応病院って事にしてるけど、今は彼の部屋で寝てるよ」
「お亡くなりになったのではないのですか?」
「吸血鬼と人のハーフだから、全身焼かれたくらいじゃ死なないねぇ」
「……それなら殺人事件ではありませんし、特に問題ではないかと思います」
侍従の方が生きているのなら、殺人事件ではないように思えます。
「そもそもそんな事が起きる事が問題なんだよねぇ」
「そうですね」
「で、キー坊ならどう思う?」
「事件に関してですか?」
「そう。どうやったと思う?」
「現場を見ないと何とも、流石に片付けられてますよね」
「いや、見えないようにしてるだけで残してあるよ」
朝食も食べ終わっていましたし、テーブルの上の皿をそのままにして居間に移動しました。
師匠が指を鳴らし、居間の中央にあるテーブルの手前から入口の間辺りに掛けていた幻術を解きます。
先程まではしてなかった焦げたようなニオイが漂い、そして床には中央を除いて黒く煤けた跡があります。
「ここの黒くない場所に私の侍従が倒れててねぇ、起き上がる様子もなくて。滅多にない事だから久しぶりに気付けの雷当てたよねぇ」
「あの、治癒をして差し上げれば」
「なんか私の治癒って痛いらしくて、喜ばれないんだよねぇ」
痛いだけと痛いけど治るのなら、意味合いが大きく違うように思います。
「侍従はまだ目を覚まさなくてねぇ、詳しい事は分からないけど意見だけ聞かせてもらえると嬉しいんだけどねぇ」
簡単な意見なら言えることがあるかもしれません。
燃え跡は半径半メートル程が白く、それに続くように横に長い形で広がっています。
またこの煤けたニオイに混ざる香りは燃料に使われたものでしょう。
「私の推測でも良いですか?」
「何か分かった?」
「一番可能性が高いのは自殺かと思います」
「え?」
「立ったまま頭から純度の高いアルコール類を被ってその場で火をつけ、少しして気を失って倒れたものと思われます」
消毒か飲用に置かれているものと同じ可能性が高いです。
昨晩頂いたジンよりは度数の高いものでしょう、別の棚に置かれていた可能性はあります。
「誰かに火を付けられたのなら燃料がもっと広範囲に広がっているでしょうし、抵抗したような跡も残るはずです」
かなり熱かったはずですが、燃え跡は人一人分程度の範囲でしかありません。
先に気を失わせてからやるのだとしたら、白い範囲の形状がもっと違ったものになるように思います。
「いや、自殺はないと思うけどねぇ」
「心当たりはありませんか?」
師匠は表情を変えることもなく顎の下に手を置き、しばらく燃え跡を見つめます。
「……ないねぇ」
何か思うところはありそうです。
「あともう一つ、燃料で燃えたの? 術で燃やされた可能性はないかねぇ?」
「 それは私より師匠の方がよくご存知かと思いますが、これだけの燃え跡が残るなら炎特有のアイリスのニオイも残るでしょうし、燃え跡ももっと別の形状になるかと思います」
あとは燃料の入手経路か消費量などを調べれば答えが出るでしょう。
「なるほどねぇ。術じゃないのが分かっただけでも、状況が好転したって言えるかもねぇ」
自殺の可能性が高いかと思いますので、侍従の方が目覚めれば解決するかと思います。
ましてや吸血鬼のハーフの方なら、最初から狂言であった可能性が高いです。
「前に炎の使い手の話したの覚えてる? その息子が今ウチに滞在してるんだよねぇ」
師匠は自殺の可能性は考えていなかったようで、各方面で調査して侍従と接点を持とうとしていた人物を探したそうです。
「このままだとウチに滞在中のコが犯人扱いされてて、私は危険人物を滞在させてる筆頭術士扱いで。前にマルモワの小隊送った時も同じように言われて面倒でねぇ」
「それは大変ですね」
「私の侍従は副業持っててねぇ。ちょっと代打でそこで働いて調べてきてよ」
「そんな事せずとも、師匠ならすぐに特定できるのではないですか?」
「それがねぇ……」
───────
「カジノの客ぅ?」
「はい。師匠の侍従の方は優秀なディーラーだそうで、そこの接点が一番怪しいとの事です」
「アイツがカジノ行って調べれば良いんじゃない?」
「師匠は強すぎるので既に出禁になっております。ですので私が侍従の方の代わりで働き、調査を進めておりました」
とりあえず私の現状はこんなところです。
普段は復活した師匠の侍従と交代でこの家の管理をし、二日か三日に一度ディーラーとしてクリューヴのカジノで働いております。
「ところで、ビャンコ様は何故ここにいらっしゃるのですか?」
結局ここに彼がいる理由の詳細を聞いておりません。
ジョーティの事ですから、ビャンコ様が術士と気付いて遊びに誘ったのでしょう。
しかしこのまま滞在させるのも考えものです。
一応理由をお伺いしたいと思います。
自然と表情が緩むのは私だけではないでしょう、やはりこの季節の桜は一見の価値があります。
モウカハナのお客様方とのハナミを終え、宿へと移動している最中。
フィルマが突然私に声を掛けてきました。
『主君! い、急ぎここからお逃げ下さい!』
フィルマにしては珍しく慌てた様子です。
逃げろと言われても皆様にも危険があるならそうはいきません。
歩みを止めて彼を私の腕に誘います。
「何があったのですか?」
『今主君のお師匠殿のカラスからここへ来るとの連絡を受けまして。間違いなく私めの座標を目当てに参りますが、悪い予感しか致しません故』
「それなら師匠ではなくカラスが来るのではないですか?」
『同じ事です、何やら悪い予感がします。お逃げ下さい!』
逃げろと言われましても、師匠なら危険ではないとは思いますし、皆様といる以上逃げる訳にもいきません。
どうするべきか悩んでいたところで、私の足元に微かな光を帯びた陣が浮かびます。
悩んでいる内に逃げ損ねたようです。
「ん? 外? てっきり店の中に着くもんだと思ったのにねぇ」
師匠が私の横に現れ、周囲を軽く見回しました。
「ご無沙汰しております」
一応挨拶はしましたが、何しに来たのでしょうか?
「あー、とりあえず移動しようか」
私が来ないことに気付いたミケーノ様がこちらを見て驚いていらっしゃいます。
師匠はそんな彼に軽く手を振った後で、指を鳴らして私をどこかへ移動させました。
移動した先は真っ暗です。
少し暗さに慣れてきてから見回したところ、ここはどこか大きな家の庭でしょうか。
建物の雰囲気から見て、ここはオランディではないように思えます。
「何処ですか?」
「私の私邸」
師匠の自宅のようで、個人の家にしてはかなり大きな邸宅です。
「どうしてここへ?」
「ちょっと困ったことになっててねぇ、そんな時あの鳩から貰った委任状思い出したんだよねぇ」
深夜ですし、私は先程のハナミで使用した洗っていない弁当の容器を持っています。
私は案内されるまま、師匠の私邸の中へと入っていきました。
───────
「それで、そのままここにいたの?」
「そうですね」
初夏のヴァローナはオランディよりは過ごしやすい気温です。
それでも昼時を過ぎた日光の下は、冷たい飲み物が美味しく思えます。
私は庭の奥にしまっておいたテーブルセットを設置し、ビャンコ様に冷たいお茶をお出ししました。
「帰ってくれば良かったと思うけど」
「いえ、師匠は師匠で困ったことになっていたようです」
私も連れてこられた直後は早く帰ろうかと思いましたが、話を聞いて師匠らしくない事態に驚いたのは事実です。
ビャンコ様にそこまで話していいか悩むところですが、ここまで来てくださった事を考えると簡単に説明させていただいた方が良いかと思います。
───────
その夜は私邸を案内され、台所で弁当の容器を洗ってから私の部屋に付いていたシャワーを浴びました。
部屋に備え付けられた棚にあったジンとグラスを取り出し、氷が見当たらなかったので術で作り出してロックにして数杯飲んで眠ろうとしました。
───────
「ちゃっかり楽しんでんじゃん」
「いきなり訳の分からない状況に陥った事を考えれば、師匠の高級酒の一つでも飲んでやろうと思いますよ」
「え、良い酒なんだ」
「私が店で扱ってるジュンマイシュの十倍の値段はします」
ビャンコ様が嫌そうな顔をしています。
話が逸れたので、師匠からの依頼の件に戻します。
───────
翌朝目が覚めてからクローゼットの中にあった衣類で身支度を済ませ、私邸の中を見て回りました。
しばらくして私は居間にいた時、起きてきた師匠と再会しました。
「似合うねぇ、あの部屋以外も好きに使ってくれて良いからねぇ」
「それはありがたく思いますが、ここへ連れてこられた理由をお伺いできますか?」
「ん、そうだねぇ。まずは朝食用意して」
言われるまま台所で私は簡単な朝食を用意しました。
それをダイニングで一緒に食べながら、その事件の概要をお伺いしました。
私がここへ来る数日前、先程の居間で焼死体が発見されたそうです。
いつもなら出迎えに来る侍従が出てこず、居間に入ったところでその侍従の変わり果てた姿を発見したとの事です。
この私邸はそもそも自由に出入りが出来るものでもなく、ましてやあんな目立つ場所で焼死などありえない事に思えます。
もし犯人が特定できないとなれば、一国の筆頭術士の不祥事、更には国防に関わります。
「その侍従の遺体は今どこにあるのですか?」
「一応病院って事にしてるけど、今は彼の部屋で寝てるよ」
「お亡くなりになったのではないのですか?」
「吸血鬼と人のハーフだから、全身焼かれたくらいじゃ死なないねぇ」
「……それなら殺人事件ではありませんし、特に問題ではないかと思います」
侍従の方が生きているのなら、殺人事件ではないように思えます。
「そもそもそんな事が起きる事が問題なんだよねぇ」
「そうですね」
「で、キー坊ならどう思う?」
「事件に関してですか?」
「そう。どうやったと思う?」
「現場を見ないと何とも、流石に片付けられてますよね」
「いや、見えないようにしてるだけで残してあるよ」
朝食も食べ終わっていましたし、テーブルの上の皿をそのままにして居間に移動しました。
師匠が指を鳴らし、居間の中央にあるテーブルの手前から入口の間辺りに掛けていた幻術を解きます。
先程まではしてなかった焦げたようなニオイが漂い、そして床には中央を除いて黒く煤けた跡があります。
「ここの黒くない場所に私の侍従が倒れててねぇ、起き上がる様子もなくて。滅多にない事だから久しぶりに気付けの雷当てたよねぇ」
「あの、治癒をして差し上げれば」
「なんか私の治癒って痛いらしくて、喜ばれないんだよねぇ」
痛いだけと痛いけど治るのなら、意味合いが大きく違うように思います。
「侍従はまだ目を覚まさなくてねぇ、詳しい事は分からないけど意見だけ聞かせてもらえると嬉しいんだけどねぇ」
簡単な意見なら言えることがあるかもしれません。
燃え跡は半径半メートル程が白く、それに続くように横に長い形で広がっています。
またこの煤けたニオイに混ざる香りは燃料に使われたものでしょう。
「私の推測でも良いですか?」
「何か分かった?」
「一番可能性が高いのは自殺かと思います」
「え?」
「立ったまま頭から純度の高いアルコール類を被ってその場で火をつけ、少しして気を失って倒れたものと思われます」
消毒か飲用に置かれているものと同じ可能性が高いです。
昨晩頂いたジンよりは度数の高いものでしょう、別の棚に置かれていた可能性はあります。
「誰かに火を付けられたのなら燃料がもっと広範囲に広がっているでしょうし、抵抗したような跡も残るはずです」
かなり熱かったはずですが、燃え跡は人一人分程度の範囲でしかありません。
先に気を失わせてからやるのだとしたら、白い範囲の形状がもっと違ったものになるように思います。
「いや、自殺はないと思うけどねぇ」
「心当たりはありませんか?」
師匠は表情を変えることもなく顎の下に手を置き、しばらく燃え跡を見つめます。
「……ないねぇ」
何か思うところはありそうです。
「あともう一つ、燃料で燃えたの? 術で燃やされた可能性はないかねぇ?」
「 それは私より師匠の方がよくご存知かと思いますが、これだけの燃え跡が残るなら炎特有のアイリスのニオイも残るでしょうし、燃え跡ももっと別の形状になるかと思います」
あとは燃料の入手経路か消費量などを調べれば答えが出るでしょう。
「なるほどねぇ。術じゃないのが分かっただけでも、状況が好転したって言えるかもねぇ」
自殺の可能性が高いかと思いますので、侍従の方が目覚めれば解決するかと思います。
ましてや吸血鬼のハーフの方なら、最初から狂言であった可能性が高いです。
「前に炎の使い手の話したの覚えてる? その息子が今ウチに滞在してるんだよねぇ」
師匠は自殺の可能性は考えていなかったようで、各方面で調査して侍従と接点を持とうとしていた人物を探したそうです。
「このままだとウチに滞在中のコが犯人扱いされてて、私は危険人物を滞在させてる筆頭術士扱いで。前にマルモワの小隊送った時も同じように言われて面倒でねぇ」
「それは大変ですね」
「私の侍従は副業持っててねぇ。ちょっと代打でそこで働いて調べてきてよ」
「そんな事せずとも、師匠ならすぐに特定できるのではないですか?」
「それがねぇ……」
───────
「カジノの客ぅ?」
「はい。師匠の侍従の方は優秀なディーラーだそうで、そこの接点が一番怪しいとの事です」
「アイツがカジノ行って調べれば良いんじゃない?」
「師匠は強すぎるので既に出禁になっております。ですので私が侍従の方の代わりで働き、調査を進めておりました」
とりあえず私の現状はこんなところです。
普段は復活した師匠の侍従と交代でこの家の管理をし、二日か三日に一度ディーラーとしてクリューヴのカジノで働いております。
「ところで、ビャンコ様は何故ここにいらっしゃるのですか?」
結局ここに彼がいる理由の詳細を聞いておりません。
ジョーティの事ですから、ビャンコ様が術士と気付いて遊びに誘ったのでしょう。
しかしこのまま滞在させるのも考えものです。
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