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第11話:皇帝の呪い、夜の廊下で血の匂い
しおりを挟む夜は静かだった。
静かなはずだった。
花嫁用区画の灯りは落とされ、侍女たちの足音も消えている。
カーテンの隙間から月明かりが薄く差し込み、部屋の輪郭だけを冷たく描く。
リリアーナはベッドの上で目を開けたまま、天井を見つめていた。
眠れない。
まただ。
眠れない理由が増えていく。
“心から皇帝を選ぶ”。
その条件が、胸の奥に黒い石みたいに沈んでいる。
選べるわけがない。
でも、選べないと言い切るのも怖い。
怖いのは、選べないことじゃない。
選べるかもしれない自分に気づいてしまうこと。
リリアーナは布団の上で、手首の紋章をそっと撫でた。
熱はない。
今は静かだ。
静かすぎて、逆に不安になる。
その時だった。
鼻の奥に、ひやりとした匂いが滑り込んだ。
鉄の匂い。
神殿で嗅いだ鉄とは違う。もっと生々しい。
金属じゃなく、血だ。
「……血?」
リリアーナは上体を起こした。
部屋の中には何もない。
でも匂いは確かにある。
薄く、しかし強く、夜の冷気に混じって流れ込んでくる。
心臓が跳ねた。
危険。
この城では、危険は突然やってくる。
リリアーナは薄い上着を羽織り、裸足のまま床に降りた。
絨毯が冷たい。
扉に近づくと、匂いが濃くなる。
――外だ。
扉を開けると、廊下は暗かった。
灯りは最低限。
壁の燭台が微かな火を揺らしているだけ。
その火が揺れるたび、影が生き物みたいに伸び縮みする。
血の匂いは、廊下の先から来ていた。
リリアーナは息を殺し、ゆっくり歩いた。
足音を立てないように。
でも裸足だと逆に、床の冷たさが骨に響く。
冷たいのに、汗が滲む。
角を曲がる。
さらに匂いが強くなる。
廊下の先に、ひとつの扉があった。
重い黒い扉。
玉座の間の扉と同じ質感。
その前には護衛がいない。
この時間だから? それとも――いらないから?
扉の隙間から、微かな光が漏れている。
灯りがある。
そして、音。
――息。
荒く、低い息。
呻き声を噛み殺したような音。
リリアーナの足が止まった。
怖い。
扉の向こうにいるものが何か、想像がつかない。
血の匂い。呻き声。護衛がいない。
普通なら近づいてはいけない。
なのに。
扉の隙間から見えた影が、リリアーナの思考を凍らせた。
黒い髪。
広い背中。
そして――金の光。
「……皇帝……?」
心臓が一気に跳ね上がる。
カイゼル・ヴァルディオスが、そこにいた。
ひとりで。
誰も呼ばずに。
彼は椅子に座っているのではなかった。
床に片膝をつき、片手で自分の肩を押さえている。
指の隙間から、血が滴っていた。
床に落ちた血は、黒い石の上で赤黒く光る。
その光景が、喉を締めつける。
そして――彼の皮膚。
首筋から肩、腕にかけて、黒い紋が浮かび上がっていた。
刺青のように見えるが、線が生きている。
蠢く。脈打つ。
まるで“呪い”そのものが皮膚の下で呼吸しているみたいに。
金の瞳は、濁りかけていた。
獣の瞳。
理性が剥がれ、牙が覗く前の目。
リリアーナは口元を押さえた。
吐き気がくる。
恐怖で足が固まる。
――近づいたら死ぬ。
レオンハルトの言葉が頭に響く。
皇帝自身も敵。
近づくほど危険。
それでも。
扉の向こうの皇帝は、誰にも助けを求めていない。
呻き声すら噛み殺している。
ひとりで壊れようとしている。
その姿が、なぜか刺さった。
舞踏会で笑顔を貼り付けて立っていた自分と重なる。
助けてと言えない。言わない。
痛いのに、黙って立つ。
――放っておけない。
理由は分からない。
命令でも、義務でもない。
ただ、衝動だった。
胸の奥から湧き上がる、説明できない衝動。
リリアーナは扉に手をかけた。
冷たい金属の感触。
指が震える。
「……っ」
扉を押す。
重い。
でも、少し開く。
光が廊下に漏れ、血の匂いが一気に濃くなる。
リリアーナの喉が詰まる。
皇帝が顔を上げた。
金の瞳が、リリアーナを射抜く。
その視線は、刃だ。
獣の牙だ。
「……誰だ」
声が低い。
声だけで殺せそうな圧がある。
リリアーナは息を呑みながら、名前を言った。
「リ、リリアーナ……です」
カイゼルの眉が動く。
苛立ち。
そして、恐れにも似たもの。
自分の姿を見られたことへの。
「……出て行け」
吠えるような命令。
それは皇帝の命令であると同時に、“必死な拒絶”だった。
「今すぐだ」
床に落ちた血が光る。
黒い紋が脈打つ。
金の瞳がさらに濁り、喉の奥で低い唸りが鳴る。
リリアーナの足が一歩引きかけた。
怖い。
本当に怖い。
ここにいたら、噛み殺されるかもしれない。
呪いに巻き込まれて、骨まで削られるかもしれない。
でも、引けなかった。
「……嫌です」
自分でも驚くほど、声が出た。
震えているのに、言葉は止まらない。
「出て行けって言われて、出て行ったら……あなた、死ぬでしょう」
言った瞬間、しまったと思った。
皇帝に「死ぬ」と言うなんて、不敬すぎる。
でも取り消せない。
カイゼルの瞳が細くなる。
怒り。
だが、怒りの奥に焦りがある。
「……黙れ」
彼が立ち上がろうとして、よろめいた。
血が床に落ちる。
黒い紋が一瞬だけ膨らみ、彼の皮膚を内側から裂こうとするみたいに盛り上がる。
リリアーナの喉が鳴った。
怖い。
でも、身体が勝手に動いた。
部屋の中に水差しがあった。
机の上。
リリアーナはそこへ走り、手に取った。
水が揺れる。
腕が震える。
こぼれそうになる。
それでも、両手で抱えて戻る。
皇帝は壁に手をつき、肩で息をしていた。
唇を噛み、呻き声を噛み殺す。
その姿が、王の姿じゃない。
傷ついた獣の姿だ。
「……水」
リリアーナは差し出した。
声が掠れる。
「飲んで。お願い」
カイゼルが笑った。
笑ったというより、嘲った。
「……俺に命令するな」
「命令じゃない。……お願い」
お願い。
その言葉が、自分の中でやけに重い。
お願いなんて、したくなかった。
誰かに縋る言葉だから。
でも今は、縋りじゃない。
“生きて”と言っているだけだ。
カイゼルの手が、水差しに伸びる。
しかしその指先が、微かに震えている。
呪いの震え。
理性の崩れかけの震え。
指先が触れた瞬間――。
リリアーナの手首の紋章が、爆ぜるように熱くなった。
「っ……!」
熱が走る。
皮膚の下で、紋章が脈打つ。
聖壇の儀の時より、もっと直接的な熱。
まるで血と血が繋がるみたいに。
同時に、皇帝の黒い紋が――一瞬だけ、引いた。
蠢いていた線が、ぴたりと止まる。
盛り上がっていた皮膚が、ほんの少し落ち着く。
金の瞳の濁りが、わずかに晴れる。
リリアーナは息を止めた。
カイゼルも、息を止めた。
そして、二人とも理解した。
――繋がっている。
水差しを介してではない。
触れた瞬間に走った熱。
紋章が反応し、呪いが引いた。
それは偶然じゃない。
仕組みだ。
カイゼルの瞳が、リリアーナを捉える。
さっきまでの獣の目ではない。
警戒と、恐れと、怒りが混じった目。
「……何をした」
「私、何も……!」
リリアーナは首を振った。
心臓が暴れる。
怖い。
でも同時に、胸の奥に冷たい確信が落ちる。
――私は、この呪いと関わってる。
――花嫁の紋章は、ただの印じゃない。
「触れただけで……こうなった……」
リリアーナが呟くと、カイゼルの唇が歪む。
怒りの形。
でも、その怒りは自分に向けられているようにも見えた。
「……ふざけるな」
低い声。
しかしさっきより、少しだけ理性が戻っている。
呪いが一瞬引いたからだ。
「お前は……ここに来るべきじゃなかった」
その言葉が、胸を刺す。
また「要らない」に似た言葉。
でも今度は、拒絶というより“恐れ”の匂いが強い。
「……私だって、来たくて来たわけじゃない」
リリアーナは震えながら言い返した。
涙が滲む。
怖さと悔しさと、訳の分からない痛みで。
「でも、来ちゃった。……そして、あなたは今、ひとりで苦しんでた」
カイゼルの視線が鋭くなる。
「見たのか」
「見ました」
リリアーナは頷いた。
もう引き返せない。
見たものは消せない。
この人が“怪物”じゃなく、“壊れかけた人”だと知ってしまった。
「誰にも言うな」
命令。
でもその命令は、いつもより切実だ。
弱みを知られたくない、というより――知られたら誰かが死ぬ、という必死さ。
「……言わない。言えない」
リリアーナは言った。
言えない、の方が正しい。
だって、言った瞬間、自分も巻き込まれて殺される気がする。
カイゼルは水を一口飲んだ。
喉が鳴る音がやけに生々しい。
それだけで、この男が“生きている”と実感してしまう。
皇帝なのに、ただの人間みたいに。
リリアーナは息を吐き、改めて自分の手首を見た。
紋章は熱を残し、淡く脈打っている。
まるで心臓と同じリズムで。
「……これ、私のせい?」
思わず出た言葉。
自分でも嫌になる。
何でも自分のせいだと思う癖。
舞踏会で植え付けられた呪い。
カイゼルは答えなかった。
答えない代わりに、視線を逸らした。
「……出て行け。今度こそ」
声は低い。
でもさっきより、吠えるようではない。
押し出す声だ。
遠ざける声だ。
リリアーナは一歩下がった。
怖い。
でも、さっきより怖くない。
呪いが一瞬引いたのを見たから。
自分が関われる可能性を見てしまったから。
その可能性が、希望なのか、地獄なのかは分からない。
ただ一つ確かなのは――。
私は、皇帝の呪いと繋がっている。
リリアーナは扉の前で立ち止まり、振り返った。
「……皇帝陛下」
カイゼルは返事をしない。
でも耳は向けている。
「次に、またひとりで苦しんでたら……私、また来ちゃうかもしれない」
言った瞬間、自分でも馬鹿だと思った。
命知らず。
でも止まらない。
カイゼルの金の瞳が、ほんの一瞬だけ揺れた。
夜会の時の揺れ。
聖壇の時の揺れ。
そして今の揺れ。
恐れ。
拒絶。
その奥に、何か別のものが混じる揺れ。
「……勝手にするな」
短い言葉。
でも、それは“来るな”ではなく、“勝手にするな”だった。
拒絶しきれない言い方。
リリアーナは扉を閉めた。
廊下に戻ると、血の匂いが少し薄くなった気がした。
風が動いたのか、それとも――呪いが引いたからか。
部屋へ戻る途中、リリアーナは自分の手首を握りしめた。
紋章が熱い。
熱は、痛みと同じくらい現実だった。
花嫁は契約じゃない。
心から選ぶことで完成する。
その言葉が、今夜は別の意味を持つ。
心が繋がる。
呪いが引く。
選ぶという行為が、ただの感情じゃなく“命の仕組み”に関わる。
リリアーナは震える息を吐いた。
怖い。
でも、放っておけない。
自分がそういう人間だと、今夜はっきり分かってしまった。
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